デンドロビウム キンギアナム
「こんな、高価なもの、いただけないわ。」
「大丈夫、たくさん、あるから。」とSさん
「本当?」
「大丈夫、大丈夫。」・・・って、頂いてしまった。申し訳ない、本当に、ありがとうございます。とっても綺麗で、うれしいです。
今朝、母から電話で、「お父さんが、また管抜いたから、迎えに来て。」
「今日はショートステイじゃないの?」
「そうなんだけど、施設から電話で迎えに来てって。」
行ったら、手を上げて、ニコニコ笑って、「悪いな。」って。
「じゃあ、病院行くよ。」
「家帰るんとちがうんか。」
「帰る前に、病院にいかなきゃ。」
「なんでや。」
「管抜いたでしょ。入れてもらわないと。」
「えーっ。入れてもらわんとあかんのか。」
「そうだよ。」
「そうなんか。」
「そうなんや。」
漫才みたい。最後は、おかしくなって笑ってしまいます。
病院に行って、看護師さんに「自分で抜いたんですか?無意識?それとも意識的?」と聞かれて、「ふーん。どっちやったかなぁ?」
「自分で抜いたんです。」と私が言うと、「はい、そうです。」と言ったものの、
看護師さんが去ってから「わし、自分で、抜いたんかなぁ?」って
「抜いたんよ。」
「抜いたんか。」
「抜いたんよ。」
「抜いたんや。」
やっぱり、おかしくなって、笑ってしまいます。
車に乗って、病院から帰るときも「こんな道、覚えられへんわ。どこやここ。」
「運転しても、迷うな。」って。おおっ!お父さん、まだ運転する気なんだ。
父が見ている世界は、どんななのだろう?
瞬間、瞬間が新しく。過去は遠く、未来は無く、今があるだけ。
「お父さん、毎日新鮮でいいね。」
「そうかな。」って嬉しそうに笑っています。今に生きるのも、そう、悪くない。と思う私です。