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久々のホッピー研究会は、怪鳥のお膝元、浅草。今回は、浅草の中の浅草。ホッピー通りとは違う浅草本来の酒場「ニュー浅草」である。
このバタ臭い店名に、酒場好きなら、何故か期待を寄せてしまうだろう。しかし、この「ニュー」って、何なのか。何故なら、店はもう昔からある。全然、ニューではないのだ。ボクが知っているのは、大門の「ニュー浅草」。ボクが、20代の頃からあるし、そもそも、その当時からボロかった。全然、ニューではないのだ。いや、話しを戻すと、「ニュー浅草」と聞いて、新しい店を期待する人はいないだろう。伝統の店なのだ。
店に入ると、恐らく気が付くのが、モダンな空気。そうそう、この空気感、どこかに似ている。
「神谷バー」だ。
ゆっくりとした時間が店に充満し、店は満員なのだが、ほどよい余裕がある。飾り気のない、テーブルだが、漂うレトロ感が、とにかく優しい。
ラミネートされた、A3オールカラーのメニューには、各種豊富な酒肴がびっしり。値段は、それほど安価でもないが、「何を食べようか」というワクワク感がある。その内容は、何でもござれだ。すぐ出るメニューから、刺身メニュー。一風変わった創作メニュー、そして、小腹を満たす食事メニューだ。
生ビールは、470円。サッポロとは昵懇なのだろう。メニューに、ひときわサッポロが強調されている。一方、「ホッピーセット」は500円。市況と比べて、2割程度高い。
ボクと怪鳥は、それぞれ「ホッピーセット」を頼んだ。酒肴は怪鳥が勝手にコーディネート。その中で、一際輝きを放っていたのが、「ウィンナーパリパリ揚げ」(300円)。今どき見かけない真っ赤なウィンナーを揚げただけの料理が、この店の全てを物語っていた。
それは、やはりモダンなのだ。伝統の中から、脱却しようとするモダン性なのだ。
「ウィンナーパリパリ揚げ」は、文字通り、口の中でパリパリする痛快な肴だった。赤ウィンナーという、プレモダンな食材も、まさにニューだった。
接客は、ゆる~く、せかせかしていない。「神谷バー」に似ている。これは浅草の伝統なのか。この雰囲気がいいんだろうな。
頭上を見上げると、巨大な提灯が下がっている。浅草寺の大提灯のようだ。
「ニュー浅草」のニューは、伝統と格式とモダン性が融合したニューなのだ。
ちなみに、画像に写るのは、ホッピー研究会の怪鳥である。
モボとかモガが、いた時代からあった雰囲気が、「神谷バー」や「ニュー浅草」にまだ残っていると思うんだよ。