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東京秋葉原のヨドバシカメラAKIBA館。巨大な家電量販店から僅か数十メートル程度、北に歩くだけで景観は一変する。1日数十万人が行き来する喧噪は、もうそこにはなく、落ち着いた一区画が現れる。
神田練塀町。
昭和41年の住居表示法みよる町名変更の大波に飲まれることなく、今も江戸の薫りを伝える。その名を守り抜いた先人の苦労が偲ばれる。
神田練塀町の由来について、通りに立てかけられた掲示板にはこのように記されている。
「練塀とは、瓦炉と土を交互に積み上げ、上を瓦で葺いた土塀のことです。(中略)江戸時代のこの界隈は、練塀が一体に広がる武家地でした。ことに南北に神田から下谷まで通じる道には、立派な練塀の屋敷が多かったため、『下谷練塀小路』と呼ばれていました。(中略)練塀町が正式な町名になったのは、明治5年のことです。(中略)その後、昭和18年に、南半分が神田区に編入され、昭和22年、千代田区ができたときに神田練塀町になりました」。
今は、もうとっくに練塀など姿を消してしまったが、この一角には凛とした静謐な空気が流れている。
一町歩という単位で江戸の町が区画されたのかは、学もないわたしに分かろうはずもないが、おおよそそれくらいの面積ではないかと思うほど、神田練塀町はそんなにも広くない。
しかし、そうでありながらおいしいお店が集まっているのも、神田練塀町の特長なのである。
例えば、長崎ちゃんぽんの店「長崎飯店」は昼時にもなれば行列ができるのも珍しくないし、インド料理屋ジャイヒンドのランチも悪くない。
そして、それらの店の裏道にある「頑固一徹」と自称する居酒屋「旬味蔵 大八」もそのうちのひとつである。
建物はだいぶくたびれた民家。住所には建物をビルと称しているが、どう見てもビルとは言い難い2階建ての建築物だ。鼠色の壁に「大八」の文字が飾られ、一見割烹のような印象も受ける。同店の発祥を詳しくは知らぬが、比較的手頃な居酒屋というのが周囲の評価だ。
暖簾をくぐると暗がりの空間が現出する。よく中を見通せないが、店はだいぶ賑わっているようだ。
階段は入り口手前左側。
この作りが実に昔風だ。
階段をあがると4部屋はあろうかというお座敷。広く、ゆったりとしている。
上に上がってみると、建物が実に華奢であることに気付く。4部屋のお座敷は既に満員。床が抜けてしまわないか、少し心配になる。
酒肴は大変凝っている。
「地鶏の揚げステーキ 香味ソース」(600円)や「豆腐刺し盛り3種」(550円)、「牛舌やわらか蒸」(650円)など、料理一品を丹精に作る姿勢がメニューにも垣間見られる。
しかし、それ以上に感心させられるのが、素材の仕入れだ。
「その日入荷の新鮮刺し盛」(1,350円)は名前に恥じないお造り。店の主人は毎朝しっかり築地に通い、魚を仕入れている。その仕事ぶりはきれいに盛られた魚を見れば一見して分かるはずだ。
「丹沢大山名水五右衛門豆腐」(300円)と呼ばれる豆腐もあり、素材へのこだわりは相当なようである。
ビールはアサヒスーパードライ。
生ビールは「ちょっと大きめのジョッキ」を自認し、値段は1杯550円。残念ながら筆者は瓶ビールを飲んだので、ジョッキがどのくらい大きいのか確認できていないが、この料金はけっこういい値段だ。
ただ、地酒の品揃えには目を瞠るものがある。
古民家に居酒屋。
そしてこだわりの素材とうまい魚。
ヨドバシカメラというメガストアも毎日毎晩と活気に満ちているが、その脇にひっそりと佇むこの店の夜もかなりの活気に溢れている。
神田練塀町。
昭和41年の住居表示法みよる町名変更の大波に飲まれることなく、今も江戸の薫りを伝える。その名を守り抜いた先人の苦労が偲ばれる。
神田練塀町の由来について、通りに立てかけられた掲示板にはこのように記されている。
「練塀とは、瓦炉と土を交互に積み上げ、上を瓦で葺いた土塀のことです。(中略)江戸時代のこの界隈は、練塀が一体に広がる武家地でした。ことに南北に神田から下谷まで通じる道には、立派な練塀の屋敷が多かったため、『下谷練塀小路』と呼ばれていました。(中略)練塀町が正式な町名になったのは、明治5年のことです。(中略)その後、昭和18年に、南半分が神田区に編入され、昭和22年、千代田区ができたときに神田練塀町になりました」。
今は、もうとっくに練塀など姿を消してしまったが、この一角には凛とした静謐な空気が流れている。
一町歩という単位で江戸の町が区画されたのかは、学もないわたしに分かろうはずもないが、おおよそそれくらいの面積ではないかと思うほど、神田練塀町はそんなにも広くない。
しかし、そうでありながらおいしいお店が集まっているのも、神田練塀町の特長なのである。
例えば、長崎ちゃんぽんの店「長崎飯店」は昼時にもなれば行列ができるのも珍しくないし、インド料理屋ジャイヒンドのランチも悪くない。
そして、それらの店の裏道にある「頑固一徹」と自称する居酒屋「旬味蔵 大八」もそのうちのひとつである。
建物はだいぶくたびれた民家。住所には建物をビルと称しているが、どう見てもビルとは言い難い2階建ての建築物だ。鼠色の壁に「大八」の文字が飾られ、一見割烹のような印象も受ける。同店の発祥を詳しくは知らぬが、比較的手頃な居酒屋というのが周囲の評価だ。
暖簾をくぐると暗がりの空間が現出する。よく中を見通せないが、店はだいぶ賑わっているようだ。
階段は入り口手前左側。
この作りが実に昔風だ。
階段をあがると4部屋はあろうかというお座敷。広く、ゆったりとしている。
上に上がってみると、建物が実に華奢であることに気付く。4部屋のお座敷は既に満員。床が抜けてしまわないか、少し心配になる。
酒肴は大変凝っている。
「地鶏の揚げステーキ 香味ソース」(600円)や「豆腐刺し盛り3種」(550円)、「牛舌やわらか蒸」(650円)など、料理一品を丹精に作る姿勢がメニューにも垣間見られる。
しかし、それ以上に感心させられるのが、素材の仕入れだ。
「その日入荷の新鮮刺し盛」(1,350円)は名前に恥じないお造り。店の主人は毎朝しっかり築地に通い、魚を仕入れている。その仕事ぶりはきれいに盛られた魚を見れば一見して分かるはずだ。
「丹沢大山名水五右衛門豆腐」(300円)と呼ばれる豆腐もあり、素材へのこだわりは相当なようである。
ビールはアサヒスーパードライ。
生ビールは「ちょっと大きめのジョッキ」を自認し、値段は1杯550円。残念ながら筆者は瓶ビールを飲んだので、ジョッキがどのくらい大きいのか確認できていないが、この料金はけっこういい値段だ。
ただ、地酒の品揃えには目を瞠るものがある。
古民家に居酒屋。
そしてこだわりの素材とうまい魚。
ヨドバシカメラというメガストアも毎日毎晩と活気に満ちているが、その脇にひっそりと佇むこの店の夜もかなりの活気に溢れている。
どこにでもあるチープなチェーン居酒屋しかないと思っていましたが、
ホントにちょっとずれるだけで、なんとも味わい深い街が広がっているのにびっくりします。
ココもその一角なのでしょうね。
そして、実はおいしい穴場の酒場の存在も。
そういえば、秋葉原には「赤津加」もありますね。
たしか、まき子さんも行かれていたような記憶が。
いずれ、当ブログにも登場します。
ホントにネオンなんてつまらん!ですね。