今pと飲むのは何年ぶりだろうか。
神田駅北口で落ちあって、さてどのお店に行こうかととぼとぼ歩くが目ぼしいところがない。
さて困った、と立ち止まったら目の前に焼き鳥屋さんがあるではないか。
パッとしない外観だったが、うろうろするよりもいち早く喉を潤したいという欲求に負けて、その店の暖簾をくぐった。
だが、入った瞬間「失敗した」と思った。
客はサラリーマンの小集団と一人客のおじさんが居て、決して閑古鳥が鳴いている感じでもなかったが、居酒屋放浪Walker(居酒屋ホウロウカーと読む)としての勘が「あちゃー」と思わせた。
せっかく久しぶりに今pにあったというのに…。
まず、同店のがっかり①
お店が暗い。物理的に暗いお店は多々あれど、このお店は雰囲気も暗い。確かに鳥を焼く親父さんは面白そうな人だったが、それを考慮しても何か隠微な感じがする。暗い分だけ、お店の内装もくすんでみえ、店内が清潔に見えない。
我々はカウンターに座った。
まずは生ビールを注文。ビールが運ばれてくるまでの時間はそれほどかからなかったが、一口飲んでがっかりした。
温いのである。
これが2つ目のがっかり。
更に、驚くことにこのぬる燗ビールの値段が550円と高額だったこともがっかりに拍車をかけた。この神田界隈の生ビールの値段からすると不当な金額だ。この辺りの相場は450円ではなかろうか。
まぁ、いいさ。焼き鳥がうまければ、そんなマイナス要因も払拭できるさ。
我々は焼き物を頼むことにした。
やきとり(150円)、かわ、つくね、しいたけを目の前に居る男の店員に頼んだ。「しいたけは1本で」という言葉を付け加えながら。
そうすると、30歳代と思しき、その店員は仏頂面で「焼き物は2本からね」とやや語気を強めて言った。
慌ててわたしは「あぁ、2本でいいですよ」とつくろったが、どうにも態度がぞんざいである。態度が悪いお店は珍しくもないが、やはり気持ちのいいものではない。
これが、3つ目のがっかり。
ほどなくして、焼き物が運ばれてきた。
がっかり④
焼きもの全てが水っぽかった。独特の臭いが食べ物に染み付いている。この店はガス焼きか?せっかくの鳥はびしゃびしゃだ。
がっかり⑤
「しいたけ」は明らかに冷凍したものだった。
頬張ると、しいたけから多量の水分が出てきた。もちろん、そんなのものがおいしいわけなどない。
がっかり⑥
「つくね」は平べったい形にこねた一風変わったもの。
だが、食べてみるとぼそぼそだった。恐らくこれも冷凍して保存しておいたものだろう。しかも、味もおかしかった。かなり古いものかも。
生ビールが高かったから2杯目からは酎ハイにした。
これは350円。ほぼ適正価格だったし、ほどよく冷えていておいしかった。
と、いった具合に悪いことばかり書いてきたが、ひとつだけ光明もあった。
店の親父さんが、気さくな人のようだった。
小柄な体躯の好々爺なのだが、頭にはラスタカラーのニットを被り、お客が清算して、お店を後にする際はおかしな敬礼をして見送る。
これは実に面白かった。
だが、気さくな人ならなお更もう少し違った店構えができるのではないかと思う。
もちろん、こういうお店が好きな人も居るし、焼きものの味付けもそうした根強いファンに支えられて、今日まで至っているのかもしれない。聞くところによれば、創業から30年を経ているとのこと。それは、しっかりお客が付いている証でもあろう。
だが、その一方でやはりわたしは同店に対してネガティブな思いも感じてしまうのだ。30年前から何も勉強していないのではないか、と。
20年や30年前なら、よかったことが今はそれがいいことでは決してない。老舗と呼ばれる店は伝統を残しながらも、常に勉強を続けている。同店にはそれが感じられない。
池波正太郎さんのエッセイ「食卓の情景」(新潮文庫)にこんな一節がある。
「毎日の忙しさにかまけて、『うちのものはこれでいのだ』とおもいこみ、他店をめぐり歩いて絶えず食べくらべていないと世の中に取り残されてしまう」。
これは池波さんが長年通った銀座の「○○鮨」が、ある日行ってみると、若い職人に代わっており、その職人の職人らしからぬ仕事ぶりに落胆して、「二度とその店には行かない」と言うくだりにある言葉だ。
生意気なようだが、「鳥勢」のオヤジにも同じ言葉を捧げたい。
そして、わたしも二度と「鳥勢」の暖簾をくぐることはないだろう。
今pとわたしはそれ以上焼き物を頼むことなく、それぞれ飲み物を2杯ずつで切り上げ、再び神田の盛り場に紛れたのであった。
神田駅北口で落ちあって、さてどのお店に行こうかととぼとぼ歩くが目ぼしいところがない。
さて困った、と立ち止まったら目の前に焼き鳥屋さんがあるではないか。
パッとしない外観だったが、うろうろするよりもいち早く喉を潤したいという欲求に負けて、その店の暖簾をくぐった。
だが、入った瞬間「失敗した」と思った。
客はサラリーマンの小集団と一人客のおじさんが居て、決して閑古鳥が鳴いている感じでもなかったが、居酒屋放浪Walker(居酒屋ホウロウカーと読む)としての勘が「あちゃー」と思わせた。
せっかく久しぶりに今pにあったというのに…。
まず、同店のがっかり①
お店が暗い。物理的に暗いお店は多々あれど、このお店は雰囲気も暗い。確かに鳥を焼く親父さんは面白そうな人だったが、それを考慮しても何か隠微な感じがする。暗い分だけ、お店の内装もくすんでみえ、店内が清潔に見えない。
我々はカウンターに座った。
まずは生ビールを注文。ビールが運ばれてくるまでの時間はそれほどかからなかったが、一口飲んでがっかりした。
温いのである。
これが2つ目のがっかり。
更に、驚くことにこのぬる燗ビールの値段が550円と高額だったこともがっかりに拍車をかけた。この神田界隈の生ビールの値段からすると不当な金額だ。この辺りの相場は450円ではなかろうか。
まぁ、いいさ。焼き鳥がうまければ、そんなマイナス要因も払拭できるさ。
我々は焼き物を頼むことにした。
やきとり(150円)、かわ、つくね、しいたけを目の前に居る男の店員に頼んだ。「しいたけは1本で」という言葉を付け加えながら。
そうすると、30歳代と思しき、その店員は仏頂面で「焼き物は2本からね」とやや語気を強めて言った。
慌ててわたしは「あぁ、2本でいいですよ」とつくろったが、どうにも態度がぞんざいである。態度が悪いお店は珍しくもないが、やはり気持ちのいいものではない。
これが、3つ目のがっかり。
ほどなくして、焼き物が運ばれてきた。
がっかり④
焼きもの全てが水っぽかった。独特の臭いが食べ物に染み付いている。この店はガス焼きか?せっかくの鳥はびしゃびしゃだ。
がっかり⑤
「しいたけ」は明らかに冷凍したものだった。
頬張ると、しいたけから多量の水分が出てきた。もちろん、そんなのものがおいしいわけなどない。
がっかり⑥
「つくね」は平べったい形にこねた一風変わったもの。
だが、食べてみるとぼそぼそだった。恐らくこれも冷凍して保存しておいたものだろう。しかも、味もおかしかった。かなり古いものかも。
生ビールが高かったから2杯目からは酎ハイにした。
これは350円。ほぼ適正価格だったし、ほどよく冷えていておいしかった。
と、いった具合に悪いことばかり書いてきたが、ひとつだけ光明もあった。
店の親父さんが、気さくな人のようだった。
小柄な体躯の好々爺なのだが、頭にはラスタカラーのニットを被り、お客が清算して、お店を後にする際はおかしな敬礼をして見送る。
これは実に面白かった。
だが、気さくな人ならなお更もう少し違った店構えができるのではないかと思う。
もちろん、こういうお店が好きな人も居るし、焼きものの味付けもそうした根強いファンに支えられて、今日まで至っているのかもしれない。聞くところによれば、創業から30年を経ているとのこと。それは、しっかりお客が付いている証でもあろう。
だが、その一方でやはりわたしは同店に対してネガティブな思いも感じてしまうのだ。30年前から何も勉強していないのではないか、と。
20年や30年前なら、よかったことが今はそれがいいことでは決してない。老舗と呼ばれる店は伝統を残しながらも、常に勉強を続けている。同店にはそれが感じられない。
池波正太郎さんのエッセイ「食卓の情景」(新潮文庫)にこんな一節がある。
「毎日の忙しさにかまけて、『うちのものはこれでいのだ』とおもいこみ、他店をめぐり歩いて絶えず食べくらべていないと世の中に取り残されてしまう」。
これは池波さんが長年通った銀座の「○○鮨」が、ある日行ってみると、若い職人に代わっており、その職人の職人らしからぬ仕事ぶりに落胆して、「二度とその店には行かない」と言うくだりにある言葉だ。
生意気なようだが、「鳥勢」のオヤジにも同じ言葉を捧げたい。
そして、わたしも二度と「鳥勢」の暖簾をくぐることはないだろう。
今pとわたしはそれ以上焼き物を頼むことなく、それぞれ飲み物を2杯ずつで切り上げ、再び神田の盛り場に紛れたのであった。
「まずいけど愛想のいい店」
「うまいけど愛想の悪い店」
俺がどちらを取るかと、「うまいけど愛想の悪い店」かな。なんつっても俺の外飯は、「うまいものを食べる」事が重点だからね。
もちろん、「うまくて愛想(サービス)もいい店」が一番いい訳だけど。
しかし、俺の個人的主観では、関西ではまずい店の早期閉店率はかなり高いような気がする。新しい店でまずいと、評判があっという間に口コミで広がり、あっという間に閑古鳥だったりするからね。
でも、東京にいた時は、ランチタイムに、背に原腹がかえられないのか、まずい飯屋に並んで入ってる人達がいて、「うまいんだろうな」と一緒に並んで酷い目にあったことが何度かあるよ。
人の流れが激しいから、東京の飯屋は一発屋!?でも長い事商売ができるのかもしれないね。
たまたま俺の場合がそうなだけかもしれないけどね。
最近入った店で酷かったのはカウンターに座っていたのですが、向こう側で調理してる調理人がお客さんが来るたびに舌打ちするんですよ(笑)。「チッ!」みたいに。そんなにお客が来るのがイヤなら店閉めて他の仕事しなさいよ!って感じですな。最初はクセなのかな?と思って観察してたのですが、明らかに客をにらんでるんで嫌なんでしょう。もちろん二度と行きません。結構人気店なんですけどね~。
しかし、この店は30年もの間営業を続けてきた。もしかしたら、最近対応が変わってきたのかも。或いは、わたしの感覚が世間とズレているのかも。
「2本から」と言われて馬鹿にされたという感じはしなかったけれど、もう少し、言い方はないのかな、と思う。
明らかにコストをかけたくないのがみえみえで、できるなら在庫を一掃したい、って感じ。食材を冷凍しているのも仕入れで失敗したのがありありだった。
しかし、どうだろう。
やっぱり、初めて入るお店はある程度入ったお客側にも責任があるのかな。
それを文句言うのも的外れなのかな。
ちなみに池波正太郎氏は何も言わずにお金を払ってその○○鮨から出てきたそうな。
怪鳥のその店はひどいね~。
まるで、「美味しんぼ」に出てきそうなエピソードですね~。
しかし、そんなひどい店あるんでしょうか。
でもその調理人さんがオーナーじゃないよね。
もし、オーナーか社長さんだったら、ほんと店たたんで別の仕事にするべきだね。
初めてのお客さんが頼んだ時に「何言ってんだ、このやろー。」みたいな態度を受けることが、たまにあったりします。
言葉遣いこそ普通かもしれないけど、そんな裏の気持ちがプンプン出てるような。まさに鳥勢のその店員さんのような。
そういうお店は、常連さんに守られてはいるでしょうけど、
新しいお客はつかず、どんどん世間から置いていかれれるんでしょうね~。
ただ、オーナーであるドリンク担当の人が明らかにその調理人に気を遣っていましたね。なので威張ってしまうのかな~。なんにしても気分は良くないね。
調査前はその調理人がオーナーだと思ってましたから・・・・。
こんどうちの近所にある「焼き鳥 はな」にぜひご一緒したいです。エエ感じですよ。そこも焼き鳥は2本からだけど。。。
そして熊猫先生とはちかぢかお会いしそうな気配。
そしてそんなお店を何故か生き残らせてしまう事にも、何か釈然としないものを感じる訳です。
なお、常連客しか大切に出来ないのなら、路地の奥で、とてつもなく入りにくい雰囲気を全力でかもしながら、ひっそりとやって欲しいと思う訳です。
表通りで思いっきり看板掲げて、お客様を騙すような商売をするなと思うのです。
例え一回こっきりだとしても、お客にとても嫌な思いをさせているのには違いないですから。
と、いうことは、そんなことは別に珍しいことでもないですな。
まぁ、これからも当ブログではあくまで主観なのですが、率直に書いていこうと思います。基本的には優しい熊猫ですが。
皆様、「焼き鳥2本」についてよく書かれていますが、前回コメントしたとおり、あまりそれには怒りが沸いてきません。それよりも、550円もする生ビールがぬるいっていうのがどうにも。
せっかく、1杯目のあの喉越しを味わおうと午後には水分摂取を拒んできたのに。
これに関して、熊猫は怒り心頭なわけです。
まき子さんは女性だから、という差別を受けたことはありませんか?「焼き鳥2本から」には、「これだから女は」っていう侮蔑の言葉が潜んでいることはないのでしょうか。
怪鳥が昔話したことをひそかに思い出したよ。浅草の居酒屋に入ったら、そこは常連ばかりが集まる店で、店の人が「来なくていいのに」とか言ったとか言わなかったとか。師よ、たとえ道の奥に引っ込んでいても行く奴は行くんだよ。そういう店は店の体裁を整えず、自分チでやってる秘密クラブのようにすればいいと思う。
怪鳥!当ブログでも2回ほど掲載した恵比寿の「善や」さんでのこと。厨房の板前さんに「ビールください」と言っているのに、全く相手にしてくれず。初めは聞こえないのかと思ったから声を大きくして言っても全然ダメ。結局、店のオヤジが対応してくれたけれど。どうやら板前のプライドがあるみたい。「オレは料理人なんだ」ってものが。
今p。このときはゴメン。せっかく、久々に会ったのに。今度は是非「焼き鳥 はな」に連れて行ってください。なんならホッピー研究会でホストを務められたら?金曜日お会いしましょう!
師よ。
怒り心頭だな。
師は食に対するこだわりは強いからねぇ。
だから、あまり外食を好まないんだろうね。
添加物厳禁だし。
そして、ケチケチで…。