ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

秋だから

2020年10月20日 | ひとりごと
ブログを書くこと。
また考えている。



家探しで大いに悩まされていた頃に、ちょっとした愚痴メールを友人に送ったところ、それがこのブログの一番最初の記事になった。
友人が、ほら、こんな感じで日頃思ってることを書いていけばいいんだよと、軽い気持ちで始め方を教えようとしてくれただけだったんだけど、気がつけばもう12年以上も書き続けている。
干支が一回りした。
始めてから2年半後の2011年に原発事故が起こり、目が覚めたわたしは社会や政治のことを自分のこととして考えるようになり、記事の内容がガラリと変わった。



12年の間にいろんな事があって、いろんな人と知り合った。
直に会って友だちになった人もいる。
このブログを書いていなかったら、絶対に知り合えなかった人たち、絶対に見えなかった世界だ。



毎日日記みたいに記事を書き続けた。
原発事故後は、その記事が複数になった。
ある日急に息が切れて一つだけにしようと決めた。
そして今、毎日は辛くなって日が空くようになった。
自分が知りたい事、知った事、伝えたい事、書きたい話は今も毎日ワンサカ見つかる。
見つけたらできるだけ幅広く読んで、バラバラの話を一つにまとめる。
言いたい事があちこちに飛ばないように、つながりをつけながら終えられるようにしようとすると、いつも思った以上に時間がかかる。
でもやりたいからやった。
途中で何度もやめようかと思ったけど、やっぱり気持ちが戻ってきた。



もうすっかりわたしは政治的になって、頭の中は日本とアメリカの政治の話でいっぱいだ。
ピアノを弾いている時、ピアノを教えている時、陰ヨガをしている時、猫の背中を撫でている時、眠っている時以外は、ほぼ考えている。
というか、生活が政治に深くつながっているから、考えないわけにはいかない。



あと2週間で大統領選挙がある。
うちは投票用紙に記入して、投票専用のボックスに直接入れに行く。
トランプ陣営が何やら訳のわからない事をしたり言ったりしているが、わたしの暮らす町の人たちのほとんどは、多分民主党を応援している。




だから散歩していても胸がザワザワしないで済む。
でも、ここ数日、この町の感染者数がいきなり増えた。
2週間前の少なかった頃の5倍だ。
原因は何なんだろう?
対面授業を始めた学校がちらほら出てきたからだろうか?
みんな油断なんで全然していないのに。
やれる事は全部して、本当に気をつけているのに。
COVID-19年のハロウィーンは、一体どんなふうに子どもたちを楽しませてあげられるんだろう。
近所の家々は、いつもより本気度が高い。






この家の人たちのように、自分たちの思いをこんなふうに書いて伝えようとする人が増えてきた。


一人、また一人と、自分の身の回りで、自分の暮らす町や村で、自分が生まれた国で、遥かに遠い場所で起こっている物事を、もしも自分がその人だったら、もしも自分がそこに居たら、そう想像して考える。


辛くなったりしんどくなったり憤ったり無力感に襲われたり、心はいろんなところに揺れ動いていく。


物事の根っこはつながっている。
だけどだからといって、一つを引っこ抜くとみんな一緒に抜けてくる、というような単純なものでもない。


自分で選んで自分で決めて毎日歩いてきた道は、わたしがどこに行こうとしているのかを教えてくれない。


でも歩くよ、多分、これからも前に。
ただ…ほんの少し疲れたので、ベンチに座って休憩したり、ペースをうんと落としたりして、気持ちの補充をしようと思う。

カエデの爺さんの葉っぱもそろそろだね。


コメント (2)
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