Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

京都・葵祭

2012-05-16 23:48:12 | 日記
本来であれば例年5月15日に行われる、京都の三大祭のひとつの葵祭。
今年は雨でメインの行列が順延となり、本日無事に開催されたそうです。
昔から平安時代が大好きで、平安絵巻のような葵祭に憧れていました

葵祭は平安時代から続く京都最古の祭りで、正式には賀茂祭といいます。
始まりは1400年前、度重なる凶作に困り果てた朝廷が原因を調べた所、
賀茂の神々の崇りであるとわかり、神々を鎮めるために始まったものです。
国家的行事として執り行われ、一時は途絶えたものの、後に再興されて、
現在の形になりました。

本来「宮中の儀」「路頭の儀」「社頭の儀」の三つで構成される祭儀のうち、
「路頭の儀」が一番有名な葵祭の行列巡行です

勅使、検非違使、内蔵使、山城使、牛車や風流傘、輿に乗った斎王代など、
平安装束を纏った人達が総勢500名、馬36頭、牛4頭といった大行列が、
京都御所を出発し下鴨神社を経て上賀茂神社まで、8kmの道程を進みます。

この祭りの主役は天皇の使いで御祭文と御幣物を持つ勅使なのですが、
その華やかさから、近年では斎王代を囲む女人列が注目されています
斎王とは、賀茂神社に使えるために皇族から選ばれた内親王のことで、
葵祭では一般女性から選ばれるため、斎王代と呼ばれます。


この斎王代ですが、葵祭の路頭の儀に先駆け5月4日に「御禊の儀」という
心身を清めるための儀式を行列の女性達と共に上賀茂神社で執り行います。
十二単に身を包み、神職のお祓いを受けたあと御手洗川の清流に手を浸し、
心身を清めたり形代を川に流したりします。この光景もまた美しいですね


昨日の雨とは打って変わって晴天となった今日、行列は京都御所を出発。
500名の行列全てが平安装束を纏う、なんとも雅で美しい光景です


可愛らしい牛飼い童の先導で黒牛が牽く牛車は藤の花で華やかに飾られ、
牛車を囲む白い装束を着た随人の冠には、葵の葉がつけられています。


京の町を北上し、下鴨神社に到着した行列。ここで斎王代は腰輿を降り、
神社にて神事に臨みます。その斎王代を取り囲む可愛らしい女童たちや、
小袿を纏った命婦たちの衣装の鮮やかさが、5月の陽光に映えています


その後、下鴨神社を出た行列は更に北上して上賀茂神社へ到着します。
朝から始まって夕方まで半日がかりの大行列もやっと終了

長さおよそ1kmにもなるという大行列、どれほど華やかだっただろうかと、
見に行くことのできない身としては写真から想像するしかありませんが、
いつかきっと、その風情ある雅やかな行列をこの目で見たいと思います