「私の言うことをどうか怒らないで聞いてください」
このタイトルは、11月20日に開催された、『チェルノブイリのかけはし』の企画による沖縄での勉強会中に、ベラルーシのゴメリ州から来られたスモルニコワ医師が発言されたものです。
彼女は、5キュリー/キロ㎡、およそ2850Bq/kgに少し足りない所で、医療活動に従事されています。
現在、お子さんのおよそ七割が体調不良を抱えていて、深刻な症状の子供は一割程度、というデータが出ている地域です。
健常な子供は三割程度しかいないそうです。
*野呂美香氏(チェルノブイリのかけはし代表)
「福島にこの間行って来たんですけれども、もうみんな疲れた。放射能のことを考えることも嫌だと、汚染地域に残っている方がですね。
やっぱり、もう出て行く人はもうみんな出ています。
いや、本当にですね、聞いていて、本当に辛かったです。
やっぱり福島というところは、すごい、地縁、血縁それから伝統文化の物凄くあるところなんですね。
先程もあのキュリーとかそういう話をしたんですけれども、
15キュリーから45キュリー、最終的には廃村になったというところでですね、
恐らくこの辺りは、旧ソ連の科学者・人は入らなかった?だろうというくらい高いですね。
福島市と郡山市に入っても、1マイクロシーベルト、2マイクロシーベルト、あるいは8マイクロシーベルト平気で出る。
やっぱりその、すぐに影響が出てこなかったので、逃げ遅れた感じがしますね。
で、今頃になってきて、やっぱり寒くなってくると、抵抗力落ちますよね。
そうするとみんなに症状が現れてきて、苦しいと。
だけど、精神的にこれを放射能のせいだと認めたくない。
認めたら、もうそこから、そこにいられなくなってしまうからですね。
逃げられる人と逃げられない人、いろいろあるので、まず、もうこっちの安全なところに身を移せた方も含めてですね、
そういう方たちは助ける側に回ってあげてほしい」
*スモルニコワ・バレンチナ先生(ベラルーシ・ゴメリ州ブダ・コシェリョワ)
「出産率はだんだん減り、死亡率は高くなります。
それは、理由がいっぱいあります。
事故の後すぐ、1986とか88年に、子どもであった人は今ロシアにいます。
でも、子どもを生むことができる人々は、どんどん減ります。
その若い両親は、普通健康が悪いです。
いろいろな疾患があります。
そして、徴兵に行かなければなりません。
少年の調査がありました。
10年前、25%の少年は、いろいろな疾患で、徴兵に適合できませんでした。
2011年春、徴兵に行かなければならない少年のうち38%は、全然適合できませんでした。
そして、徴兵に行った少年のうち34%は、いろいろな機能疾患で制限があります。
妊娠女性のうち85%は、何か病気があります。
糖尿病、高血圧、腎臓、甲状腺、心臓とかの問題があって、子どもを産むのはとても難しくなります。
それに、精神疾患がある人々も最近多くなりました。
ストロンチウムと骨の関係。
脊柱疾患が増えた。
関節炎も重症化。
骨は柔らかくなり壊れやすくなる。
骨の間にある節の疾患も増加。
骨がよく動かないので騒いで動く。
ベラルーシ医師たちは、疾患の原因がわかっていない。
でも、そういった疾患がでていることは事実。
子供は20Bq/kgの土壌汚染だとまだ安全。
子供は50Bq/kgから危険がはじまる。
大人は200Bq/kgから危険です。
これから、私が言うことをどうか怒らないで聞いてください。
ウクライナは、原発事故で、汚染が広まらないよう防御をした。
農地も居住地も、汚染が広がらないようにした。
私の印象では、東日本はウクライナよりも絶望的に見える。
農地の汚染が深刻であり、また汚染の拡大が続いている。居住地の汚染も厳しい。
東日本は、チェルノブイリよりも、ストロンチウム、α線やβ線の核種が、大量にでているだろう。
いま汚染地に住む人々が避難するとしても、膨大な人々の移住先として、汚染されていない土地が確保できるとは思えない」
質疑応答:
*日本人医師から質問
「検査紙のようなものでの尿からの測定・脈拍・血圧測定・触診とかの家庭できるセルフチェックは有効化ですか?」
*スモルニコワ先生
「検査する時に、いろいろなケースがあります。
0-3才までの子どもは、甲状腺の癌はあまり有りません。
小さい子なら、3才から甲状腺の検査をする必要があります。
が、家族によっては検査を反対する人も居ます。
血液を取るのを嫌がる子には、紐に結んで血液をとりました。
血液の検査大事なのでベラルーシでは年に1~2回します」
*日本人医師
「日本では、内部被曝を認めていないので、希望しても医師が正しく検診をしません。
ベラルーシでは、内部被曝を認めた上で、正しく診断をしていただけるんですか?」
*スモルニコワ先生
「ベラルーシ政府のレポートです。
事故から二十数年から経って出たレポートです。
残念ながら英語ではありません。
ベラルーシの医師達は、内部被曝に関して認めます。
このレポートにはそれが書いてあります。
この書類には『放射性核種を放つ果物や野菜を食べると、発癌する可能性が大きくなる』と書いてあります。
そして、子どもも大人も、悪性腫瘍の理由のひとつは放射線です。
ベラルーシの癌や疾患には、政治・法律的にチェルノブイリに関わる病気があります。
土壌汚染や、他の内部器官の癌や腫瘍の問題は、チェルノブイリに関わる名前があります。
福島原発の被害を受けた方は、自分の被曝量を調べてください。
日本には、そのような機械があります。
人々は、機械を使うように求めなければなりません。
そして、野菜や果物・牛乳・キノコの放射性レベルを測る機械あるはずです。
ベラルーシには、あるけど……」
このスモルニコワ先生が言うてはること、もう誰も怒らへん。
いや、怒ってるけど、いったい何に怒ってるのかわけわからへん人がいっぱいいる。
被ばくはほんまに恐ろしい。
けど、日本がなんでこんなことになってしもたのか、今だに悪い夢を見てるような気になったりもする。
原発みたいなもんを、地震だらけの国に押し付けたアメリカ人と、
原発がどんなもんかをきちんと理解もせず、そうかというて学びもせず、相手の言うままにハイハイと受け入れてきた日本人。
もう死んでしもてるのかもしれんけど、もし生きてるならまず、そのじいさんばあさん連中に聞きたい。
この責任、どうとるつもりやねんと。
多分、自分のしたことは間違うてへん言うて謝りもせんやろけど、謝ったところでどうにもならん。
猛毒が日本からものすごい勢いで空気に、海に、地中に広がってる。
そやし、今までずっと、原発の意味もろくに知らんと、増やすことに精出してた人間、それに協力してた人間の顔写真と名前、
それをわたしら日本人ひとりひとりが胸に抱えて、まずは世界に謝りたい。
アメリカがでっち上げの理由で戦争を仕掛け、それで毎日毎日人殺しをしてた時、わたしはなんともいえん気持ちで毎日を過ごしてた。
わたしだけやない。周りの大勢の人達も、アメリカ市民であることを恥じてた。
ほんで、謝りたがってた。
あの時、政府が自分の非を認め、せめて口先だけでも謝ってたら、世界はまた違てたかもしれん。
わたしらも8年もの長い間、外国行くとなんとなくうつむき加減になって、申し訳なさそうにしてんでもよかったかもしれん。
日本の政府が、地震国であるにも係らず、勧められるがままに原発みたいな危険なもんを建て、それで日本全国をグルリと囲んでしもた。
万が一っていうのは絶対に起こらん物事やと洗脳して。
その万が一の物事が起こったらどないなるかを教えてくれたのが福島。
どの原発も、日本を代表する素晴らしい土地に建ってるけど、福島はその中でも特別に素晴らしい土地やった。
地道な努力と辛抱で作り上げられた地産の農産物や畜産が、豊かな自然に育まれた魚介類が豊富にあった。
それを地震で壊され、津波で流され、放射能で汚染されてる。
福島やその周辺の地域に暮らしてた人を、そして今もまだ暮らしてる人を苦しめてる。
そんな人達のためにも、世界に向けて謝りたい。
日本のみんなと一緒に謝りたい。
自分らの国土が地震だらけやと知っていながら、核物質を使て電気を作るような危険な施設で、事もあろうに国をぐるりと囲んでしもてた。
事故が起こってから初めて、その危険性に気がついたわたしらみたいなお気楽な阿呆と、
危険性を知ってて、そやから必死に反対してきたんやけど、どないしても思いは届かず、諦めて退いてた人ら。
今までどういう位置で生きてたかは関係無く、日本人として言いたいことがあんねん。
『日本の非核三原則「核兵器をもたず、つくらず、もちこませず」の国是を堅持してるようなふりしてすんませんでした。
もうアメリカの言いなりにならず、日本独自の、放射能に苦しんできた歴史を持つ国にふさわしい、核に対する確固とした決別を誓います。
そのことで孤立したり、経済が落ち込む時期が多少なり続くと思いますが、汚れた精神でええ加減に立ち直ったのでは、また元の木阿弥になる可能性が大きい。
なのでしばらく第一線から身を引かせていただき、国の浄化に務めたいと思います。
あなた方の領土を、海を、空気を汚してすんませんでした。
健康を害するようなことになってすんませんでした。
なにより、地球にとんでもないことをしてしもてすんませんでした。
日本人一同』
こんな新聞広告を、全世界の言葉に訳して書いてくれへんやろか。
このタイトルは、11月20日に開催された、『チェルノブイリのかけはし』の企画による沖縄での勉強会中に、ベラルーシのゴメリ州から来られたスモルニコワ医師が発言されたものです。
彼女は、5キュリー/キロ㎡、およそ2850Bq/kgに少し足りない所で、医療活動に従事されています。
現在、お子さんのおよそ七割が体調不良を抱えていて、深刻な症状の子供は一割程度、というデータが出ている地域です。
健常な子供は三割程度しかいないそうです。
*野呂美香氏(チェルノブイリのかけはし代表)
「福島にこの間行って来たんですけれども、もうみんな疲れた。放射能のことを考えることも嫌だと、汚染地域に残っている方がですね。
やっぱり、もう出て行く人はもうみんな出ています。
いや、本当にですね、聞いていて、本当に辛かったです。
やっぱり福島というところは、すごい、地縁、血縁それから伝統文化の物凄くあるところなんですね。
先程もあのキュリーとかそういう話をしたんですけれども、
15キュリーから45キュリー、最終的には廃村になったというところでですね、
恐らくこの辺りは、旧ソ連の科学者・人は入らなかった?だろうというくらい高いですね。
福島市と郡山市に入っても、1マイクロシーベルト、2マイクロシーベルト、あるいは8マイクロシーベルト平気で出る。
やっぱりその、すぐに影響が出てこなかったので、逃げ遅れた感じがしますね。
で、今頃になってきて、やっぱり寒くなってくると、抵抗力落ちますよね。
そうするとみんなに症状が現れてきて、苦しいと。
だけど、精神的にこれを放射能のせいだと認めたくない。
認めたら、もうそこから、そこにいられなくなってしまうからですね。
逃げられる人と逃げられない人、いろいろあるので、まず、もうこっちの安全なところに身を移せた方も含めてですね、
そういう方たちは助ける側に回ってあげてほしい」
*スモルニコワ・バレンチナ先生(ベラルーシ・ゴメリ州ブダ・コシェリョワ)
「出産率はだんだん減り、死亡率は高くなります。
それは、理由がいっぱいあります。
事故の後すぐ、1986とか88年に、子どもであった人は今ロシアにいます。
でも、子どもを生むことができる人々は、どんどん減ります。
その若い両親は、普通健康が悪いです。
いろいろな疾患があります。
そして、徴兵に行かなければなりません。
少年の調査がありました。
10年前、25%の少年は、いろいろな疾患で、徴兵に適合できませんでした。
2011年春、徴兵に行かなければならない少年のうち38%は、全然適合できませんでした。
そして、徴兵に行った少年のうち34%は、いろいろな機能疾患で制限があります。
妊娠女性のうち85%は、何か病気があります。
糖尿病、高血圧、腎臓、甲状腺、心臓とかの問題があって、子どもを産むのはとても難しくなります。
それに、精神疾患がある人々も最近多くなりました。
ストロンチウムと骨の関係。
脊柱疾患が増えた。
関節炎も重症化。
骨は柔らかくなり壊れやすくなる。
骨の間にある節の疾患も増加。
骨がよく動かないので騒いで動く。
ベラルーシ医師たちは、疾患の原因がわかっていない。
でも、そういった疾患がでていることは事実。
子供は20Bq/kgの土壌汚染だとまだ安全。
子供は50Bq/kgから危険がはじまる。
大人は200Bq/kgから危険です。
これから、私が言うことをどうか怒らないで聞いてください。
ウクライナは、原発事故で、汚染が広まらないよう防御をした。
農地も居住地も、汚染が広がらないようにした。
私の印象では、東日本はウクライナよりも絶望的に見える。
農地の汚染が深刻であり、また汚染の拡大が続いている。居住地の汚染も厳しい。
東日本は、チェルノブイリよりも、ストロンチウム、α線やβ線の核種が、大量にでているだろう。
いま汚染地に住む人々が避難するとしても、膨大な人々の移住先として、汚染されていない土地が確保できるとは思えない」
質疑応答:
*日本人医師から質問
「検査紙のようなものでの尿からの測定・脈拍・血圧測定・触診とかの家庭できるセルフチェックは有効化ですか?」
*スモルニコワ先生
「検査する時に、いろいろなケースがあります。
0-3才までの子どもは、甲状腺の癌はあまり有りません。
小さい子なら、3才から甲状腺の検査をする必要があります。
が、家族によっては検査を反対する人も居ます。
血液を取るのを嫌がる子には、紐に結んで血液をとりました。
血液の検査大事なのでベラルーシでは年に1~2回します」
*日本人医師
「日本では、内部被曝を認めていないので、希望しても医師が正しく検診をしません。
ベラルーシでは、内部被曝を認めた上で、正しく診断をしていただけるんですか?」
*スモルニコワ先生
「ベラルーシ政府のレポートです。
事故から二十数年から経って出たレポートです。
残念ながら英語ではありません。
ベラルーシの医師達は、内部被曝に関して認めます。
このレポートにはそれが書いてあります。
この書類には『放射性核種を放つ果物や野菜を食べると、発癌する可能性が大きくなる』と書いてあります。
そして、子どもも大人も、悪性腫瘍の理由のひとつは放射線です。
ベラルーシの癌や疾患には、政治・法律的にチェルノブイリに関わる病気があります。
土壌汚染や、他の内部器官の癌や腫瘍の問題は、チェルノブイリに関わる名前があります。
福島原発の被害を受けた方は、自分の被曝量を調べてください。
日本には、そのような機械があります。
人々は、機械を使うように求めなければなりません。
そして、野菜や果物・牛乳・キノコの放射性レベルを測る機械あるはずです。
ベラルーシには、あるけど……」
このスモルニコワ先生が言うてはること、もう誰も怒らへん。
いや、怒ってるけど、いったい何に怒ってるのかわけわからへん人がいっぱいいる。
被ばくはほんまに恐ろしい。
けど、日本がなんでこんなことになってしもたのか、今だに悪い夢を見てるような気になったりもする。
原発みたいなもんを、地震だらけの国に押し付けたアメリカ人と、
原発がどんなもんかをきちんと理解もせず、そうかというて学びもせず、相手の言うままにハイハイと受け入れてきた日本人。
もう死んでしもてるのかもしれんけど、もし生きてるならまず、そのじいさんばあさん連中に聞きたい。
この責任、どうとるつもりやねんと。
多分、自分のしたことは間違うてへん言うて謝りもせんやろけど、謝ったところでどうにもならん。
猛毒が日本からものすごい勢いで空気に、海に、地中に広がってる。
そやし、今までずっと、原発の意味もろくに知らんと、増やすことに精出してた人間、それに協力してた人間の顔写真と名前、
それをわたしら日本人ひとりひとりが胸に抱えて、まずは世界に謝りたい。
アメリカがでっち上げの理由で戦争を仕掛け、それで毎日毎日人殺しをしてた時、わたしはなんともいえん気持ちで毎日を過ごしてた。
わたしだけやない。周りの大勢の人達も、アメリカ市民であることを恥じてた。
ほんで、謝りたがってた。
あの時、政府が自分の非を認め、せめて口先だけでも謝ってたら、世界はまた違てたかもしれん。
わたしらも8年もの長い間、外国行くとなんとなくうつむき加減になって、申し訳なさそうにしてんでもよかったかもしれん。
日本の政府が、地震国であるにも係らず、勧められるがままに原発みたいな危険なもんを建て、それで日本全国をグルリと囲んでしもた。
万が一っていうのは絶対に起こらん物事やと洗脳して。
その万が一の物事が起こったらどないなるかを教えてくれたのが福島。
どの原発も、日本を代表する素晴らしい土地に建ってるけど、福島はその中でも特別に素晴らしい土地やった。
地道な努力と辛抱で作り上げられた地産の農産物や畜産が、豊かな自然に育まれた魚介類が豊富にあった。
それを地震で壊され、津波で流され、放射能で汚染されてる。
福島やその周辺の地域に暮らしてた人を、そして今もまだ暮らしてる人を苦しめてる。
そんな人達のためにも、世界に向けて謝りたい。
日本のみんなと一緒に謝りたい。
自分らの国土が地震だらけやと知っていながら、核物質を使て電気を作るような危険な施設で、事もあろうに国をぐるりと囲んでしもてた。
事故が起こってから初めて、その危険性に気がついたわたしらみたいなお気楽な阿呆と、
危険性を知ってて、そやから必死に反対してきたんやけど、どないしても思いは届かず、諦めて退いてた人ら。
今までどういう位置で生きてたかは関係無く、日本人として言いたいことがあんねん。
『日本の非核三原則「核兵器をもたず、つくらず、もちこませず」の国是を堅持してるようなふりしてすんませんでした。
もうアメリカの言いなりにならず、日本独自の、放射能に苦しんできた歴史を持つ国にふさわしい、核に対する確固とした決別を誓います。
そのことで孤立したり、経済が落ち込む時期が多少なり続くと思いますが、汚れた精神でええ加減に立ち直ったのでは、また元の木阿弥になる可能性が大きい。
なのでしばらく第一線から身を引かせていただき、国の浄化に務めたいと思います。
あなた方の領土を、海を、空気を汚してすんませんでした。
健康を害するようなことになってすんませんでした。
なにより、地球にとんでもないことをしてしもてすんませんでした。
日本人一同』
こんな新聞広告を、全世界の言葉に訳して書いてくれへんやろか。