ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

「ぼくは、こう考えて、黒森庵を休止した」by 加東良卓さん

2013年01月03日 | 日本とわたし
今日はまたまた、すてきな人に出会ってしもた。
東京の永福町で、蕎麦打ちやってはる加東良卓さん。ご本名は加藤晴之さんといわはる。
『黒森庵』という、おしゃれであったこうて、粋なお店の店主さん。

ツィッターはほんまに、人間の宝箱。
嬉しいてしゃあない。

今日は一日、時間さえあれば、加東さんのブログを逆さ読みしてた。

泣いたり笑たり、うんうん頷いたり、
ほんで、官邸前の抗議集会での、『光るマーブルチョコおむすび』を引っ張る自転車隊の加東さんの姿をどうしてもここで紹介しとうて、ご本人に直接お願いした。
二つ返事でオッケーをいただき、喜び勇んで転載しようとしたら、ららららら……、なんや、規定に引っかかってアウトっ!
グーさぁ~ん!!

なんぼ試してみても、わたしの恐竜脳パソコン術ではなんともしようがなく、
っちゅうことは、加東さんが打たはった、それはそれはよだれもんの、めちゃうまそ~な蕎麦の写真も無理っ!がおぉ~!
ああでも悔しい!
もっともっと紹介したい!
ということで、写真は実際に、加東さんのブログを覗いてみてください。
もうほんまに、すごいんやから。元気出ますよ♪

『黒森庵の、こんくらい』



↑この自転車リスののれんがかかったお店は、今は休業中。
たくさんのファンが、再びの開業を首を長う長う伸ばして待ってはるけど、店主加東さんは、ある思いがあって、まだ開業には至ってない。

その思いのすみずみまで、わたしは共感し、応援する。
なので、勝手に応援する者として、あちこちから勝手に抜粋させてもろて、ここに載せさせてもらいます。


加東さんは、3.11後、黒森庵を営業するかどうか、迷いながら、試行錯誤しながら、そして、最愛の奥さんの介護をしながら、すべきことを決めあぐねておられました。
それでも、人としてどう生きたいか、それを考えて考えて考え抜いた末に綴らはった言葉です。

↓以下、転載はじめ

『それでも、普通に、普段どおりに暮らす、

あるいは普段どおりを装って暮らすことが、

ほんとにいいのだろうか。



1000年に一度の災害なら、

1000年に一度の問題として、

家族で、友人たちと、

一度立ち止まってもいいから、

真剣に話し合ってもいいのではないだろうか』


『3月22日は、ぎりぎりになって臨時休業を決定し、

足をお運びいただいたみなさまには申し訳ありませんでした。



ほんとうに、苦渋の決断でした。


でも、どうしても営業をする気持ちになれませんでした。


いろいろと、調べられるだけのネットの資料を目にして、

福島原発の「いま」の状況が分らない現状で、

東京へまっすぐに進んでくる風向があるなかで、

もし福島原発でなにか万が一の出来事が起きたとしたら、

ぼくが店を開けたことで、

ご来店になったお客さまを被爆の危険にさらすかもしれない、

そう考えたら、そばが打てなくなりました。



過剰反応だ、とお叱りを受けることは覚悟しております。



しかし最近の黒森庵は、若い女性のお客さま、

妊娠されているお客さま、

子供連れのお客さまなどがおおぜいいらっしゃいます。



彼女ら・彼らは、次世代の日本を担ってゆく人たちです。

彼らにはなんとしても健康でいてもらいたい。

そういう気持ちで、本日の臨時休業を決定しました』




ぼくは、こう考えて、黒森庵を休止した。



多くのお客さまにご不便をおかけして申し訳なく思います。



でも、政府、東京電力、原子力保安院からの情報だけでは、

とても安心したり、普通に生活することができませんでした。

そばを打つことも。



黒森庵は、お客さまの年齢制限を設けていません。

それは、小さな子どもさんほど、味覚は鋭く、

彼らにこそ、食べてもらいたいという気持ちがあるからです。



だから黒森庵には、

小さなお子さま連れのご家族、

幼稚園、保育園帰りのお母さん(ときにはお父さん)と子どもさん、

小さな子どもさん+赤ちゃん+妊娠しているお母さん、

などなど、よくご来店いただきます。



今回の放射能汚染の問題は、

黒森庵を営むぼくにとってはとても深刻なことでした。



黒森庵は、小さな店です。

混む時は、あっという間に満席となってしまい、

その場合は店の外でお待ちいただかなくてはなりません。

運が悪い場合は、1時間ほどお待ちいただくこともあります。

ベビーカーの赤ちゃん、お母さんも。


その時にもし万が一、東京電力福島原発でなにか重大な事故があったら。

万が一、風向きが北から南だったら。

雨が降っていたら。



それを考えると、

今回の事故がどのようなもので、

いったいどの程度の放射性物質が放出され、

ぼくたちにどの程度の健康被害があるのか、ないのか、

そうしたことが、おおよそでもいいから、

得心がゆく形で情報として得られない限り、

お客さまの安全を第一に考え、

店を開けるべきではないと思いました。



ぼくが今回の震災、そして原発事故で「右往左往」しだしてから、

はや、18日(!)が経ちますが、

毎日々々、

「じつは、想定外の線量の放射性物質が出ていました」

「水道水が汚染されました」

「プルトニウムが検出されました」

などと、不安になるような材料が出てきています。

そして、事態は収束に向かう兆しがないだけでなく、

むしろ拡大の方向に進んでいる感があります。



未曾有の大災害、

未曾有の原発事故、

これらが複合的に私たちの生活に関係している現在、

ぼくはできるだけ慎重に行動したいと思っています。



政府は


「ただちに健康への被害はないから、安心して」


「乳幼児への水道水の飲用はやめてください、

でも、ミネラルウォーターがない場合は、飲んでもさしつかえがありません」


「ただちに健康への被害が出ることはないが、万が一のことを考慮し、

半径20kmまでを避難区域とした。でも、一時帰宅してはだめ」


といいます。



どう判断したらよいのか。



なかなか正確な情報が得られない中、

ぼくはネットを探して、海外からの情報をブログ、Twitterで紹介したところ、

(ノルウェーNILU研究所発表データ、ドイツZAMGデータ

「それがどれだけ正確なものかどうか分らないから、むやみに拡散させないほうがよい」

というご意見をいただきました。



しかし、今は、一番信用できるはずの政府見解がこのような状態ですし、

首相、東京電力社長は、めったに会見を開きませんし、

東京電力、原子力保安院の会見は、上記の通り、

毎日のように、悪い材料が出てきています。

原発関係者は、みな、口を揃えたように

「安心してください、ただちに健康被害が出るようなことはありません」

といいます。



ですから、海外からの情報は「一情報として」判断すればよいと思っています。

ぼくは、ありがたく判断材料にさせてていただいてます。

(最近、フランスのこのサイトこのサイトも参考にしています)



また一方で、これだけの大震災ですから、マグニチュード6を越える余震が毎日起きています。

こちらは徐々にではあっても減衰しているようですが、最大余震、

また日本列島での別の場所での大きな地震も、まだ心配されます。




ですので、ぼくは、できるだけ自分で情報を探し、

これからの黒森庵のあり方、

自分たちの生き方、

を決めてゆこうと思っています。




再度申し上げますが、

黒森庵は小さな店ゆえに、

ピーク時はすぐに満席になってしまい、

長時間外でお待ちいただく場合が多いことから、

お客さまの健康を第一に考え、

営業を休止しています。




これらの状況が好転し、

自分で

「あ、ピークが過ぎた」

と感じられたら、すぐにでも黒森庵を再開したいと思います。


それは来週の日曜日かもしれませんが、

それは日々の情報の中から決められると希望しています。



今は、経済を滞らせてはならない、というご意見があるのは承知しています。


しかし、同時に、

この先何十年も、子孫たちに影響が出るかもしれない事故が、

現在進行形であることも事実です。



被災した何十万の方々は、

今も家もない状態で避難されているのだと思います。

失業もされたでしょう。

彼らの一日も早い復興を考え、

経済活動をするのが、

今回被災しなかった人々のするべき、大事なことだと思います。



日々の生活に戻るのも大事です。

ですが、今回の出来事を、

立ち止まって、

これからの、自分の、家族の生き方をどうするか、

深く考え、生かしてゆくことが大事だと思います。



1/3の電力をまかなう原子力発電。

それをすべて止めて、残りの2/3の電力で生きてゆこう、

そういえば、すぐに反論があるのは目に見えています。



この問題は、根は非常に深く、複雑に入り組んでいるかもしれません。



でも、これだけの事故です。

ぼくは、自分の生活にどのように影響が出るのかまだ分かりませんが、

それでも、原発のない世界に生きたいと願います。



ぼくが生まれた昭和28年には、

まだテレビも、冷蔵庫も、洗濯機も、エアコンも、炊飯器もありませんでした。

それでも毎日が明るく、楽しかった。



今、ぼくらの身の回りを見回すと、

「あれば楽しい、でもなくても生きてゆける物」

に溢れています。



自分たちの生活そのものを、

見直し、変えるときに、

ぼくらはいま、いるんじゃないでしょうか。



↓以下は、ツィートで綴られたもの

【ぼくは、こう考える 1】
3.11以後、ぼくは黒森庵を休止状態にしています。
それは、拙店に来られるであろうお客さまがたに、
万が一巨大な余震により怪我をしていただきたくなかったこと、
そして被爆をしていただきたくなかったからです。

【ぼくは、こう考える 2】
黒森庵は、年齢制限をしていないためか、
子供連れのご家族、赤ちゃん連れのお母様方などがよくご利用されていましたから、
なんとしてでも彼女ら・彼らの被爆を防ぎたかった。

【ぼくは、こう考える 3】
小さな店ゆえ、すぐに満席になってしまい、
外でお待ちいただくときにもし放射能の線量が高かったら? 
あるいは、店の中でも業務用の強力な換気扇が回っていますから、
店の中も外の線量とほとんど変わらないとしたら?

【ぼくは、こう考える 4】
そんなの考え過ぎだ、
東京は線量は低いからそんな心配をするよりも、
今まで通りに営業をするべきだ、などというご意見もありましたが、
ぼくは安全の上にも安全をと考えました。

【ぼくは、こう考える 5】
被災地の支援にも行きたかったので、
休業中に数回、宮城に行き、
そうこうしているうちに、女将の体調が再び悪化し、現在に至ります。

【ぼくは、こう考える 6】
ぼくは原発の爆発以後、営業を休止して本当によかったと思っています。
また、再開に関してですが、
これも、強力な空気清浄機の導入、
業務用のRO浄水器の導入、
使用する食材の放射線量測定機の導入の見通しが立ってからということになろうかと思います。

【ぼくは、こう考える 7】
こういうことを書くと、同業者からクレームがくるかもしれませんが、
でも、3.11以後の世界は、
なによりも食の安全がなければ、子孫の繁栄、国の繁栄もあり得ません。

【ぼくは、こう考える 8】
ですので、自分にとってもたいへん厳しいハードルですが、
空気・水・食の安全を自分で確かめられる環境を作れた時点で、
黒森庵は再開する、そう考えています。
現在、それが一番難しいのは、食品の測定器です。

【ぼくは、こう考える 9】
でも、きっと、なにか良い測定器と出会うことができると思います。
それが入手できたところで、次のステップを考えたいと思います。

【ぼくは、こう考える 10】
後ろ向きになるのではなく、
一歩一歩でも、問題点を潰して、笑顔で次世代にこの世界をバトンタッチしたい。
微力ながら、そう思います。
以上、連続ツイートでした。

↑以上、転載おわり


加東さんは、官邸前の抗議集会に毎週参加してはります。
『光るマーブルチョコおむすび』を引っ張る自転車乗りさんです。

宇都宮さんの勝手連として、一所懸命応援してはりました。
それはもう、愛と情と知性とエネルギーにあふれる行動力で。
これからもずっと、おっかけるぞ~!
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「この国は静かに発狂し、着実に滅びへ向かっているよね」by Yukino氏

2013年01月03日 | 日本とわたし
ツィッターで知り合ったジョージさんのブログより、年末に掲載された記事をふたつ、ここで紹介させていただきます。
これらは、『独りファシズムというブログを書いておられるYukinoさんという方の、『Punk's Not Dead ll・IV』という、ふたつの記事から抜粋されたものです。

わたしの心の奥底には、このYukinoさんが語っておられるような、静かで恐ろしい現実が、澱のようにこびりついてます。

言おうとしてはやめ、また言おうとしてはやめてきました。
けれども、違う内容の記事を書いてても、この静かで恐ろしい現実は、心の奥底に、澱のように溜まり続けてます。
それを一度だけ、吐き出してしまおう。
この記事を読んで、そう思いました。

↓以下、転載はじめ

この国は静かに発狂している
2012.12.30
『Punk's Not Dead II』(2012/08/03)より 

あらためて、我々の社会とは、無知と軽薄によって成立している。
言い換えれば、情報統制とプロパガンダによって現実は遮蔽され、あるいは、娯楽番組やスポーツ中継など、低劣なコンテンツによって人間性は後退し、
我々は考えているのではなく、報道者のストックフレーズ(常套句)を、自分の言説として口にしているのであり、
つまりは、思考体系を他者に委ねるという、「知力放棄の文化」によって、支配構造が維持されているわけだ。
我々は、物理的に同じ世界に住みながら、精神的に異なる現実を体験している。

他国からすれば、この民族の異常性は、理解不能なレベルに達しているだろう。
首都圏から僅か200キロ地点にある、原子炉4機が崩壊し、殺傷的な放射線が散逸し、周辺地域が高濃度に汚染され、数百万人の未成年が被爆しているにもかかわらず、
避難させることもなく、むしろメディアは定住を励行し、さらには称揚し、愛国だと賛美し、挙句に為政者が「金がないから疎開させない」などと暴言を吐いたところで、非難することもない。

10歳そこらの子供が、「死にたくないから疎開させてくれ」と頼んでいるのに、裁判所はそれを却下しているのだよ。
これはジェノサイドだろ?
蒙昧と暴力は同義なのか?
メンタリティは、Knife(銃剣)でMachine Gun(機銃掃射)に挑む大戦下の玉砕主義と大差ないのであり、つまり、この国は静かに発狂している。

すでに、子供たちの肉体は、疾患の予兆を示しているのだが、その意味は抽象されることもなく、むしろ関心事としてのプライオリティは、バラエティ番組よりも低い。
汚染ガレキが拡散され、汚染食品が流通し、自身が、子供が、父が、母が、兄が、姉が、弟が、妹が、従兄弟が、叔父が、叔母が、甥が、姪が、恋人が、友人が、知人が、隣人が、
緩慢に、しかし確実に生命をそぎ落とされているにもかかわらず、それに対する理解も、想像力も、怒りも、リアリティもない。
愚民化という、戦後統治政策の成果なのか?
人間の均質を美質とする、国民性の発露なのか?
歪な、公共教育の功績なのか?
メディアによる、認知支配の所産なのか?
つまりは、これら構成要素間のバランスであり総和なのか?

チェルノブイリはたかだか1機の原子炉爆発であり、僅か1週間で収束したのに対し、この国においては、4機の原子炉がいまだ大量の放射線を撒き散らし、周辺には数千万人の人口が密集しているのだから、
子供が考えたところで、人類史最大規模の惨禍となることはあきらかだ。
数年後には、原発由来のあらゆる疾患が勃発し、人間という種がこれまで体験したことのないディストピアの悲劇を、世代間にわたり繰り返すことになるのだろう。

医療費をはじめとする社会保障費は、爆発的に増加するのであり、財源確保が喫緊であるにもかかわらず、統治者集団は社会資本の寡占にむけて、構造的暴力をさらに強化しようとしている。
そもそも国民の99.999%は、特別会計という、ブラックボックス化した本体予算のキャッシュフローなど知りもしないのだから、
独立・特殊・公益法人への運営費、あるいは天下という、不労所得による公共資本の私物化は継続されるのであり、
これを僅か7年中断するだけで、100兆円規模の救命財源が確保できるにかかわらず、搾取は途切れることがない。

統治システムの絶対化にむけ、言論・思想弾圧が実践されると、繰り返し論述してきたのだけれど、
「コンピュータ監視法案」から「違法ダウンロード法案」、さらには「秘密保全法案」が逐次的に可決されることとなり、
これからはめでたくカサンドラ(凶事の預言者)を自称しつつ、このようなブログもいずれ粛清され、閉鎖に追い込まれるわけだ。

東北・関東の水も土地も汚染され、西日本が食糧生産の生命線となりながら、さらに汚染ガレキの拡散は強行され、食糧自給は終焉を迎えようとしている。
TPPにより、市場制覇をもくろむNEC(米国商工会)にとって、原発事故とは僥倖なのであり、これらのロビイスト集団が、外圧として放射線の平準化政策を推進させたことは明らかだろう。
穀物メジャーの野心が達成されることは語るまでもなく、そのうえ国際医療カルテルは、東北地域における全世代の被験者から、膨大な臨床データが入手可能となるのであり、
放射性物質排出薬の開発・認可によって、莫大な利潤を手にするのであり、その期待感から株価は急騰しているわけだ。

人間生命が、これほどあからさまに蹂躙されているにかかわらず、この社会は、その価値性や尊厳性という概念すらも逸失しているのか?
これは明晰夢でなく、超現実なのか?
あなたが狂っているのか?
オレが狂っているのか?



着実に滅びへ向かっている
2012.12.30
『Punk's Not Dead IV』(2012/12/13)より 

着実に滅びへ向かっているよね。
結局この国は、3.11を契機に、たがが外れたのだと思う。
原子炉が崩壊し、膨大な放射性物質が漏れ出しているにかかわらず、メディアが安全だと言えば、国民は安全だと認識するのであり、
つまり、認知支配が完成形に達したのであり、冤罪も増税も徴兵も売国も何でもありだ。

自分にとっては、原子炉が爆発するシーンより、避難もせず、3万人がプロ野球のオープン戦につめかけドンチャカやっている光景が、よっぽどホラーだったのだけれど、
それを見て、「この国は見殺しにする気だ」と悟ったわけだ。

流通される汚染食品の放射線濃度というのが、3.11前の規準では、核廃棄物として処理されるレベルなのであり、
つまるところ、莫大な国家賠償に応じる、あるいは、被曝にかかわる医療・保障費など、公的支出を増やすくらいなら、国民に死んでもらおうと言うことだろう。

原子炉が破滅的な状態にかかわらず、冷温停止という虚言がまかり通っているのだけれど、
これは、ヨゼフ・ゲッペルスの、「嘘も1000回繰り返せば真理になる」という、恐ろしく原初的な統治スキームの実践なのであり、
おそらくこの国の衆愚は、人類史において、究極レベルにあるのだと思う。

「食べて応援」とか狂ったキャッチが横行しているが、つまり「被曝して応援」ということなのであり、被災地の応援ではなく、既得権益の幇助であるわけだ。
「戦争は平和である」みたいな矛盾語法なのであり、ジョージ・オーウェルが提唱したダブル・スピークなのであり、この国がすでに、暗黒国家の体系である証左であり、
つまり、「人も社会も、まず言葉から狂っていく」ということなのだろう。

ガレキの拡散、汚染食品の流通が、近未来にもたらすものは、
水源と農地の壊滅であり、食料の対外依存であり、疾患の爆発であり、加速的な人口減少であり、社会保障の破綻であり、国民生活の破壊であり、歳入の枯渇であり、経済の縮小であり、地価や株価の暴落であり、
つまり、国家の終焉ではないのか?

天皇皇后両陛下が除染の視察だとか、プロパガンダに駆り出されていたのだけれど、国家象徴に対する不敬であり、あきらかな冒涜であり、
あのご夫婦の痛ましい姿が、この国の滅びを象徴しているように感じたのは、自分だけなのだろうか?

右翼団体という連中は、抗議の街宣車1台出動させるわけでもないのだから、小銭もらって特攻服着て、マイクでワーワーわめくだけの集団なのだろう。
自分のほうがよっぽど愛国者だ。

昨年12月、野田佳彦が冷温停止を宣言した当日、「ふくしま集団疎開裁判」において請求は棄却され、国策として、児童を被爆地に放置することが決定されたのだが、
これについて岡田克也は、「金がないから(疎開させない)」と明言している。
特別会計の余剰金は、200兆円もあるのだけれどね。

おそらく、ピノチェトやスターリンやポルポトですら、これほどまで非人道的な言質は残さなかったと思うのだが、それほど為政者は、国民を舐めきっているわけだ。
事実として、この国の民衆は、思考するという人間の基本行為をメディアに委託し、知的営為の一切を放棄している。

ホロコーストやエスノクレンジングは、特定民族の抹殺を目的としているのだから、成人よりもむしろ、児童を執拗にターゲットとするのだけれど、
我々の眼前にある現象は、それそのものではないのか?
教育機関は、ろくに給食の検査もせず、むしろ率先して、汚染食品を児童に摂取させ、それが愛国的だとかほざいているのだが、目的が種の断絶だとしか思えない。

サンプリングした首都圏の児童36%に、甲状腺異常が発見されているのであり、事態は想像以上に進捗しているのだろう。

優生学会を組織したマディソン・グラントは「去勢手術は人間のカスに押し付けるべきだ。最初は犯罪者、病人、つぎに弱者に広げ、最後に価値のない人種に広げる」と語っているのだが、
この暴言が、覇権主義者の内在論理であることは疑いない。

いまだ自分は、これほどの社会狂気を構造化するエートス(精神構造)がよくわからないのだけれど、我々の理解を超越した、壮大なプロットが進行していることだけは、間違いないのだと思う。

この国の崩壊によって、誰が利益を得るのか?
誰が領土を獲得するのか?
誰が資源を独占するのか?
その仮説に、全てが集約されるだろう。


↑以上、転載おわり
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