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居酒屋さすらい 1987 - 立ち飲む阿呆 - 「ひととき。」(徳島市一番町)

2023-02-23 22:20:47 | 居酒屋さすらい ◆立ち飲み屋

某社の仕事は余裕を持ってスケジューリングされていることは、「喫茶さすらひ」でも書いた。そのスケジュールは帰りの飛行機便も同様で、最終便をとるように設定される。まさに一日仕事。この日は家を朝7時に出た。帰りは夜10時を過ぎるだろう。ちなみに出張料は半日でも、このような12時間以上の拘束でも一律1.1万円である。夜遅く帰るのは辛いから、この日はもう泊まることに決めていた。宿泊代はもちろん自分もち。

仕事が終わり、徳島駅にて解散した。そこから宿泊先まではかなりの距離があった。繁華街はどうやら駅の周辺みたいだから、一度ホテルにチェックインしてからまた出直すのが面倒だった。

ホテルの近辺に酒場はなく、適当にぶらぶらしながら酒場を物色した。途中、極めて怪しげな店を見つけた。

「両国酒店」と看板があり、右端の階段に暖簾がかかっている。

一瞬、角打ちかなと思い、階段の下まで行って、上を覗きこんだが、なんだかものすごく入りにくい雰囲気だった。もう何十年も居酒屋をさすらっているが、未だに入れない店があるのかと思ったり。

「両国酒店」はとりあえずスルーして、再び歩き始める。居酒屋はちらほらと見つかるのだが、どこも食指が伸びない。気がつくと、駅の近所まで来てしまっていた。そういえば、駅の近くに立ち飲み屋があるとGoogle先生は言っていた。とりあえず、そこを目指すか。

お店はすぐに見つかった。

「ひととき。」というお店。

立ち飲みを標榜しながらも、実は座飲みだったということを今までイヤというほど見てきた。しかもこのパターンは地方に多い。だから、全然期待なんかしてなかったが、果たして行ってみると、「ひととき。」はちゃんとした立ち飲み屋だった。

お店は清潔で、おばちゃんが営っていた。

「こんばんは」を行って、ポジションし、メニューを見た。

へぇ、「ホッピー」があるのか。こんな西でも「ホッピー」とは。どれどれ、「ホッピー」をオーダーするか。

しばらくして出てきたのが、やっぱりこれ。

リターナルボトルの黄色い奴。全然想定内。

そしてお通しも出てきた。「ほうれん草のおひたし」。多分、何某かのチャージはとられるのだろう。

このおばちゃんが饒舌だった。お店は普段は娘さんが切り盛りするようだが、何かの事情で、もう一店舗の方に行っているらしい。おばちゃんは娘さんからお願いされて店に出てきたという。でも、おばちゃんは素人さんではなかった。飲み物を作れたし、調理も出来た。そもそも話し上手だった。

「インボイス制度ってなんやろね」。

なかなか気さくなおばちゃんだった。

「ポテトサラダ」をオーダーした。盛り盛りのポテサラで、結局オーダーしたおつまみは、これ一品だけだった。オーソドックスなポテサラでおいしかった。おばちゃんがこしらえたのだろうか。

阿波踊りの話しになった。

徳島県民は皆さん、踊れるのかといった質問や、踊りに上手い下手はあるのかと聞いた。おばちゃんの答えは、踊る人は大体、連というものに入っているという。

へぇ。

途中、男性2人組が入ってきた。

「娘さんいないの?」と尋ね、おばちゃんが「いない」と答えると、男性は一杯飲んで店を出た。娘さん目当てがみえみえで感じ悪い。

おばちゃんの「ホッピー」、「中」はかなり濃いめに作ってくれた。お店の方針なのか、それともおばちゃんの特性なのかは分からない。

「中」の2杯目のおかわりを空けてお会計。おつまみを一品しか頼んでいないのに、2,000円を超えた。「ホッピー」が高いのか。それともポテサラか。もしかして、お通しが高かったのか。それとも。

おばちゃんが実は伝説のスナックのママとかで、それで特別料金がかかったとか。

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