年末年始に飲む酒はいつも休みに入ってから仕入れてきたが、今回はどうしても「群馬泉」が飲みたくて、小売しているお店を探すと我が家から最も近いお店が、あの「鈴傳」だった。そういえば、「鈴傳」、まだ行けてなかった。「居酒屋さすらひ」を始めて早く15年。日本を代表する角打ちに行ってないなんて。
「群馬泉」は純米酒だった。店舗の冷蔵庫にはなく、店員さんに訊いたら奥から出してきてくれた。一升で3,410円。安くはないが、なかなか手に入らない酒だから、これは買っていかなければと購入。そのまま隣に設けられた角打ちに流れた。
体温を計り、手に消毒をして、奥のテーブルに着いた。カウンターは一人分空けたソーシャルディスタンス制。名店はしっかりコロナ対策をうっている。
さて、何を飲もうかな。
重厚な酒がラインナップされている。
「菊姫」、「十四代」、「八仙」、「出羽桜」。重厚な酒がラインナップされている。その中から、あれこれ何にしようか悩んでいると、他の酒より小さな短冊で書かれた酒を見つけた。
「腰古井」(400円)。
ほう。勝浦の老舗造酒屋の骨太な酒があるじゃないか。伝統と誠実な酒づくりを今に伝える南房の酒。自分はもうこれ一択で。
この漁師に愛されるど演歌な酒に応える酒といえばもう「温奴」(300円)しかない。
お店のお姉さんにオーダーすると、手慣れた手つきで酒をコップに注ぎ、出してくれた。このお姉さんがすなわち、お店そのものだった。お店は常連さんが占めている。いずれも一癖も二癖もある御仁ばかりだ。その手強そうな酒飲みらを包み込む深い懐の客あしらいは見事だった。だから、お店の雰囲気は和やかだった。
いいお店じゃないか。
2杯目も「腰古井」をチョイス。つまみは「野菜炒め」で。
実は、このつまみ、ショーケースにあったのを、煮浸しだと思って頼んだのだが、これが失敗だった。油気があり、酒の味とマリアージュしなかった。酒の時のつまみは基本、淡白なものでありたい。
はじめはちょっと緊張したザ・角打ちの「鈴傳」だったが、すっかりリラックスできた。次回はもう少し、楽しく過ごせるはず。そう、もちろん次回も必ず訪れたい。そう思わせる角打ちってなかなかない。
一升瓶ですよね。重かったでしょう。
上大岡の群馬泉は本醸造です。私はこっちの方が好きです。
重かったです。
正月中は一升を2本くらい飲むので、酒は一升で買うんですよ〜。
自分も本醸造がよかったのですが、純米のみお取り扱いの様です。
年末年始が楽しみです。