雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

花より銀河(りょうけん座 ひまわり銀河)

2013年04月16日 | 天体写真(系外銀河)
13日夜、ブログ用「高田の夜桜」の取材(?)に出かけたものの、
三日月が映える空の良さに早めに家に戻り、「春の銀河」の撮影準備にかかりました。
透明度が良かった事から、最初に狙ったのは南天に低い「からす座 触角銀河」で、
高度が20度くらいになるまで撮影しました。(結果は昨日のブログ参照)

すでに1時を回っていた中で、次の撮影対象は南中は過ぎたもののまだ高度の十分高い
りょうけん座M63、通称「ひまわり銀河」に決めました。

M63 ひまわり銀河(NGC5055) (りょうけん座)  種別 渦巻銀河 距離 2350万光年   *上が北
 2013. 4.14am 01h34m~ VixenR200SS + Canon1.4X(合成f=1,120mmF5.6) バーダーMPCC MarkIII 600sec×15枚
ISO1600 kissDX(SEO-SP2)( 気温5~6℃) EM-200USD赤道儀 LPS-P2 FIL ガイ゛イドスコープGS-60 OrionSSAG PHDガイディング SI7 FlatAide 
名前の”ひまわり”というほど明瞭な模様は見えず、大望遠鏡で撮った写真でも外周部はかなりデリケートです。
銀河の左下から斜めに、なぜか直線的な暗黒帯が見えます。

今回は透明度も良く、総露光時間も2時間半でほぼ十分だったのですが
このようなデリケートな銀河の細部はそのままではなかなか良く見えてくれません。

( ステライメージ7で 「スターシャープ処理」が終わった段階の画像 )

( 細部を浮き上がらせるため「マルチバンドシャープ処理」をかけました。 )

今回は「どこが変わったの?」と、思われるくらいで抑えておくようにしました。

誘惑に負けると・・・・
つい、やり過ぎてしまいます。

ご存知の方もおられると思いますが、「マルチバンドシャープ」はそのまま使うと
『星の縁が際立ち過ぎる』という副作用があります。
これを防ぐため銀河部分のみに効果が出る”マスク”を使います。
 今回使ったマスクです。


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COOLED60Dが故障したため、KissDX(SEO-SP2)での撮影に戻ったのですが、
やはりノイズが目立つように感じます。
その違いが、冷却によるものか、RAW撮影時のビット数のちがいによるものか
今度検証してみたいと思います。

雲上くもがみ

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (おりおん)
2013-04-16 18:17:48
すばらしいひまわりですね。
直線の暗黒帯が存在するんですね。知らなかったです。
マルチバンドシャープの効果もよくわかりますね。
私はまだ未処理なのですが、参考にさせていただきます。
雲上さんのようなひまわりが咲けばいいのですが、たぶん萎れたひまわりになると思います(笑)
返信する
お先にでした。 (雲上(くもがみ))
2013-04-16 18:45:22
おりおんさん こんばんは。
さっそく、見に来ていただいてありがとうございます。

写真集では目立つ渦巻構造も無く、どんな写りになるかと思ったのですが・・・
kissDxおよび現行機材では、自分としてはこの辺が限界です。
返信する
渦のボコボコ感がいいですね (ただよし)
2013-04-16 20:51:09
こんばんは。我が家からも北の空が比較的暗いので、一度チャレンジしてみたいと思っています。
一つ質問があります。600[s]x15 とのことですが、これを 900[s]x10 や 450[s]x20 とする選択肢ってありでしょうか?
私の経験が浅く判断できない部分なのですが、私はヒストグラムが75%辺りになる露出時間で撮影することが多いのですが、ベテランの方はどのようにして露出時間を決めているのでしょうか?
よろしければ教えてください。
返信する
私なりのお答えです。 (雲上(くもがみ))
2013-04-16 21:51:02
ただよしさん こんばんは。
以下の返答は、あくまでわたしの場合はという事で。

「一つの対象に同じ時間をかけるとしたら、露光時間と枚数の組み合わせはどうあるべきか?」
という質問にもなりますが、
基本的には長い露光時間が可能ならそれにこした事はないかと思います。
ただ、私の場合それが許されないのは、
 ・空の明るさから、背景が飽和しない範囲で。
 ・オートガイドでも、あまり長時間だと流れてしまう。
 ・ノイズ対策で、可能な撮影時間内でコンポジット枚数を10枚くらいは欲しい。

今回の撮影では空の条件が良かったので、900sec位までは大丈夫だったのですが、
カメラのノイズ増加の不安から600secとしました。
したがって、撮影環境のちがいから900sx10や450sx20の選択肢も当然ありだと思います。


ヒストグラムの75%の意味合いは良くわからないのですが、
撮影後のカメラのモニタで一見真っ白でも、良く見ると星が判別できれば画像処理で対応可能と聞いた事があり、
わたしも飽和しているかは、その基準で露光時間の上限を決めています。
返答になっているかどうかわかりませんが、
「露光時間も枚数も許されるなら多い方がいい」という
当たり前の答えになっちゃいます。
返信する

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