Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

祇園小唄祭

2016-11-25 23:31:39 | 京都花街
一昨日の11月23日、京都・東山の円山公園で「祇園小唄祭」が行われました

「祇園小唄」という唄はそれほど古いものではなく、昭和5年に公開された映画
『祇園小唄絵日傘』の主題歌として祇園をこよなく愛した作詞家・長田幹彦氏が
作詞し大ヒットした曲です

1番から4番まで、それぞれ春夏秋冬の祇園を読み込んだ歌詞で、今では祇園の
代表曲のようになっているこの唄は、京都の芸舞妓さんが仕込みの頃から習い、
お座敷でも代表的な舞妓さんの舞として舞われているもの

この祇園小唄の歌碑が円山公園の池の前に建てられています。その歌碑の前で、
舞妓さんが歌詞を朗読し、献花をして唄を讃える行事が「祇園小唄祭」です

月はおぼろに東山
霞む夜毎のかがり火に
夢もいざよう紅桜
しのぶ思いを振袖に
祇園恋しや だらりの帯よ

夏は川原の夕涼み 
白い襟あしぼんぼりに
かくす涙の口紅も
燃えて身をやく大文字
祇園恋しや だらりの帯よ

鴨の川原の水やせて
咽ぶ瀬音に鐘の声
枯れた柳に秋風が
泣くよ今宵も夜もすがら
祇園恋しや だらりの帯よ

雪はしとしとまる窓に
つもる逢うせの差向かい
灯影つめたく小夜ふけて
もやい枕に川千鳥
祇園恋しや だらりの帯よ


(写真は報道系サイトからお借りしました)

こちらに参加するのは比較的年少の舞妓さんが多く、五花街の持ち回りですが、
今年は祇園東の舞妓・富久春さんと富津愈さんがいらっしゃったようです

桜と舞妓さんは絵になりますが、私はそれよりも紅葉と舞妓さんの組み合わせの
ほうが色合いが美しくて好きなので、秋の舞妓さんは特別美しいと思います


紅葉と初雪

2016-11-24 23:30:16 | 日記
今日はなんと、11月だというのに首都圏で雪が降りました

朝方起きたときにはみぞれのようにべちゃべちゃとした雪でしたので、すぐ雨に
変わるかと思いきや、そのまま夕方まで雪は降り続けました

東京で11月に積雪が観測されたのは、観測史上初なのだそうです。


朝、子供たちを保育園に送っていくときにはまだ道路もまったく積もっておらず
雨のときと同じように車で走ることができました。

息子の保育園に着いてみると、お庭の紅葉をバックに雪が降るという、なんとも
不思議な光景を見ることができました

山梨県北杜市のひまわり畑では、季節はずれに咲いたひまわりと雪の競演を見る
ことができたそうで、今年はなんとも不思議なことが起きています。

仕事復帰をしてからは保育園が2ヵ所になったので、息子の保育園の近くの駅に
駐車場を借りて車を停めて出勤しているのですが、帰りの電車を降りて駐車場に
向かうと、車の上に雪が積もって真っ白になっていました


息子を迎えに行くと、息子の保育園の園庭にこんなに可愛らしい手形が。小さな
手が並んでとても可愛いですね。息子は今日初めて雪を触りました

このまま雨に変わって溶けてくれれば良いのですが、うっすらとでも道路に雪が
積もったまま朝を迎えると、凍ってしまいそうで心配ですね


今日は交通公園へ / おうちごはん(イタリア料理:基本・12月)

2016-11-23 23:28:38 | おうちごはん
今日は朝からあいにくの空模様で、曇ったり小雨が降ったり。あまり遠出をする
気分でもなく、いつもの公園でも楽しめなさそうだったので、少し目先を変えて
交通公園へ行ってきました


交通公園とは、園内に街中の道路や信号を再現し子供たちが安全に交通ルールや
マナーを学ぶことができる公園です。

私や夫も同じ自治体の出身ですので、小学生のころには必ずここに来て、半日の
講習を受けて、「自転車運転免許」をもらわないといけなかったのです

そんな思い出話をしながら公園に到着。キックバイクがお気に入りの娘に、まだ
少し早いかなと思いながらも三輪車に挑戦させたのですが、ペダルを漕ぐという
ことが理解できないようで断念


仕方なくバッテリーカーのコーナーに移動すると娘は大喜び。こちらでは無料で
何回でもバッテリーカーに乗れるので、娘は飽きるまで何度も何度も色々な形の
バッテリーカーに乗って楽しんでいました



園内には蒸気機関車やヘリコプター、救急車に消防車にパトカーなども展示され
ていて、乗ることはできませんが、見て回ったりと楽しむことができました

お昼を過ぎると小雨が降ってきたので、公園をあとにして、ランチをして帰宅。
午前中にたっぷり遊んだ娘は、帰りの車内で夢の中へ

夕方は、夫が娘を遊びに連れ出してくれているあいだにディナーの準備をして、
夜は子供たちを早めに寝かしつけてゆっくりとディナーを楽しみました

今日のお料理のレッスン記事はこちら↓
【イタリア料理教室:基本編・12月】


前菜はマグロとアボカドのタルタル。マグロの赤とアボカドの緑がとても鮮やか
ですよね。ホワイトバルサミコでさっぱりとした味に仕上げているので、とても
食べやすく美味しい一品です


パスタはピッツァ・マルゲリータ。基本のトマトソースに、ちぎったモツァレラ
チーズとバジルを散らして、塩とオリーブオイルをかけ、オーブンの最高温度で
焼き上げたピザは、家で作ったものながら大満足の仕上がりでした


メインは魚介のスープ。レッスンではムール貝を使いましたが、手に入りづらい
食材なので、アサリで代用しました。アサリとトマトのスープで焼いた生タラや
海老を軽く煮込んだお料理。ガーリックトーストとの相性バツグンです


結婚記念日ランチ@「L'Effervescence」 / 根津美術館で紅葉狩り(別誂え:若草色地和楽器柄訪問着)

2016-11-22 23:21:12 | レストラン
今日は朝からあいにくのお天気でしたが、今週末に控えた結婚記念日を祝って、
子供たちを預けて、久しぶりに夫と2人でランチデートをしてきました


結婚してから記念日のお食事は着物で行くのが恒例になっています。今年で5回目
となるランチですが、今日のお店は和モダンなフレンチと聞いていたので、着物
姿もお店に合うのではないかと思います


こちらの着物は付下げシリーズの別誂えを始める前に作った訪問着で、柄ゆきも
重厚な一枚です。娘のお宮参りと、その後の初釜に着て以来ですので、約3年ぶり
でしょうか。どこに着ていっても恥ずかしくない、素晴らしい訪問着です


着物は地模様のある朱子地を明るい若草色に染め上げ、雲取りと、楓・梅・桜・
松の枝を背景にして、優美な和楽器や絵巻物などを描いた別誂えの訪問着です。

帯は白地に金糸やプラチナ糸を使って若松の葉が織り出されている袋帯。

帯揚げは菱型地紋のある白い綸子地にピンクの絞りで葵柄が表現された輪出し。
帯締めは金で亀甲文様を表現し、地は橙~鶸色のグラデーションになった組紐。


今日お伺いしたのは、西麻布にあるフレンチ「L'Effervescence」。ミシュランの
二つ星のレストランで、予約がなかなか取れないことで有名です

すぐお隣が大きなお寺という閑静な場所に、お寺の雰囲気を壊さない外観で建て
られた隠れ家的なお店でした


ラウンジにはモダンな囲炉裏が設けられて、店内も焼き杉の天井、銀屏風の壁、
一面ガラス張りの窓から見える坪庭など、和の要素をたっぷりと取り入れていて
とても素敵なつくりでした


ショープレートにはベルナルドの「エキュム」が使われています。こちらの店名
である「L'Effervescence」は「沸き立つ泡」という意味のフランス語なので、
それにちなんでいるようです

テーブルに飾られたお花はレストランには珍しく、野の花を使った素朴なもの。
なんだか茶道の世界のようです


まず始めに、食前酒として赤ワインを日本酒で割ったものが、金箔を貼った錫の
杯で出されました。ここからすでに、和とフレンチの融合が始まっています。


最初のお料理は「覚醒~」と名づけられた、ポルチーニ茸のムースに九条ネギの
泡、そしてその中にかわはぎが入っています。スガハラガラスの「立ち上る泡」
ショットグラスが使われていて、こちらも店名にからめているようです。


パンは大阪の「LE SUCRE-COEUR」さんのパンで、一見ハード系のようなのですが
中はしっとりもちもちのとても美味しいパンです。添えられているのはお豆腐と
サワークリームをあわせたもの


2品目は「初秋に~」と名づけて、鱧の揚げ焼きと乳酸発酵させたコールラビ、
ビーツのソース、甘エビのキャラメルソース、山山椒のオイル。


3品目は「定点~」と題して、こちらはお店のスペシャリテで、丸ごとのカブを
4時間かけてジューシーさと食感を残しながら火を入れたもの。パセリのソースと
ブリオッシュのクルトンを添えて。


4品目は「かくれんぼ~」と題して、真子鰈のポシェとかぼすのサバイヨンに、
しょっつるの焦がしバターをかけて、舞茸とおかひじきを乗せたもの。カレイが
海底で海草にかくれているイメージだそうです


5品目は「美しい秋に囲まれて~」と題し、ヴァンデ産の鳩の炙り焼き、里芋や
ポロネギを焼いたものに、あさりのジュ、アバ等を添えて。トレビスを枯れ葉に
見立てるために焼いてあるのも素敵です


デザートの前に結婚記念日のお祝いのプレートをご用意して下さっていました。
薄いクッキー生地をまるで灯篭のように仕上げたとても素敵なプレートです。


デザートは「溶け合う~」と題し熟成栗と山葡萄のモンブラン、ブルーチーズや
栗のチュイル、ラムアイスなどを盛り合わせて。



最後は薄茶とWorld peace(ピーナッツミルク)に、4種類の小菓子を添えて。
こちらのお店では、最後の薄茶は目の前で立礼式で点ててくださいます

なんと、こちらのお店は会社の方針で全てのスタッフが宗和流の茶道を毎月習う
そうで、外国人のスタッフもきちんと立礼で薄茶を点てていました


夫はそのことについては知らなかったそうですが、茶道で出会った私たち夫婦の
5周年記念の食事に相応しいお店で、とても嬉しかったです。いつも素敵なお店に
連れてきてくれてどうもありがとう

食事の後はそのまま帰るのももったいないので、すぐ近くにある根津美術館へ。
ちょうど円山応挙の展示会が開催中とのことで、見に行ってきました。




円山応挙の絵を楽しんだ後は、紅葉が美しい庭園へ。週末に紅葉狩りに行きたい
なんて話していたのですが、思いがけずこちらでとても美しい紅葉を見ることが
できてとても嬉しかったです


せっかくなので紅葉の前で2人並んだ写真を撮って頂きました。なかなか2人で
写真を撮る機会が無いので、良い思い出になりました

今日はお店もとても素晴らしく、お食事も美味しさと驚きがあり、素敵な絵画や
素晴らしい紅葉も楽しむことができて、本当に良い一日でした


明日は小雪・寒く少し雪降る

2016-11-21 23:20:16 | 季節行事

明日は小雪。秋も終わって冬に入り、場合によっては雪も降り始める時期です{雪だるま}

初候である11/22~11/26は「虹蔵れて見えず(にじかかくれてみえず)」。
春から秋にかけて、特に夏などには雨あがりに虹が見えることが多いのですが、
その虹が見えなくなってくるころ。なぜ虹が見えないのかというと、寒さで雨が
雪に変わってしまうから、ということなのだそうです

11月23日は勤労感謝の日ですが、もともとは秋の収穫を祝う日で、古くは平安
時代の宮中にて収穫に感謝する「新嘗祭」が行われていたことに由来します

秋の収穫は農耕民族である日本人にとって、生きていくために一番大切なこと。
秋の実りに感謝し、その年に取れた新米を神々に捧げる祭日でした

次候である11/27~12/1は「朔風葉を払う(さくふうはをはらう)」。
朔風とは北風の意味で木枯らしを指します。ぴゅうっと吹く冷たい木枯らしが、
枯れ葉を払い落とすころ。

秋に枯れた葉がこの木枯らしですっかり落ちてしまい、木々は幹や枝だけになり
見るだけで寒々しい姿になりますね

末候である12/2~12/6は「橘始めて黄なり(たちばなはじめてきなり)」。
青々としていた橘の実が、だんだんと黄色く色づいてくるころです。日本古来の
柑橘系の常緑樹で、古くは古事記や日本書紀などに不老不死の実「非時香果」と
して登場しています

冬でも葉が青々として枯れずに、真冬にはたわわな実をつけることからだとか。
平安時代、天皇の座所であった紫宸殿の前庭に植えられているのも橘ですよね

右近の橘左近の桜と言いますが、左近の桜はもともとは梅の樹が植えられていた
のが枯れてしまい桜に植え替えたそうなのですが、橘はやはり長寿の象徴として
植えられていたようです