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居酒屋さすらい 0831 - パワープレイのスタイルそのままに - 「THE FooTNiK Osaki」(品川区大崎)

2015-02-27 23:00:12 | 居酒屋さすらい ◆立ち飲み屋

立ち飲みラリー山手線編は、品川をコンプリートし、次の大崎駅へと向かう。

山手線の円の下部曲線部。地図を見ると、その曲がり具合にいささか驚く。いよいよ山手線編は西側に舞台は移される。

しかし、その前に行くところがある。京浜急行に乗っていると車窓から見える立ち飲み屋さん。第一京浜沿いに見える店。営業しているような雰囲気はないのだが、確かめてみなくてはならない。第一京浜を歩き、件の店の前に着いてみると、店の入口に「閉店」したとの貼り紙がしてあった。

「昭和」という名前の立ち飲み屋はボクが訪れるまで、待ってはくれなかった。

新八ッ山橋の交差点まで来た。

この先、どのように大崎駅まで行けばいいのだろうか。ボクの前に御殿山が立ち塞がる。

とりあえず、第一京に沿って南下した。そして、北品川駅を左手に見て、品川女子学院を通過したところで西に折れた。すると、辺りは一変した。真っ暗なのである。

御殿山。

これが、果たして東京の、しかも山手線の内側にある場所なのか。

鬱蒼とした木々が生い茂り、虫の音すら聞こえてくる。人やクルマは通らず、暗がりを歩いていると、まるで闇の中に吸い込まれそうな気持ちになってくる。

カルチャーショックだった。

東京の真ん中で、このような場所があっただなんて。

やがて、山を降りると、少しずつ人の行き来が見えて、思わずボクはホッとした。

その人の流れに沿って歩くと、駅に出た。

大崎駅だった。

 

だが、辺りは暗い。大きなショッピングモールがあるだけで、立ち飲み屋はおろか店すらなかった。西口に活路を見いだそうと、通路を行くと、居酒屋が何軒か見つかった。

だが、立ち飲み屋は、どう見てもなさげである。

 

もはや、あきらめかけて、駅西口から直結するインテリジェンスビルに行ってみると、飲食店が集まるフロアーに出た。その一角から、歓声が聞こえてくる。

「fooTNik」である。

こないだ、MJと恵比寿で入った店の大崎店であった。

おおかた、サッカーのゲームでもあるのだろう。はて、今日は代表戦だったか。と店を覗いてみると、黄色のユニを着込んだ男らが立ち上がり、右手にビール、左手は固めた拳を上げている。

太陽王、柏レイソルのサポーターだった。

今夜はACLか。

さすがに、ブリーフ隊はいなかったが、多くのサポーターのほとんどが立ちあがっている。まさに立ち飲みだった。

ボクは「ロンドンプライド」(1,000円)の樽生とフィッシュアンドチップスを頼み、なんとか空いているスペースにもぐりこんだ。

聞いたこともないロンドンのビールはお腹にドスンと来る硬派なビールだった。まさにロンドンの誇りともいうべきビール。それを片手にボクもゲームの行方を追った。

1週間前に行った仙台のスペインバルと比べると、英国パブは直接的である。ビールとフィッシュアンドチップス。それは、まさにパワープレイ。

一方、スペインバルのタパスといった小皿料理はつなぐパスサッカー。イングランドのパワープレイとスペインのつなぐサッカー。サッカーのプレイスタイルがそのまま酒場、いや酒の飲み方にも現れている。

どっちがいいかって?

それは分からない。

ボクはフィッシュアンドチップスが好きだし、ビールも大好きだ。一方、ワインも好きだし、アヒージョも好きだ。

ただ、わいわい騒ぐのも嫌いではないけれど、ボクは一人で飲んで、知らない人と友達になるのが好きだな。

 

サッカー文化が、もしかすると日本の立ち飲みシーンに与えた影響は大きいのではないだろうか。

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