雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

さらば火星、たっぷり別れの3時間(10月27日)

2020年10月29日 | 天体写真(月・惑星・彗星)
地球が火星を追い越した最接近の日は10月6日。
その一週間前の9月29日(am)に撮る事はできたのですが、
最接近前後は晴れなかったため撮る事はできませんでした。
最接近から2週間たってやっと晴れてくれたのですが、
新月期だったので、星雲・系外銀河を優先して撮影。

そして27日夜に、遠ざかる火星撮影のチャンスが訪れました。

この夜の予報では19時ころから24時ころまでは雲が切れそうで、
月齢10を過ぎた明るい月があるため星雲・系外銀河の撮影は無理。
火星が南中するのは22時半頃なので それまで木星、土星、月を動画撮影。

火星の動画撮影は、南中する20分前から開始しました。
運よく予報より雲が出るのが遅かったため、1時ころまで撮影を続けられました。

ほぼ10分間隔で3分間の動画撮影を処理した画像です。

最接近から3週間後の火星
撮影DATA:2020/10/27 20:07’~25:03’ 3分録画 ×18 VixenVC200L Explore Scientific 3x フォーカルエクステンダー
ZWO ADC1.25" 大気分散プリズム ZWO ASI 224MC タカハシ EM200Temma2M赤道儀




今回も上の画像でGIFアニメを作成しました。
火星の自転3時間分です ↓
左下の白点は南極冠です
(注1)時々画像がボケるのは薄雲通貨のため・・・・・・
(注2)途中でADCを取り付けたため画像の回転角が変化
10/30 22:25 画像の回転角を補正した画像に差し替え

参考に今回の3時間分の画像で見える火星の地名です。
撮影開始時 ↓
撮影終了時 ↓

00時25分ころの撮影風景です。
少し薄雲が見えますが、このあと雲が広がって1時を過ぎた頃に撤収しました。

この夜のシィーングは良い方でしたが、画像処理では疑似輪郭が目立ちました。
火星画像の疑似輪郭については「天文ガイド 11月号」にその処理方法が載っていました。
フォトッショップを使う手法だったのですが、私は持っていないので
手持ちのペイントソフトでもっと簡単にやってみました。

編集後記の後にその手順を載せておきましたので、興味のある方はご覧ください。

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惑星画像の疑似輪郭について天文ガイドの記事によると
原因は光の回析現象によるもので、すでに撮影画像に写り込んでいるとの事。
私は画像処理の段階で発生しているものだと思ってました。
画像処理でより目立つようになるという事のようです。

地球は火星に2年2ヶ月ごとに近づきますが、
この後5回の接近では次回の視直径17.2秒角が最高で、
もう”最接近”と騒がれることはずっと無いでしょう。
( この夜の視直径は20.8秒角 )
70代のわたしにとっては まさに「さらば火星」です。

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わたしの 火星画像 疑似輪郭 補正手順

私が使ったのは〇十年前に買った PaintShopPro です。
今回 天文ガイドの記事を参考に考え出したシンプルな方法です。

手順1RegiStaxのウェーブレット処理で疑似輪郭の発生した画像と
ウェーブレット処理前の画像を用意
最初は軽めのウェーブレット処理の画像を使いましたが、処理なしの方が効果大

手順2ウェーブレットなし画像 を円形で部分選択
( 選択範囲をボカして選択すること )

手順3)選択範囲を反転してから、コピー

手順4疑似輪郭の発生している画像貼り付け
( 画像全体の範囲が合うように貼り付け位置を調整 )

手順5)画像範囲がぴったし合えば完成

以上です
コメント (2)
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