「BBB」

BASEBALL馬鹿 BLOG

喫茶さすらい 004 - 不忍ブレンド - 「ZHEN」(台東区上野)

2015-03-12 00:25:29 | 喫茶さすらい

湯島中坂下の交差点、上野黒門町側にたつ、こじんまりとしたコーヒー屋さん。

「ZHEN」。ツェーンと読む。

 

ガラガラと音をたてる、やや重厚な引き戸を開けると、目の前にコーヒー豆が豊富に並ぶ。瞬く間に全身が香ばしい薫りに包まれる。

その向こうに、コーヒーロースター。

一階は、それでおしまい。

今まで、何度も店の前を通りすぎてきたが、これは意外な展開。

狭い店とは思っていたが、これほど狭いとは。

 

喫茶スペースは二階。

二階というよりもロフト。ロフトみたいなイメージ。だって、テーブルはわずかに4。

そのスペース、8坪程度だろうか。

 

小さなお城。極めて質素なお城。

白い壁のクロスに飾られているのは、「今日のコーヒー」と手書きされたポスターのみ。

おすすめコーヒーは日替わりで。コーヒー好きにはたまらない。

この質素なお城は、まさに「コーヒーに集中せよ」という暗黙のメッセージのようだ。

ある意味、究極のテイスティング。それは、まるで心理学の実験室。

 

ボクは「不忍ブレンド」(470円)と「パウンドケーキ」(250円)をオーダーした。

「不忍ブレンド」。

上野公園に広がる不忍池から、南に数百メートルの距離にある同店のオリジナルブレンド。天神下ブレンドではなく、何故不忍なのか。

けれど、不忍のほうが、名称としての語感は抜群にいい。

抽出はペーパードリップ。一階から豊かな薫りがたちのぼってくる。ワクワクしてくる瞬間だ。

同店のスイーツはパウンドケーキのみ。プレーンとチョコレート、そして無花果。

ボクは、無花果を選んだ。これが抜群においしかった。無花果の微かな甘味とオリエンタルな味わい。おいしい。

 

一方、「不忍ブレンド」は、やや酸味が強いが、味はしっかりとしている。飲む度々に深みが増していく。ボクは、ブラックでコーヒーを飲むので、関係ないけれど、残念なのは、ミルクではなく、コーヒーフレッシュがついてきたこと。だが、コーヒーフレッシュの横には、お茶うけともいうべき、「ロータス」がついてきた。これは嬉しい。

「喫茶さすらい」の初回を飾った「ダミアーノ」でも、このお菓子がお茶うけとして出てきた。

 

ロータスは蓮。それは、さながら不忍池に浮かぶ蓮。まさに不忍ブレンド。不忍に浮かぶ蓮の葉が上野の山から吹き込む風に揺れている。

さわやかなのである。

上野公園を歩き疲れたら、ZHENでひと休み。

小さなお城が癒してくれる。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 居酒屋さすらい 0835 - カレ... | トップ | 居酒屋さすらい 0836 - 北上... »

コメントを投稿