【ローズゼラニウム】
昨日の鬱陶しい天気から
一転して快晴の天気となりました。
窓を思い切り開けた、すぐそこには、
可愛らしいピンクの小さな花を付けた
ローズゼラニウムが、
大きく腕を広げているのが見えます。
このゼラニウム、増えに増えて、
私にとっては嬉しい悲鳴。
昨日は、裏のお宅の方にも、
一束差し上げました。
「ワッ~! いい香り・・」
「今の季節だと簡単に増やせますから」
私も、いっぱしの エムおばさん
(「丘の上のジェーン」の登場人物) 気取りです。
そして先日のミニ薔薇は、もう一つの花芽が開きました。
こちらも甘い香り。先程から白い蝶が、行ったり来たりしています。
ところで・・昨日の新聞に折も折、『光源氏もインフルエンザに』 という記事に、
目が留まりました。一部ですが、記して置きますね。
「源氏物語」 の主人公、光源氏もインフルエンザにかかっていたらしい。 そう思われる描写が 「夕顔」 の巻にある。 源氏は恋しい夕顔と2人で秋の夜を過ごすため、 京の五条に近い荒れ屋敷に泊まるが、そこで夕顔は急死してしまう。 源氏の体調もおかしい。熱も出ている。 「この暁より、しはぶき病みにやはべらむ、 頭いと痛くて苦しくはべれば・・・」 と不調を訴える。 その翌日の夜、病をおして外出した源氏は帰途に落馬してしまう。 それほどの衰弱だった。回復に20日以上を要している。 夕顔は物の怪に取り殺された事になっている。 だが、これは高熱による幻覚か。 息を引き取る彼女は 「汗もしとどになりて」 という状態だった。 源氏の 「しはぶき病み」 は、しわぶく(咳をする)事に由来する病名だが、 症状の重さから推すと、普通の風邪ではないだろう。・・・・・ 「寒蛙(かんがえる)と六鼠(むちゅう)」~長辻象平 |
ウィルスの存在が知られたのは、20世紀初頭ですが、今になってみますと、
(記事にもありますように)“物の怪に殺された・・” というのも、
インフルエンザだったという説に、納得しますね。
20世紀初頭と言いますと、『赤毛のアン』 にも、それらしい記述が、
色々あります。例えば・・。
“その年は父が肺炎にかかりそうで、母がかかった年だと、
いつも炉辺荘の年代記で言われていた。
既に厄介な風邪を引き込んでいたアンは、
ギルバートと共にシャーロットタウンのパーティーに出掛けた。・・・
それから2、3日後、アンはたいそう病厚き 『原子の連鎖』 となり・・・
スーザンは不安な疲れた様子で動き回り、
看護婦は気づかわしげな顔で往来し、
名状しがたい影が突然炉辺荘を襲い、広がり、暗くした。・・・”
【「炉辺荘のアン」 第26章】
そうそう、日本人がインフルエンザという病名を知ったのは、
古く、江戸時代なのだそうです。
天保6年(1835年)に、出版された「医療正始」の中で、
「印弗魯英撤」として、紹介されているようです。
ウィルスは変異し、薬剤への耐性も獲得して行くのでしょうね。
それは人類が存続する限り続く、ウィルスとの延々とした闘いなのでしょう・・。