株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

市場概況(12.19.08)

2008-12-19 19:40:24 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説 赤字部は20日朝更新

12月19日(金)の市場概況です。

◆日経先物:8600円(-60円)、OSC55%(-3%)12月5日の42%から切り返し中。
◆日経平均:8589円(-79円)、OSC54%(-5%)12月11日の65%から下落中。
◆日経平均指数値倍率:116(+1)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:834.43(-4.3)、OSC52%(-5%)12月11日の63%から下落中。
◆マザーズ指数:322.46(-5.32)、OSC50%(-5%)12月16日の65%から下落中。
◆ヘラクレス指数:490.94(-3.55)、OSC45%(-4%)12月16日の56%から下落中。
◆国債先物:139.68円(+30銭)OSC50%(+11%)12月17日の37%から切り返しに転じたか?
◆ドル・円:89.45円(6銭円安)OSC46%(+2%)12月17日の36%から切り返したか?更新
◆日経先物イーブニングセッション:8530円(大証終値比-70円)
◆シカゴCME日経先物:8575円(大証終値比-25円)更新
◆NYダウ:8679ドル(-26ドル)OSC51%(-1%)12月10日の63%から下落中。更新

ご覧のように、株式市場はすべての市場が調整入りです。クリスマスまでは何とか持つといわれてきましたが、ほぼその通りの展開です。

日銀が利下げをしましたが、直後に円安が進んだものの、すぐに円高に振れ、昨日よりもむしろ円高が進みそうな気配です。株式市場も筆者が出かけた2時半頃からは下落に転じたようです。米株価先物も、日中よりも更に下落して現在-70ドルです。

但し、ドルインデックスは78ポイントレベルから79.72ポイントまで戻しております。その分、ユーロ・ドルは下落。(ドルの切り返し)これは急激すぎた上げですので、チョイと一服状態か。

-------20日朝のコメント------

海外市場はクリスマス気分で気もそぞろ。アメリカは週末の天気の話題で持ちっきりとか。

そんな中、ブッシュ大統領がビッグスリーへのつなぎ資金をTARPから134億ドル、それ以外から40億ドルの短期融資を行うと発表し、ダウは高く始まりましたが、結局は揉み合い状態です。

この融資は破綻を放置しておくとGDPを1%押し下げ、110万人の失業者が出るためとされております。「その失業者への失業保険が130億ドルにもなりますよ、どちらを選びますか?」とブッシュ大統領は呼びかけております。

いよいよ、窮すれば鈍する状態ですね。失業保険給付は一時的ですが、融資はこれで打ち止めではありません。それを比較させるのが元来無理というものです。まるで、「今あなたの貴重な血液を使って輸血しないと、この方々は死亡してしまい、その葬儀代に130万円かかりますよ。だから今回は輸血に応じた方が良いですよ。」と呼びかけているようなものです。そのGMとクライスラーに何の縁もゆかりもない人々にとっては、1ヶ月しか命がもたないのに130万円もする血液を何で提供しなければならないのか、まるで説得力はありませんね。

こんな下手なロジックでアメリカ人はOKするのだろうか?

欧州株は1%程度の下落。大手銀行の格下げがありとの観測からのようです。フィッチは、GMとクライスラーはCCCからCへと格下げです。まさに危篤状態か。

ちょっと意外だったのは、カナダの消費者物価指数が予想よりも「上げて」いたことです。例えば、変動する8品目を除いた、コア部分では、前年比が先月は1.7%でしたが、今月は予想が1.6%のところ2.4%にまで上昇しております。

以前にカナダは金融危機の影響も軽微で経済は例外的に好調と書きましたが、資源国カナダも原油下落の影響を受けているはずですね。ところが物価が逆に上がっているのです。

世界がデフレへと向かっている中、この上昇は一体どうしてだろうか?

カナダは、政策金利も12月9日に0.75%下げて1.5%にしております。同じ資源国のオーストラリアの4.25%に比べれば、先進国の中でもアメリカ、日本に次いで低い政策金利です。

経済は比較的好調なのに、政策金利を下げすぎているのではなかろうか?

ということは、アメリカにしても、今回の危機の乗り切りの目途が立ち次第金利を上げないと、ITバブル崩壊後しばらく低金利を放置したグリーンスパンの失敗の二の舞をすることになるのでしょうね。

つまり、超過剰なマネーが、当時は住宅に向かっていった訳ですが、今度は、恐らく世界人口の増加傾向と経済成長率の回復に伴い、不足が顕在化してくる穀物や商品市場しか向かうところはありません。特に生活必需品にその矛先が向かうのでしょうね。

そうなると、本格的なインフレしかありません。

その時のインフレ退治のために、アメリカはまだしも、日本の場合、金利を上げることはとても出来ません。2007年までの好景気時代ですら、ほとんど上げることが出来なかったのです。但し、運良くその時は中国やインドの廉価な労働力のお陰でインフレが起きませんでした。(今年7月までの穀物や原油の高騰は別の要因です。)

今度のきついインフレでは日銀は金利を上げざるを得なくなるのでしょうが、そうなると先進国で最悪の、対GDP比率で戦時中をも上回る政府負債を抱える日本の国家財政が破綻します。今でも年間利払いが20兆円。税収は50兆円程度。長期金利は1.4%程度です。これが倍の2.8%になっただけで利払い40兆円となり税収の8割となります。この時期を迎える時には、今の円高恐怖などどこかに吹き飛んでいることでしょう。本当の日本の悪夢は今回の危機の後です。
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真冬のドジョウすくい相場か

2008-12-19 11:46:58 | 株に出会う
いやはや、まったく訳が分からない値動きですね。

ダウが落ち目だというのに、ほどほどに始まってから、何故か9時半頃までの先物主導の切り返しです。この時の高値で拾った方は、ちょうど10時頃までに急激に進行した円安にも惑わされたことでしょう。筆者も危うく掴むところでした。

しかし、その後は一気の円高への振れに、さすがの株式市場もそれまでの無理がたたり、チョイ反発はあったものの、前引けにかけてはほぼ下落一途でした。

ドル・円を始めとした為替相場はちょうど10時に仲値が決まりますので、今日のような日銀政策会合の結果がお昼に発表される日は、こうした乱高下がつきもののようですね。

特に5・10日と言われる日は結構動くようです。今日は明日20日の前日の営業日ですから、為替の決済が集中している筈です。

筆者は、ドジョウすくいなるものを、実際にもやったことがなく、かつ、安来節のような踊りにも心得がなく、想像するしかありませんが、まあ、今日の相場は「安来節相場」とでも言えるのではないでしょうか。

確かに、誰かが手ぬぐいでもかぶり、何か持って踊ってはいるのですが、それを見ているどこかの農協から来たご一行様は、内心ではすごく白けている気分とでも言いますか、その踊りの裏側をすかし見ながら、自分達のことを忸怩たる思いで見ている、といった塩梅ですね。

その農協様ですが、よくスーパーなどで、「この野菜、私たちが作りました」というコメントとともに、写真付きで紹介されておりますね。

あれって、一体、それがどうしたのよ?と以前から思っておりましたが、あの農作業姿の純朴なる表情に、何故か都会の消費者は惹かれるようなのです。

それで売上げが伸びるものなら、誰だって、写真を添える労を惜しむことはしないものです。

ところが、世の中には純朴そのものの野菜農家がおりました。そうした消費者の気持ちを逆手にとることなど嫌だ、とおっしゃる農家が愛知県に現れたそうです。

困ったのは、スーパーやそこに卸す会社です。何とか代役をと、近くの工場に勤める人にピンチヒッターを頼んだようです。

しかし、その写真を見たスーパーに買い物に来た主婦は、「あれ、あの人あの工場に勤めているひとじゃない?」とすぐに気づいて、この偽装工作が、めでたくばれたという訳。

全く、世の中とんまな人もいるようです。どうせ使うなら遠いところの工場の人を活用すれば、ひょっとしてばれなかったのに、わざわざ近所の工場の人を使うとはね。

それにまた、その口車に乗って、写真撮影に応じた方も応じた方です。よっぽど、工場が暇に違いありません。多分、幾ばくかの謝礼か、昼食弁当でも振る舞われたのでしょう。

一体、自分でも何を言いたいのか分からなくなりました。

そう、どうせ写真撮影に応じるなら、安来節のように、手拭いでほうかぶりした写真でないと嫌だと何故言わなかったのか、ということ。そうするとばれなかったかも知れないのに。

つまり、世の中も、株式市場も騙し、騙されといった風潮が蔓延しているのが、今の状況かと。。。それで、何らかの被害を受けるとしたら、それは、手拭いの奥のつぶらな瞳だけでそれが農家の人かどうかを見抜く眼力がなかった、ということになります。

しかし、それは些か無理というものです。筆者など安来節を踊っている人はみんな同じ顔に見えてしまいます。そして、あたかもお座敷にドジョウがいるかの如く、錯覚してしまいます。それに、あのねずみ講詐欺のお方も、いわゆる「つぶらな瞳系のおじさん」(某テレビ局の説)だったじゃないですか。。。

と言う訳で、前場は8410セブン銀行も逃し、5214日本電気硝子は旭硝子の赤字決算の連想で早々に追いかけるのを止め、5310東洋炭素の初動にも乗り遅れ、6417SANKYOの安値拾いにも失敗し、唯一、9793ダイセキの下落に追随買いをしなかったのだけが正解でした。

何のことはありません。真冬のドジョウすくい芸に単に騙されただけ。。。
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市場概況(12.18.08)

2008-12-19 07:20:05 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説 赤字部は19日朝更新

来週末までは、後場の途中からほぼ毎日出かけますので、市場概況の更新は夜になります。

12月18日(木)の市場概況です。

◆日経先物:8660円(+10円)、OSC58%(-4%)12月5日の42%から切り返し中。
◆日経平均:8667円(+55円)、OSC59%(+1%)12月11日の65%から下落中。
◆日経平均指数値倍率:115(+1)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:838.69(+0.23)、OSC57%(+-0%)12月11日の63%から下落中。
◆マザーズ指数:327.78(+1.89)、OSC55%(-1%)12月16日の65%から下落に転じたか。
◆ヘラクレス指数:494.56(-3.78)、OSC51%(-5%)12月16日の56%から下落に転じたか。
◆国債先物:139.38円(-18銭)OSC39%(+2%)12月2日の37%に収斂中。
◆ドル・円:89.39円(2円14銭円安)OSC44%(+8%)12月17日の36%から反発に転じる(円安へ)。更新
◆日経先物イーブニングセッション:8730円(大証終値比+70円)
◆シカゴCME日経先物:8670円(大証終値比+10円、円建て)更新
◆NYダウ:8605ドル(-219ドル)OSC52%(-1%)12月10日の63%をピークに下落中。更新

今の時間、ドル・円はじめクロス円が急伸(円安方向)しております。政策金利の発表は明日の正午過ぎですので、まだその影響ではないと思います。

ドル・インデックスは78.48ポイントまで急落中。まだ円高方向へのバイアスが強まっている状態です。

後場は、3770ザッパラスの篩い落としにあいました。前日安値で待っていたのですが、それが突破されて怒濤の売り攻勢にあい、損切りしたところ、そのあたりが底でした。その後は今日の高値をマークしての終了。

新興市場は100円刻みのため、板に大きな間隔が空いているため、一旦下落モードになると、一斉にその下めがけて売り玉が投げられるため、場中で見ているのは些かリスキーですね。必ず反発はあるのですが、グリーのストップ高で動揺していたためか?今日はいつもの「冷静さ」を失い、損切りしてしまいました。まだまだ修養が足りません。今度こそ、このような一気に下落局面をうまく拾って見たいものです。

持ち越しはゼロ。協和エクシオも早切り。日本電産はじっくり待っていた買い玉がヒットするも半分だけ。その後速攻で売りにかけましたが、これも更に押されたところは拾いが正解でした。

不思議なことに、見ている板が最高値をマークした時は、勘で分かるのですが、最低値をマークした時は、「意識不明状態」です。この意識転換を何とかしない限り、いつも、ザッパラスのような「罠」に入り込むこと必定かと。。。

-------19日朝のコメント-------

週末のニューヨークは15センチの積雪になるのだそうです。クリスマス休暇の最中でもあり、証券会社の連中の気もそぞろだとか。

ドル・円は、オーバーシュートした分の買い戻しで、昨日終値より2円程度円安にもどしておりますが、90円どころには大きな壁が出来てしまっているようです。ユーロ・ドルも同じく行き過ぎた反動で、ドルが買い戻されておりますが、ドルインデックスは80ポイントを割り込んだままの78.48ポイントです。まさにナイヤガラの滝のような落下ですが、こちらはまだ反発が見られません。

逆にNYダウは昨日からの下げ基調を増幅させております。

ねずみ講事件ぐらいしか、「材料」がないのですから仕方ありません。

原油は一時バレル35ドル台へと突入。望ましいと産油国が考える水準の半分になっております。しかし、この35ドル台は全くの想像外でした。夜店のバナナの叩き売り屋さんもビックリです。半値八掛け2割引という叩き売りの「相場」がありますが、その水準の47ドルを既に大きく下回りました。

これからは、バナナの叩き売りではなく、「オイルの滑り売り」(叩けないので)という業界用語が流行るかも知れません。これは、「砂漠の駱駝も足を滑らすほどの下落」を言います。

今更、経済指標を見てもあまり意味はありませんが、フィラデルフィア連銀が出している景気指数は、予想の-40.5ポイントに対して-32.9ポイントと、どういう訳か「改善」しております。

この程度の改善は、半値八掛け2割引きの、最後の2割が1割になった程度に過ぎません。新規失業保険申請件数は相変わらずの高水準。

今日のNY市場の下落の一番の要因は、S&PによるGEの格付見通しの「ネガティブ」引き下げです。あのバフェットが意を決して投資した、アメリカを代表する超優良会社です。

今日の東京市場は正午過ぎの日銀政策金利の発表待ちでしょうね。中途半端だと円高・株安に大きく振れる可能性もあります。例えば、前回0.5%から0.25%にせずに0.3%とし、後2回は利下げできる余地を残したのをいいことに、今回、0.05%の利下げなどというみみっちい対応をした時は、これはマーケットに馬鹿にされるのではないでしょうか。

100円のお小遣いをせびった悪ガキに95円与えるようなものです。この5円が足りないために、100円ショップで好きなオモチャを買えない、その怒りを先取りして対処することが肝要かと。。。

話は変わりますが、クリスマスプレゼントで株も為替も小康状態を取り戻した後、来年にその反動で下げるとすれば、それは商業用不動産のバブル崩壊を巡る話題かも知れません。

住宅市場だけがクローズアップされ、その損失処理が欧米の金融機関中心に進められておりますが、この商業用不動産の証券化から生じる損失処理はまだこれからなのです。銀行の体力はもう尽き果てているのに、更にこの損失処理のことを考えると、来年の市場はまたまた大荒れになりそうですね。
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