オバマ米政権が1月30日明らかにした、南シナ海・西沙諸島への艦船派遣は「航行の自由」を行動で示す作戦を一定の頻度で行う方針を維持した結果だ。
米海軍は昨年10月、南沙(英語名スプラトリー)諸島で中国が造成した人工島近くにイージス駆逐艦を派遣。
「3ヵ月に2度かそれ以上」(米軍高官)の頻度で作戦を続ける方針を示していた。
その後3ヵ月にわたって第2の作戦に踏み切っておらず、決意を疑う指摘も出ていた。
米軍が南沙の人工島ではなく、中国、ベトナム、台湾が領有権を主張する島を作戦対象に選んだ真意は明白ではない。
ただ、中国をけん制しつつも対象はあくまでも領有権を主張する3者だとして米国の「中立性」を装えるメリットがあった。
さらに南沙の人工島などに比べ、実効支配の期間が長い西沙の島の周辺を米駆逐艦が航行し中国の領有権主張を否定することで、より強力なメッセージを送れるとの判断があったかもしれない。
オバマ大統領は2月15、16の両日、カリフォルニア州パームスプリングズ近郊に東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国首脳を招き、首脳会議を開く。
こうした外交日程も念頭に作戦時期を決めた可能性がある。
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