ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

鶏の手と酉の手

2009年04月05日 | 家族とわたし
びゅんびゅん風が吹き荒れる日が数日続きました。
体が急に冷えると調子が悪くなるわたし。昨夜遅く、同じ町のデブラのアパートでディナーをいただいた後、吹き飛ばされそうになりながら家に戻ると、
あ、あかん、なんかヤバい……。

今日は朝から洗濯してはふらふら、少し食べてはふらふら、インターネットがつながらなくなっていたのもあって、首の後ろと背中に湯たんぽを置いて横になったりしてゆっくり過ごしました。

4時を過ぎた頃、やっぱりきちんと寝た方が良さそうだと思い、歯を磨いていると、旦那がノソッと入ってきて……、



「ブログに載せられちゃう覚悟があるんやんな」と言うと、珍しく「おぅよ!」と答えたので、気が変わらないうちに慌ててカメラでパチリ。
体が弱ったらチキンスープ。これは旦那の定番です。きっとそのスープの出汁を作るのに使うのだろうけど、早く冷凍庫から無くならないかなあコレ……。

スープの後、こっちの酉の手にマグネットを貼ってもらいました。ウィンドコールド用対策です。合谷と肺のケイラクNo.7、それから背骨にふたつ。



今回は、風が体の中に入り、それが災いして体がどんどん冷えていってるそうな。

もう一眠りします。明日はすっかり元気になりますように



コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

嵐のような日に

2009年04月04日 | 世界とわたし
読売新聞編集手帳4月4日の記事より。

『歌人の河野裕子さんに、子をもつ親ならば誰しもうなずくだろう珠玉の一首がある。
〈しつかりと飯を食はせて陽(ひ)にあてしふとんにくるみて寝かす仕合(しあわ)せ〉
「仕合せ」に感じているのは誰か―という問いには十人が十人、「親」と答えるだろう。それが正答には違いないが、「為政者」もあながち誤答と言えまい。

自国の民の胃袋を満たし、すこやかな眠りを与えることは国政を預かる者の使命である。
人工衛星だか弾道ミサイルだか、飛ぶのが何かは知らないが、国民を飢えさせ、医薬品を行き渡らせることもできない国家指導者がかりそめにも夢みることではない。
北朝鮮の予告した「発射期間」(4日~8日)を迎えた。
頭上を脅かされる日本人にとっては憤って憤りすぎることのない暴挙だが、それが“成功”すれば腹をすかせた身で、あるいは満足な医療も受けられない病床で、独裁者を称賛しなくてはならない人たちも哀れである。
発射には天候も影響する。
しっかりと飯を食うことも、陽にあてし布団にくるまることも許されない人々の悲しみよ。その日、その時刻、その場所で涙雨となって降れ』


いったいどうしてこんなことになるのか、なんの意味があるのか、そして他の国、海の上を横切っていった物体はいったい本当になんだったのか。

話し合えないものなのか、分かり合えないものなのか、分からなくてもせめて、認め合えないものなのか、

大きくて深刻な事態にならなかったこと、心からホッとしました。
心配している国の党首がこぞってあの国に行き、膝を合わせて、なにかを得るまでここから動かん!ぐらいの覚悟でもって話し合いしたらいいのに。

政治家は、そんなことを言うわたし達に、「あんたらには分からんのだ。そんな単純な問題ではないんだ」と言うけれど、
本当のところは、わたし達が考える単純で普通の世界に答が転がっているような気がします。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の嵐

2009年04月03日 | 世界とわたし
、雨、雨、そして突然の雷、日が暮れる直前の青空、そして今は風が台風のように吹き荒れています。

ここ数ヶ月の間に、アメリカ各地で乱射事件が相次いでいます。病院で、学校で、移民局で、たくさんの人達の命が奪われてしまいました。

北朝鮮では、いったい誰の考えなのか分からないけれど、全く意味のない、人騒がせな計画が実行されようとしています。

大量虐殺や疫病の流行は、わたしの知らない所で今も存在しているし、宗教の違いで争いや殺し合いも続いています。

いつも、そういうことがどこかで起こっていて、人々の命が失われていて、普通に生きられていると思い込んでいるわたし達も、交通事故や他の事故や犯罪に巻き込まれて命を落とす可能性が低いとは到底言いきれない世界で暮らしています。

だからといって、そのことに気をとられて、心配し続けながら生きるなんてナンセンスです。
不慮の事故に遭う可能性は、道ばたに咲く草花や木々にもあります。彼らは動かないから確率はある意味少ないかもしれないけれど、動けないから逃げる手段を持ちません。だから彼らは、彼らの姿通り、腰を据えて物事を静観しています。

どんなことが起こりうるのか見当がつかない混沌とした暮らしの中にも、必ず明日はやってきます。
もうこりゃかなりアカン、ヤバい、冗談抜きで死んでしもた方が楽なような気がしたあの日にも、目映いばかりの太陽が空にのぼりました。
ああ、また今日が来てしもた……と、目をしばしばさせながら、お日様を恨めしそうに眺めた日々。

あれだけ無頓着に、平然と、どちらかというとふてぶてしく、空をぐんぐんのぼってくる太陽は、圧倒的に平等に、大地に光を降り注ぎます。
だから、みんな違って、みんないい。

窓の向こうの、ゴォゴォという風の音を聞きながら、家猫の丸くて温かな背中をなでています。
この嵐で、老いた木々が倒されませんように。








コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドン・ジョバンニになったスポウド

2009年04月02日 | 友達とわたし
今夜はマンハッタンにふたりで出かけました。
我らが友人Jonathan Spottiswoode が初めて手がけた、オペラ『ドン・ジョバンニ』を題材にした骨太ワイルドミュージカルを観に行くためです。
題して『Above Hell’s Kitchen』!彼と彼のバンド『Spottiswoode & His Enemies』に加えて、Martha Redbone さんが友情出演していました。



どうしようもない女好きのD.J.をスポウドが演じ……これがまためちゃ似合ってました!
過激な言葉とFワードの連発でしたが、ニューヨーカーにはバカ受け。もちろんニュージャージーの片田舎から出てきたわたし達にもバカ受け。
かぶりつき席だったので大迫力だったけど、見上げてばっかで首が痛くなってしまいました。
せっかくやからと写真を撮ろうとこっそりカメラを出したら、旦那から『おやめ!』膝蹴りを食らい、敢えなく撃沈……。
役者さん達は譜面台に台本を置き、それを読みながら演技したり歌ったり、台詞合わせの練習風景っぽい設定でした。
なので、全員客席に向かって一列に並んだのだけど、ナレーターとライトさんの巧妙な仕掛けが効果的で、場面転換がスムーズで面白かったです。
それにしても……あんなに近くから見上げていると、彼らの口の中がよぉ~く見えたのだけど、みんなどうして揃いも揃ってあんなにきれいなのだろう?
虫歯も、銀の詰め物も(今時そんなん詰めてるもんおらんのでしょか?)全く見当たりません?!
歯にはほとほと泣かされ続けて数十年のわたし……、歌手になりたかったらまず歯をなんとかせなあかんのか……などと、今頃から成れると思とんのかキミ!とひとりツッコミ入れながら密かに観察させていただきました。

さて、話を戻して。
スポウドはもう長く長く、ただただ歌手をやっていて、長い間真剣に付き合っていたガールフレンドに去られてしまい、それが途方も無くショックだったのか、数ヶ月、故郷のロンドンに引きこもってしまいました。
彼のことだから、いつかきっと立ち直れる時が来ると信じてはいたけれど、ひと月経ちふた月経ち、み月が経った頃、大丈夫か?と本気で心配しました。
だいぶ経って、やっとマンハッタンに戻って来た彼が、まあまあ元気でやってるというのが分かりホッとしていたところに、いきなりフェイスブックを通じて向こうから連絡がきました。
ちょっとちょっと、彼、ミュージカルを作ってたみたいやで!しかも『ドン・ジョバンニ』を題材にしたやつ……スポウド……泣けるぜ

彼は一見、強面で背が高くごっつい人なので、ちょっと近寄り難い感じがするけれど、普段はそりゃあ物静かでシャイで可愛らしい男性です。
低くて柔らかい声のロンドン訛りの英語を聞いているだけで、心がどんどん落ち着いてくる気がする、なかなかの男前さんです。
ところが舞台に上がると牙を剥き出して吠える!叫ぶ!慟哭する!あんた、二重人格なの?と疑いたくなるほどの超ワイルドなオーラ全開!
彼のCDをいっぱい持っている我々ですが、なんとも癖になるオリジナル曲を多く持つミュージシャンなのに、どうして大々的に成功しないのか不思議です。
その中の一つ、すてきなバラードがあるのですが、旦那がわたしの50才を祝ってやろうと企ててくれた2年前のパーティに来てくれたスポウド。
その日は数日間続いていた大雨であちこち洪水に見舞われ、マンハッタンから来てくれたのは彼一人だったのだけど、
お祝いにと、創りたてホヤホヤの、雨がずうっと降り続いているけれど、僕はこんなに幸せだ、という、とてもすてきなラブソングを歌ってくれました。

きっと今度こそ、この変則ミュージカルで日の目を見るよな彼、な、な。
旦那とわたしは、帰りの車の中で、彼の成功を確信しながら帰りました。

せっかく持ってったカメラで、唯一写せた写真です。五番街とブロードウェイが交差する所に建つ『フラット・アイアン・ビル』。
走っている車の中から、しかも窓越しに撮ったので、ちょっとイカしてませんが……。



わたしはなぜだかこのビルが好きで、カメラを持っていると決まって立ち止まって撮ってしまいます。今日は曇り空がバックです。




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

四月ばか

2009年04月01日 | アホな小話
旦那からの一通目のメール。

I won the lottery!

そして二通目。

April Fool...

aho...


なにがムカついたって、一瞬信じた自分にムカつきました

えぇ~っ宝くじが当たったってことは、ええとええと、家の支払いとかいっぺんで済んで、ほんで日本とかにもスイスイっと簡単に行けて
TとKの学費と生活費もホイホイ払えて、プリウスの2009年モデルとかも買えて、ほんでほんで、シュタインウェイの中古をと……、

ここまできてやっと気がつきました

きっと旦那は、瞬間にせよ、必ずわたしがひっかかることを確信していたのでしょう。二通目には、その自信がありありとにじみ出ています
そこがまた、よりいっそう憎ったらしいです!どっか~んと一発ゲンコツかましたりました。

↑それにしても……ほんの一瞬にせよ、大金が入ったことに対して思い浮かぶ物事のあさましいことよ
ぜぇ~んぶ自分達のための物やら支払いやら……そこにたったひとつでも、人様のために役立てることを、なんてのが入ってたらまだしも……。
もうちょっと人間としての品格が備わるように、修行を積まなければならないようです。

我が家の2009年版四月ばかでした。
ええ、ええ、そうですよ、どうせわたしは四月生まれのばかですよ~だ
コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

嬉しいエイプリルフール

2009年04月01日 | 友達とわたし
めちゃくちゃびっくりして、めちゃくちゃ嬉しくなりました。
今朝は『チームM』のお別れミーティングがあり、いつもみんなで体重を計っていた部屋の前に行くと、入り口の窓の所にこの紙が貼られていました。



なんと……80人ばかり参加した、モントクレアYMCA主催の『Biggest Loser』で、わたしが総合点3位をいただいたのですっ?!
エイプリルフール?え?ウソ?マジ?ほんま?
うろたえるわたしに、一緒に頑張ってきたチームメイトのジャンとペニーがにこにこしながら拍手してくれました。ジャンも7位を取りました。
10チームのうちでも最弱小と噂も高き『チームメリッサ』から、ふたりも入賞者が出たということで、お別れミーティングも盛り上がりまくり、
その頃にはやっと落ち着いてきたわたし、いつものイチビリが出てきて、表彰式をするべきだと言うジャンに、それやったら日本の国旗用意せなあかん!なんて言って、皆が呆れて大笑い。

とにかく携帯でもええから記念に撮っときと言われて撮ったのが上の写真です。
減量できた体重は、ドカンと大きな人達とは比べ物にならない数だけど、ちまちまとこまめに通った(ほんとに1日一クラス程度)エクササイズと、YMCAが主催する健康講座への参加でポイントを稼いだことが結果に繋がったのかなあ……。
ほんとに、今でもなんとなくキツネに騙されたような……エイプリルフールにすっぽり抱っこされているような不思議な気持ちです。

でも、なによりも、最後まで続けられたこと、それでなにがしかの結果を得られたこと、そして、1月初めの頃のわたしと違うわたしが居ること、この変化はわたしにとってすごく大きな意味があります。

一緒に頑張ってきたスーザン、そして最後の方で加わったペニー、ありがとう!
メリッサ、元気と励ましをいつもありがとう!時々叱ってくれてありがとう!
ジャン、ほとんどやめかけていたわたしに、「やめたらあかん。一緒にやろう」と言ってくれてありがとう!あの一言が無かったら、多分、やめてたと思う。
こんな催しを無料で参加できるチャンスをくれたモントクレアYMCA、施設を好き放題使わせてくれてありがとう!
みんな、ほんとにありがとう
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする