「平野屋」を出て、もう一軒。せっかく、ジャンジャン横丁に来たのだから、梯子しないともったいない。
「平野屋」の次に混雑している店を物色していると、「のんきや」という店が、繁盛していた。見たところ、一人として入るスペースがない。ぼんやりと店の間口に立っていると、「お兄さん、奥行って」と声がかかった。狭いスペースを、なんとか通してもらい、店の奥にたどり着くと、そこはもうカウンターも途切れた本当の店の奥だった。
「平野屋」で、既にお酒をいただいていたから、引き続き、「酒」を熱燗でオーダー。困ったのは、酒の種類が「特級」、「一級」で分かれていること。時代の流れを感じさせる。「一級」っていうのも、恥ずかしかったので、「安い方」と言ってしまった。その酒、やはり、ちろりで出してくれて、ちょっと嬉しい。困ったのは、酒の置き場。はじめは、酒の置き場がなく、かろうじて水平になっていた段ボールの上に酒を置く。酒だけならば、まだいいが、つまみを置くのは、難儀だなと思っていたら、ボクの横の人が帰って行った。そこで、ようやくカウンターが使えるようになった。
「のんきや」は、おでんの店だった。
厚揚げに練りもの、そして玉子、3品をとってもらった。このおでんは、まさに関東煮。出汁がやや黒い。
熱燗に合う、合う。
店の主人は、まだ若く、てきぱきと働く。掛け声もいいし、動きもいい。
メニューはかなり多く、次々にメニューが増えていったのがわかる。短冊メニューの下に、また短冊メニューが貼られることで、短冊はまるで凧の足のようになっていた。
その後、ボクは堰をきったように、酒をお代わりし、つまみを頼んだ。正直、それらが何かよく分からない。けれど、お腹に優しいつまみだったことは間違いない。
すっかり、酔っ払ってしまった。
「平野屋」と「のんきや」は甲乙つけがたい。どちらもジャンジャン横丁を代表する立ち飲み屋なのだろう。
「食べログ」の点数は、「平野屋」が3.51、「のんき屋」が3.58(2018年4月17日現在)。点数は若干差があるが、それはあって、ない様なものと思う。
ジャンジャン横丁に初めて来たのに、いきなりいい店に出会ってしまった。
たまんね~よ。大阪の立ち飲み。
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