今日はACMAの演奏ミーティングでした。
モテモテだな~と周りからからかわれつつ、舞台に二度、上がってまいりました。
マイケルと一緒にシューベルトの『冬の旅』から二曲、ポーレットと一緒にブロードウェイ&古典&プッチーニのアリアの三曲を演奏したんですが、
今回はなぜか、ポーレットと演奏するどの曲にも苦手な所がいつまでも残り、それが無事に弾けるかどうか、とても心配なまま舞台に立ちました。
ところが……、
終わってみると、ポーレットはいつもよりのびのびと、愛の曲を歌い切り、わたしもとても気持ち良く、彼女を支えつつ演奏ができました。
が!
マイケルゥ~!!
練習嫌いの、なんとかなるさ~教の教祖マイケル、なんとかならんかったし……。
そりゃね、繰り返しが多いし、言葉もどんどん変化しているし、ドイツ語やし、淡々としてるし、覚えんの難しいことはわかりますよ、はい。
けど、暗譜するって決めたのは君やん。わたしは、いざって時のために、横にでもいいから置いといたらって言うたやん。
言葉がわからんようになって頭の中が真っ白けになったマイケル。
そんな、すがるような目で見られても、わたしにもできることとできひんことがあります。
わたしはピアノ弾きですねん。もちろん、代わりに歌うこともできるっちゃあできるけど、おっさん声の代わりしたら変ですやん。コメディになってまいますやん。
この曲は、ひたすらに暗く、重く、哀しく、付き合うてた女性に捨てられたひとりの男が、ふたりで暮らしてた家から出て行くとこからはじまる旅の歌やのに。
えぇ~!また忘れた!また!また!またまた?!
おい、こら、覚えてるとこあんのか?!
止まるわけにもいかず、かといって狼狽える彼を置いて先に進むわけにも……と思いながらも、指はどんどん次の音符を弾いていき……終わってもたがな……。
コンサートが終わってからやってきたマイケル。
「ごめんよ~まうみ!いやあ、これからはもっとちゃんと練習するわ」と言うと思いきや、
「ごめんよ~まうみ!いやあ、今度からは楽譜を前に置いとくわ」とサラッと言うマイケル。
これからあんたのこと、『What's Michael』と呼ぶことにするわ!