おすすめ度 ☆☆☆☆ (劇場鑑賞)
中国・フランス合作
中国の名匠ジャ・ジャンクーが、ひと組の男女がたどる2001年から18年間の物語を、変わりゆく中国を背景に描いた人間ドラマ。
期間もさりながら、総移動距離7700Km。
まさに大国中国を俯瞰した力作。
物語は、さびれゆく炭鉱の町で、裏社会に住む二人の恋物語なのだが。
三章に分かれ、第一章は、地元山西省の大同。ディスコホールのダンサーチャオとストリートギャングビン。一応、まちでは羽振りを利かすが、さびれゆく時代の波で、生きにくくなり、抗争の末、チンピラに絡まれたビンを助けたチャオ。
第二章は、5年の刑期を終えたチャオ。ビンを探して長江のほとりの泰節へ。だがビンには女がいた。チャオは金を盗まれるが、女気で、金を手に入れ、世界で最も内地にある都市ウルムチへ。
第三章は、中年になった二人、男は、半身不随で、チャオの手助けでリハビリ。やっと自立できるとなった矢先・・・
時代を経て、年を取り、それでもつながる男女。でも帰れない二人。なんともしゃれた大作だ。
チャオを演じたチャオ・タオ、ビンを演じたリャオ・ファン、二人の演技が光る。