おすすめ度 ☆☆☆★
「韓国のアカデミー賞」と称される第59回大鐘賞映画祭で作品賞ほか6冠に輝いたほか、第96回アカデミー賞国際長編映画賞の韓国代表作品にも選出された、韓国映画界において2023年を代表する1本となった本作。
描かれるのは、極限状態に陥った人々の末路。世界規模の大災害によってソウルで残った1棟のマンションを舞台に、生き残りをかけた選択が想像も絶する闘乱を引き起こす。元凶となる代表に祭り上げられた一人の男。猛威を振るう、その男の狂気。ラストに待ち受けるのは、光か、闇か。
破滅的で地域を横断した大地震を考えればいいのか、恐怖のディザスター映画のオープニングで、それだけで絶句。ソウルのマンション群がすべて破壊・横転し、唯一無傷で残ったのが皇宮マンション。
住民代表となったのは902号室に住む職業不明の冴えない男ヨンタクで、彼は権力者として君臨するうちに次第に狂気をあらわにしていく。そんなヨンタクに傾倒していくミンソンと、不信感を抱く妻ミョンファ。やがてヨンタクの支配が頂点に達した時、思いもよらない争いが幕を開ける。
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