おすすめ度 ☆☆☆★
1996年にペルーで起きた、日本大使公邸占拠事件に着想を得たアン・パチェット原作のベストセラー小説を映画化。
ソプラノ歌手を導入したことで、物語に膨らみが。
そのソプラノ歌手を、ジュリアンムーアが演じ、相手役の工場経営者ホソカワを渡辺謙が演じ、日米合作の重みが。
さらに、通訳を加瀬亮が演じ、彼がテロリストの女性に恋をするという、奇想天外なストーリー。
そのため、テロ事件とラブアフェアの両立という、面白い出来に。
まあ、ラストは悲劇に終わるが、テロを賛美するわけにもいかず、やむを得ぬ展開。
テロの恐怖もしっかり描かれており、テロリストに少年たちが参加していて、当地の貧困がうかがえる。
この事件そのものがすでに風化しつつあり、このような映画が作られるのは、いいことだ。