おすすめ度 ☆☆☆★
密室殺人の容疑をかけられたIT企業社長が事件の真相を追う姿を予測不能な展開で描いた韓国製サスペンススリラー。
2016年にスペインで製作された「インビジブル・ゲスト 悪魔の証明」のリメイク。ただし、改変されて面白くなっている。
韓国ミステリーのネチッこさ、二転三転する真実の行方。実に見応えある会話劇。
一組の不倫カップルが帰り道で遭遇する交通事故。道を通過する鹿に驚き急ブレーキを踏むと対向車が岩に激突してしまう。
車同士は衝突していない。それなのに自分達は訳ありの不倫カップル。素直に通報して救急車と警察を呼んでいれば、こんなに拗れた展開にはならないのが、
家庭のある男が不倫を隠そうとしたばかりに、底なし沼を這いずり回ることになる。
錯綜する2つの事件と証言。その真実は誰のためのものなのか。欲望に隠された〈衝撃の事実〉に辿り着いたとき、切ない“痛み”が襲う。
一度は逃げ切ったと思った分、犯人の敗北感は本作が一番強い。