臨時で労働力が不足したとき、それが急を要するのなら、真っ先に頼るべきは「労働者派遣」だろう。 若干コストは掛かっても、採用に費やす時間や労力の比ではないからだ。
ところで、労働者派遣において最もネックになるのが、労働者派遣法第26条が禁じている「労働者を特定する行為」ではなかろうか。
派遣先としては労働者の事前面談くらいしておきたいところだが、派遣の場合、それは原則として許されていないのだ。
もし会社として「労働者を選びたい」というのであれば、通常の「労働者派遣」ではなくて「紹介予定派遣」(派遣期間満了後に派遣先が直接雇用することを前提に締結した派遣契約)を検討すると良いだろう。 紹介予定派遣であれば、事前面談することも容認されており、また、派遣期間中(最長6か月)に本人の適性を見て正式な採否を判断することも可能だからだ。
一方で、派遣労働者本人にとっては、知らない会社にいきなり直接雇用されるのは仕事や労務管理の面で不安なため、「体験入社」という意味での「紹介予定派遣」へのニーズも少なくない。特に知名度の無い新興企業に対してはそれが顕著である。
しかし、紹介予定派遣は、通常の労働者派遣とは異なるゆえのデメリットもある…‥
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