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二荒山神社の木立が揺れている。日没はとうに過ぎ去り、宇都宮の街に灯りが点る。
今夜はどこへ行こう。
「餃子は食べねばいけないな」などと思案しながら宇都宮東武ホテルを後にした。
ホテルの目の前に立ち飲み屋を発見した。
「長嶋3」という店だ。
ちょっと中を覗いてみると、中に居た客が一斉にわたしを振り返った。
わたしは何事もなかったように通り過ぎた。
市役所の方へ行ってみた。
「庄助」。
太田和彦さんご推薦の店がある。中を覗くまでもなく、満席のようだった。
一本道を隔てると立ち飲み屋「軍鶏信」がある。
2年前、ヨッスィーと入った店だ。「シモツカレってさ、下が疲れてきたら食べっから、そう言われてんだよ」というマスターは、どうやら元気にやっているようだ。
今回は中に入らず通り過ぎた。
東武線の宇都宮駅側にある歓楽街に行ってみた。キャバクラが軒を連ね、ポン引きがわたしに声をかえる。
「3,000円でいいよ」。
今、キャバクラ嬢が若い女性のサクセスストーリーらしい。
「R25」(リクルート)連載「空は今日も青いか」で石田依良さんがレポートしていた。キャバクラもいいが、宇都宮のうまい居酒屋を探すのが先決だ。キャバクラはある程度出来上がってからの方がいい。
そうやって歩いていると、煌びやかな一角にみすぼらしい平屋の建物が見えてきた。案の定、もつ焼きの大衆的居酒屋だった。
ここはよさそうだ。
「ふくべ」という店の名前を記憶して、わたしは一度ホテルに戻った。
仕事の行事が終わり、仕事仲間と飲みに行くことになった。どのみち、飲むつもりでいたから、さっき見つけた「ふくべ」に行くことにした。
面子はN刊自のA田さん、Sび広報社のIちゃん、そしてわたしの3人。
「ふくべ」の暖簾をくぐり、我々は長テーブルについた。まずはビールと煮込み。生はスーパードライとサッポロ。瓶はキリンラガークラシック。
スゴイ!3銘柄も置いてある居酒屋はそうそうない。
「もつ煮込み」(530円)は名物と書いてあるだけに、同店自慢の品ようだ。
一口すくってスープを飲んでみると、やはりうまい。
東京の味と比べるとやや薄いが、しっかりと煮込まれたコクがしっかりでている。
味は赤味噌ベース。そこに人参、こんにゃく、ごぼうが入っており、具が多い田舎仕立てだ。
豆腐も熱々。刻みのにらがふられているのが何とも宇都宮らしい。
なにしろ、にらは栃木が一大産地。そのため餃子が名物になったほどだ。
だが、この「もつ煮込み」の530円はちと高い気もするが、大きな鉢に入るボリュームを考えれば、妥当といえるか。
お通しには生キャベツが付いてきた。だが、串揚げ屋のようにソースといったキャベツに付けるものがないので、おばちゃんに「マヨネーズ頂戴よ」と言うと快く持ってきてくれた。
お店は調理に若い男性、そして2人のおばちゃんが脇を固める。
店の中は大衆そのもの。店内は清潔にしており、女性客も3人ほどいる。
客席は10坪ほどの店。いっぱいに収容しても25人が限度か。そこに今宵は我々も含めて8人が飲んでいる。ほとんどが勤め人のようだ。
意外だったのはホッピーが置かれている点。この宇都宮にもホッピーが進出しているのかと少し驚いた。
しかし、ホッピーセット530円、中は350円とかなり高価。輸送コストを転化しているのか。
ビールを飲み干し、チューハイを貰った。
レモンのスライスが氷と共に揺れている。
うまい!
A田さんは相変わらずビールを飲み続けている。
Iちゃんは、あまりビールに口をつけない。
焼き餃子はあるかな?とメニューを見たが、やはりなかった。
串物に「紅顔ノ美少年」と書いてあるメニューを発見したが、そのときは何も疑問に思わず流してしまったが、後日ネットで調べていると、どうやらそのメニューはホーデンであるようだった。
睾丸と紅顔をかけているとのこと。
なるほど、それは是非食べてみたかった。
年をとれば、段々紅顔というわけにはいかなくなる。
男3人、34,35,そして37歳、どう見ても紅顔の美少年達ではない。
あえて言えば、厚顔の中年といったところか。
11時過ぎ、我々は店を出た。
だが、わたしは何故かもやもやしていた。
餃子を食べてない、という思いが、今わたしの頭の中を完全に支配していたのである。
今夜はどこへ行こう。
「餃子は食べねばいけないな」などと思案しながら宇都宮東武ホテルを後にした。
ホテルの目の前に立ち飲み屋を発見した。
「長嶋3」という店だ。
ちょっと中を覗いてみると、中に居た客が一斉にわたしを振り返った。
わたしは何事もなかったように通り過ぎた。
市役所の方へ行ってみた。
「庄助」。
太田和彦さんご推薦の店がある。中を覗くまでもなく、満席のようだった。
一本道を隔てると立ち飲み屋「軍鶏信」がある。
2年前、ヨッスィーと入った店だ。「シモツカレってさ、下が疲れてきたら食べっから、そう言われてんだよ」というマスターは、どうやら元気にやっているようだ。
今回は中に入らず通り過ぎた。
東武線の宇都宮駅側にある歓楽街に行ってみた。キャバクラが軒を連ね、ポン引きがわたしに声をかえる。
「3,000円でいいよ」。
今、キャバクラ嬢が若い女性のサクセスストーリーらしい。
「R25」(リクルート)連載「空は今日も青いか」で石田依良さんがレポートしていた。キャバクラもいいが、宇都宮のうまい居酒屋を探すのが先決だ。キャバクラはある程度出来上がってからの方がいい。
そうやって歩いていると、煌びやかな一角にみすぼらしい平屋の建物が見えてきた。案の定、もつ焼きの大衆的居酒屋だった。
ここはよさそうだ。
「ふくべ」という店の名前を記憶して、わたしは一度ホテルに戻った。
仕事の行事が終わり、仕事仲間と飲みに行くことになった。どのみち、飲むつもりでいたから、さっき見つけた「ふくべ」に行くことにした。
面子はN刊自のA田さん、Sび広報社のIちゃん、そしてわたしの3人。
「ふくべ」の暖簾をくぐり、我々は長テーブルについた。まずはビールと煮込み。生はスーパードライとサッポロ。瓶はキリンラガークラシック。
スゴイ!3銘柄も置いてある居酒屋はそうそうない。
「もつ煮込み」(530円)は名物と書いてあるだけに、同店自慢の品ようだ。
一口すくってスープを飲んでみると、やはりうまい。
東京の味と比べるとやや薄いが、しっかりと煮込まれたコクがしっかりでている。
味は赤味噌ベース。そこに人参、こんにゃく、ごぼうが入っており、具が多い田舎仕立てだ。
豆腐も熱々。刻みのにらがふられているのが何とも宇都宮らしい。
なにしろ、にらは栃木が一大産地。そのため餃子が名物になったほどだ。
だが、この「もつ煮込み」の530円はちと高い気もするが、大きな鉢に入るボリュームを考えれば、妥当といえるか。
お通しには生キャベツが付いてきた。だが、串揚げ屋のようにソースといったキャベツに付けるものがないので、おばちゃんに「マヨネーズ頂戴よ」と言うと快く持ってきてくれた。
お店は調理に若い男性、そして2人のおばちゃんが脇を固める。
店の中は大衆そのもの。店内は清潔にしており、女性客も3人ほどいる。
客席は10坪ほどの店。いっぱいに収容しても25人が限度か。そこに今宵は我々も含めて8人が飲んでいる。ほとんどが勤め人のようだ。
意外だったのはホッピーが置かれている点。この宇都宮にもホッピーが進出しているのかと少し驚いた。
しかし、ホッピーセット530円、中は350円とかなり高価。輸送コストを転化しているのか。
ビールを飲み干し、チューハイを貰った。
レモンのスライスが氷と共に揺れている。
うまい!
A田さんは相変わらずビールを飲み続けている。
Iちゃんは、あまりビールに口をつけない。
焼き餃子はあるかな?とメニューを見たが、やはりなかった。
串物に「紅顔ノ美少年」と書いてあるメニューを発見したが、そのときは何も疑問に思わず流してしまったが、後日ネットで調べていると、どうやらそのメニューはホーデンであるようだった。
睾丸と紅顔をかけているとのこと。
なるほど、それは是非食べてみたかった。
年をとれば、段々紅顔というわけにはいかなくなる。
男3人、34,35,そして37歳、どう見ても紅顔の美少年達ではない。
あえて言えば、厚顔の中年といったところか。
11時過ぎ、我々は店を出た。
だが、わたしは何故かもやもやしていた。
餃子を食べてない、という思いが、今わたしの頭の中を完全に支配していたのである。
いつか餃子の聖地(笑)宇都宮に行きたい。
先日、山形県酒田市内にある『北京飯店』の餃子を食べ、あまりの美味さに衝撃が走りました。
あの味を忘れたくないばかりに、他店では餃子を食べないようにしてます。いわゆる、餃子断ち…ってやつです。(笑)
宇都宮ならば、新幹線ですぐじゃないですかぁ。
是非、聖地で餃子にまみれてほしいです。
最近、聖地が変わりつつあるようです。
浜松市がポスト宇都宮に名乗りを挙げているそうですよ。
実際、餃子消費量は07年に浜松が抜き去っているようです。
酒田にまで餃子を食べに行かれたのですか?
そして餃子断ちまで…。
ライチ!さんの餃子に賭ける意気込みが伝わってきます。
次回の居酒屋放浪記は餃子レポートです。
お楽しみに!