『Canard Plus』というブログを書いておられるTOMOさんは、ドイツ在住の方で、
わたし達が普段、目にできない、ドイツやフランスで報道されている記事を、日本語に翻訳して載せてくださっています。
今回は、フランスの『ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール誌』に載った記事の翻訳を、ここに転載させていただきます。
↓以下、転載はじめ
「福島の最悪事故が起こるのはこれから?」仏ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール誌
フランスのル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール誌は、ドイツのシュピーゲル誌と同様、非常に評価の高い政治社会誌ですが(ル・モンド紙などと共に、日本の大学仏文科研究室が、よく購読しているくらいです)、
その雑誌が、四号機の冷却用プールについて、長い本格的な記事を掲載したことはかなり深刻で、私自身非常にギョッとしています。
これもまた、購読用記事でした。
以下のリンクから、冒頭部分を読み、記事を購入することができます。
Le nouvel Observateur "Fukushima : et si le pire était à venir?"
*****記事和訳*****
(雑誌表紙「FUKUSHIMA あなた方がまだ隠されていること」)
福島:最悪事故が起こるのはこれからなのか?
この事実を口にする者は皆無、あるいはわずかだ。
日本の原子力発電所の中心部には、実は、新たな地震が起こった場合、破壊的な力を持つ爆弾が眠っているのだ。
本誌の日本特派員が報告する。
ヴァンサン・ジョヴェール記
それは、小さなプールに過ぎない。
それでいながら、地球規模の破壊力を秘めている。
水を満たした深さ11メートルの、コンクリート製のその四角い容器には、使用済みの燃料棒が、みっしりと詰め込まれているのだ。
高い放射性を持つ燃料棒、264トンである。
「冷却用」と呼ばれるこのプールは、
かれこれ1年半、福島第一原発の、ぐらぐらになった4号機建屋の地上から、高さ30メートルの位置に横たわっている。
防護する頑丈な屋根も壁もない。
ただの白いビニールの、防水シートに覆われているだけ。
この現状が孕む危険は、計り知れない。
台風(8月末から、その季節が到来するのだが)や、新たな地震の影響で、プールの水が空っぽになったり、あるいは、プールが崩壊したりなどしたら、
引き起こされる惨事はおそらく、人類史上、例を見ない規模のものになるだろう。
264トンの核燃料が、直接空気にさらされた場合、チェルノブイリ事故の、少なくとも10倍に及ぶ放射能を、大気中に放出する可能性がある。
それは、現代日本の終焉を意味している、と言う人々さえいる。
少なくとも、北半球全体が、長期間に渡って深刻な汚染を受ける大惨事である。
センセーショナリズムに過ぎない?
あるいは、反原発運動家達が、大惨事を妄想しているだけ?
残念ながら、そうではないのだ。
データを分析した、まじめな研究者のほとんどが、世の終わりの如きシナリオに取り憑かれている。
北澤宏一教授は、昨年9月まで、日本の名高い科学技術振興機構(JST)の、理事長を勤めていた。
グリーンピースの一室とは、話が違う。
その敬意に値する人物が、2011年3月11日に起こった原発事故について今年、大々的な委託調査を指揮した後、次のように語った:
「私は、何百と言う証言を聞いた後、福島原発の最悪事態が訪れるのは、これからかもしれないのだと確信しました。
それは、4号機のプールのせいです。
新たな事故は、いつ何時起こってもおかしくない。
しかもそれは、私の祖国そのものを、脅かすものになるかもしれないのです」
そして「今後数週間、強力な台風が、福島原発を直撃しないことを祈っています」と付け足した。
ビル・クリントン政権下、エネルギー省の上級官吏を勤めたロバート・アルバレスは、最初に警鐘を鳴らした一人だった。
「地震、または別の出来事によって、このプールが被害を受けることになったら、放射性火災大惨事が発生し、
チェルノブイリ事故の10倍の量の、セシウム137が放出されるだろう」と彼は認める。
ここで、福島原発事故で放出されたセシウムは、チェルノブイリの6分の1に過ぎなかったことを確認しておこう。
言い換えれば、フランスの物理学者ジャン・ルイ・バデゥヴァンが、
「まるで、精神力のみによって支えられているかのように見える」と言うこの冷却用プールが、倒壊することになったら、
2011年3月の、60倍の規模の事故を、引き起こすことになるのだ。
前回の事故は、原発周囲20キロ圏、16万人の住民の、恒常的避難を必要とした。
その60倍の規模の事故の意味は、想像を絶する。
京都大学原子炉実験所に勤める小出裕章氏は、とりわけ日本人にとっては、もっと恐ろしい意味を持つ比較を行っている。
「もしも、4号機建て屋にある、冷却用プールが倒壊するようなことになったら、とてつもない量の放射能が、放出されることになります。
慎重に推測しても、広島原爆5000発分になるでしょう」
我々の知る限り、誰も、小出氏の意見に異議を唱えた者はない。
フランスの専門家達も、同じような悪夢のシナリオを、既に1年以上も前から危惧している。
公共機関である、放射線防護原子力安全研究所(IRSN)の研究者、オリヴィエ・イスナールは、
2011年7月7日、東京のフランス大使館に宛てて、冷却用プールの「損失」の意味について、次のように書き送っていた:
「
現場の周囲1キロ圏内には、人間が立ち入れないくらいの、高い放射線量を持つ破片が拡散するだろう」
「我々が想像したシナリオによれば、(そのような事故)は、(原発)の周囲60キロ圏の、緊急避難を必要とすることになるだろう」
福島原発事故直後の日々、そのような素振りは、おくびにも出さなかったものの、日本政府は、実は、もっと悲観的だった。
当時の首相、菅直人が、最近明らかにしたところによると、2011年3月15日、4号機建屋が爆発した後、
東京の住民3千万人を、避難させる計画が、秘密裏に検討された。
何週間もの間、首相は、真剣にその可能性について考え続けた、と言う。
今日、新しく交代した政権と、原発を経営する私企業である東電(東京電力)は、冷却用プールは制御下にあり、倒壊のリスクは去った、と保証する。
このような保証は、昨年までは、世論を鎮めるのに十分だった。
しかし、今ではそうはいかない。
日本人は、長年に渡る盲信の後、原子力という、支配機構に対する信頼を失った。
2012年に実施された、二つの調査委員会は、原発関係者達のウソ、怠慢、恥知らずぶりの根深さを暴露した。
そのあまりの深刻さに、多くの人々は、東電と日本の責任者達が、いったい彼らが主張している通り、
最悪のシナリオを回避するための対策を取っているのか、そもそも、それだけの能力があるのかを、疑うようになっている。
日本の、原子力責任者達の態度の、真摯さに対するこのような疑いは、最近の調査によって明るみになった、とんでもない実情をもとにしている。
ひときわ衝撃的だった例を挙げよう。
7月に、国会で公表された報告によると、
日本政府は、その必要性を認めていながら、東電に、十分な耐震措置の建設を、強制することを器用に避けてきたのだった。
そのような耐震設備は、2011年3月の事故を、小規模に抑えていたかもしれないのだ。
教訓になる話である。
2006年、新潟(本州西海岸の街)で大きな地震が起き、スマトラで激しい津波が起こった後、原発監査局は、より厳しい規制の設定を手掛けはじめた。
特に、海岸沿いに立地する(福島第一原発も含める)原発に、10メートルを越す津波を防止する、防波堤を建設することが計画された。
しかし、秘密裏に打診を受けた東電は、むずかった。
新たな規制に準じる設備には、800億円が掛かる、高すぎると、この私企業は悲鳴をあげる。
何よりも、そのことによって東電は、多くの訴訟に負ける危険があったのだ。
責任者に宛てられた、極秘メモの中で、東電は、
1970年代から、原発周辺住民に、「人命を危険にさらしている」と言う理由によって、告訴されていることを説明している。
しかしこれまで、
原発の安全設備が不十分であることを、証明出来た者がひとりもいなかったことから、
東電に有罪判決の下されたことは、一度もなかった。
しかし、もしも、新たな耐震、及び対津波基準が設けられるようなことになれば、原告側が正しかったことを認めることになる、と東電は書く。
新たな追跡が行われ、東電にとって、何百億と言う損失を招きかねない。
監査委員は、恐ろしいほどあっさりと、この言い分を前に引き下がってしまった。
「専門家達ははじめ、津波対策を、速やかに完成させるべきだとしていた。
遅くとも、2年後の2009年まで。つまり、2011年3月の、事故前の期限だ」と、国会調査を組織した、宇田左近氏は語る。
「しかし行政は、期限を、2016年にまで延期してしまった。
その上、これまでの訴訟や、今後の訴訟に論証を与えないため、新たな耐震基準の実践を、任意のものに変更してしまったのだ!」
何故、私企業である東電に対して、日本国家はかくも、唖然とするほど寛大なのか?
そして何故、マスコミや専門家達は、口を噤んでしまったのか?
「理由は簡単です。
日本では、原子力の非軍事利用に関して、政府、監査局、電力会社、主要な地方行政、多くの主要メディア、
そして、幾つかの有名大学の間に、完全な癒着関係が存在するのです」と説明するのは、元日本学術会議会長で医学教授の、黒川清氏である。
「我々はこれを“原子力ムラ”と呼んでいます」
癒着とは?
(フランスの)EDF社とアレヴァ社を兼ねた存在である東電は、原子力監査局の幹部全員に、「天下り先」を提供している。
そのために、彼らは、東電に対して口うるさく言わない。
また東電は、与党の会計をたっぷり潤しているので、党も見返りとして、東電に何も強要しない。
日本中のほとんどの、「中立」とされる原子力研究所は、東電から資金を大盤振る舞いされているため、
日本の原子力の、絶対的安全性を証明する研究しか生まれない。
原発受け入れを承認する市町村には、補助金がたっぷり賄われるので、場合によっては、起こりうる不都合に対しても、何の不平も唱えられない。
一方、マスコミの多くは、最大の広告費出資者である、東電の世話になっている。
そのようなわけで、40年間、原子力発電の危険を訴える記事を見ることは、非常に稀だった。
2009年、永遠の野党だった民主党が、政権を取ったものの、東電支配は変わることはなかった。
何故なら、
東電の労働組合は、左派中道のこの政党の、政治資金最大のスポンサーなのだ。
2011年3月11日の事故まで、
日本一影響力のあるこの企業の、スキャンダルに満ちたふるまいを、
告発する勇気のある官僚、大臣、科学者、あるいはジャーナリストがほとんどいなかったのには、このような理由があるのだ。
しかし、ここ数ヶ月間、この「血の掟」は存在しなくなった。
少なくとも、今までよりも弱くなった。
「原発ムラ」の、最もどす黒い面が、白日の下にさらされるようになったのだ。
「
日本国民は、国家と東電が癒着しているせいで、深刻な事故の管理が出来なくなっていること、
そして、その無能ぶりを隠すために、彼らが危機の間、ずっとウソをつき続けていたことに気付きました」と語るのは、日本最大の日刊誌、朝日新聞の元編集長、船橋洋一である。
事実、
東電には、何一つ備えがなかった。
マスク、放射能防護服、放射能測定器、すべてが不足していた上に、危機管理マニュアルは行方不明になっていた。
どのみち、完全な電源喪失のケースなど、予期されていなかったのだが。
しかし、実際には、そのような事態が発生したのだ。
事故の場合に、幹部が避難することになっていた防空壕は、エアフィルターが備え付けられていなかったために、使い物にならなかった。
それだけではない。
東電は、被害を受けた3つの原子炉の現状について、嘘をつき続け、ようやく3ヶ月経った後に、メルトダウンを認めた。
一方、政府の方は、放射能雲の進路を明かさなかったため、安全な場所に逃げる代わりに、汚染の激しい場所に逃げてしまった人々もいた。
“原子力ムラ”は、まさか今日も、なお同じ間違いを犯し続け、これほど深刻な嘘を、つき続けているのだろうか?
ほとんどの人が、そのことを疑っていない。
「確かに、2011年3月11日以来、多くの原子力関係責任者が、ポストを失いました。
しかし、
今のところ誰一人、法的に罰せられていないうえ、ほとんどが、別の大企業に復職しています。
つまり、彼らの後継者達は、何も恐れることはないことを知っているのです。
このような、誰も罰せられることがないシステムなど、今でも信頼など出来ません。
特に、懸案の、冷却用プールが制御下にあると、彼らが主張している点についてはなおさらです」と語るのは、JSTの元理事長、北澤宏一教授である。
2011年6月、東電は、4号機プールの床を、何百トンもの鉄筋コンクリートで補強した。
これで、十分な強度なのだろうか?
4月26日、アメリカの上院議員で、エネルギー委員会の有力メンバーでもあるロン・ワイデンは、深刻な報告を発表した。
オレゴン州から選出された、民主党議員であるワイデンは、福島原発視察から帰国後、ヒラリー・クリントンに、正式に次のように書き送ったのだ。
「
この膨大な放射性物質と、使用済み放射性燃料の貯蔵が、今後、地震が発生した際に表している危険は、すべての者に関係する、憂慮すべきテーマである。
冷却用プールの破壊によって、放出される放射能は、数日のうちに、アメリカ西海岸に到達する可能性がある」
「つまり、米国の安全にとって、決定的な問題を表しているのである」
日本の、最も大きな同盟国であるアメリカから、問題視された東電は、2日後、自称、最終声明なるものを発表した:
「我々は、4号機建屋が、地震によって倒壊することのないことを断言する」
しかし、プールが耐えうる、地震の強度に関する、具体的な言及はなかった。
批判はさらに膨れ上がる。
地震学者達は、福島原発は、ほぼ毎日のように、地震に見舞われていることを指摘する。
特に、彼らが強調するのは、3.11の大地震によって、原発の真下に位置する活断層が、再び活性化されたことである。
今後3年の間に、再び、巨大地震が発生する可能性が高い、と彼らは言う。
不安の声を静めるために、東電は、PR活動を組織した。
5月中旬、環境大臣が、3人の選ばれたジャーナリストを伴って、冷却用プール付近を半時間ほど訪れ、何も心配することはないと保証した。
しかし、日本やアングロ・サクソンのマスコミは、批判の手を緩めない。
5月25日、東電は、2度目の声明発表を余儀無くされた。
同社は、耐震強度を測るためのレーザーテストを、(ようやく)実施した、と発表したのだ。
その結果、「冷却用プールは、3.11地震と同規模の地震にも耐えうる」と主張する。
しかし、現状打破にはいたらない。
その晩、大手放送局である、TV朝日が放映した長大なドキュメンタリー番組は、
大災害の危機が実在すること、また、これまで東電が、その事実を覆すに足る、信頼出来る事実を、何一つ示してきていないことを見せつけたのだ。
それに対して東電は、「プールのコンクリートの壁は、厚さが1.8メートルありますから万全です」と答えた。
このような東電の論議は、もっとも慎重な専門家さえも、説得できずにいる。
IRSNの原子力安全課所長である、チエリ・シャルルは、立場上、事故の危険について、軽々しい発言を行う人物ではない。
その彼が、先月6月16日、雑誌『Enviro2B』のインタビューに対して、
「
冷却用プールが耐えうるのは、『小さな揺れ』だけである」、と答えたのだ。
福島で、新たな災害が起こるかどうかは、未だによく信じられているように、
「
『格納容器中心部のレベル』にあるのではなく、『プールのレベル』に掛かっているのだ」と彼は語った。
そして、危険はどのような場合に起こり得るのか、という質問には、
「非常に強度な、地震による揺れが起こった場合」
東電の主張を、はっきりと否定したのだ。
最悪の事態を避けるためには、なるべく早く、264トンの、非常に高い放射性を持つ燃料を、プールの底から運び出し、即座に、安全な場所に移さなければならない。
その方法はあるのか?
東電は、奇跡の解決策が、見つかったと言う:
それは、高さ70メートルの巨大なクレーンを建設し、何百トンもするコンテナを使って、1535本の放射性燃料を移し替える、という措置である。
マスコミを安心させるために、7月18日に、燃料棒引き出しテストが実施された。
引き出されたのは2本の……非放射性燃料棒だった。
しかし、実寸大での作業実施プランは、はっきりしないままだ。
最新のニュースによれば、建設はまだ始まっていないと言う。
そして、建設が終了するのは、早くとも……2013年12月。
なぜ、これほど時間がかかるのか?
それは、高濃度の放射能汚染場所での、これほどの実験には前例がないからだ。
東電は、これを順調に実施できるのだろうか?
誰にも答えはわからない。
また、プールから取り出すことに成功したとしても、これほど危険な放射性廃棄物の扱いについては、何もわかっていない。
東電が所持する技術は、たった一つ。
それは、再処理である。
しかも、それもまだ、完全にはマスターできていない。
日本の北部に位置する六ヶ所村に、アレヴァ社の協力の下、20年来、ラ・アーグ再処理工場の、コピーが建設されている。
しかし、
何千億円もの建設費用が掛かっているにも関わらず、未だに機能していない。
この施設が、稼動するのを待つ間に、日本中の冷却用プールが、使用済み燃料でいっぱいになってしまっているのだ。
つまり、4号機プールの264トンを、引き受ける余裕はどこにもない。
アレヴァ社社長、リュック・オルセルは、4月に、ラ・アーグがこれを引き受けることを提案した。
しかしそれは、社会党と緑の党連合が、大統領選挙で勝利する前のことだった。
同連合政権下では、おそらく、この問題に関する日仏の合意は、あり得なさそうだ。
残る解決策は、地下への埋蔵である。
これまで、日本の責任者達は、この方法を拒否し続けてきたが、事故から1年半が経過した8月14日、
日本政府は、この措置に対する検討を開始したこと、そして、廃棄物を埋蔵する候補地を、探し始めたことを発表した。
しかし、バーチャルなクレーンにしろ、埋蔵仮説にしろ、ファイルが停滞状態にあることには変わりない。
そして、日本の責任者達は、福島に毒を撒き散らす燃料棒を、どうしていいのか未だにわかっていない。
世界の原子力大国は、どうしているのだろう?
米国、ロシア、そしてフランスは、介入しないのか?
5月初め、国連の事務局長、潘基文に対して、70のNGOが、逼迫するこの計り知れない危険に関して、世界中の人々に警告を発するよう、書簡を送った。
彼らは、国連が日本政府に、国際支援を受け入れるよう、強制することを求める。
日本は、今までのところ、五月雨式にしか支援を受け入れていない。
書簡の文面は、元外交官松村昭雄[訳注:村田光平の間違いか?松村氏は元国連職員]の手により、大勢の日本の名士が署名している。
8月13日、さらに、国民的英雄が一人、加わった。
福島原発元所長、吉田昌郎である。
彼は今、癌と闘っている。
2011年3月、彼は、上司のバカげた指示を無視して、原子炉に海水を注入させた。
設備が損傷を受けることを恐れていた東電にとっては、大迷惑なことだった。
吉田所長は、この英断によって、もしかしたら、「核の冬」から祖国を救ったのかもしれない。
彼は、誰よりもよく、東電の無能ぶりと、また、4号機冷却用プールの現す危険を知っている。
精根尽きた、この勇気ある人物もまた、今日、世界に向かって、助けを求める声をあげているのだ。
彼の声は、いつになったら聞き入れられるだろうか?
↑以上、転載おわり
この記事は、フランス人によって書かれ、フランスで報道されたもの。
なので、所々に、ちょっとした思い込みみたいな部分が見え隠れしてる。
久しぶりに、4号機の現実を再認識して、今までとりあえず続いてる幸運に手を合わせた。
一時期、ツィッターでも、この4号機について、そして日本の、北半球の行く末について、かなり悲観的なツィートが流れてた。
わたしも、日本の友人や身内に、もしもの時はと、話をしたことがあった。
日本はもう、とっくの昔に、世界中の科学者や学者、原発専門家や軍に、助けを求めてなあかんかった。
もちろん、今からでも遅うない。
それをせんと、ぐずぐずのろのろ、現場の作業員さん達だけにとんでもない苦痛を強い、それに見合う手厚い保護もせんと、
シレッとした顔で、いつものように、今までと同じ仕事と暮らしを続けてる東電の無能役員らと、とっとと天下りした元役員ら。
誰も検挙しようとせん検察。
言いなりになってる子分の政治家。
陰に隠れて、東電を操ってる官僚。
それをまるまる、へらへら守ってるマスコミ。
ウソも陰謀も平気でできる医者や学者。
終ってるよ、ほんまに。