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拒否権行使国に「理由説明」を請求 国連総会が決議採択

2022年04月28日 | 国際・海外

国連総会は4月26日、安全保障理事会で常任理事国(5カ国)が拒否権を行使した場合、理由を説明するよう求める決議を総会の総意として採択した。

ロシアのウクライナ侵攻に関する決議案がロシア自身の拒否権行使で否決されるなど、安保理の機能不全が浮き彫りになっている。

拒否権の行使について、国連に加盟する全193カ国が集まる総会の場で説明責任を果たすよう常任理事国に迫る。

今回の決議案は、リヒテンシュタインが主導して起草した。

常任理事国の米英仏のほか日本やドイツ、ウクライナなど80カ国以上が共同提案国に名を連ねた。

一方、中露などは加わらなかった。

投票を求める声は上がらず、総会の総意として採択された。

決議の内容は、国連総会議長に対し、常任理事国が拒否権を行使した場合は10日以内に公式会合を招集するよう義務付けると同時に、安保理には状況を報告する文書の提出を求めるもの。

ただ、拒否権の行使国に優先的な発言権が与えられるが、説明を義務付けてはいない。

 リヒテンシュタインのウェナウェザー国連大使は採択前の演説で、「安保理が行動できない時には加盟国に発言権が与えられるべきだ」と強調。

「今ほど効果的な多国間主義が必要な時はない」と賛同を呼びかけた。

米国のミルズ国連次席大使は「拒否権を発動するのが米国であれば、喜んで(説明と議論に)参加する」とし、ウクライナ侵攻に関するロシアの拒否権行使を「安保理の役割と評価を低下させ、国連憲章を損ない、国連全体に泥を塗った」と批判した。

英国のウッドワード国連大使は「拒否権によって安保理の任務遂行が妨げられることがあってはならない。 だからこそ私たちは決議を支持する」と語った。

一方、ロシアのクズミン国連次席大使は「批判されるべきは拒否権ではなく、安保理の一部のメンバーが他のメンバーの意見に耳を傾け、それを考慮する用意がないことだ」などと反論した。

常任理事国の拒否権は、国連憲章27条に基づくもので、法的拘束力がある安保理決議の採択を阻止できる。

しかし、安保理では2月25日、ウクライナ侵攻でロシアを非難し、軍の即時撤退を求める決議案にロシアが拒否権を行使。

人道状況の改善を訴える決議案も、ロシアの拒否権を背景に安保理での採決が見送られた。

侵略行為や人道危機に対し、安保理が身動きできない状態に批判が高まっている。

拒否権を制限するためには、国連憲章を改正する必要がある。

だが、全常任理事国を含む国連加盟国の3分の2の批准が必要という高いハードルがある。

このため、今回の決議は拒否権の制限には踏み込んでいない。

なにも効力もなく、あまりにも小さな一歩であり、機能不全の国連の改善に用をなさず。


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