おすすめ度 ☆☆☆★ (劇場鑑賞)
1970年前後の大阪・伊丹空港近くの在日コリアン集落。焼き肉店「焼肉ドラゴン」の店主夫妻と4人の子供たちの6人家族が、大阪万博や高度経済成長の片隅でたくましく生きる姿を描いている。
父母は韓国人俳優、子供たちは日本人俳優が演じ、在日韓国人の当時の生きざまが、ややコミカルに描かれる。
長女に恋する男が、次女と結婚するが、長女への愛を断ち切れずにいるなど、子供たちの恋愛事情をないまぜて、映画に膨らみを与えている。
片手がなかったり、びっこを引いていたり、吃音症だったり、身体的にも差別を受けそうな家族だ。
だが、一番貧乏くじを引くのは、一番下の長男で、学校でいじめを受ける。
太平洋戦争、朝鮮戦争、済州島事件と家族が受けてきた悲劇がそれとなく描かれる。
そして、伊丹空港近く故の飛行機の騒音。
この映画で目を引くのは、父役のキム・サンホと母役のイ・ジョンウン、韓国映画でうまいのは知っていたが、日本語も勉強して、まさに好演。
「万引き家族」に続いての公開で話題を呼びそうだ。
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