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居酒屋放浪記 0331 - 古典酒場の風格すら漂う - 「養老乃瀧」(大田区南馬込)

2010-04-09 12:30:09 | 居酒屋さすらい ◆東京都内
 西馬込で取材が終わり、同行して頂いたD整連のS原専務が「1杯ビール飲んでいきましょうか」と言う。
 断る理由などないので、酒場を探すが、なかなか見つからない。
 第二京浜沿いに居酒屋があるとは想像できないので、脇道にそれると、「養老の瀧」があった。まさか、「チェーン店は好きではありません」などともいえず、店に入った。

 「養老乃瀧」に入ったのは何年ぶりだろうか。
 遠い昔、稲毛の「養老乃瀧」に入った記憶があるが、それもいつのことやら。

 店内は昔風の居酒屋的雰囲気。
 右側に厨房、それをカウンターが囲み、4人掛けのテーブルが横一列に並ぶ。厨房には短冊メニュー、見るとなかなか個性的なメニューが揃う。
 「キスの天ぷら」
 「水ナスの煮浸し」

 この個性的なメニューはチェーン店のものとは思えない。
 恐らくは、ある程度経営者の裁量で独自のメニューを作ることができるのだろう。

 早速、その二品を貰った。
 ビールはサッポロ。中ジョッキ(420円)、大ジョッキ(690円)と用意されている。
 こういった店によくありがちな中ジョッキはグラスビール、大ジョッキは他店では中ジョッキに相当するものかと思いきや、さにあらず。
 大ジョッキは巨大なジョッキで恐らくNETで1リットルはゆうに入っているだろう。

 ビールは適度に冷えている。但し、注ぎ方は雑。このへんはチェーン店の悲しき性といったところだろうか。

 「キスの天ぷら」。
 熱々でうまし!
 店の主人の料理の腕、なかなかやるな。

 そういえば、この大田区はかつてアオギス釣りが盛んなところだった。
 「脚立釣り」といって、文字通り脚立を遠浅の海に固定し、その上で人々が釣るのだ。
 東京新聞で在りし日の写真を見たことがあるが、それはそれは壮観な風景であった。なにしろ、遠浅の海に脚立が生えるように立ち並んでいたからだ。

 さて、「水なすの煮浸し」。
 産地は岸和田と黒板に書かれている。
 そう、関東ではほとんど見かけない、このナスは「なにわ野菜」とも言われ、関西圏が主産地のなすなのだ。
 平生、我々が食べるナスと比べて、更に丸みを帯びたナスは甘みがあって、これまたなかなかうまい!

 様々なメニューが用意されており、「養老乃瀧」のオリジナルメニューも各種揃えている。
 串焼き、鉄板焼き、揚げ物などなど!
 そういえば、かつてあった自社ブランドのビールは既に撤収された模様。今ではもう見る影もない。

 しかし、今や隠れ家的居酒屋が大全盛。
 チェーン店もすっかり様変わりをしてきた。

 だが、この「養老乃瀧」を見ていると、古いチェーン店でありながら、なんとなく古典的酒場の風格すら漂う。

 居酒屋チェーンの黎明期を演出した店舗は、もはやその域に達しようとしているようだ。
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