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そして再び、小手指。
ボクはすっかり、小手指のショッピングアーケードに魅せられてしまった。
ちなみに、ショッピングアーケードの入り口はこんな感じ。
1ヶ月に一度は来ると約束した「佐藤水産」で、氷彩サワーを飲んでいると、一人の男性と仲良くなった。60歳くらいの骨太な感じのその人は、様々な仕事を経営する事業主らしい。
本業は、特殊清掃会社。漫画「デススウィーパー」で、脚光を浴びた孤独死した老人などの部屋を清掃する仕事である。そうした話しを聞いていくうち、店員の女性は、その無骨な男性が、立ち飲み屋を経営していることを明かす。
デススゥィーパーと立ち飲み屋の組み合わせが、また面白く、わたしはますます、その男性に興味を持った。
立ち飲み屋を経営するオヤジが、何故、他の立ち飲み屋で飲んでいるのか。
それもまた面白い。
「今度、行きますから、店の住所を教えてください」
というと、今から行こうという。
面食らって、「近いんですか」と聞くと、彼は「隣の隣だよ」と言った。
隣の隣。
「なんじゃこりゃ」という立ち飲み屋。
小手指ショッピングアーケードでは、もっとも今風な立ち飲み屋。
主肴は串揚げ。
その店の社長のエスコートで、店を訪れるなんて、初めてだ。
店は広い。すでに10人程度の人が立って、酒を飲んでいる。
ボクはカウンターに案内された。
メニューを見て、まずびっくり。
酒肴が豊富で、しかも安いのだ。
おひたしなどの小鉢は、僅かに100円。串揚げは、一本が80円という価格設定としている。しかも、おまかせの盛り合わせは5本で350円である。
まずは、ホッピーをもらうことにした。
串揚げに、もっとも合うのが、ホッピー(ホッピーセットの値段は失念)である。
さらに、串揚げのおまかせセットと「とりもつ煮」(200円)を頼む。
もつ煮のもつが鶏とは素晴らしい。なかなか、お目にかかれるものではない。
出汁は、味噌ではなく醤油。鶏の出汁がきいていて、これまた絶品。
串揚げは、オーソドックスな組み合わせだったが、衣はサクサクのふんわりだった。
ホッピーのナカは100円。
だが、焼酎は安価なものを使用している。これをどう捉えたらいいのか。だが、驚きの価格であることは、間違いない。
ちなみに、生ビールは、400円。これには正直、高いと思った。
社長に、「安いですね」と水を向けると「採算度外視」という答えが返ってきた。
まさか、本気ではないだろうが、出来うる限り、安価に提供しようという姿勢は本物だろう。
ドラマ「太陽にほえろ」のジーパン刑事の名セリフを文字にすると「なんじゃぁ、こりゃぁ」だろう、。「なんじゃこりゃ」は、もっと淡白な言い方ではあるが、店に入って、いちいち驚く価格帯に、ボク熊猫刑事も、心の中で叫んだ。「なんじゃぁ、こりゃぁ」と。
小手指ショッピングアーケードには昨秋より、池袋の立ち飲み屋「小島」の姉妹店「大吉酒場」がオープンした。「大吉酒場」は、「小島」の社長の息子さんが、店に立つ。
小手指は、今もっともホットな立ち飲み激戦区である。
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