ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

避難を非難すんなボケ!

2011年12月03日 | 日本とわたし


kiikoさんがご自身のブログみんな楽しくHappy♡がいい♪で記事にしてくださった、『福島から自主避難された宍戸隆子さんの答弁全文文字起こし(参議院復興特別委員会 12/2』を紹介します。


『参議院復興特別委員会 12月2日
福島県から北海道へ自主避難されている宍戸隆子さんが参考人として

今、ここにいる皆さんに、
福島の人は見えていますか?
私が見えていますか?


宍戸さんは議員のみなさんにこう語りかけました。
そして、その場所には東京電力の西沢俊夫社長もいて、宍戸さんの訴えを聞いていました。

宍戸隆子さんは
雇用促進住宅桜台宿舎避難者自治組織『桜会』代表でいらっしゃいます。

宍戸さんの自主避難者に対する質疑のやりとり、大臣などの答え、東京電力西沢社長の賠償問題についての答弁、その部分を全て書き出しました。

35:48の宍戸さんから、
50:18の長谷川議員の発言の途中まで録画されています。

ーーーーーーーーーーーーー

34:38
長谷川岳:
自由民主党北海道の長谷川岳です。
福島県民の方々の自主的避難者数ですが、
震災半年後の9月22日の段階で県内の避難者総数15万837人のうち3分の1にあたる、5万327人もの方々が自主的に避難をされています。

そして、この自主避難されているうちの約半数の2万6776人がですね、県外に避難をしております。
わたくしどもの北海道にも避難されてきております
しかしながら、いま、審議されている復興特報法案には、自主避難に対する支援等が含まれておりません。
そこで本日は、札幌でですね、自主的に避難された、雇用促進住宅 避難者自治組織『桜会』代表の宍戸さんにお越しを頂いて、
少し、しっかりとお話しを伺いたいと思います。
宍戸さんよろしくお願いいたします。
まず一つ、今の北海道における避難状況をお教えいただきたいと思います。

35:48
宍戸隆子:
よろしくお願いします。
私が現在住んでいる厚別の雇用促進住宅には、160世帯もの自主避難家族がおります。
北海道は、早い段階から、自主避難者の受け入れを表明して下さいました。
そして、今も手厚く援助をして下さっています。
ですから、避難指示県からの避難者よりも、自主避難者の割合が高いです。
そして、今も僅かずつですが、北海道に避難してきている人たちがいます。

36:24
長谷川:
3月11日からですね、どのような状況の中で、この自主避難というものを判断されたのか、お教えいただきたいと思います。

36:37
宍戸:
はい、当初福島では停電の影響などもあり、何が起きているかを知るすべは全くありませんでした。
あのぅ……停電が解消されてからも、報道から流れてくる情報は安全を強調したものが多く、また、多くの事実が後出しでした。
私たちは、みんな必死でネットなどで情報を収集しました。
そこにあった情報は、テレビなんかとは本当に違ったもので、その情報の開示に、みんなが不安を感じておりました。
私自身が避難を決断したのは、文部科学省のホームページに、1歳児の甲状腺の被ばく量換算のSPEDDIの予測データがあったんですが、それを見たことです。

37:35
長谷川:
そのような中で、最終的な避難を判断した、というのが文部科学省のホームページだという事なんですが、もうすこし詳しく教えていただけますか

37:49
宍戸:
すみません。
私は、文科省のホームページのデータを見て、避難を決めました。
1歳児の甲状腺の被ばくのラインが、ちょうど私が住んでいた所の端っこに引っ掛かっていたんですね。
それで避難を決めました。
で、北海道に避難している方達といろいろ話をしまして、その中で避難……、
例えば、鼻血なんですけれども、そういうふうな症状を訴えていたお子さんが非常に多かったです。

38:24
長谷川:
あの、今の避難者の方々、北海道に移られている方々の経済状況について、お聞かせいただくことが出来ればとおもいます。

38:37
宍戸:
はい、福島ではですね、子どもが生まれたら家を建てる、という家庭が割と多いんです。
小さなお子さんとお母さんを避難させて、お父さんは福島で住宅ローンと生活費のために働いている。
ですが、二つかまどというのは、想像以上にお金がかかります。
経済的に苦しい中、避難を決めた母子家庭がいます。
最近は、家族そろっての避難が増えてきました。
お父さんもお母さんも仕事を辞めて、新しい生活を北海道で一から始める。
そういう家庭が多いです。

39:27
長谷川:
あの、放射線の危険性とは、どういうものなのか、
その事に関しては専門家の間でですね、必ずしも意見が一致しておらず、
そのような中で個人が判断をしなくてはいけない、というところに、今回本質があると思いますが、
その点について伺いたいと思います。

39:45
宍戸:
……え、本当のことは何も分からないんです。
国は安全だと言う。
これ位の低線量では身体的な影響は出ない、と言います。
私も初めはそう思っていました。
自分の娘も鼻血を出したりしたんですが、それでもそれを、あの、被ばくのせいだとは私ははじめ考えておりませんでしたし、
今でも疑っているのも事実です。
ですが、聞き取りをして、その考えを今改めています。
目の前で、今まで出したこともないような鼻血を出している子どもたちがいたら、みなさん、どうしますか?
偉い学者さんがどんなに安全だと言っても、今起きているその事象を優先しませんか?
本当に、あの、お手元に資料が配られていると思うんですが、
みんな目の前で起こったことを、それを見て避難を決めている方も沢山いらっしゃいます。

40:55
長谷川:
少し、聞きづらい事をお聞かせいただかなければいけないと思います。
例えば、こういう自主避難に対して、当然ながら家族や、あるいは親族のみなさん、
特に地域とのみなさんとの軋轢というものが、ま、起きてくるかというふうにおもいますが、
その点についてお話しを伺えたらというふうに思います。

41:14
宍戸:
はい。
私たちは自主避難者です。
国の指示を待たず、自分たちの意思で避難を決めました。
それは、地縁血縁の強い福島では、とても勇気のいることです。
おじいちゃん、おばあちゃんの理解が、まず得られません。
お父さんと喧嘩をした人も沢山います。
「国が安全だと言うのにそれを聞けないのか」
そう、もっと強い言葉でなじられている人も沢山います。
「自分が安全な場所に避難しておいて、除染して綺麗になった福島に帰ってくるつもりなのか」
そういう言葉も投げかけられました。
「いいよね~ぇ、あなた達は逃げられて」
そういうふうにも言われます。

私たちは、今福島に残っている人たちのことを本当に心配しています。
でもその思いは届きません。

私達と、福島に残る人達の間には大きな溝があります。
その状況は、この原発事故で引き起こされたものです。

42:38
長谷川:
最後に伺いますけれども、最も今望んでいることはなにか、
特に、自主避難の意見も含めて、お聞かせいただきたいというふうにおもいます。

42:49
宍戸:
私はもともと政治不信でした。
失礼ながら「政治家なんてロクなもんじゃない」と、今までずっと思って生きてきました。
でも今は違います。
このような状況になって、北海道で自治会なんか立ち上げてしまったものですから、党派を超えて沢山の方々が声をかけて下さいました。
何が出来るのか、何をしなければいけないのかを、必死で考えて動いてくれている人たちが沢山いる事に気が付きました。

だから私は政治に期待します。

選択的避難の権利を国に認めて欲しい。
子どもの、人間の命を守ることを最優先に考えた方策を考えて下さい。
自主避難者への補償は、その権利を国が認めてくれることです。
きちんとした補償が出る。
あえてこの言葉を使います。

国が逃げてもいい、と言ってくれたなら、本当に避難したい人は沢山いるんです。
福島の復興のために力を尽くす。
福島を盛りたてていく、それも大事だと思います。
それと同時に避難を考えている人の権利も認めて欲しい。
今の福島にいて、何の不安もないと思いますか?

避難している人も、福島で頑張っている人も、みんな苦しんでいます。

今、ここにいる皆さんに、
福島の人は見えていますか?
私が見えていますか?


どうか、福島で苦しんでいる人、その人たちのために最大限のご配慮をお願いいたします。

45:07
長谷川:
本当にありがとうございます。
9ヶ月経つのに、こういう自主避難についての方針が決定せず、一銭も支払われない。
もうすぐクリスマス。
自分も二人の子どもがいますが、正月で子どもたちに何かを買ってあげたい。そういうのが人の心だと思います。
中川大臣、やっぱりなぜ、こういう支払いが遅れているのか、

45:51
中川正春文部科学大臣:
先程、宍戸参考人から、非常に貴重な証言を頂きまして、
私自身もできるだけ早くこうした対応についてですね、結論を得ていく、という努力をさせていただきたいと思っているんですが、
あの、ま、それが、遅れているという事、ま、これに対しては、お詫びを申し上げたいというふうに思います。
で、そのうえで、原子力損害紛争審議会が、今行われていまして、
もうすでに、5回に上る、ま、審議をして、あのーインターネット上でも、これ、議論そのものがオープンになってますので、
あの、皆さんとともに問題点の整理をしておっていただくという状況があります。
で、25日、前回の審査会では、中間指針、追保のイメージということで、案が示されました。
で、その中では、賠償の対象の区域や、対象者をどのように設定をしていくかということ、
え、それから、損害項目、また、損害額の算定、これをどういう基準で考えていくか、ということ。
それから、主審の対象の期間。
これをどのように設定という、そういうことについてですね、議論がおこなわれておりまして、
で、次回、12月の6日を予定しておるんですが、ここでは、しっかりとした結論を出していきたいというふうに思っております。
あの、具体的な、その、市町村名、あるいは、あの、金額についてですね、
え、この6日には、しっかりとした結論が得られるということ、これを是非お願いをしたいということで、
委員のみなさんには、あー、いま、あーお願をしているところでございます。(力のない声です)

48:10
長谷川:
平野復興大臣に伺いますけれども、
復興基本法の基本理念に置いてですね、私、6月20日の復興特別委員会で、質問を枝野官房長官にさせていただきました。
計画的避難区域の指定の地域にかかわらず、限らず、原子力事故の被害を受けた地域、全地域。
いわば、福島県全域をしっかりと含むという事をですね、当時の枝野官房長官が定義をしました。
だからですね、今回の復興特報案に於いて、復興交付金によるですね、その自主的避難者への支援というのは本当は市町村でするべきではないかと私は思いますが、いかがですか?

48:47
平野達男国務大臣:
あの、ま、そのまえに、あの、福島県の、特にお子さんが在住のお子さん方は、日々、その、放射線におびえながら暮らしてる。
24時間、こういう計測器をつけながら暮らしていく。
その中での様々な心理的な問題も出ている。
それから、あと、わたくし、あのー新潟県等々に、これは自主避難ではございませんけれども、20キロ圏内からの方々。
特に小さなお子さんの方々とも何回か、何回かじゃなくて、新潟県にお邪魔しまして、ま、いろいろご意見も聞きました。
今の、おー、先程の話しの、なかで、同じような想いっていうのについて、大変な思いをされているということについては、
また、認識をちょっと新たにしたということだけ、ちょっと申し上げさせていただきたいと思います。
で、そのうえで復興交付金、特に高価促進事業でございますけれども、
先程の答弁でもございますが、まずこれが一義的に賠償という形で出されるのが、これが一番いいというふうに思ってます。
今文科大臣も自主避難の対象については、その、あのー、どういう基準で支払するかという事について、検討を重ねているという事でございますから、それをすすめていただきたいというふうに思ってますし、
わたくしどもも、その方向で進める中で、後押しをするということをですね、是非やっていきたいというふうに思っております。

50:18
長谷川:
もう年末なんですよ。
一番今、やっぱり年末年始、みなさんそれぞれ新しい気持ちで新しい年を迎えたいという思いの時に、
たとえば今の話は、時間がかかるんであれば、なぜ、野党が中心に出した仮払い基金法に於いてですね、
自主的避難について、特に30キロ圏外、基金を創設し資金が可能であるにもかかわらずですね、
この法律を可能に活用しないのか、これについて伺いたいと思います。
一部の報道はですね、やるという情報も入っておりますが、この点について経済産業副大臣に伺いたいと思います。

51:08
松下忠洋経済産業副大臣:
あのー、ご指摘の基金は、長谷川先生がおっしゃる通りに、原子力災害に対して広く応急対策を実施する基金として設定されておりまして、
地方公共団体が、この基金を儲ける場合は、国がその財源の全部または一部を補助出来ることが定められております。
で、この地方公共団体から、この基金の設置についての具体的な要望がありました場合には、他の手段、これは現在支援措置をしているわけですけれども、
その対応状況等を踏まえながら、県市町村ともしっかり相談をして、基金の設置も含めて、
原子力被災者に必要な、新たな支援措置を検討してまいりたいと考えています。
それでですね、先月の末に佐藤福島県知事さんと、うちの経済産業枝野大臣との話し合いがございまして、
知事さんから、この基金について、今後具体的な手段等を詰めたうえで相談したい、という話しかけがございました。
それに対しまして、枝野大臣からも、基金について要望があれば相談していただきたいと、
真摯に対応するという事でございますので、そういう形でやっていきたいと、そう考えています。

52:28
長谷川:
あのー、副大臣。
これ、進めるという認識でよろしいですか?

52:36
松下:
相談いただきましたうえで、真摯に対応するという事は、進めていくということだと思います。

52:43
長谷川:
今日は、東京電力の西沢社長にも参考人として来ていただいておりますが、
ま、この自主避難の方々の思いを、しっかりと今聞いていただいたと思いますし、
この東電による賠償はですね、自主避難にかかわらず非常に遅れていると聞いております。
支払いの状況はどうなっていますか?伺いたいと思います。

53:50
東京電力株式会社 西沢俊夫社長:
あの……ただいま、あの、宍戸様のご心痛、ご苦労については、きちんと受け止めまして、しっかり、賠償等を含め、やっていかなければと思った次第でございます。
本当に、あの、ご迷惑、ご心痛をおかけしております。
あの……お詫び申し上げます。
えー現在の賠償の状況でございますけれども、あのー、ご存じのように、個人法人に、10月の初めから、本賠償という形で、本格的な賠償という形で、個人で7万件、
それから、あの、個人事務所、法人の方で1万件、発送させていただいております。
あの、非常に、ちょっと分厚いとかいう形で、申し訳なかったのですけど、
けれども、色々と改善の手をつくしまして、いつ?の約束という形で今やっております。
その結果でございますけれども、今12月1日現在でございますけれども、個人の方は2万2800件、約2万3000件程度でございます。
それから、法人個人の方は9200件の方が今、戻ってきてございます。
えー、で、現在、今、1日1000件を目指して処理をしてございますけれども、
現在合意した形で送付してございますのが、個人で7100件、法人個人で2100件でございます。
約3割、2割、あの合意の形で送付を処理して送付させていただいております。
で、現在時点で、個人が2050件、それから、法人個人事業でいきますと1030件が合意をして、本賠償の支払いの手続きに移っているという状況でございます。

55:04
長谷川:
私たちもいろんな団体から聞きますが、
要望額の1割2割にいっていない団体がほとんどです。
早急に支払いを進めていただくように強く申し上げます。
もう一度文科大臣に戻りますが……以後省略。





『原子力損害賠償紛争審議会 第15回会合』

東京電力福島第一原子力発電事故による損害賠償の枠組みを決める原子力損害賠償紛争審査会。
10月19日に15回目の会合が開かれ、
政府の指定した避難区域外の地域で自主的に避難している人たちに対して、どのような補償をいっていくのか、初の聞き取り調査が行われました。

いわき市 渡辺淑彦弁護士:
まず、自主避難者という事で今日わたくしは呼ばれました。
しかし、「自主」ではありません。
とんでもございません。怖くて逃げたんです。
子どもたちの命を守りたくて逃げたんです。
子どもは外で遊びます。自然です。
自然からいろんなドングリを拾ったり松ぼっくりを拾ったり、そんな事を子どもはやります。
これが今出来ていないのです。
保育の先生に聞きました。外に出せていないんです。
今、園庭が使えないんです。
今までだったら近くの山に行ってドングリを拾っていたのに拾えないんです。
このような事というのは憲法上の教育を受ける権利というものを侵害しているのではないでしょうか。

福島市 瀬戸孝則市長:
福島市は避難区域に当たっておりませんけれども、低線量の放射線被ばく地帯であります。
避難したくてもできないという家庭や子どもたちが沢山いるという事実。
こうなりますと、私は区別はできない。
我々のように低線量で被曝しているところに長期間いることによって、
時間が経てばたつほど、課題が深まって問題が増えてくる、深まっているというのが
実はこの放射能の災害ではないでしょうか


市長、市民といった立場を超えて悲痛な訴えが続きます


伊達市 宍戸隆子さん:
私が自主避難させていただいているところは、実は自主避難者だけで160世帯おります。
500人を超えます。その中の殆どは母子避難です。
お父さんは福島に残って生活を支えています。
住宅ローンを必死に返しています。
あのー、すごく小さいお子さんのいる家庭が多いんですね。
で、福島って、子どもが生まれたら、なんか、家建てなきゃなっていう雰囲気があるんですよ。
この事故によって、小さな子を持つ親御さんたちはすごくみんな悩まれました。
それでも、子どもたちを、子どもたちの命を守りたいと
お父さんと別れて、お母さんと子どもたちだけでも安全なところへと、逃がした家庭ばかりです。
お父さんが連休に北海道まで会いに来るんです。母子避難している家庭に。
本当に交通費が大変です。
数日親子で過ごしてお父さんは帰って行くんですけれど、
飛行場に見送りに行って、誰が一番泣くっていったらお父さんだそうです。
もう、離れて暮らすことが、家族と離れて暮らすことが本当に切ない。
お金の話しだけではないんです。
自主避難の権利が欲しいんです。

ーーー自主避難者のいま

おじゃましまーす。

原子力損害紛争審議会で証言をした宍戸隆子さん。
福島県伊達市から札幌に家族4人で移住しました。
隆子さんと子ども二人が引っ越しをしたのが6月、
その後父親の俊則さんは2カ月遅れで引っ越してきました。

Q:お父さん、お一人でいらしたのは2カ月位ありましたか

俊則さん:2カ月位ありましたね。

Q:やっぱり家族でご飯食べるとあれですか。

俊則さん:
家族で食べて、最初の夜、俺泣いたもん。ね。
北海道についた最初の夜、一緒にご飯を食べに行って、その場で泣いていました。

夫の俊則さんは県立高校の国語の教師でした。
1学期で仕事を辞め、いまは嘱託の教員をしています。

俊則さん:
担任を持っていなかったので、担任を持っていたら思いきれたかどうかっていうのは、
本当に自分でも分からないです。
担任を持っていなかったからできたことかもしれないんですけれども、
残してくる子達には……ん……出来れば卒業まで見たかったなって、3年生に関しては特に思いましたね。
ただ、あそこで残る事で、一緒に辛抱する事よりも、
「いろんな可能性があるよ」って、生徒たちに見せたかった。っていうのは、あの時期ありましたよね。
「避難っていう選択肢はあるんだよ」っていう。
「恐いって思ったら出来るし、受け止めてもらう場所はあるんだよ」っていうのを
高校生自身もかなり不安にはなっていても、
もしかしたら、我々大人以上に言いにくい状況だったんだろうなって思うので、

宍戸さん夫婦は10年前に建てた家をそのまま残してきました。

家族写真……。
まだ周りに殆どおうちが建っていなくて、ゆづきが生まれる前ですね
お腹の中。
お庭でプールやってたんだ

引っ越し前の放射線量は、市が測って言ったので毎時1.5μシーベルト。

俊則さん:
1.5で、公園の地面近くで毎時2.5μシーベルトというところがありました。

隆子さん:
1ないと、0.7~0.8μシーベルトだと「低いね」って言われる。
普通はもうひとケタ低いんですけど、マヒしてます。本当に。

Q:でも、物は置いてあるから、何か取りに帰ったりする事はあるんですか?

隆子さん:
いや、私はもう帰らないです。本当に。
いろんな役を放り出してきちゃったから、子ども会だけじゃなくて育成会とかもやっていたんですよ。


ーーー京都

郡山から京都に避難している、星紀孝さんと千春さん
やはり、6月に千春さんと息子の凛太郎くんが先に入居し、その後8月に夫の紀孝さんが京都にやってきました。
事故が起きた当時、息子の凛太郎君は生後11カ月。
ちょうど、ハイハイからタッチに移行し、歩けるようになる時期でした。

千春さん:
ちょうど地震の一ヶ月後に1歳になったんですけど、
その後やっぱり、家の中で歩けるようになって、
初めての歩きをしても、靴をはかせて外で歩かせることもできないので、
成長の過程で、こんな悔しい思いをするのかなと。
もう、元気いっぱいな子なのに、外で歩かせることが出来ない。
親としては、もう……切ない、よね。

郡山から京都に避難してから4カ月。
凛太郎君は自然の中ですくすくと成長していました。

千春さん:
こういう自然の中で遊ぶっていうのは、全然、なんか、違うかなっていうのは、こっちに来て思いますね。
家の中でとか、室内で遊ぶよりもやっぱり、外に出ると、
人工じゃなくて、自然にできたものがいっぱいあるじゃないですか。
そういう面では、外はすごい、子どもにとっては宝の山なんでしょうね。
砂利ひとつにしても、葉っぱひとつにしても

今星さんは、事故以前のような伸び伸びとした生活に戻りました。

千春さん:
子どもの面では本当に良かったなと思う反面、周りの事を考えると……罪悪感ですね。
なんか……おいてきてしまった、
故郷を捨てちゃった、っていう気はないんですけれど、
そう思われても仕方ないだろうし、
復興のために何もできてない自分も、やっぱり、なんか……「申し訳ないな」っていう
その、自主避難は、おおげさじゃなかったっていう事を……なんだろう……、
公の場で決まってもらえると、そういう面では、
精神的な面で「間違いではなかったのかな」って言う考えにもなれるのかなって思うんですけど。

紀孝さん:
やっぱり、自主避難した人たちに対しての補償もなにもしてくれない。
これから、逃げたがっている人たちがね、何時でも逃げられるような体制を取って欲しいよね。本当に。

*******       *******       ******* 

以上が、kiikoさんがコツコツと調べ、情報を集め、文字起こしをしてくださったものです。
文字起こしの大変さは、やったもんでないとわからんほどのもんです。
ほんまにありがとうございます。

それにしても、政治家の答弁のお粗末なこと!
内容はともかく、人に理解してもらおと思てるとは思えん。
なんともわかりにくい、わかられたら困ると思てるのかと思うほどの意味不明さ。
いや、多分、こうやって誤摩化し合うて、お互いに適当にうやむやにやってきたんやろ。
こんなん相手に証言やら答弁やらせなあかんねんなあ。
答弁しても、要請しても、ひらひらとうまいこと受け流す連中を相手に……。

今回のことで、自分らがあんまり真剣に考えんと選んだ(真剣に考えようにも考える術がなかった)政治家が、日本にはウジャウジャしてて、
そいつらのせいで、もう無茶苦茶になってしもてることに気がついた。
今や行政も司法も、人殺しを平気でやるし、それをまたマスコミが助長してるねんから恐ろしい。
どんねん素晴らしても、美しても、放射能みたいな恐ろしいもんに汚染されてしもたとこには、人がおったらあかんねん。
そんなん、もう、何十年も前からわかってることやん。
いっぺん汚されたらもう、取り返しつかへんねん。
人間が作ったもんやねんからなんとかできる、とか思てるんか知らんけど、作ったもんに聞いてみ?知らんて言うし。

なあ、目を覚ましてぇな。
見えへんけど、なんも感じひんけど、空からとんでもない量のミクロの爆弾が落ちてきてん。
今見えてるもんはもう過去のもんやねん。
もう亡くなってしもてん。
死んでしもてん。
そんなとこにいつまでもダラダラおったら、死の世界に引きずり込まれるで。
その時は多分、想像もつかんほどに苦しむで。
自分はともかく、大事な家族が苦しんでんのを見ることになるで。
そんな地獄を経験したいんか?
もう充分地獄を見たんとちゃうの?
それよりもっと辛い目に遭いたいん?遭わせたいん?
逃げて!
一日も早う!
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患者調査の対象除外区域に指定された福島県全域と宮城県の一部……なんでやねんっ!?

2011年12月03日 | 日本とわたし
白血病急増のネット情報に関し日本医師会に、『患者調査』について厚生労働省に電話照会をしてくださった宮島鹿おやじさんのブログから、『患者調査』の部分を抜粋して紹介します。

(質:は質問者の宮島鹿おやじさん、国:は厚生労働省担当者です)

質:日本医師会に、原発事故後の傷病名に関する統計データについて、照会したところ、『患者調査』を実施している厚生労働省への照会を案内された。
患者調査のデータは集約されてきているか。

国:患者調査は3年に一度実施しているが、平成23年度の患者調査については、現在都道府県で取りまとめている最中であり、国にはまだ、何も入ってきていない。

質:国にデータが集約されるのはいつか。

国:やはり来年の冬頃になると思われる。

質:この調査結果は情報開示対象となりうるか。個人特定をする必要はないはずなので、可能であるはずだが。

国:個人特定がなされないため原則として可能であるはずだ。

質:情報を早く獲得するために、現在取りまとめている都道府県に対して情報開示を求めることはできるか。

国:この調査そのものが国のものなのでそれはできない。

質:近縁の者が福島に在住している。なんとかしてそこで異変が起きているかどうかを知りたい。

国:福島県については、今回の「患者調査」の対象除外となっている。

質:えええええ!? なぜ、福島県が除外されているのか。

国:復興を優先するため、被災した地域については今回の調査からはずした。


『患者調査』の対象除外となっている地域

福島県全域
石巻医療圏(石巻市、東松原市、女川町)
気仙沼医療圏(気仙沼市、南三陸町)
 
 


この無責任さ、この横暴さ、この狡猾さ、
今までにもいろんなことで唖然としたり憤ったりしてきたけど、
これはなんやねん?!あぁっ?!なめとんのかっ?!
おい福島県の役所、どいつが操作してんのか知らんけど、他県からの住宅供給の申し出断ったり、体調調べささんかったり、
おまえらの生活のために、人を取り囲んで動けんようにするのはもうやめんかい!
どこまで自分かわいいねん!
どこまで非常識やねん!
どこまで気が狂てんねん!
復興復興て、言葉さえ使たらそれで済むと思てんのか!
なんもかも地元の、へとへとに弱ってる、今日を無事生きのびるのが精一杯の人らに押し付けといて、
役人も、役場の職員も医者も、自分が言うてることの意味わかっとんのか!
ど阿呆!
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