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居酒屋放浪記 0380 - 讀賣の牙城へ - 「居酒屋 源」(文京区春日)

2010-10-18 14:30:07 | 居酒屋さすらい ◆東京都内
トヨタの記者会見が終わって愕然とした。
一連のリコール問題に豊田社長が出席しなかったからだ。
トヨタは国内だけでなく、米国内でも深刻な問題を抱え、重大な局面を迎えているはずだった。

記者会見が終わって、わたしはしばし水道橋の駅のあたりを散策した。
このあたりをゆっくり歩くのは実に学生以来かもしれない。

学生の頃、ほとんど毎日のように溜まり場となった居酒屋「どんたく」はまだその場所にあった。
あれから20年、昔通った居酒屋がまだ健在であるのが嬉しい。
だが、このあたりに立ち飲み屋を発見することはできない。

わたしは白山通りに出て白山の方へと歩いた。
後楽園沿いを歩く。
昔、スイミングプールだった場所は、今「おもちゃ王国」という子ども達のプレイランドになっている。そうそう、通りを挟んだ少し奥に「おれんチ」という居酒屋があって、そこも学生の頃よく通った。

気がつけば、わたしは後楽園駅の近くまで来ていた。
駅ビルの袂の少し西側に店が数軒並んでおり、その一角に居酒屋らしきものが見えた。
見れば、もう店は開いている。
16時をまわったばかりなのに、これは有り難い。
そう思って、店のドアを勢いよく開けた。

「居酒屋 源」。
「げん」ではない、「みなもと」と読むらしい。
右手に厨房、左手に卓席があって、奥は小上がりになっている。
さすが、東京ドームのお膝元、読売ジャイアンツ一色である。
男女の若い店員さんも読売の「巨魂会」と書かれた法被を着ている。

特定の球団を応援する居酒屋は少なくない。
当ブログでもタイガースを応援する銀座の「ちきゅう屋」を紹介したし、2日前に行った神田の立ち飲み屋「あかしや」も店内が虎一色だ。

イデオロギーである。
これはある意味イデオロギーだ。

アンチジャイアンツではあるが、もはやわたしのビールのカラタイマーが切れ掛かっている。背に腹は変えられない。
わたしは引き返すこともせず、席についた。
まずは、生ビールと、そして「たこキムチ」(400円)を頼んだ。
生ビールはスーパードライ。
だが、どういうわけか、とにかくビールが出てこないのである。
客はわたしともう一組。
女性の店員は今作っている客のオーダーが出来上がるのをひたすら待っている。
もしかするとその料理が出来てから、わたしのビールを注ぐつもりなのだろうか。

わたしの予感は的中した。
結局、ビールが運ばれたのは頼んでから5分後である。

「たこキムチ」も遅かった。
ビールを一杯飲み干し、それでもまだテーブルには運ばれてこない。
女性の店員はテレビから流れてくる朝青龍関の引退会見を食い入るように見ている。

ようやく出てきた「たこキムチ」は素晴らしくおいしかった。
酸っぱくなく、マイルドな辛味が蛸にほどよく調和している。
何故、これほどうまいのか。

この女性店員と男性店員は韓国人であり、恐らくキムチも自家製なのだろう。
しかし、韓国の方が讀賣ファンとは恐れ入った。
もしかするとイ・スンヨプ選手のファンだったりして。
と思いながら、会計の際、女性に尋ねてみると、「選手の名前はほとんど知らない」との返答だった。

讀賣の牙城にありながら、その着ている法被はなんなんだ!
ジャイアンツ愛はどうしたんだ?

と心で叫びながら、わたしは店を後にした。
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