芦花公園という聞きなれない駅を降りた。初めて降りる駅。
鈍行しか止まらない駅は少し寂れた雰囲気。商店街はちょっともの悲しくもあるが、その中で異彩を放っているのが、居酒屋「じゃんじゃん食堂」だった。
雰囲気は活気があるようなオーラを出し、なんか店に吸い込まれてしまいそうな魅力を感じる。店頭にはテーブルだけのスペースがあり、そこはどうやら立ち飲み用のテーブルだった。
入ってみようかな。
そう思って入ったものの、わたしが一番乗り。
さすがに立ち飲み席に行くのは気が引けたが、ここは思い切って立ち飲みを敢行した。
近年、スペースの効率化で座りと立ち飲みを併設するところが増えてきた。
前月に行った新橋の「野焼」や「串かつ100円」などの店はその典型である。ただ、こうした店は立ち飲みが決して主役ではないのである。座りが主で、スペースの有効利用を立ち飲みとしているケースがほとんどである。
「じゃんじゃん食堂」もこのタイプであった。
さて、立ち飲みスペースでビールを頼み、お通しの「豆もやし」をつまんでいると急激に襲ってくる疲労感。そうだった、この日は川崎で取材をし、そうして芦花公園へとやってきたのだった。相当疲れていた。そこで、わたしは店員に申し出て、座りの席に腰をかけたのだった。
ビールは「一番搾り」。390円。素晴らしき値段設定。そして、ビールはキンキンに冷え、店員の心遣いが伝わってくる。
店員は皆若く、張り切って仕事に精を出している。
お店は清潔。背後にある吊り型のテレビは大きめの画面が眩しい。
ホッピーセット(450円)と「もつ煮込み」(290円)頼んだ。だが、この「もつ煮込み」がいけてなかった。すっぱいのである。今までいろんなところで「もつ煮込み」を食べてきたが、こんな味は初めてだった。正直な話、マズい。一瞬「腐っているのか」という疑問も生じたが、なんとか全部を食べきった。
ホッピーは2冷か。
氷を入れてあるので、恐らく2冷だろう。だが、ジョッキの冷え具合はかなりいいのだ。
メニューカードの書き方が洒落ている。下手うまな字で書き込んだ手作りのメニューカードがかなりポイントが高い。
そして、「ナカ」(200円)と一緒に「じゃがチーズ」を注文する。
だが、「じゃがチーズ」は待てど暮らせど、一向に現れる気配がない。20分ほど経って、聞いてみたところ、すっかり店員は忘れていた。
若さが出たな、小僧。
そこで、「すぐに出てくるもの」として店員さんがお勧めしてくれたのが「梅きゅうり」である。
夏は終わったというものの、残暑が厳しいこのごろ。梅の酸っぱさがまだ食欲をそそる。
18時近くなると少しずつ、客も増えていった。
多分、週末などはお店が満員になりそうな、そんな雰囲気が感じられる。
いいお店だと思う。店員も若さ溢れる清々しい店を作っていると思う。
だから、若さゆえのポカがたまに出てしまうのだろう。
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