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居酒屋さすらい 1359 - 昼飲み全開・キンミヤとホッピー - 「出世街道」(宇都宮市江野町)

2018-08-02 17:37:15 | 居酒屋さすらい ◆地方版

些細なことでかみさんと喧嘩し、頭を冷やすつもりで外出した。さて、どこへ行こうかとあれこれ考えて、ちょっとした結論に達した。

あまりにも暑いから、日光にでも行ってみようか。東照宮とか涼しそうだな。

そう思い、電車に乗って、一路日光を目指した。日光に行くなんて35年ぶり、なにしろ、小学校の修学旅行以来だから。

東照宮はひどい混雑ぶりだった。鳥居の目の前まで行って入るのをやめた。混んでいるのは苦手なんだ。

宇都宮で餃子でも食べるかと、ボクは宇都宮に向かった。空いているだろうとたかを括っていたら、駅前の「みんみん」に長蛇の列。

え?

一瞬、目を疑った。餃子に並ぶのか。更に道を外れて「餃子村」にも、またもや長蛇の列。

おいおい、並ぶの勘弁してくれ。

仕方ない。居酒屋を目指すか。

宇都宮ほどのビッグ・シティになれば、立ち飲み屋はあるのだろうが、まさか昼間からはやっていないだろう。だとすると、これは昼飲みの居酒屋狙いが妥当だ。

とりあえず、東武線の宇都宮駅まで歩いてみることにした。

しばらく歩くと、少しずつ繁華な通りに出た。商店街らしい。
人も賑やかになり、いろんなお店がのきを連ねる。どうやらイベントが開催されているようだ。あちこちにコスプレイヤーが闊歩している。
 
更に行くと、居酒屋っぽい店が目に飛び込んできた。外から見てもだいぶ賑やかである。「出世街道」という店名。表の看板には「ビール390円」と書かれている。
これは、ずいぶん期待できる。
店に入って更に驚いた。一応、コの字カウンターなのである。しかも、店はかなり繁盛していて、空いている席はちらほらしか見えない。そこにボクは滑り込んだ。あちこらこちらから注文が飛び交い、お店のお姉さんが忙しく飛び回っている。その間隙を縫って、「ホッピー」を注文した。北関東のこの地に、ホッピーがあることに、まずは感激。更に驚くことに、「ナカ」はしっかり、「キンミヤ」だった。今回、ボクはかなり当たりの店に入ったのではないかとひとり悦に入った。
コの字カウンターといっても、コ内の幅が短い。人ひとりが入れるくらい。それでもコの字カウンターに変わりはなく、それが酒場らしさを醸し出す。ボクの向かい側で飲むご夫婦と思われる方は、恐らく常連さんだろう。お二人仲良く酒を飲まれ、その周囲の人と談笑している。
 
適度なグルーヴ感が店内を包んでいる。緩やかなグルーヴ感ともいえる。そのリズムに乗せられ、さぁ何を頼もうかあれこれ考えるのが楽しい。
 
メニューは豊富だが、実はそれほど安価ではない。一番安価なメニューは「あつあげ」の210円。メニューの中心は魚か。まぐろやかつおなど、刺し身がメニューの大半を占めている。焼き鳥といった焼き物は一切なく、そのかわり天ぷらメニューも多数ある。栃木県らしいメニューが見当たらないのが残念だった。「シモツカレ」とか、そいうものがあれば、もう少し旅情を感じられたかもしれない。
 
まずは、「ポテトサラダ」と「ハムカツ」から。「ポテサラ」が微妙にアイボリー。この色、初めて見た。一口食べると、ねっとりとした線維が口の中に広がる。もしや、これごぼうじゃないか。ごぼうを線維状にして混ぜ込んだ「ポテサラ」じゃないか。なるほど、これはうまい。いきなり、カウンターを浴びせられたような気持ちになった。
 
うまいぞ、これ。
次に出てきた「ハムカツ」。揚げたてで厚みのあるハムが素晴らしい。サクサクで熱々の衣が酒を進ませてくれる。サントリー白角のグラスは若干小さいかなとも思ったが、これはこれで味がある。

 
宇都宮に来たのは何年ぶりか。餃子は食べられなかったが、それはそれでよかった。なにしろ、ご機嫌の酒場を見つけられたのだから。
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