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居酒屋さすらい 1910 - 大人の嗜み、社交の文化 - 「ウイスキースタンド 麦」(横浜市神奈川区白楽)

2022-06-04 06:08:45 | 居酒屋さすらい ◆立ち飲み屋

「山東」からの帰り道、横浜で妻と別れた。この後、自分にはもう一仕事があった。東急線に乗り換えて、白楽まで。実はYちゃんに餞別を渡しに来たのだ。一応、20年前の部下だから。未だに腹の立つことの方が多いが、それでもこういうけじめの時は、気持ちよく送り出すのがいい。そう思って、休みの日だけど、最寄駅まで出てきてもらうことにした。

約束の時間は16時。白楽駅に着いたのが、15時半前。まだちょっと時間がある。ちょっとうろうろするか。確か、白楽には六角橋商店街があったはず。ちょっと行ってみるか。

商店街に入ると、いきなり見覚えのある店に出た。

「キッチン友」。

あぁ、このお店、「孤独のグルメ」に出てたな。そう思って、外観を眺めていたら、店が急に閉まった。15時を過ぎ、午後の部が終わったらしい。時間があれば入ってみたいお店だった。

あんまり時間がないから商店街の先に行くのは危険だなと思いつつ、あと5,6分程度その先に行ってみようかなと進んでいくと、1,2分歩くと、どういう因果か立ち飲み屋を発見した。

まさかね。

日曜日の15時。まさか、そんな時間に開いている立ち飲み屋が、白楽にあるなんてね。

一杯程度なら、まだ時間は大丈夫そうだ。そう思って、店に入り、カウンターにポジションした。さて、何にしようかと店内を見回すと、立ち飲み特有の短冊メニューがない。これは困ったなとお店の人に尋ねた。

「何が飲めますか?」と。

すると若いバーテン風のお兄さんは、「ウチはウイスキーのお店です」という。

うむむ、これはますます困った。ワインとかウイスキーとか、そんなのよく分からないんだよなー。それをそのままバーテン風のお兄さんに告げると、好みは何かと尋ねてきた。

「洋酒はほとんど飲まないが、何か自分の好きそうなワンショットをください」と伝えた。お店はそこそこ繁盛していて、結構なオーダーが入る。

隣にいるお兄さんが話しかけてきた。

「ここにはどうして来たのか」と。

16時に約束があるが、ちょっと早く着いたからぶらぶらしてたらたまたま見つけた。

なるべく簡潔に答えた。

5,6分程度、話しをしたが、飲み物が来ない。先程、「自分におすすめのものを作ってください」とお願いしたら、「かしこまりました」とバーテンさんは言った。オーダーは通っているはずだ。

すると、隣のお兄さんが、「こちらのお客さまのは?」

とバーテンに促した。

バーテンは、「あ」と言って、急いで飲み物を作り始め、この銘柄をロックで作ってくれた。

一口飲んだら、意外にも旨かった。まろやかな口当たりで、口の中は、それほどヒリつかなかった。洋酒がこんなに旨いなんて、自分の中では驚きだった。

隣に立つお兄さんと話しをしているうち、この人が、店のオーナーであることが分かった。お店は白楽駅の近所にある座飲みのバーと、こちらの立ち飲みの2軒を持ち、普段は座飲みの店舗にいらっしゃるらしい。この日はお休みで、客としてお店に訪れているという。時折、若いバーテンさんが、オーナーさんに質問し、オーナーさんはそれに答えている。客として来ているというのは建前上で、後進の指導といったところだろうか。

お店の雰囲気は良くて、音楽とお客さんの声が程よく調和している。こういう雰囲気を目の当たりにするた、パブとは公共の場なのだと感じる。社交の文化とも。

一杯だけいただき、お会計。

金額は1,000円。

ジャストな金額が胡散臭いと感じたし、自分のオーダーを忘れて放置したのに、しっかり取るところは取るのか。ただ、短い時間だったが、お店のオーナーさんとのおしゃべりは楽しかった。

場としてのコストと考えればいいのかなと思った。

オーナーさんに挨拶して、店を辞した。

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