小野寺史宜さんの「ライフ」を読んで、「幹」を書いてみました。
「ライフ」は、フリーターの青年の日常が描かれた物語。
青年の名前は、幹が太いと書いて、幹太(かんた)。
今はまだ細い幹だけど、様々は人たちと交流する中で、だんだん太い幹に育っていくんだろうなと希望が持てる小説です。
帯に書いてある「ひと」も読みましたが、淡々と語られる日常は心地よく、すいすい読めました。
「幹」は、木片に木簡用の墨汁で一発書きしましたが、はじめは大きめの画仙紙にドーンと書くつもりでした。
でも何枚書いても納得いかず、日を置いて木片に書こうと思いついたものの、やすりをかけたり、柿渋を塗ったり、干したり、準備に時間がかかりました。
そして、その間に、もう一冊読み終わりました。
樹島千草さんの「太陽の子 GIFT OF FIRE」、映画のノベライズです。
主人公は、「ライフ」と同じ27歳。
第二次世界大戦の真っただ中、軍の密命を受けた原爆開発を背景に、戦争に翻弄された若者たちが描かれています。
小説の結末には、戦争から数年後の主人公たちが少しだけ描かれています。
これは映画では語られない部分で、脚本を書かれた黒崎博監督が小説版には未来を創作して書いてほしいと頼んだと解説に書かれていました。
映画が公開されるのは、広島に原爆が投下された8月6日です。
出演者の三浦春馬さんがもういないのは、残念です。
コロナ禍で当たり前の日常がすっかり変わってしまったのも悲しい。
でも、未来はきっと明るいと信じたい。
また読んでみたい本が増えました。
三浦春馬くん…
大好きだったので涙なしには読めなそうです。
ご冥福をお祈りします。
小野寺史宜の本はまだ2冊しか読んでいませんが、優しい気持ちになりました。
三浦春馬さんがこの役を演じたのかと思うと、まさに涙なしには読めないと思います