世界の核兵器保有国9力国が核兵器の製造や維持に費やした金額は2020年に推計で計約726億ドル(約7兆9千億円)に上ることが国際非政府組織(NGO)核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の調査で6月14日までに分かった。
新型コロナウイルスが流行する中、前年よりも14億ドル増えており、ICANは「9力国は核兵器への投資を優先させた」と批判した。
ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は6月14日、今年1月時点に世界で作戦用に配備された核兵器数は推計3825で、1年前の3720から増えたと発表。
このうち即応態勢の約2千のほぼ全てを米口が保有していると指摘した。
ICANが公表した報告書によると、国別の核兵器への支出額では、トランプ前政権下の米国が総額の5割超を占め、374億ドル。
中国の101億ドル、ロシアの80億ドルが続いた。
次いで英国、フランス、インド、イスラエル、パキスタンで、最下位の北朝鮮は6億6700万ドルだった。
報告書は核兵器への支出が減らない背景には巨額の資金をロビー活動に投じて既得権益にしがみつく核兵器関連企業の存在があると指摘。
米航空防衛機器大手ロッキード・マーチンなどの核関連企業21社が昨年、ロビー活動に費やした額は計1億1700万ドルに上ると分析した。
SIPRIの発表によると、今年1月時点の世界の核弾頭総数は推計1万3080個で昨年同時期より2・4%減。
国別の核弾頭保有数は最多のロシアが6255個、5550個の米国、350個の中国、290個のフランスと続いた。
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