山本文緒さんの小説、初めて読みました。
いろいろな賞を受賞した長編「自転しながら公転する」です。
恋愛や仕事、上司のセクハラや親の介護など様々な問題に、ぐるぐると思い悩む32歳~34歳の都の2年間。自転しながら好転していけばいいな、と思いながら読みました。
本編とどんなつながりがあるのか気になるプロローグと、それを回収するエピローグの仕掛けも面白く、人は考え方が変わっても本質は変わらないのかもしれないなあ、と思いました。
そして、解説を読んで、山本文緒さんが昨年の10月に亡くなっていたのを知りました。作者紹介に(1962-2021)と書いてあったのに、生年だけ見て、近い世代だなと親近感を持ったものの、没年が書いてあるのを気づきませんでした。
ニュースにもなったと思いますが、お恥ずかしい限りです。
読み終えて、これからも新作を読みたいと思っただけに残念で、寂しいです。