大人生徒のトムの奥さんアレクサは、プロフェッショナルの写真家です。
今回、彼女の20年間をかけたプロジェクト、臨月の女性ばかりのオールヌードの写真集の、完成出版披露パーティがありました。
撮影場所はもうほんとにいろいろ。
マンハッタンの街のど真ん中であったり、トウモロコシ畑だったり、階段や橋の上だったり、海だったり山だったり。
公共の場所の場合、サッと脱いでパッと撮らなければ通報されてしまうので、ギリギリまでコートで隠し、いきなり脱いで撮影したりしたそうです。
皆さん一般の家庭のお母さん。働いている人もあり、家事専門の人もあり、初めての子供だったり、何人目かだったり。
パーティは、モントクレアの町の中心にあるロフトで行われました。
彼女の20年の思いがこもった本。わたしも一冊。
隠れて撮ったのでボケボケですが、右側の男性が生徒のトム。この夏からヒゲを伸ばしています。
いろんなパーティに使われているロフト。
往年のモデルさん達、勢揃い!
アレクサは前列中央のショットカットの女性。とても気さくで楽しい人です。
「あなた達の勇気と協力無しでは、この本はこの世に生まれていなかった」そうしみじみと語りながら、皆に感謝の気持ちを伝えるアレクサ。
おめでとうアレクサ!
パーティの帰り道、「わたしも拓人がお腹におった時は撮ったなあ、写真」とふと思い出して言うと、「え?誰に撮ってもらったん?」と旦那。
「もち、Tさん(元旦那)」
「ふ~ん……ボクの知らんまうみや……」
旦那が見たことのない世界で生きていたわたしと、わたしのお腹の中で大きくなった拓人と恭平。
妊婦だったわたしも、赤ちゃんだった息子達も、旦那には想像の世界の存在でしかありません。
そのことが妙にその時、強く感じられて、少しだけ淋しく、少しだけ哀しくなりました。
でもまあ、それでもわたし達は家族です。
一緒に長い時間、同じ家の屋根の下で暮らした、正真正銘の家族です。
その時間と、お互いの心の交錯と、共に感じた喜怒哀楽の量は、それをちゃんと証明してくれます。
たとえ、『RIPE』のような証明が無いとしても。