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1955年の保守合同による自民党の誕生から、株式会社ムサシによる、本格的な集計マシーン導入の1971年までに行われた5回の衆院選における自民党の得票です。
党派 得票数 得票率 議席
1958 自由民主党 22,976,846票 57.80% 413/287 61.5%
1960 自由民主党 22,740,271票 57.56% 399/296 63.4%
1963 自由民主党 22,423,915票 54.67% 359/283 60.6%
1967 自由民主党 22,447,838票 48.80% 342/277 57.0%
1969 自由民主党 22,381,570票 47.63% 328/288 59.3%
以上のように、5回も衆院選が行われたにも関わらず、自民党の得票数は全く変わっていないのです。
1960= -236,575票
1963= -316,356票
1967= +23,923票
1969= -66,268票
たったのこれだけしか得票が変化していない。
こんなことあり得るのでしょうか?
たとえば、投票率が10%変化すると、2200万票なら220万票が変化するはずです。
ところが、自民党の得票の変化は、その十分の一から百分の一でしかありません。
自民党支持者は、支持者の0.1%から1%しか棄権しないということでしょうか?
そして、他の党に入れるということが全く無かったのでしょうか??
調べていくと、さらに興味深いことが分ってきました。
以下は、保守合同する前の自民党の前身の政党の得票数です。
党派 得票数 得票率 議席
1952
自由党 16,938,221票 47.93% 475/240
改進党 6,429,450票 18.19% 209/85
合計: 23,367,671票
1953
自由党 13,476,428票 38.95% 316/199
鳩山自由党(分派自由党)3,054,688票 8.38% 102/35
改進党 6,186,232票 17.88% 169/76
合計: 22,717,438票
1955
日本民主党 13,536,044票 36.57% 286/185 39.6%
自由党 9,849,457票 26.61% 248/112 24.0%
合計: 23,385,501票
ご覧のように、ほとんど一緒です。
ご覧のように、ほとんど一緒です。
ようするに、これだけ得票が確たるものだったので、誰も疑わなかったのでしょう。
しかし、1952年以前の衆院選の結果を見ると、その得票が正しいものなのか疑問が沸いてくるのです。
以下は、1952年以前の衆院選における自民党の得票数です。
党派 得票数 得票率 議席
1949
民主自由党13,420,269票 43.87% 264
新自由党 187,232票 0.61% 2
合計: 13,607,501票
1947
日本自由党 7,312,524票 26.73% 131
民主党 6,960,270票 25.44% 124
合計 : 14,272,794票
ご覧の要に、あれほど一定して2200万から2300万あった自民党の得票数が、1949年、1947年と、いきなり1000万票も少なくなっています。
つまり、自民党の得票は、1952年の衆院選において、突然1000万票増え、そこから全く動かなくなったということが分ります。
これは、一体どういうことでしょうか??ここに、日本の選挙システムのカギが眠っているはずです。