先週の鴨川には犬を散歩?させている人がいました。
出町柳駅の前でした。
オルガ
ヤナーチェクは11年間で600通を超える手紙を送り、晩年の活動の刺激になりましたが、肉体関係はなかったと言われています。
寒いのに川の中で気持ち良さそうな犬でした。
とんびもたくさん。
とんびもたくさん。
出町柳駅の前でした。
レオシュ・ヤナーチェク(1854-1928年)オーストリア帝国モルヴィア生まれ、チェコスロバキア オストラヴォ没
教師の父イルジーとアマリアの間に14人兄弟の10番目の子どもとして生まれました。
ブルノのアウグスティノ会修道院に入学、聖歌隊に入ります。
1869年王立師範学校に入り、教師を目指します。
1872年卒業し、2年間の無給の教育実習に入り、同時に聖歌隊の副指揮者になります。
ヤナーチェクは生徒の一人によると「気性が激しく、怒りっぽく、発作的に怒りを爆発させていた」
73年ストァヴァルク聖歌隊の指揮者になり、レベルアップに貢献します。
無伴奏の男性のための合唱曲を何曲か書いています。
1874年オルガンの才能が認められ、1年間プラハのオルガン学校で学ぶことになります。
ここでドボルザークに会い、親交を深め民族音楽に目覚めます。
1875年ブルノに戻ると師範学校の臨時教員になり、合唱団指揮者に戻りますがブルノクラブ合唱団の指揮者も引き受け、多忙になりスヴァトブルク合唱団を辞任します。
1879年ライプツィヒ音楽院に入学。
シュルツの薦めでした。
1881年帰国するとシュルツの娘ズデンカと結婚します。
翌年オルガが生まれます。
オルガ
長男ウラディミールもうまれますが、
1890年2歳で猩紅熱で亡くなります。
このことで結婚生活は離婚はなかったですが破綻します。(ズデンカの「ヤナーチェクとの生活」)
1882年ブルノにオルガン学校を設立音楽理論を教え、シュルツが心理学を教えます。
民話や音楽を採取し、それに基づいた曲を作曲し、成功していきます。
1917年、二人の子どもと夫を持つ38歳年下のカミラ シュテシュロバーに出会います。
ヤナーチェクは11年間で600通を超える手紙を送り、晩年の活動の刺激になりましたが、肉体関係はなかったと言われています。
1918年、チェコスロバキアが独立しオルガン学校は国立音楽院になりますが、学長は弟子がなりヤナーチェクは衝撃を受けました。
この頃4つのオペラをてがけますが、全て自分で台本を書いています。
そのうちの1つが「利口な女狐の物語」です。
この歌劇はカミラを見て女性の持つ3つの顔
「カーチャ カヴァノヴァー」苦悩に満ちた情熱
「利口な女狐の物語」自然な天真爛漫さ
「マクロブロス事件」冷たい不自然な美
を表現しています。
1928年ヤナーチェクはカミラの家族とフクヴァルディに出かけ、肺炎になり亡くなります。
カミラの11歳の息子が森で迷ったと思い、探しに出かけたのが原因とされています。
スデンカは死に目に会えず、ヤナーチェクは遺言書をカミラに有利に書いていて、死後二人は対立しました。
「利口な女狐の物語」
ルドルフ・ティエスノフリーデの物語が下敷きになっています。
ヤナーチェク家の家政婦マリーの勧めで作品化しました。
生命の森、動物たちの生き生きした姿、生と死を主題としています。
第一幕 森番が女狐を捕まえる
森番が疲れて一休みしているとコオロギ、バッタ、蚊、蛙が現れ、最後に女狐ビストロウシュカが現れます。
女狐が蛙を捕まえようとすると蛙は森番の鼻の上に落ち、目覚めた森番は女狐を捕まえます。
女狐は助けを呼びますが、誰も応えず。
森番は「子どもたちが喜ぶ」とビストロウシュカを家に連れ帰ります。
第2場 子どもに噛みついた女狐は森番に紐で縛られます。
捕まった女狐ビストロウシュカが泣いていると、犬のラパークが慰め、言い寄ります。
相手をせずにいると、森番の息子ペピークがやってきて棒でつついてきます。怒ったビストロウシュカはペピークの足に噛みつきます。
森番はビストロウシュカを紐で縛ります。
女狐が脱走
犬のラパークは「俺のように逃げないのが1番だ」と言います。
鶏は「お前は卵も産めないし、手伝いもできない、なんの役にも立たない」と罵ります。
ビストロウシュカは「おまえたちは利用されているだけだ」と雄鶏を捕まえ、雛鳥を殺してしまいます。
ビストロウシュカは紐を切って森へ逃げ去ります。
第2幕
第1場 女狐が穴熊の広い家を奪い取る
穴熊の家を覗いたビストロウシュカは森の動物たちに「穴熊のおじさんがゴロゴロしてるよ。広い家なのに一人で。」と呼びかけ、みんなで攻めたてます。
穴熊は怒りながら逃げていき、ビストロウシュカは広い家を手に入れます。
第2場 森番が女狐のはなしをされると機嫌が悪くなる
森番が居酒屋で校長、牧師とトランプをしながらみんなが愛するテリンカの話しをしています。
「女狐の話しをしてください。」というと森番は機嫌を悪くして店を出ます。
第3場 森番が女狐を銃で撃つが取り逃す
校長が酔っ払いながら歩いていると、ビストロウシュカがひまわりの花を揺らし、校長は恋する女性テリンカと間違え抱きつきます。
そこへ森番が現れ、ビストロウシュカに銃を撃ちますが、外れます。
第4場 女狐が結婚をする
雄狐ズラトフシュピテークが通りかかります。
「この家は私のもので私は自立しています。」というビストロウシュカ。
ズラトフシュピテークはプレゼントのうさぎを渡し求婚。
2匹は結婚し、森の仲間が祝福します。
第3幕
第1場 森番が罠を仕掛けるが、女狐に見破られる
行商人がテリンカと結婚することになったと報告します。女狐が殺したうさぎが落ちていてそこに罠をかけます。
夫と子どもを連れてきたビストロウシュカは罠に気づき逃げます。
行商人が女狐を銃で撃ち殺す
行商人が「狐をマフにしてテリンカにプレゼントしよう。」と考えます。
逃げ回るビストロウシュカ。
その間に小狐は行商人の鶏を食べあらし、ビストロウシュカは必死で撹乱しますがとうとう行商人の銃弾に倒れます。
第2場 テリンカが狐のマフをしている
テリンカの結婚の日、居酒屋で森番が「女狐を追いかけていったけど穴は空っぽだったよ。」というと
「そういえばテリンカが狐のマフをしていたよ。」と聞きます。
森番は「年を取って足が痛いよ。」「人はいろいろ求めないのが一番なのかなぁ」と店から去っていきます。
第3場数年後、森番が狐の夢を見る
年老いた森番が居眠りをしているとビストロウシュカそっくりの小狐が現れます。
捕まえようとするとそれは蛙でした。
森番は昔会った蛙だと思い「今までどうしたんだ?」というと「それは僕のおじいちゃんだよ。何度もその話しを聞かされたよ」と言います。
銃が忘れられたかのように森番の体から地上に落ちたところで幕がおります。
奇妙な物語はカミラに当てた寓話とも言われています。
家庭に捕らわれて振り回されて終わりますよ。と言うことのようですが、どうでしょうか?
私がカミラならちょっと引いてしまいます。
カミラは実際には夫と仲睦まじく暮らし、添い遂げました。