声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

存在の証明

2016-07-05 12:20:33 | Diary
“若かりし頃を共に過ごした仲間たちとの再会”が目的の旅は

滞在時間はわずか1日だったにも関わらず、
1週間ぐらい居たような気がしています。


その理由を帰りの車の中で考えてみたのですが

やはり、友人達との再会…によって

“過去に引き戻された”時間が多く存在したから

…という事でしょう。


宝塚温泉での同期会帰りに伊丹駅まで車で送ってくれた、
予備自衛官訓練から帰ってきたばかりのシゲちゃんは、

現在、伊丹駐屯地の近くで居酒屋を経営していますが、

「ウチに来る客の中に、音楽隊の子がいるんだけどね、
『今ごろになって“音楽隊初の歌手”なんて言ってるけど、そうじゃないよ、
本当の“初”は私の同期だったんだよ』って話しているんだよ」

…と。(^^;;

彼女に限らず、当時を知る同期たちは皆、私の事を覚えてくれています。

“同期”って本当にありがたい…。



それは大学時代のサークル仲間や後輩たちと三十数年ぶりに再会した夫も同様でしょう。




大阪を出発する直前、

卒業以来だという夫の大学を訪ねたのですが

日曜日の構内は閑散としていて学生の姿もまばらで、
当然のことながら、夫を知る人は誰もいません。


でも、彼は迷路のような構内を迷わず歩く…

どんどん、先に歩いて行く…



ふと前を見れば、瞬間、夫の後ろ姿が

肩までのロン毛の、ベルボトムにTシャツの若者とダブって見えてくる…

学食では

椅子に座って友人達とダベっている姿

野外ステージでは

学祭のLIVEでマイクを持って歌っている姿、


当時を知らない私にとって、それらが想像できる理由は、

学生時代の写真と、思い出話しを聞いただけの情報によるものに違いないのですが、

とても鮮明な画像となって浮かんでくるのです。




そして、もう一人…夫の話に度々出てくる

“先輩Iさん”の姿も…。


私が、Iさんと知り合ったのは、彼が大阪市内の番組制作会社でディレクターをしていた頃で

「寮歌を特集する」という番組企画でのこと。

番組レポーターのオーディションを受けに行った私とは、初対面にも関わらず意気投合、

その後しばらくして、突然、番組企画自体はスポンサーの都合でボツになりましたが、

それが、Iさんは、よほど残念だったらしく、


それから何ヶ月後かの西宮球場でのクイーンのコンサートで偶然会った時には、

「またいつか一緒に仕事しようね」

と、声をかけてくれた事がありました。

結局、会ったのは、それが最後で

それ以来、Iさんの噂は共通の友人を通じて聞くのみだったのですが、

突然亡くなった、と聞いたのは10年近く前だったか…。


Iさんのことは、

今でも度々、夫のサークル仲間や同窓生とのSNSなどで出てくることが多いらしく

その存在は、よほど大きかったのかな?
と感じることがあります。


…そんな思いを抱きながら、

彼らが学生時代を過ごした大学構内を歩き回りました。



帰り際、

「有名人がけっこう出ているけれど、その有名人の名前を知らない学生が多いんですよ」

と苦笑しながら話してくれた守衛さんに、

「その有名人のSさんや、Tさんと同じ寮に居たんですよ」

と話す夫に、

「エッ⁈そうなんですか?」

と、ビックリした守衛さん、

守衛さんも、もしかして卒業生?

遠方からきた私たちに、とても親切に対応してくれました。


自分たちが若かりし頃を共有した場所が

変わらずにある…

自分が存在したことは、仲間たちが証明してくれる。


それは、とても嬉しい事です。



コメント (5)
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