明日は秋分。昼と夜の長さがぴったりと同じになる日。農耕民族である日本人に
とっては、冬至・春分・夏至・秋分はとても大切な節目でありました
初候である9/23~9/27は「雷乃声を収む(かみなりこえをおさむ)」。
夏に雷とともに突然降る夕立も収まるころで、秋晴れの空が見える時期ですね。
夏には入道雲がかかっていた空に、鰯雲や鱗雲など、秋の雲がたなびきます
ちょうどお彼岸時期ですが、この時期になると、それまで何もないと思っていた
場所に突如として真っ赤な曼珠沙華が咲き出します。お彼岸のころに咲くので、
彼岸花とも言われていますね
その赤さや急に表れたように咲くこと、また墓場に多く植えられていたことなど
から縁起が良くないとして切り花として飾るのを嫌がる人もいますが、私は綺麗
だなぁと思います
ただ、曼珠沙華は毒草で、間違って食べてしまうと吐き気や下痢、ひどいときは
中枢神経の麻痺を起こすこともあるのでご注意を
鈴蘭・水仙・レンゲツツジ・キョウチクトウ・シャクナゲなども、綺麗で身近な
花ですが実は有毒ですので、食べたり蜜をなめたり、活けていた水を誤飲したり
しないようにお気をつけて
次候である9/28~10/2は「蟄虫とを?す(すごもりのむしとをとざす)」。
涼しくなり始め、虫が土の中での巣籠りの支度を始めるころです。
中秋の名月がちょうどこの時期です。旧暦8月15日の満月を指して中秋の名月と
言いますが、満月になる前や後の月まで楽しもうと、十三夜・小望月・十五夜・
十六夜・立待月・居待月・寝待月など、日本人は様々な名前を秋の月につけては
その美しさを愛でていました
さらには十五夜に月が雲に隠れてしまって見えないときにまで無月とつけたり、
雨が降ってしまった場合には雨月とつけて、その見えない様までも楽しんでいた
ようなのです
末候である10/3~10/7は「水始めて涸る(みずはじめてかれる)」。
夏のあいだたっぷりと水を張って青々とした苗を育てていた田から水を抜いて、
稲刈りの準備にとりかかるころです。
青かった水田が次第に黄色味を帯びはじめると、どんどん稲穂が実って穂が垂れ
下がり、一面に黄金色の景色を見せてくれます
私も小学校で田植え・稲刈り・収穫祭を経験しましたので、稲穂が垂れ下がって
くると「そろそろ稲刈りの時期かな」と、懐かしく思い出します