山田洋次の選んだ日本映画100本の中にあって、見ていなかった作品。
1986年作品だ。
「ウホッホ探検隊」、奇妙な名前。
テレビなので、放映前の解説は、山本晋也。
もと、ピンク映画の監督だけに、その辺の突込みがうまい。
だって、NHKなのに、セックスの言葉連発される映画だ。
家族の映画で、二人の子供(中学生と小学生)もいるのにだ。
これ、今はもう大御所になった、森田芳光の脚本、根岸吉太郎の監督作品。
題名は変だけど、意外と真面目な家族物語だ。
単身赴任にまつわる、ありがちな不倫。
なのだが、その描写の機微が実にうまい。
特に子供を使ってさりげなく、夫婦の関係を描いていくあたり、
さすが、森田と根岸。
当時あまり話題になったようには思わなかったが、今見ても結構身につまされる。
まあ、赴任先で女性と関係ができ、それをちゃんと妻に告白し
妻は、離婚届を出すのだが、
そのあまりに事務的に進む現代のこわさみたいなものが、
じわじわっと、襲ってくる。
こましゃくれた二人の子役の使い方が実にうまい。
ちなみに、夫は田中邦衛、妻は十朱久代、不倫相手は藤真利子が演じている。
そんな映画あったんですか