今日は父の命日。
日本で亡くなったんやから、実際には昨日の夜中の12時半過ぎ、たまたま「今日も守ってくれておおきに」、とお礼を言うてたんが丁度その時やった。
今日はめちゃくちゃ忙しい日やから、天ぷら作れへんかもしれへん。
けど、遺影にしてって言われてもらった写真の額縁だけはきれいに拭いた。
めちゃきれい好きやったもんね。
父が生前、せっせと集めてたカエルコレクション。
それは多分、最後の10年間住んでた6番目の奥さんが持ってくれてるか、もしかしたら捨てられてるか……。
彼女も、事情があって、父の死後数年経って、逃げるようにして外国に移住しはったから、その時多分捨てられてしもたんかもしれん。
父が亡くなってすぐに渡米してから、なぜか突然、今度はわたしがカエルを集めたくなった。
ひとつずつ、お金が貯まったら買う。また貯まったら買う。
なんていうても、高価なんと違て、ものの2千円もせえへんもんばっかり。
けど、買う時は、父のことで胸がいっぱいになる。
これは、どっかのノミ市で買うた。ガラスの支柱の中に、どうやるんか知らんけど入ってる。
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ふたつとも、前に住んでた町のちっちゃな雑貨屋さんで見つけた。手前のんは陶器製。奥のんは銅製で、日本酒好きの父が喜ぶと思て。奥でチラッと見えるのは、ふてくされた顔してる縫いぐるみカエル。
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友人のさやかが、どっかで見つけて買うてきてくれた、カエルがくわえてる棒で背中を擦ると、ギロみたいな音が出るカエルくん。
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ビルの両親に連れてってもろたアフリカ旅行で、拓人がお土産に、言うて買うてきてくれたビーズカエル。
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これはまた違う、町のちっちゃな雑貨屋さんで見つけた吊りカエル。ちょっとOKAMAチックな王様。
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父が末期のガンやとわかってすぐに、わたしの腸にもガンっぽい腫瘍が発見されて、ビル父が手配してくれた病院で検査を受けた際に、アメリカで買うてきたカエル。この子が父の最期の最期まで、枕元か、肩の上で居てくれた。
多分父は、このカエルをわたしやと思て、なかなか見舞いに来てもらえない寂しさを紛らわすために、ずっと抱っこしてたんやと思う。
父と一緒に棺の中に入れようとしたら、「今度はおやっさんの代わりにあんたのそばでおるわ」って言うてくれたような気がして、一緒に越してきた。
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はじめの数年間は、命日が来るたんびに泣いとったけど、11年経って、いっぱい心の中でしゃべってきて、やっとにっこりしながら思い出せるようになった。
この写真、なんべん見ても笑えるわ。
おんなじような頭してる者同士、仲良う写ってんねんもん。
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パパ、きげんよう暮らしてるか?それともまた、どっかで生まれ変わってやんちゃしてるんか?
愛してるで。わたしを娘として愛してくれてありがとうな。
今夜はビルはマンハッタン、恭平は大学、ひとりぼっちの夕飯でした。
なので、やっぱり、遅くなったけれど、仕事が終わってから命日メニューを作りました。
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あるもんで作ったので、ちょっと色合いが悪いけど、それに海老がちっちゃいのしかなかったので、ネギと椎茸を混ぜたかき揚げになってしもたけど、なぜだかそれがとっても美味しくて、美味しいなあ美味しいなあと言いながら、遺影の父と一緒に食べました。
日本で亡くなったんやから、実際には昨日の夜中の12時半過ぎ、たまたま「今日も守ってくれておおきに」、とお礼を言うてたんが丁度その時やった。
今日はめちゃくちゃ忙しい日やから、天ぷら作れへんかもしれへん。
けど、遺影にしてって言われてもらった写真の額縁だけはきれいに拭いた。
めちゃきれい好きやったもんね。
父が生前、せっせと集めてたカエルコレクション。
それは多分、最後の10年間住んでた6番目の奥さんが持ってくれてるか、もしかしたら捨てられてるか……。
彼女も、事情があって、父の死後数年経って、逃げるようにして外国に移住しはったから、その時多分捨てられてしもたんかもしれん。
父が亡くなってすぐに渡米してから、なぜか突然、今度はわたしがカエルを集めたくなった。
ひとつずつ、お金が貯まったら買う。また貯まったら買う。
なんていうても、高価なんと違て、ものの2千円もせえへんもんばっかり。
けど、買う時は、父のことで胸がいっぱいになる。
これは、どっかのノミ市で買うた。ガラスの支柱の中に、どうやるんか知らんけど入ってる。
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ふたつとも、前に住んでた町のちっちゃな雑貨屋さんで見つけた。手前のんは陶器製。奥のんは銅製で、日本酒好きの父が喜ぶと思て。奥でチラッと見えるのは、ふてくされた顔してる縫いぐるみカエル。
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友人のさやかが、どっかで見つけて買うてきてくれた、カエルがくわえてる棒で背中を擦ると、ギロみたいな音が出るカエルくん。
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ビルの両親に連れてってもろたアフリカ旅行で、拓人がお土産に、言うて買うてきてくれたビーズカエル。
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これはまた違う、町のちっちゃな雑貨屋さんで見つけた吊りカエル。ちょっとOKAMAチックな王様。
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父が末期のガンやとわかってすぐに、わたしの腸にもガンっぽい腫瘍が発見されて、ビル父が手配してくれた病院で検査を受けた際に、アメリカで買うてきたカエル。この子が父の最期の最期まで、枕元か、肩の上で居てくれた。
多分父は、このカエルをわたしやと思て、なかなか見舞いに来てもらえない寂しさを紛らわすために、ずっと抱っこしてたんやと思う。
父と一緒に棺の中に入れようとしたら、「今度はおやっさんの代わりにあんたのそばでおるわ」って言うてくれたような気がして、一緒に越してきた。
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はじめの数年間は、命日が来るたんびに泣いとったけど、11年経って、いっぱい心の中でしゃべってきて、やっとにっこりしながら思い出せるようになった。
この写真、なんべん見ても笑えるわ。
おんなじような頭してる者同士、仲良う写ってんねんもん。
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パパ、きげんよう暮らしてるか?それともまた、どっかで生まれ変わってやんちゃしてるんか?
愛してるで。わたしを娘として愛してくれてありがとうな。
今夜はビルはマンハッタン、恭平は大学、ひとりぼっちの夕飯でした。
なので、やっぱり、遅くなったけれど、仕事が終わってから命日メニューを作りました。
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あるもんで作ったので、ちょっと色合いが悪いけど、それに海老がちっちゃいのしかなかったので、ネギと椎茸を混ぜたかき揚げになってしもたけど、なぜだかそれがとっても美味しくて、美味しいなあ美味しいなあと言いながら、遺影の父と一緒に食べました。