【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

ウィルスという名の招かざる客

2009-05-19 16:06:38 | リラのお気楽ユメ日記

【長実雛罌粟(ナガミヒナゲシ)】

   こちらは早くも
  真珠色の空になりました。

   そして今朝は気温も低め。
  朝のゴミ出しの時には・・。
  
   「又、ヒンヤリして来ましたね。」
  ~なんて会話も・・。

   午前中は、いつ降り出しても
  おかしくない空でしたが、
    
   午後になって日差しも
  出て来ました。

   さて庭では、2、3日前から 「カレープラント」 が花盛りです。

   花には香りがありませんが、
  葉っぱには名前の通り、
  カレーの香りがして、
  食欲をそそられます。

   そのため料理の香り付けに
  使われるようです。

   それこそ、ドライフラワーや、
  ポプリにしても良さそうですね。

   早速、何本かドライフラワーに
  するべく採って来ました。

   ほんのり手に付いた香りは、
  カレーと言うより、
  香ばしいパン? のよう。

   そして正式の名前は存じませんが、
  リラ版、「夢見花」。   

   この花、俯いているばかりいますので、
  最初は折れてしまったのかと・・。

    でも元々、こんな花なのですね。
   その姿は楚々としていて、
   俯(うつむ)く風情を感じます。

    さて、こんな風に庭の花々の事を
   記している時は幸せで、
   別段何も感じないのですが・・
   巷の新型肺炎、心配ですね。

    一応弱毒性だと言われていますが、
   こればかりは、これからどのように
   変異して行くのか分かりませんものね。

   ところで、5╱10付の産経新聞に、志賀直哉の短編小説、
  『流行感冒』 が紹介されていましたので、私も読んでみました。

   この小説は、大正8年に書かれたそうですが、
  1918年(大正7年)から翌年にかけ大流行した、
  スペイン風邪に、パニックに陥った市民の心理を描いています。

   いつの時代も、インフルエンザは怖いもののようですね。
  その辺りの恐れと動揺が、巧みに描かれていて、面白いです。

   それにしましても、見知らぬウィルスという敵に対して、
  100年前も今も、たいして変わらないような気がします。
  次に記して置きますね。

 「私」 の住む町にもインフルエンザがやって来た。
最初の子供を失った事のある 「私」 は、何としても感冒を自宅に
入れまいと思う。
 そのため、妻子やお手伝いが運動会や芝居を観に行く事を禁じる。
買い物に行っても長話しないよう厳命した。
それでも石というお手伝いの女性がこっそり、
芝居を見ていた事が分かる。
 怒った 「私」 は石に赤ん坊を抱かせないようにし、
暇を出す事まで考える。
周囲が暴君のように見るピリピリぶりだったが、
真っ先に感冒に感染したのは 「私」 だった。
 油断して庭木の手入れをした時、植木屋にうつされたと
「弁解」 するが、おかげで妻や別のお手伝いまで次々と感染してしまう。
その時、文句も言わず、看病や赤ん坊の世話をしたのが、
一人元気な石だった。・・・
                           【「流行感冒」~志賀 直哉】