ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

「だから権力は、地元や、利権が絡んだ専門家に決めさせる。このシステムを改める必要がある」兵頭正俊

2013年08月25日 | 日本とわたし
海洋汚染については、こちらでもかなり深刻な問題として伝えられ始めてきた。
2年半経っての、やっとやっとのことやけど。

東電の法的な破綻処理をせずに、ごまかしごまかしここまできた。
その間に、すさまじい汚染を抱えた水が、一日欠かさずダダ漏れしてた。
今朝、こちらの新聞で、西海岸で獲れたまぐろは100%、セシウム134と137の汚染が確認されたと書いた記事を読んだ。
今後は、この手のニュースでにぎわうようになるんやろか……。

汚染だけでもえらいことやけど、汚染水でズブズブになってる敷地の地盤もほんまに心配。
大きな地震やのうても、地盤が弱ってたら恐ろしい。
これが緊急やのうていったいなにが緊急や?

まずは収束宣言を取り消し、緊急措置がとれるよう、世界に向けて緊急事態発令を出さなあかんのとちゃうのか?

↓以下、転載はじめ

━━━━━━━━━━
◆ 福島原発を巡る叡智と強欲 ◆
━━━━━━━━━━

原発事故は失政である。

為政者は、失政を隠す言葉に長けている。
だから、原発の「事故」とはいわずに「事象」といい、「老朽化」とはいわずに「高経年化」という。
汚染水の「投棄」とはいわずに「漏洩」という。
「地震」は問題にせず、「津波」や「活断層」を問題にする。

このように、絶えざる洗脳と誘導が、権力とマスメディアからなされているので、油断しているとすぐにだまされる。

あるいは、ちょっと聞いただけではわからない複雑な言葉を、権力が使い出したときも、
国民をだます権力の狡知が働いているので、注意する必要がある。


「敗戦」とはいわずに「終戦」というのも、同じである。
犬HKや御用学者が、しきりに、東電は国有化された、と発言している。
ここに、この紛らわしい名前をつけた、権力の狙いがある。

東電問題の処理の仕方には、ふたつあった。

ひとつは、一時国有化。
法的な破綻処理である。
消費税増税をしなくても、東電の法的な破綻処理(一時国有化)でも、財源はできたのである。

東電の法的な破綻処理をやれば、数兆円が浮いた。
しかし、菅直人(民主党・財務省)はやらなかった。
東電の救済に官僚が考えていたことは、日本政策投資銀行の救済であった。
それは、財務省の、最大の天下り先だったからである。

菅直人なる政治家に、まだ幻想をもっている人がいるが、
彼の市民主義は真っ赤な偽りで、この男は単なる対米隷属で、官僚隷属の権力亡者にすぎない。

もっとわたしたちは、その政治家が、選挙のときに何を言ったかではなくて、何をしたか、で評価する物差しを持たねばならない。

言葉では消費税増税反対といい、行動では逆に、消費税増税を通したのが菅直人であり、野田佳彦であった。
この行動を見て判断すれば、間違わないのである。

もうひとつは、実質国有化。
これは、公的資金(税金)投入による、東電の救済である。

税金を投入して、経営者も株主も銀行も、責任を問われない。
福島県民は放射能汚染地帯に封じ込め、東電は税金で救済する。
これが、実質国有化である。
国民の不満が出ないように、言葉を「実質」の縫箔で覆った。

ふたつの名詞は非常に似ているが、処理の仕方はまったく違っていた。

実質国有化で菅直人がやろうとしたことは、次の2点である。

1. 国民の血税で、東電大株主の東京都や、財務官僚天下り先の日本政策投資銀行、それに、外国の株主を救済する。

2. 原発の事故処理と責任を東電におしつけ、菅直人(政府)は逃げる。

つまり、菅直人が事故直後に東電に乗り込んだとき、実は、事故処理や責任問題から必死に逃げていたのは、菅直人だったのである。

へたをすると、北半球の人類の生存に関わる福島原発事故処理を、一民間会社に押しつけて逃げた、無責任と見識のなさは、今や世界から非難されている。


ところで、水俣病患者の診療に尽力してきた医者で、熊本学園大水俣学研究センター顧問の原田正純が、昨年12月3日の『毎日新聞』で、
「水俣病の失敗に学ぶ原発事故対策とは」として、大切なことを語っている。
そのポイントは、次の9点だ。

1水俣で何をやったかではなく、何を失敗したかを学ぶことが大切。

2福島県で、放射線の健康調査は、10年、20年とやらねばならない。
 水俣病は、この追跡調査が実施されなかったため、後にさまざまな問題が起きた。
 原発事故では、
「みなさんの不安を取り除くために調査をやりました。異常はありませんでした」と、調査が幕引きに利用されないよう、用心すべきだ。


3健康調査は、きちんとしたデータを基礎に、将来に影響が出た場合、行政が救済する条件とセットでなければならない。
 そうしないと、かえって住民の不安をあおることになる。

4行政の方が、問題が起こらないようにどうすればいいか、教訓をよく研究している。
 例えば、1970年代に、土呂久鉱山(宮崎県)一帯で、ヒ素中毒事件が問題になった途端、
 医師会を動員して調査し、問題はなかったと結論づけた。

 栃木、群馬県の渡良瀬川流域などで、明治に起きた足尾鉱毒事件は、
 見舞金と引き換えに、被害者は、「子々孫々まで文句はいいません」という契約内容で、水俣病はまるで、そのコピーだった。

5放射線の「安全基準」という言い方は、間違い。
人間にプラスでないのだから、どこまで我慢するかという、「我慢基準」である。

6絶対安全、ということはありえない。
 常に、最悪の事態を想定するのが専門家。
「想定外」ということは、科学者が自らの無能を認めることで、責任逃れだ。

7水俣病患者は、病気のせいで差別されると思っていた。
 ところが、世界の公害現場を歩くうちに、弱者に対する差別のあるところに、公害というしわ寄せが来ると分かった。
 原発も、都会で使う電気が地方でつくられ、廃棄物まで押しつけられる。

8大学や学会は、何なのか。
 さらにいえば、学会や専門家を容認してきた国民は何なのか、ということにもつながる。
 技術にはプラス面もあるが、廃棄物が出るといったマイナス面も必ずある。
 それなのに、札束を使って安全性を振りまいてきた。
 政治と科学が一体化して、反対派を抹殺してはならない。

9水俣病は、社会的、経済的、政治的側面があり、極めて複合的な事件だが、「病気だから」と、医学者に丸投げされた。
 カナダの水俣病の補償委員会は、医者がいて、被害者代表、法律家、行政が入っている。
 日本の審査会は、医者だけだ。
 足尾鉱毒事件以降、専門家の委員会が、行政にうまく利用されてきた。


ポイントをまとめたが、以上の9点は、いずれも、今後のわたしたちの脱原発の闘いや運動に、参考になるものばかりだ。

最後の「9」について、わたしの考えを補足する。

再稼働の是非は、原発の地元が決める。
放射能汚染と病気との因果関係は、医者が判断する。
汚染水の海洋投棄は、福島の漁民が判断する。


これまで、このようにして、権力は自分たちの利権を守ってきた。
地元、医者、漁民の頬を金でひっぱたけば、好きなように利権を守ってこられたのだ。
このシステムを、改める必要がある。


再稼働の是非については、たとえば、福井で原発事故が起きれば、琵琶湖が汚染され、それは滋賀、大阪、兵庫の飲み水に関係してくる。
潤沢な利権で、冷静で客観的な判断力を失った地元だけで決めさせるのは、間違っているのだ。

また、被爆者と病気との問題も、行政や医者のほかに、関係の研究機関、医事評論家、法律家、教育者、脱原発の市民活動家を含めて、因果関係を究明する必要がある。

汚染水の海洋投棄については、行政や福島の漁民の他に、消費者団体、放射能汚染と海産物との研究団体、その分野の研究者、法律家、脱原発の市民活動家などの意見を、幅広く聞く必要がある。

一度集まって議論すれば、その大切さがすぐにわかる筈だ。
原発地元は、再稼働賛成。
医者は、被爆者とガンとの因果関係なし。
福島漁民は、汚染水の海洋投棄やむなし。


だから権力は、地元や、利権が絡んだ専門家に決めさせるのである。

現在、わが国の緊急の問題は間違いなく、福島原発の汚染水の問題である。

これについては、わたしたちは、認識を改めなければならないことがある。
それは、福島原発事故直後の、2011年3月の段階で、すでに10万トンも溜まっていた汚染水が、
4月の初めには、その一部が、ピットから海に向かって投棄されていた、ということだ。
これは、テレビでも放映されたので、覚えておられる人も多いと思う。

東電は、一応そこを塞いだのだが、目に見えなくても、地下で汚染水はもう、ダダ漏れだったのである。
このことは、小出裕章も指摘しているので、まだ聞いていない方は、わたしのブログで聞いてほしい。


「報道するラジオ「福島第一原発事故 汚染水の問題」小出裕章」
http://bit.ly/172ti6E

つまり、もう2年半にわたって、汚染水は「漏れてきていた」のである。
急に「漏れだした」のではない。

ブログでも指摘したが、この「ダダ漏れ」であるが、東電の現場は、当然それを知っていたのである。

彼らは毎日、現場にいる人々である。
そして朝から晩まで、現場の状況変化に、気を配る生活を繰り返している。
しかも、事故直後には、韓国などから抗議を受け、外交問題にまで発展した汚染水の投棄である。
東電が、「ダダ漏れ」の継続に、気付かぬ筈はない。

どれほどいい加減な連中かといえば、福島原発のタンクから、300トンの汚染水が「漏れた」問題が、如実に物語る。

東電は、ほとんどのタンク群の周りに、漏水を止めるコンクリート製の堰を作っていた。
そして、その堰に排水弁を作り、その排水弁をすべて開けていた
のである。


したがってタンクから漏れ出た汚染水は、排水弁から堰の外に漏れ、その外回りの土のうを越え、海に流れ出た。

おわかりだろうか。
窓を開けっ放しにしてエアコンをつけるようなものだ。
排水弁が開いているのだから、堰を作った意味がないのだ。

東電の社員が、これほどバカであるとは思われない。
わたしはすさまじい汚染水が溜まっても、もはや保管が限界にきていることから、
意図的に排水弁を開けっ放しにして、海に投棄したのだと思っている。


検察が東電に入らなかったので、東電は恐いものなしになっている。
海洋汚染とか、それに関して逮捕者が出るなど、毫も考えていないだろう。

安倍晋三が原発に関して何も語らず、むしろ、海外への原発輸出に積極的なことから、足元を見られているのだ。

結論をいおう。
放射能汚染された地下水の投棄と、タンクからの「漏洩」とは、正確にいえば投棄のことである
彼らは、皿を割っていて「割りました」とは言わずに、「割れました」と言う人種である。

現在、福島原発の敷地は、「放射能の沼」のような状態になっていると、小出裕章は指摘している。

阪神・淡路大震災でも、ビルが倒壊したり、亀裂の激しかった敷地は、昔、河川があったり、沼や池があった場所である。
つまり、地盤が軟弱なところでは、ビルが転がる。

地震を問題にせず、津波を問題にして、原子力村の利権を守る

地震を問題にせず、活断層の有無を再稼働の条件にして、原子力村の利権を守る

どうやら日本のカタストロフィは、1%の人間が、利権確保のために小さく括った地震によって、もたらされることになりそうだ。

その人間の強欲をあざ笑うかのように、福島4号基共用プールは、日夜、不気味な湯気を立てている。

0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0

あとがき
ご意見、ご感想はツイッターやフェイスブックでください。
お待ちしています。

0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0

メルマガ『兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相』
(無料・ほぼ週刊)

http://bit.ly/n3i2Oc

ブログ「兵頭に訊こう」
URL : http://m-hyodo.com/

E-Mail : novel@muf.biglobe.ne.jp

発行人 :兵頭正俊

↑以上、転載おわり
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ありがとう!おめでとう!

2013年08月24日 | 家族とわたし
朝からひとり生徒を教えて、昼からACMAの役員ミーティングのためにマンハッタンに出かけた。
プレジデントのアルベルトから、彼が今までずっと、ひとりで引き受けてきた雑多な用事を、役員にも手伝ってもらえないかと、その内訳表が送られてきてた。
その、ずら~っと並んだ用事の内容を見てるうちに、またまた、役立たず者ディプレッションに襲われた。
そのほとんどが、わたしには無理なんである。
月例コンサートの会場主との交渉、税金対策、ホームページの改善etc……。
う~ん……やっぱ自分は辞退して、もっと役立てる人を加えた方がええのとちゃうやろか……。

マンハッタンへの道中の車の中で、旦那にチラッと言うてみた。

また始まった……。
その通り、また始まってん、わたしのしょうもないクヨクヨが。

とりあえず、役員全員の前で、そういう意見を言うのはやめた方がええと思う。
誰かひとり、軽く聞き流してくれそうな人に話してみて、反応を見たら?

ミーティングの途中で、最近会員になったマギーという、チャンネル11のリポーターがやって来た。
仕事仲間のあるディレクター(チャンネル1)に、ACMAの話をしてみたところ、ドキュメンタリー番組を作りたいと言い出したの、と言う。
で、どんな感じのフィルムにしたい?と聞かれて大騒ぎ。
メンバーの中から数人選んで、その人たちの人生を絡ませる。
あるいは、カーネギーでのコンサートに向けて、練習したり、ドレスリハーサルで演奏する様子を撮る。

いろんな職業を持ちながら、音楽をずっと学び続けている人たちに、人前で演奏する機会を提供したい。
そんなアルベルトの願いから始まったACMA。
たった3人が6人になり、それが10人になり、6年経って600人を超える会になった。
わたしは20人程度の会員数の時に加わり、その頃の、調律のされてない、ボロボロのグランドピアノが置かれていた教室の、擦り切れた赤い絨毯と、パイプ椅子と、
観客がひとりふたりと増えてくるたびに、椅子が足りなくならんかと、胸をドキドキさせながら見ていたのを覚えてる。
その頃はまだ、楽器を練習し始めたばかりの初心者の人たちも演奏して、その演奏に対するコメントやアドバイスなどを、ひとりひとりに与えたりもした。

そんな会がどんどん成長し、今やカーネギーの常連になりつつあるのやけれども、その分いろんな問題も増えてきた。
そんなこんなの、成長記ドキュメンタリーでもええよね。

昔話に花が咲いて、自分の根っこがしっかり張っているのを感じることができた。
もうあんなふうにクヨクヨと、自分のことを卑下するのはやめとこう。


家に戻ると、台所でまなつちゃんが大忙し。
今日は次男くんの、25才の誕生日。
会社員として初めての誕生日。
まなつちゃんの、なにか美味しいものを作ってあげたい、というアイディアに、我々も便乗することにした。

まなつちゃん担当の、ステーキ丼。


ステーキ丼というと、パッと思い浮かぶのがここ。


大津で暮らしてた、極貧からまあまあ貧に昇格した頃。
旦那が通てた、京都の祇園の合気道の道場に、親子4人で通い出し、その稽古の帰りに時々寄った、ひとり400円っちゅう我が家の制限を見事にクリアした丼屋さん。
そんなに安いのに、これがまた美味しかった。
もやしと短冊切りにしたステーキ。
うちにとってはすごいご馳走やった。
まなつちゃんがステーキ丼にしようかな、と言うた時、旦那もわたしも即、この店のことを思い出してた。
ほんで今夜、彼女がステーキ丼を作るというのを知った次男くんも、やっぱり我々と同じように、即、この店のことをめちゃ嬉しそうに思い出してた。

さらにまなつちゃんの作った前菜。ウニのペーストの豆腐乗せ。


わたしが担当したカボチャスープ。


旦那が作ったサラダ。


ほんでもって、まなつちゃんのお手製レッド・ベルベットケーキ。


写真では分からんけど、このケーキ、ルビーみたいに深紅!
クリームがまた凝ってて美味!
よかったな~次男くん。

せっかく、あんたもわたしも、あの世に逝きかけながらも踏ん張ってもろた命や。
心も体も健康に、いろんなことが起こったら起こったで受け止めて、辛いことは永遠に続かん、失敗は精神を頑丈にする栄養や!

誕生日おめでとう!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『「たとえ素人であっても声を上げることが必要」という歪んだ考え方が社会に蔓延してる』産経ど~ん!

2013年08月24日 | 日本とわたし
産経新聞に載ってた。
のっけから、『市民運動、および市民デモの訴えの多くは、ほとんど意味がない』ときた。

ムカッときて続きを読んだ。
この筆者は、デンマークの哲学者キルケゴールの、市民の本質の定義を引用をしてる。
とりあえず、読んでもらおう。

もっと口をつぐもう 哲学者・適菜収 
2013.8.24
 
市民運動、および市民デモの訴えの多くは、ほとんど意味がない。
彼らが依拠するのは知性ではなく、数の論理であるからだ。
集会やデモを行う市民団体が、毎回のように、参加者数の水増し発表をするのは、その本性を示している。

デンマークの哲学者セーレン・キルケゴール(1813~1855年)は、市民の本質を、「第三者」「傍観者」と規定した。

一人の人間が情熱を傾けて、自分に与えられた使命を果たそうとするとき、また彼らが手を組むときには、集団も意味をもつ。
そこでは、知性と覚悟が重視される。

しかし、水平化・平等化された近代社会においては、傑出した人間は軽視され、疎まれ、引き摺(ず)り降ろされる。
そこに働くのは、嫉妬の原理だ。
そして、個人が完全に等価になった結果、価値判断の道具として、多数決が導入される。
そこでは、頭数を揃(そろ)えることだけが求められる。

キルケゴールは、こうした野蛮を批判した。

「ところが今日では、だれもが意見をもつことができるのだが、しかし意見をもつためには、彼らは数をそろえなければならない。
どんなばかげきったことにでも、署名が二十五も集まれば、結構それでひとつの意見なのだ。
ところが、このうえなくすぐれた頭脳が、徹底的に考え抜いたうえで考え出した意見は、通念に反する奇論なのである」(『現代の批判』)

直接の利害関係がなくとも、メディアが拡散するあらゆるトピックに対し、誰もが一家言をもつ時代である。
こうした社会においては、われわれは当事者意識を失い、傍観者の一人になる。
逆に言えば、傍観者が社会に参加するようになる。
インターネットのブログや掲示板、SNS、ツイッター、グルメや書籍の口コミサイト……。
責任不在の言葉が氾濫し、社会が声まみれになっている。

キルケゴールは、「おしゃべり」の危険性を説いた。
「ほんとうに黙っていることのできる者だけが、ほんとうに語ることができ、ほんとうに行動することができるのだ。
沈黙は内面性である。
おしゃべりは、ほんとうに語ることを先取りしてしまい、反省の所見は機先を制して、行動を弱める」

こうした「おしゃべり」に「原理」が加えられることで、市民運動が発生する。
ごくつまらない人間が、ごくつまらない行動に「原理」を継ぎ足すことで、万能感に浸るようになる。
平凡な人間が、「原理」により、いきなり英雄になる。

しかし、キルケゴールによれば、それは「逃避」「気晴らし」「錯覚」にすぎない。
数を集めることで強くなるような気はするものの、倫理的には敗北しているのだ。

「弱い人間がいくら結合したところで、子供同士が結婚するのと同じように醜く、かつ有害なものとなるだけのことだろう」

意見を持たないことも、教養の一つである。
知らないことには、口をつぐまなければならない。
それは、発言の価値を確保するためである。
「たとえ素人であっても、声を上げることが必要だ」という歪(ゆが)んだ考え方が、社会に蔓延(まんえん)した結果、
傍観者が、退屈凌(しの)ぎに、社会を動かすようになった。
デタラメな人物を次々と政界に送り込み、飽きれば他人事(ひとごと)のように、批判を繰り返す。

キルケゴールの社会分析は、わが国の現状に、そのまま適用することができる。

                   ◇

【プロフィル】適菜収
てきな・おさむ 昭和50年、山梨県出身。
早稲田大で西洋文学を学び、ニーチェを専攻する。
卒業後、出版社勤務を経て、現在は作家・哲学者として執筆活動に専念。
「日本を救うC層の研究」「日本をダメにしたB層の研究」「キリスト教は邪教です!現代語訳『アンチクリスト』」など著書多数。


この人は哲学者らしいけど、キルケゴールの名前を利用して、なんかけったいなこと言うてはるね。
キルケゴールっていう人のこと、ちゃんと知らんかったから、ちょっとだけやけど調べてみた。
なんでかっていうと、この適菜氏は、知らんことには黙っとけって言うてはるからね。

いろいろ調べた中で、この方の解説が一番わかりやすかったから、ここに載せさせてもらう。

実存主義の思想家 キルケゴールの思想【るいネット】より。

前略

父親は幼い頃荒野で牧童をしており、自分の孤独な境遇を神に呪ったらしい。
その後、コペンハーゲンに出てきて、外国貿易で巨万の富を築く。
そのため、キルケゴールは一生、働かずとも生活の不安がなかった。
 
また、父親は、先妻の後の妻となったキルケゴールの母親を強姦したことなどから、罪悪感に絶えず襲われるようになり、
自分の息子は、若いうちに皆死ぬと、本気で考えていたようだ。
実際、7人の子供のうち、長兄と末子のキルケゴール以外は、34歳以前に死んでいる。
 
この父親の性格が、息子のキルケゴールに、大きな影響を与えているといわれている。

中略

ヘーゲルは、国家がどうの、歴史がどうのというが、しかし、毎日笑ったり泣いたり、不安になったりするのが現実の人間じゃないか、とキルケゴールは考える。
ヘーゲルは、人間は、国家という全体の一部分であり、国家の精神を表現する、いわば手段と見るが、そんな人間観にも、反発を感じていた
そのような体系の重要さはわかるが、実際の生活にとって、まったく何の役にも立たないからだ。
 
キルケゴールは、大所高所から語られる体系ではなく、自分の生に直接関わってくる哲学、自分の体験したこと、不安、感じたことなどを記し始める
そんな哲学は、それまで存在しなかったのである。

■主体的真理
キルケゴールの生きた時代は、社会の大衆化が進行していた。
その中で、人間は、単なる取替え可能な存在でしかないのでは、という不安を持つ
 
そのような潮流に対して、万人に承認された真理よりも、
私にとって真理であるような真理を発見し、私がそれのために生き、そして死にたいと思うようなイデー(理念)を発見することが肝要」だという。
自分の存在に無関係に成立する「客観的真理」よりも、自分の存在と直接重要性を持つ「主体的真理」のほうが大切ではないか、と考える。
この主体的真理とは、情熱を駆り立てるような対象(仕事でも、スポーツでも、なんでもいい)たりえるなにか、のことである。



と、キルケゴールの言う主体的真理こそが、市民運動の要とちゃうのかな?
自分の存在に無関係に成立してる真理なんかと違う、自分という存在に直接重要である、自分そのものとしての真理。
それを得るためにはもちろん、まず知らなあかん。
なにを?
自分がなにを見ようとしてるのか、聞こうとしてるのか。
自分がなにを考えようとしてるのか、信じようとしてるのか。
自分がなにを言おうとしてるのか、なにを感じようとしてるのか。
そうやって自分をじっくり観察することは、多くの場合、痛みや苦しみが伴うけども、
それでもふんばってよくよく見つめてたら、だんだんに自分というものが見えてくる。
そしたら急に、それまで感じたことがないぐらいに、知りたいという気持ちが、掘り当てた井戸水のように、深い深い地の底からドドッとわき上がってくる。

大衆化が進んでた社会の中で、自分は単なる取り替え可能な存在でしかないんとちゃうか。
キルケゴールが感じた不安を共有する市民ひとりひとりが、各々の主体的真理に基づいて、街角に立ち出した。

今のようなインターネットという手段が無かった時代には、知り得ようのなかった悪党らの悪巧みが、一部であっても見つけられるようになった。
そういう事柄を知り、それに抗議や反対をするための知識を得た人たちが、それぞれ違う、あるいは共通した感情を抱えて集まる。

適菜氏がいったい、産經新聞からどんな依頼をされたんか知らんけど、
哲学者としてご飯食べてはるんやったら、自分の専門としてる学問の知識を、こんなけったいな、歪曲した使い方せん方がええのとちゃうかな。
「たとえ素人であっても、声を上げることが必要だ」っちゅうのは、この哲学者と産經新聞によると、歪んだ考え方なんやそうな。

そやし、この悲惨な文章は、本人の承諾無しに、産経が勝手に、自分らの狂言を主張したいがために編集してした、っちゅうわけでもなさそう。

かなり長い間、全く無視してた新聞やけど……さすが産経……。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エジプトとシリアと東トルキスタン

2013年08月23日 | 世界とわたし
ブログ『晴耕雨読』に、フィフィさんの、エジプト情勢に関するツィートがまとめられてあった。
それをここに転載させてもらう。

そしてもうふたつ、シリアのことと、昨日知った、昨日まで知らんかった、東トルキスタンのこと。

正直、ここに載せようか載せんとこうか、ずっとずっと迷た。
こんなことが、世界のあちこちで起こってる。
それは、ノンフィクションのドキュメントフィルムや本で、観たり読んだりして、知ってたつもりでいた。
けど、なんも知らんかったんやわたしは。ほんまになんも……。
胸がぐうっと苦しなるけど、自分がその現地に身を置いて、行動したり発言したりができんのなら、
せめてできる範囲で、こんなことが起こってるぞと、知らせていくことぐらいせなあかんと思う。

かくも愚かな人間の姿を。
ひとりだけならまともな者も、曲がった思想や欲望を持つ人間が周りにいることによって、どんどん狂ていく。
その狂気の罪深さ、恐ろしさ、残忍さは、ひとかたまりの毒となり、大勢の人々を傷つけ殺していく。

命を奪われた者、希望を断たれた者、路上の石を握りしめ、砲撃に倒れた者……。

その人たちのために祈る。


エジプト
(フィフィさんのツィートから)

「今、エジプト全土においてデモしているのは、一般のエジプト市民です:フィフィ氏」  中東・イスラエル関連
https://twitter.com/FIFI_Egypt

> エジプト人のフィフィさんが言ってること、日米中の国家放送が、同じテレビで見える香港にいると身にしみるな。
語学ができなかったら、世界はとてもシンプルに見えただろう。 

多くの日本人の、世界情勢に対する知識は素朴です。

だから、世の周知でも陰謀論で片付ける。


エジプト現地の方からの声:

今、エジプト全土においてデモしているのは、一般のエジプト市民です。

同胞団でも、モルシ派でもなく、反クーデターと軍と治安部隊による、大虐殺に抗議するデモ。

偏見まみれの報道は、非常に心外!!
適切な言葉を使って下さい。

偏向報道は、真実とはかけ離れた印象を、暗に与えます。

ちなみに、アルファトハモスクでの事件は、立てこもりではありませんよ。

あれは、死体を安置されていたモスクです。
同時に、あのモスクで、怪我人の救助をしていたんですよ。

では、なぜ一千人近くの人が居たの?
それは、モスクに入った人々は、この日、ラムセス広場での大規模デモに来ていました。

その証拠に、閉じ込められた人々の中には、報道陣も数人混じっています。

(シリーフマンスールは、エジプト25のニュースキャスター、トルコの報道陣など)、大勢の人々が、突然モスクに入った理由は、
デモ中に突然、軍と治安部隊からの、デモ隊に対しての攻撃が始まったから。

そこで、ラムセス広場近くの、とても大きなモスクであるアルファトハモスクに、人々が攻撃から逃れて、入ってきた訳です。

だから、中に居た人々は、報道陣だったり、女性たちだったり、もともと怪我人の救助に当たっていた医師、薬剤師と、さまざまな人々がいた訳です。

そして、逃げ込んだ間にモスクは、好機を得た軍や治安部隊、雇われチンピラに包囲され、
中に逃げ込んだ無防備の人々は、モスクの外に出られなくなってしまったのです。

どうか、適切な表現で報道して下さい。

暫定政府支持の米国の手前、理解はしますが、報道各位、良心があるなら、エジプトの声を届けて下さい。

また、同胞団、同胞団支持隊、モルシ派、との表現は適切ではありません。

中には、そういった人々も居るでしょう。
しかし、これらの言葉では、間違った印象を、見る側に与えます。

反クーデターに対するデモです。

大虐殺後は、軍と治安部隊に対する、大虐殺に抗議するデモです。

今や、大統領を支持していたかは、問題のすり替えでしかありません。

どんな理由であれ、エジプト暫定政府の非人道的な大虐殺に、世界が抗議する事を祈ります。

せめて、ここエジプトのように、日本も幾つかの報道機関は、国民の声を伝えてくれてもいいのに、一辺倒。

虐殺され続けてる人々が、本当に報われない。

デモに参加するのは、民衆の自由。

よく考えて下さい。

現状のエジプトでは、デモに参加すれば、命を落す可能性が非常に高い訳ですが、
それでも、エジプト全土で毎日、大規模なデモが続けられています。

このデモに参加する民衆は、命を顧みず、誰ために危険なデモに参加するのでしょうか?
中東の衛生テレビ放送局、アルジャジーラムバーシェルミスルを、一度見てください。

非常に、中立な立場での報道を心がけています。

どれだけの国民が、危険と背中合わせの中、必死にデモをしているか。

それでもまだ、クーデターを擁護しますか?
これでは、虐殺に加担してるのも同じです。

真実を報道して下さい。

エジプト国民は、軍と治安部隊による無差別大虐殺に、日常生活を脅かされています。

もう、政権の椅子取りゲームは、やめましょうよ!!

シシさん!エジプト国民が、長蛇の列を作り、投票のために何時間も並んで、国民が決めた合法的な大統領ですよ。

米国が支持する親米ムバラク前政権を含め、これまでのエジプトの歴代上、同胞団と言う言葉にアレルギーがあり、毛嫌いしているのは知っています。

まさか、同胞団であるモルシが大統領になるとは?と、腹を煮えくりかえし続けていたのも知っています。

米国の機嫌を損ね、米国からの膨大な額の賄賂を、打ち切られる恐れがあったのも知ってます。

だからと言って、デタラメな報道で世界を混乱させるのは、反則ですよ。

知識のない人間は騙せても、知識人は多く居る訳で……恥を知れ!全ての裏切りモノども、売国奴。

ちなみに、シシは、モルシ大統領の時代の、国防省の大臣ね。

一大臣としてテーブルに付いていた者が、クーデターとは……実に怖い。

2011年アラブの春でも、ムバラク前政権は、反政府デモの民衆を暴徒化と、世界に印象付ける為に、博物館を私服の傭兵に襲撃させています。

いつもの手口に惑わされず、学んで下さい。

暫定政府の自作自演証拠→ http://t.co/eVj8cBZ7p8 http://t.co/XONysmorTc

> エジプトの博物館襲撃。
いわゆる民衆の仕業とは考えにくい。
民衆なら、より生活に必要なものを略奪するだろうしね。

そういうこと。

世界中に、エジプトの民衆が、デモではなく野蛮だという印象を持たせ、暫定政府による虐殺行為を、正当化する狙いなんです。

反ムバラクデモでも行われた。

※暫定政府寄りの報道が、博物館の略奪のニュースをしきりに発信していますが、暫定政府の自作自演、という見方です。

以前、ムバラクが倒された時も、民衆のデモを暴徒化と印象付ける為に、全く同じように、博物館が、前政権側の雇った私服の傭兵に襲われ、ミイラが壊されました。

惑わされず、学んで下さい。

↑以上、転載おわり


シリア

「毒ガスで1300人超死亡」=首都郊外で激しい攻撃―シリア反体制派
時事通信 8月21日(水)19時11分配信
 
【カイロ時事】
在英人権団体「シリア人権監視団」などによると、アサド政権側部隊は21日、首都ダマスカス郊外のゴウタやザマルカなどに対し、激しい攻撃を加えた。
シリアの反体制派は「毒ガス兵器で1300人以上が死亡した」と主張するが、国営メディアは「化学兵器使用に関する報道は完全な誤りだ」と否定している。
 
AFP通信によると、反体制組織「国民連合」のサブラ暫定議長は、トルコのイスタンブールで報道陣に対し、
化学兵器による攻撃は、「シリア問題の政治的な解決への期待にとどめを刺した」と、政権側を非難した。
別の反体制派活動家は、毒ガスを吸引するなどして、約500人が死亡したと主張した。
 
反体制派活動家は、ロイター通信に対し、攻撃は21日の夜明け前にあり、ロケット弾に化学物質が積まれていた、と語った。
犠牲者が運び込まれた施設の看護師は、犠牲者の多くは女性や子供で、手足が冷えたり、口から泡を出したりするなど、神経ガスによる典型的な症状が表れていると述べた。 

毒ガスで苦しむ人々
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2013/08/21/الغازات-السامة-تخلّف-مجزرة-في-زملكا-وعين-ترما-بريف-دمشق.html

これらの写真は大きなサイズで載せたくないので、詳しくご覧になりたい方は、写真の上をクリックしてください。






フィフィさんのツィートより

☆シリアの毒ガス、国連が調査に乗り出さないのは、シリア政府側を非難したいが為だけに、反体制側に自作自演を指示した、欧米の影があるとの見方が濃厚だから。
被害の多くは子供と女性。
死に切れず、毒ガスに苦しみ、泣き叫ぶ子供、苦痛にたうち回る青年など……。

☆日本のマスコミは報道しない‼
憤りで体が震えます。
我関せずの国民たちへ、あなたの未来はつまり、彼らの犠牲にあることお忘れなく。
アメリカ寄りの報道と、アメリカへの迎合。
その全てを、アラブ忘れない。
無意識にしても、共謀者として見られるだろう。


東トルキスタン



東トルキスタン
シルクロードに散った独立国


↓以下、文字おこし

ウルムチ市

中国の国土の6分の1を占める『新疆ウイグル自治区』は、かつて『東トルキスタン』と呼ばれた国だった。
ウイグル人はイスラム教を信仰し、平和を愛する穏やかな民族だ。
彼らは、タクラマカン砂漠周囲にある、緑豊かなオアシスに住んでいる。
ウイグル人は音楽を愛し、祭りの時には皆で歌い、踊る。
ウイグル料理と呼ばれる羊肉と野菜を中心にした、美味しい料理を作る。

1949年10月1日、中華人民共和国が成立。
人民解放軍は、その2週間後、「開放のため」と称してウルムチに進駐。
東トルキスタンを占領する。
中国は、東トルキスタンの指導者を、次々に処刑してゆく。
1955年、『新疆ウイグル自治区』として、中華人民共和国の領土に編入されるー。

漢民族は、水源地を占領し、豊富な地下資源を独占した。
そして漢民族が続々と流入。
ウイグル人の土地を奪っていった。
耕作地も灌漑用水も原生林も、みな漢民族の手中に落ちた。
ウイグル人は下流で、残りの水しか使えなくなり、
漁労や、森林でのクルミの採取なども禁じられた。

たくさんのウイグル人が、無実の罪で逮捕され、拷問を受け、行方不明になっている。
子どもを2人以上身ごもると、強制的に堕胎させられる。
年頃の女性は、集団で強制移住させられ、漢民族と結婚させられたり、売春婦として売られる女性も多い。


『テロリスト』にされたウイグル女性
中国発展の陰で


中国の国土の6分の1を占める『新疆ウイグル自治区』。
中央アジアの国々と国境を接するこの土地は、石油や石炭などの地下資源が豊富です。
人口930万人のウイグル人のほとんどは、イスラム教徒です。
民族意識の高まりから、90年代に入って、中国からの分離独立を求める動きが、目立つようになりました。
背景にあったのは『同化政策』に対する反発です。

これは、今年7月、中国沿岸部にある工場で働く、ウイグル人女性たちを撮影した映像です。

ウイグル人女性:
働き始めた4月20日から7月20日まで、一度だって工場の外へ出たことがありません。

中国政府は、ウイグル人女性を、十万人単位で移住させ、過酷な条件で働かせているといいます。

ウイグル人女性:
どうして、こんな所に来てしまったんだろう。
両親も反対だったのに、役人が無理強いしました。

ラビアさんは、こうした女性が、自治区の外で滞住し、中国人男性との結婚が増えれば、さらに同化が進むだろうと言います。

1964年10月16日、中国は、東トルキスタンにおいて、初めての核実験を行った。
核実験場となった桜蘭周辺の住民を、一切避難させることなく、中国は、地上核実験を実施した。

核実験の成功を喜び、狂喜乱舞する人民解放軍の兵士たち。
この映像に映っている中国人兵士は全員、この後、死亡している。

中国はそれから1996年までの間、東トルキスタンで、46回の核実験を行う。
ウイグル人住民19万人が死亡。
実験に従事した中国人兵士、数万人が死亡。
148万人のウイグル人が、被ばくによる奇形や後遺症に苦しんでいる。

人が住む地域で行った、世界最大規模の連続核実験。
それでも彼らは、シルクロードで生きねばならない。
この汚染された土地で食物を育て、そこを流れる水を飲み、その上を流れる空気を吸わなくてはならない。

ラビアさん:
地域住民は「原爆被害が起きている」と、もう気づいています。

住民(母親):
この前の冬には、娘は痛みで大変苦しんでいました。
痛みに耐えられないので、足を切り落としてくれと、ずっと言っていました。
もうこれ以上は耐えられません。
どうしていいかわかりません。
娘を抱きしめて、なぐさめています。


ウイグル人制圧に向かう、人民解放軍と武装警察

報道官によると、18日の朝、100人あまりのウイグル人が、街頭で、宗教への抑圧、土地の不法収容に対し、抗議デモを展開。
2009年、ウルムチで起きた流血事件で失踪した、◯◯の行方の公表を求めたところ、当局がいきなり発砲。
衝突に発展したのは、平和的に抗議を行っていたのに、当局が発砲したからで、責任は当局が負うべきだと言います。
このような暴力鎮圧は、事態の更なる悪化を招くだけだと警告しました。

翌日、無差別にウイグル人が連行され、多くは家族の元へ戻ってはこなかった。
30分後、異変が……。
女性達が集団で、夫が警察当局に、理由の説明も無く拘束された、などと訴え始めたのです。

女性たち:
無実の人を開放しろ!

集団は大通りに出て抗議を続けました。

抗議をする住民は数百人に達しました。
すると、大通りには、武装警察が装甲車とともに現れ、住民たちの方に迫ってきました。

現地時間午後10時半ですけれども、今現地は混乱状態になっています。
ウイグル族の人たちが、自然発生的に、デモを起こしています。
一方現地では、漢族の住民の、ウイグル族への反発も強まっています。
午後に入ると、手に鉄パイプや木の棒を持った人々が、行進をする姿が、あちこちで見られるようになっています。


ウイグル族の住民:
今日は金曜礼拝がなくなって、モスクには行けないんです。

金曜礼拝は禁止されたという。
イスラム教を信仰するウイグルの人々にとっては、極めて神聖な祈りの時間。
平静を装う町に、火種が今もくすぶっている。
礼拝禁止という措置に、イスラム教徒は反発している。

日本ウイグル協会・イリハム・マハムティ会長:
信仰がなかったら、今までも、この民族は存在しなかったと思います。
ウイグル人のジャーミー(モスク)が禁止されたということは、私たち民族そのものを、完全に否定し始めたということ。

ウイグル人の子どもを取り囲み、暴行を加える漢民族。
中国の狙いは『民族絶滅』である。
中国は、次々に隣国を侵略し、大量に中国人を移住させ、土地や資源を奪う。
そして、若い女性を拉致し、集団移住させ、子孫を根絶やしにする。
ウイグル人は、漢民族との結婚を余儀なくされ、民族絶滅の危機にある。
虐殺や迫害に耐えかねた民衆の、平和的なデモや抗議を『テロ』と呼び、
無差別に、ウイグル人を逮捕、連行し、無実の民を拷問の上、処刑している。
500人しか入らないはずの刑務所に、1000人が連行され、大量の土が搬入されたことが確認されたが、
ひとりのウイグル人も出てきていない。
もし、ウイグル人を救うことすらできなければ、それは世界がふたたび、奴隷を許す時代に戻ることになるだろう。
日本はアジアのリーダーとして、世界で最初に核攻撃を受けた国として、ウイグルの悲劇に目を背けてはならない。

追記
この動画の終わりの方で、画面に横流しでコメントが出てくる。
その中に、ビデオの内容に加え、新たにまた、心が重くなるものがある。
愚かなことをする人間が、その国、その地域にいるからといって、その国、その地域すべての人がそうだというふうに考えて非難する。
その行為の幼稚さ、想像力の無さは、結局はまた、新たな争いや誤解を生む原因になる可能性がある。
この動画は、過去に実際にあったことを、世に知らせるために作られた物だと理解している。
その思いを妨げるような、軽薄なコメントを残念に思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

福島第一原発は、少なくともこれから20年間から30年間、史上最悪の汚染水を太平洋に流し続ける

2013年08月22日 | 日本とわたし
英文の記事やビデオの翻訳を、コツコツと的確にし続けておられるkobajunこと、小林順一さん。
この方に、何度助けてもろてきたか……いや、自分で読め!と諌めてる自分もいるにはいるんやけれども……。

今回の記事には、もともとずっと続いてたであろう、汚染水の漏洩について、ガンダーセン氏の考えが書かれてある。
これまでにも、東電、政府に、いろいろな学者や経験者、政治家などが、いろんな提案や嘆願をしてきた。
けども、そのどの言葉にも耳を貸さず、無視を決め込み、子どもでも騙せんような幼稚な対処を後手後手でやり、
とうとうのっぴきならん状態にまで追い込まれてしもた事故原発と、その周りの土、海、空気。
そんなとこで、命や健康を削ってまでして、必死に最悪の事態にならんよう作業してくれてはる人たちがいる。

ガンダーセン氏は、F1は、今後少なくとも20年間から30年間、史上最悪の汚染水(放射性物質)を太平洋に流し続けることになる、と断言する。
その間、生きてるわたしら日本人は、世界からどんな目で見られることになるんやろう。
わたしらが死んだあと生きる、今は子どもの日本人は、世界からどんな目に遭わされることになるんやろう。

こんな、原発みたいな危険な施設を、地震だらけの土地に建てまくった挙げ句に、汚染でとんでもない迷惑をかけてる国が、
世界に向けて、原発を売り込むやて?
そんな破廉恥なことを、総理大臣本人が、やる気まんまんでやってるやて?
うつむいて歩いてたら、自分は恥ずかしくなるなるかもしれんけど、そうやってるうちにどんどん、もっと悪い状態になってしまう。

もう、知らんふりするのやめよ。
もう、うつむいて生きるのやめよ。

↓以下、転載はじめ

福島第一原発は少なくともこれから20~30年間、放射性物質を太平洋に流し続ける
投稿日: 2013年8月21日 作成者: admin

【「止めようがない…」福島第一原発の放射能汚染水漏れ 】

福島第一原発の現状がある限り、日本は原子力発電所の再稼働を見直すべきである
福島第一原発の事故収束費用は、総額50兆円
再稼働→第2の原発事故→環境面・財政面ともに、日本は破たんする


アーニー・ガンダーセン / ヴォイス・オブ・ロシア / フェアウィンズ 8月7日



このインタビューについて

福島第一原発から太平洋に流れ込んでいる、放射能汚染水の問題は、
量的にも、汚染濃度においても、当初考えられていたものよりずっと悪いものである……


8月7日水曜日、日本の安倍首相が、福島第一原発の汚染水問題を、国として対応するよう求めた際、
この問題を担当する経済産業省の官僚の一人が、こう語りました。

ロシアの放送局ヴォイス・オブ・ロシアは、この問題についてフェアウィンズの設立者であり、
原子力発電の専門家であるアーニー・ガンダーセン氏に、福島第一原発の現状と、考え得る汚染水問題の解決策について、インタビューを行いました。

ガンダーセン氏は、
福島第一原発の周囲を取り囲む排水溝内に、ゼオライトを敷き詰めない限り、今後も、放射性物質が海洋に漏出を続けるだろう、と指摘しています。
しかし、その対策を行っても、地下水によって、放射能に汚染された水の漏出は続くだろう、と考えています。

エフゲニー・スホーイ :
放射能に汚染された水を一か所に留め置き、汚染水の漏出を止める手立て、それを実現できる方法というものはあるのでしょうか?

アーニー・ガンダーセン :
事態はすでに進行中なのです。
福島第一原発は、2年以上に渡り、汚染水を漏出し続けてきました。
そして結局、海の中に流れ込んでいたのです。

しかし、原子力発電所と地下水に関する私の経験から言えば、最も深刻な問題は、海以外の場所にあります
そうです、福島第一原発の敷地内に、放射線量が異常に高い場所があり、その結果、海が汚染される状況が生み出されているのです。



日本の人々は、バリアを作り上げることによって、汚染水の海洋への流れ込みを阻止しよう、という考えのようです。
しかし、バリアという抗争は、すでに手遅れです。
それをやるなら、2年前にするべきでした。

バリアを作る事によって、別の問題が発生してしまうのです。

汚染水の太平洋への流れ込みを止めれば、必然的に、福島第一原発の施設内に、汚染水が貯まり続けることになります。
その事によって、原子炉自体の不安定性が、増すことになります。

原子炉周辺の地中から水を抜くことによって、何が起きるでしょうか?
再び大地震が起きた際に、原子炉を抱え込んでいる建屋が、崩壊してしまう危険性が生じることになるのです。
ひとつの問題を解決することにより、別の問題が生じる、それが福島第一原発の現実なのです。

スホーイ:
どうしたら、そのシナリオを避けることができますか?

ガンダーセン :
私が2年前に提案した、放射線量軽減のための解決方法は、敷地を取り囲んでいる排水溝の中に、ゼオライトという物質を敷き詰めることでした。
ゼオライトは、火山灰からできている物質で、放射性物質を吸着してしまう性質を持っています。



しかし、最終的な解決策は、福島第一原発から水が漏出しないようにすることです。
どうすればいいでしょうか?
福島第一原発内に、水が入り込まないようにするのです。

流れ込んでいる、未だ汚染されていない地下水の水位を、福島第一原発の周囲にある排水溝より低くすることにより、水が入り込まないようにするのです。
水が入り込まなければ、汚染水が作り出されることは無くなり、したがって、敷地の外に、汚染水が漏れ出すことも無くなります。

これまで日本は、政府予算を使っての事故収束は、行おうとしてきませんでした

私は2年前、一度、彼らに接触したことがありましたが、その答えは、東京電力には、事故収束に充てるべき充分な予算が無い、というものでした。
しかし今や、そんなことは言ってはいられない状況になっています。

福島近海の海洋汚染は深刻を通り越し、今や危機的状況にあるからです。

スホーイ :
この問題を解決するため、何か採れる手段はあるのでしょうか?
海洋汚染についてですが。



ガンダーセン :
残念ながら、私の答えは『No(ノー)』です。
私の見るところ、福島第一原発は、少なくともこれから20年間から30年間、放射性物質を太平洋に流し続けることになるでしょう。
事故現場では、原子炉建屋の基礎部分から、水をくみ上げ続ける必要がありますが、
率直に申し上げて、この水の汚染濃度は、かつて私も見たことも無い程、ひどく汚染されています。

かつて私は、原子炉の燃料を交換する際に、炉心で作業したことがありますが、
正常な運転をしている原子炉なら、炉心を直接冷却するために使われた水でさえ、含まれる放射性物質の量は、福島第一原発の汚染水の数分の1というレベルなのです。
しかも、福島第一原発には、莫大な量の汚染水があるのです。
いくら地中に壁を作っても、地下水脈が存在する限り、汚染水は海に流れ込み続けるでしょう。
汚染水は、地表を通って、海に流れ込むとは限りません。
地下の水路を経由して、海に流れ込んでいる汚染水もあるのです。

スホーイ :
日本の国内問題になりますが、福島第一原発の現状を見る限り、日本は、現在進めている原子力発電所の再稼働を、延期すべきだとお考えですか?

ガンダーセン :
そうあるべきだと思います。
日本政府は、福島第一原発の事故収束のために必要な、本当の金額を、国民に対し明らかにするべきです。
私は、福島第一原発の事故収束費用の総額は、10兆円程度になるものと考えています。
そして、福島県内の除染には40兆円、併せて50兆円の費用が必要になる、と考えています。



しかし、日本政府は、今回の事故を収束させるために、50兆円もの借金を抱え込んでしまった、などと言う事は一切明らかにしていません
冷静に考えれば、この状況下、他の原子力発電所を稼働させ、万が一、第2の原子力発電所事故を起こせば、
日本は汚染だけでなく、財政的にも、破滅に向かう可能性があるという事は、誰が考えてもわかる事です。

日本は、地球上で最も、地震が多発する場所のひとつです。
そんな場所に原子力発電所を建設することは、もはや愚かさを通り越している、そう言わなければなりません。

http://fairewinds.org/media/in-the-news/there-is-no-way-to-stop-fukushima-radioactive-water-leaking-into-the-pacific
 
+ – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +

最早福島第一原発における、東京電力の汚染水管理は、どうにもならなくなっているようです。
http://www.kahoku.co.jp/news/2013/08/20130820t63015.htm の記事などにも、その事実が如実に語られています。

そして今回も、ガンダーセン氏の指摘には、見るべきものがあります。
福島第一原発のタンク内にあるのは、『史上最悪の汚染水』だという指摘です。

なお、本文2枚目の写真の下、9行目の、
『原子炉周辺の地中から水を抜くことによって、何が起きるでしょうか?』
という部分ですが、原文は『The water can pull underneath the nuclear buildings 』となっています。
この『The water can pull』を、私は『水を抜く』と訳しました。
全体として、原子炉建屋の地下から水を抜き取ってしまうと、かえって原子炉建屋の基礎部分の不安定が増す、という解釈なのですが、間違っているかもしれません。
ご指摘をいただきたい部分です。

+ – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +

↑以上、転載おわり
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「これからもF1では、お化け屋敷みたいに次から次と、いろんなことが起こりますよ~」田中原規委員長

2013年08月22日 | 日本とわたし
「これからもF1では、お化け屋敷みたいに次から次と、いろんなことが起こりますよ~」
こんなことを、いったい誰が言うたと思う?
わたしとちゃうで。
田中氏やで。
それも、そこらへんの田中氏とちゃうで。
今や、世界の脅威となってる、法外な放射能汚染を全く止めることもできんままの原発を抱えた日本の、
原子力利用における、安全の確保を図るため、必要な施策を策定し、これらを実施する事務を、一元的につかさどる行政機関の、
委員長の田中やで~!


めちゃくちゃ汚染された水を入れてたタンク群の周りに、水を食い止めるコンクリート製の堰を設けてたのに、
東電はその排水弁を、すべて開け放ってた。
それで、大量の汚染水が海に流れ込んでた。
その結果、放射性ストロンチウム90などが、1リットル当たり8000万ベクレル(放出してもええ濃度限度の数100万倍?!)もの凄まじい汚染水が、
120リットルとか言うてトボケてたのに、いつの間にかその量が300トンかもしれんとか言い出して、
結局、やっぱりこれも推定に過ぎんのやけど、数千兆ベクレル規模の漏出やと言う。
ストロンチウムなどって……などってなによ?他のんはどうやねん?
だいたい、その割合とか内容物とかベクレルの量とか流れた量とか、いったいどないして推定してるん?
どれもこれも、ちゃんと量る(測る&計る)ことができんもんばっかやんか。

こんなもん、事故ちゃうわ!事件やわ!
排水弁が勝手に開いてたんちゃうねん!開けたもんがおるねん!

原子力規制委員会の長が、
ほんまに事故調査するんやったら、体制作り直してもらわなできんと言い、
これから、お化け屋敷みたいに、次から次へといろんな事が起こりまっせ~と言い、
結局自分らは、手の施しようのない問題をなんとかせえよと言われても、やりようがあらへんのやから、
まあ現場で、作業してる人らと一緒に、そのひどさっぷりを確認したり、どないしたらええかを判断したりするぐらいしかできんと言う。

ほんでそのタンクの次目は、
慌てて設置せなあかんかったさかいに、溶接されんままゴムなどで隙間を埋めて、それをボルトで締める方法で接合されてたんやて。

いやもうほんまに、冗談はやめてほしい。
こんな、日本の国そのものが評価されるような事に、ちゃんと立ち向かえる人を選び直してほしい。


タンク汚染水漏れ レベル3に引き上げへ 規制委、評価見直し
【東京新聞】2013年8月21日



東京電力福島第一原発のタンクから、300トン(東電の推計)の高濃度汚染水が漏れた問題で、原子力規制委員会は21日の定例会で、
国際的な事故評価尺度で、下から2番目のレベル1としていた暫定評価を、レベル3に2段階引き上げる可能性がある、との見解を示した。
 
規制委は、汚染水に、ベータ線を出す放射性ストロンチウム90(法定基準は1リットル当たり30ベクレル)などが、1リットル当たり8000万ベクレルと、
放出が認められる濃度限度の、数100万倍に達する極めて高い濃度であり、300トンの漏出量から、数千テラベクレル規模(テラは1兆)の漏出があると推定。
規制委事務局は、放射線の管理上、レベル3の重大な汚染に相当する、としている。
 
汚染水漏れが発覚した19日の段階では、漏れた汚染水の量がはっきりしなかったため、規制委は、暫定的にレベル1と評価していた。
その後、東電が、漏れた量を300トンと推定したことから、評価を見直すことにした。
 
ただし、国際基準は、通常の原発での事故を評価対象にしている。
すでに、福島第一原発事故自体は、最悪のレベル7と認定されており、それに関連して起きた今回のタンク事故を、個別に評価することが適切なのか、
基準を所管する国際原子力機関(IAEA)に、確認するとしている。
 
国内でのレベル3事故は、1997年に起きた、動力炉・核燃料開発事業団(当時)東海アスファルト固化処理施設爆発事故がある。
 
《国際評価尺度(INES)》 
原発など、原子力施設で発生したトラブルの、規模や深刻度を示す世界共通の物差し。
国際原子力機関(IAEA)などが設定した。
レベル1~3は「異常な事象」、レベル4~7は「事故」に区分。
評価基準は、施設内の汚染度合いや、安全設備の状態などで、
レベル2は、相当量の汚染、安全設備の重大な欠陥などが該当し、
レベル3は、数千テラベクレルの放射能の放出、安全設備が残されていない事故寸前の状態などが該当する。
最終的な判断は、IAEAに意見を聞く場合もあるが、各国の規制機関が評価する。


タンク汚染水漏れ 堰の排水弁すべて開放 海に流出可能性大
【東京新聞】2013年8月22日



東京電力福島第一原発のタンクから、300トンの汚染水が漏れた問題で、東電は、
ほとんどのタンク群の周りに、水を食い止めるコンクリート製の堰(せき)を設けたのに、排水弁をすべて開けていたことが分かった。

今回の漏出事故では、大量の汚染水が、排水弁から堰の外に漏れ、土のうを越え、近くの排水溝から海に、汚染が広がった可能性が高い。
 
汚染水漏れが起きたタンク群には、26基のタンクがあり、これを囲む堰の24カ所に、弁が設置されている。
東電は、汚染水が漏れても広がらないよう堰を設けたが、堰内に雨水がたまると汚染水漏れが発見しにくくなるとして、弁を開いたままにして、雨水が抜けるようにしていた
 
しかし、弁が開いていたことで、漏れた汚染水は、簡単に堰の外に出た。
外部には土のうが積んであったが、土に染み込むなどして、その外側に漏れ出した。
 
21日には、問題のタンク群から排水溝に向かって、水が流れた跡が見つかったほか、排水溝内でも、汚染水が土砂とともに流れた跡が見つかった。
放射線量も、毎時6ミリシーベルトと高かった。
排水溝は海に直結していることから、汚染水が海に流れた可能性は低いとしていた東電も、海洋汚染があることを前提に、対応していく考えを示した
 
排水弁が閉まり、コンクリート堰内に汚染水がたまる運用をしていれば、
300トンのうち半分以上は、堰内にとどまった上、水が漏れているのを早期に発見できた可能性が高い。
 
原子力規制委員会は、今回の事故を、国際的な評価尺度で上から5番目の、レベル3と評価することを検討しているが、
その大きな理由として「安全防護層が残されていない」ことを挙げている。
21日夜に開かれた、汚染水対策を検討する同委の作業部会で、更田豊志(ふけたとよし)委員は、弁が開いていたことに関し、
何のための堰なのか。たまった水が雨水だと確認できてから弁を開けるのが、まっとうなやり方だ」と厳しく批判した。


上の記事に関する、原子力規制委員会の定例記者会見(平成25年8月21日)の内容の一部を、きーこさんが文字起こししてくださっています。
動画がこちらに転載できませんでしたので、下記の紫文字をクリックしてください。
動画が出てきます。
文字起こしをしてくださった部分は、青文字をクリックしてください。
その部分の動画が出てきます。

原子力規制委員会 定例記者会見 (平成25年8月21日) 【録画放送】

レベル3の意味

*文字起こし部分のYoutube↓(原子力規制委員会)
http://youtu.be/i2zg3lCBySA?t=3m52s


テレビ朝日村田:
分かりました、もうひとつだけ。
今日の、この議題の報告の中で、規制庁が試みに評価したものでレベル3、
数評価のレベル3という評価自体について、更田委員から疑問の声が出ています。
つまり、レベル7の事故を超した施設で、それが終わってレベル7という話ではない、という表現をされましたけれども、

4:30

この、レベル3という事自体を目にしたり聞くと、我々はそれを大変な事だと、重大な異常事象だ、という形で報じてしまいますけれども、
これについて、委員長はどういう受け止め方をするのが正しいのか教えて下さい。


田中委員長:
えーっと、INES(アイネス)の趣旨をどうとらえるか?という事かと思うんですが、
INESというのが、IAEAで国際的な取り決めが出来たのは、チェルノブイリみたいに、国境をまたがるような事故が起きた時に、
「隣の国でなにが起きたか、どの程度の事故が起きたか分からない」という事があると困るということもあって、
アイネスに、レベル2以上は、国際IAEAを通して加盟国にするように、ま、そういう仕組みが出来あがったわけですね。
そこで一つのレベルを決める時に、判断が、一種の基準メルクマールみたいなのがあるんですよ。
だから、今回のレベル3というのは、あそこが非管理区域だとして、そこに出た放射能の量で評価すると、
その位になるかな」という事で、多分レベル3って決めたんですよね

ですから、そういうことなんですが、更田さんが言うのは、
「もともとあそこは、非管理区域だなんてないでしょ」ということなんですよ。
あの、暗に言うのは。
1F(福島第一)の敷地自体が、もう全部汚染地域になってて、「そういう意味で、本当にそういう事が意味があるのか」という事を含めてもう少し…、
今、だからそういう事で、IAEAの方ともよく相談して、どういう通報体制にしたら一番いいのかという事も含めて、相談するという事になっています。

ですから、レベル1とか2とか3というのは、そういう一種の、ま、基準ですね。
液体ならモリブデン救急のイクイバレントの量にするとか、気体ならヨウ素131とか、
そういう事で決めているというふうに聞いていますけれども、あの、そういう事かと思います。


1Fに対する管理体制

文字起こし部分のYoutube↓(原子力規制委員会)
http://youtu.be/i2zg3lCBySA?t=12m9s

田中:
ま、宮嶋さんが何時もおっしゃるけれども、それも限度があると思います。
本当に事故調査をやるんだったら、もっと体制をつくりなおしてやらなければならないし、
今起こっている事態をどういうふうに認識して、そのリスクというか、危険度を測ってどう対処するかっていう事を判断するための、
ま、活動ぐらいしか、こういう場合にはできないと思いますけどね。



FACTA 宮嶋:
そこは、私と全く意見が違うところで、いわゆる、それであるなら、ここの組織の設置法上も、
事故が起こったら、その原因を調査したり、立ち入り調査権があったり、権限に基づくところが動かずして何を守るんだ?という議論があって、
それについての組織・定員が足りない、という事について、私は以前から、問題だという事は応援しているつもりなんですけれど、
基本的にこういう事態があったら、その11人で出来るのかどうかという事を含めて、本当に問われているし、
それならば何ですか、対策官というようなえらい方もおられる訳ですから、現場に出してもいいし、

要するに、今現在も漏れ続けている訳なんですよね。
で、どこから漏れているかもわからない。
それをどこまでやるのかという議論もあるけど、「じゃあ一体、規制庁は何をしているんだ?」って言うと
結局、「東京電力まかせ」という事以外にないんじゃないかと。

その点についてはですね、率直に今おっしゃったことは、「組織・体制が無いから出来ない」、と言う事でよろしいんですか?

田中:
いや、そうじゃなくて、宮嶋さんがおっしゃる、東京電力の出してくる資料データについて、
あの、一応、それのどういうのを取るかという事については、いろいろと意見も言っていると思いますし、
それが不十分か充分か、というところはあろうかと思いますけれども、一応現段階で、いろんな調査は進んでいると。
あ、その、どこから漏れているかとか、どれ位出たのかという事について、東京電力が、あー……、も出して、
いや、ま、実際は、東京電力の人達がやっているんだけど
私どもも一緒に、現場ではそれを確認しているということですので、

あの、そこは、ま、その状況によるんだと思います。
「全部が全部、独立してやれるか」と言ったら、そうはいかないと思います。

宮嶋:
委員長は昔から、「1Fは戦争だ」とおっしゃって、「水戦争」だとおっしゃっているわけですから、
やはりそういう、そこで戦争が勃発した時にどういう動きをするか、という事については、やっぱり問われるものがあると。
現場の機動力において、なにをするべきかといえばですね、
東京から派遣するなりなんなりやるという姿勢は、僕は今でも一緒だと思っています。
ちょっと話を変えますが、それからもうひとつ、これは事故が起こる前の話ですけれど、
そもそも、ようするに、1Fに対する管理体制
9人か8人だったのが、今は10人になっていますけど、これが今度、レベル3という事になるのかもしれませんけど、国際的信用も含めて、
わずか10人ぐらいの人間で、これを見ているという事がですね、
田中委員長はこの職責にありましてね、
やはり、本来1Fというのは、日本国として、どういう形で、あらま欲しい姿で監視すべきだと思っているのか、
それは、予算的な問題もあると思うんですけど、このままだったら、さっきの質問のように、次々と同じ事が起こって来た時、結局そこにかえってくるんですよね。
だから、やっぱり、国民の代表として選ばれている訳ですから、
今の1Fの管理体制としてですね、あらま欲しき姿ぐらいはおっしゃっていただいてもよろしいんじゃないでしょうか、そろそろ。
これ、次に必ず、同じ事が起こると、わたくし思うものですから、この問題は、私は、半年以上前からですね、しつこく申し上げているんですけど、
1Fをどうしたいとか、規制庁のトップとしてどう思われているのか、それを伺いたい。

田中:
あの、監視体制を強めたら事故が、あ、ま、起きないかというと、今、そういう状況でもないんですよね。
本当に予測……ん、まあ……わたしの言い方はあまり適切じゃないかもしれないけれども、
「お化け屋敷」みたいに、次から次といろんな事が、ここでも申し上げましたけれども、
「いろいろ起こりますよ」と、
だからそれを、あのー、ま、フェイタルな重大な事故にならないようにどうやって防ぐのかという事を、
合わせて、とにかくリスクを下げることをやっていかなければいけないんだということで、
そういう意味ではかなり踏み込んで、規制委員会としては、規制庁としては、踏み込んでやっているつもりなんですけれども、

えっと、全ての責任を持ってこられても、これは限界があるんですよ、ご存じのように。
だから、あのー、おっしゃる「心」はよく分かります。
分かりますし、実際に、1Fのことをきちっと出来ないようでは、いろんなこれから他の事についても、あのー、先に進めないんだろうという事は、
前々から私は申し上げていますし、あのー、最も重要な課題であることは、ずーっと悩、あのー、ん、ま、
私はここに来る前から、そう思ってましたけれども、あの、そういう、い、意識は変わらない。
だから今日も、そういう意味で、各委員ともそういう思いは持っていますので、
ま……ま、とにかくそういう気持ちを、う……ん、く、組んでいただいて、
あのー、「引き続き応援していただく以外ないかなぁ」と思うんですが。

~18:04


そしてこれは、3ヵ月ほど前に、NHKで報じられていた『汚染水タンクの水漏れ』について、きーこさんがまとめてくださった記事です。

普通に漏れて当たり前のタンクに見えるけど……、

福島第一原発 汚染水タンクで水漏れ
NHK 6月5日 19時27分

福島第一原子力発電所で、汚染水をためた地上の鋼鉄製のタンクで、水漏れが見つかり、東京電力は、漏れたのはおよそ1リットルだ、と説明しています。
汚染水は、水漏れが相次いだ地下の貯水槽から移送していたもので、東京電力は、移送を停止するとともに、漏れた原因を調べています。

福島第一原発では、5日午後0時15分ごろ、地上に設置された、鋼鉄製のタンクの壁面の継ぎ目部分から、
3秒から4秒に1滴程度の汚染水が漏れているのを、パトロール中の作業員が見つけました。
このため東京電力は、タンクの継ぎ目のボルトを締めたうえ、汚染水の一部を別のタンクに移した結果、漏えいは、およそ4時間半後に止まりました。
漏れたのは、およそ1リットルだということです。

タンクの汚染水は、原子炉建屋の地下にたまった水から、放射性セシウムなどを取り除いたもので、一度は、地下の貯水槽にためられていました。

しかし、ことし4月に、地下貯水槽で水漏れが相次いだことから、東京電力は、地下の貯水槽の汚染水を、地上のタンクに移送していましたが、
タンクが不足したため、先月、新たなタンクを増設していました。

水漏れが見つかったのは、このうちの1基で、先月21日から、6号地下貯水槽から移送していたということです。

タンクでは、500トンの容量のうち、420トンの汚染水が入っていたということで、
東京電力は、午後0時45分に、移送を停止するとともに、漏れた原因を調べています。

水漏れが見つかったタンクは、海からおよそ400メートルほど離れているということで、
東京電力は、「水漏れはタンクの下のコンクリートが湿った程度なので、汚染水が海に漏れる心配はない」
と話しています。


タンクと弱点

東京電力福島第一原子力発電所では、5日に水漏れが見つかったのと同じ、鋼鉄製のタンクが、およそ300基設置されていて、
これまでも、水漏れが相次いでいます。

5日に水漏れが見つかったタンクは、直径と高さがおよそ9メートルの円柱形で、1基で500トンの汚染水をためることができます。

鋼鉄製の板を継ぎ合わせて、継ぎ目をボルトで締める構造によって、水をためる部分を作っていて、
継ぎ目では、ゴム製などの部品を使って、隙間を埋めています。

水漏れは、5段の構造のタンクの、2段目と3段目の間で起きたということです。

こうした鋼鉄製のタンクは、福島第一原発に敷地に現在、およそ300基設置されていて、これまでも、水漏れが相次いでいます

去年2月には、高濃度の放射性ストロンチウムを含む汚染水が、タンクの継ぎ目から漏れているのが見つかるなど、
継ぎ目からの水漏れは、去年、3件発生していました。


東京電力は、パトロールを強化したり、定期的にボルトを締め直すといった対策をとっていますが、
結果として、抜本的な対策をとることはできていません

東京電力の、事故後の対応を巡って、国の委員を務めた大阪大学の片岡勲教授は、タンクの構造について、
汚染水をためるようなタンクは本来、継ぎ目を溶接して作るべきだが、地下貯水槽からの漏えいを抑えるために、急いで作らざるをえなかった」と話しています。

そのうえで片岡教授は、
こうした構造のタンクは、去年も水漏れが相次いで起きたように、継ぎ目からの漏えいが起きやすく
継ぎ目を覆う『パッキン』と、呼ばれるつなぎ目の隙間を埋める部品も、5年程度しか持たない

と指摘しました。
そして、「今後、東京電力は漏れがないよう、しっかり点検を行うと同時に、パッキンの部分を定期的に交換するなど、早めの対応が求められる」と話しています。


地下貯水槽の水漏れの経緯

ことし4月には、汚染水を保管していた7つの地下の貯水槽のうち3つで、相次いで水漏れが見つかり、
東京電力は、急きょ、貯水槽に保管していた2万3000トンの汚染水をすべて、地上のタンクに移すことを決めました。

しかし、もともと設置していたタンクだけでは足りないことから、先月から、東京電力は順次、タンクを新設したうえで汚染水の移送をしていて、
5日に水漏れが見つかったタンクも、新たに設置したものでした。

ー動画書き出しー

またも汚染水漏れです。



東京電力福島第一原子力発電所で、今日昼過ぎ、鋼鉄製の汚染水タンクの一つで、水漏れが見つかりました。
トラブルが相次いだ、地下貯水槽の水を移すためのタンクで、東京電力は、汚染水の移送を止めて、漏れの原因を調べています。

汚染水を溜めるタンクが建ち並ぶ、福島第一原子力発電所の敷地の一角の、赤く囲んだ場所に、問題のタンクがあります。



そのタンクの写真です。



東京電力などによりますと、午後0時15分ごろ、丸い印の部分から、汚染水が漏れているのが見つかりました。
3秒から4秒に1滴ほど、滴り落ちていたという事です。
タンクは高さ9mで、鋼鉄製の円筒を5段重ねて作られています。



汚染水が漏れていたのは、下から2段目と3段目の継ぎ目です。



この次目は、タンクの設置を急いだため溶接されず、ゴムなどで隙間を埋めて、ボルトで締める方法で接合されています



東京電力がボルトを締め直し、汚染水の一部を別のタンクへ移した結果、水漏れは止まったという事です。

東京電力は、漏れた汚染水の量はおよそ1リットルで、海に漏れる心配はなく、
敷地周辺で、放射線を測定しているモニタリングポストの値に、変化は無いという事です。

水が漏れたタンクは、汚染水の保管方法の抜本的な見直しを迫られる中で、設置されました。

今年4月、地下の貯水槽で、水漏れが相次いで見つかったからです。
東京電力は、地下貯水槽から水を移すため、先月タンクを増設しました。



その新しいタンクで、水漏れが起きたのです。
汚染水の移送は、今日のトラブルでストップしました。



東京電力によりますと、タンクの継ぎ目から汚染水が漏れたトラブルは、これまでにも3件あり、
専門家からは、構造上の問題が指摘されています。



同じような構造のタンクは、およそ300基あります。
今後も、水漏れが続く恐れは無いのでしょうか?



東京電力:
運用や取扱の信頼性をあげていくための点検を行ったり、
あるいは、漏えいが起こった場合の対処等々については、検討・検証などをしようという事で動いてございます。

ーーー

正直、「またか」と思ったし、「やっぱり」とも思った。
だから、水漏れはブログではスル―しちゃおうかと思ったけれど、記録に残しておく事にしました。

それにしても、最近しみじみ思う事は、
私たちの技術はもっと進化していて、どんな事でもできるようになったと思っていたけれど、
それは全くの錯覚で、まだまだ何もできないんじゃないかと……。

素人が考えても、漏れて当然と思えるようなこんなタンクに、水を入れる。
このような技術しか無くて、この先どうなるのかと、改めて不安になった。

↑以上、転載おわり


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

米国『祝イチロー、4000本ヒット』事情

2013年08月21日 | 米国○○事情
すんませ~ん!
ボケボケの写真で~す!
けど、嬉しいし、お祝いやから、載せます。

おめでとぉ~イチロー!4000本ヒット達成!

第一打席。観客総立ちで、イチローコールが起こる。




画面が変わる瞬間の、


打った!イチロー的ヒット!1塁へ。


ファンも、


もちろんこの人、エイミー・フランツさんも!彼女はマリナーズ時代から『イチ・メーター』というボードを手作りして、彼の安打を一本一本祝福してきた。


黒ちゃんも、


わらわらと選手たちがお祝いに出てくる。


もみくちゃ♪


帽子をとってお礼。




二塁へ。


記録の比べっこ。


三塁へ。


おかえりぃ~。


守備につくイチローを祝うファン。


イチローのこれまで。


もうずっとイチロー。


やっとまともに撮れたか……。


試合が終ってインタビュー。なんかもう、泣きそうやし……。




広島から応援しにきたよぉ~のファン♪


いっつもやる試合後の監督会見。


彼のチームを思う気持ちと、記録への挑戦は、尊敬に値する。


試合後のイチロー特集。


さらに公式インタビュー。




ほんでもってこれはおまけ。
イッちゃんの4000本安打記念ボールを捕球した川崎選手、あまりに長いこと持ってたので、審判に返せって言われた。
持っときたかったんやろなあ……。



イチロー「祝福にただ感激」
8月22日 14時16分

イチロー選手は、日米通算4000本安打を達成した記者会見で、
「こういうきりのいい数字というのは、1000回に1回しかこない。
4回重ねられたことは、それなりかなあと思う。
しかし、4000という数字よりも、あんな風に、チームメイトやファンが祝福してくれたことが、とても深く心に刻まれました。
僕だけのために、試合を止めて時間を作ってくれるという行為に、ただただ感激した」と振り返りました。

ヒットを積み重ねられた要因については、
「4000本のヒットを打つために、8000回以上の悔しい思いをしてきている。
その中で、常に、自分なりに向き合ってきたという事実はある。
誇れるとしたら、そこではないかと思う」と話しました。
今後の選手生活について、
「うまくいったことではなく、うまくいかなかったことの方が強く記憶に残り、その中で瞬間的に喜びが訪れる、
それが、プロの世界のだいご味でもあると思う。
これからも、失敗をいっぱい重ねていって、たまにうまくいってという繰り返しだと思います。
うまくいかないことと向き合うことはしんどいですが、これからもそれを続けていきます」と話しました。

【古巣マリナーズも祝福】
イチロー選手が、去年7月まで所属した古巣のマリナーズも、球団として、祝福のメッセージを発表しました。
この中でマリナーズは、
「イチロー選手の、注目すべきキャリアが、シアトルからスタートしたことを、
4000本のうちの2533本を、11年半袖を通した、マリナーズのユニフォームで打ってきたことを誇りに思う。
歴史的な記録は、ベースボールの偉大な打者の1人であることを証明するものだ」と、記録達成を称賛しました。


「4000本のヒットを打つために、8000回以上の悔しい思いをしてきている。
その中で常に、自分なりに向き合ってきたという事実はある。
誇れるとしたら、そこではないかと思う」

「うまくいったことではなく、うまくいかなかったことの方が強く記憶に残り、その中で瞬間的に喜びが訪れる、
それが、プロの世界のだいご味でもあると思う。
これからも、失敗をいっぱい重ねていって、たまにうまくいって、という繰り返しだと思います。
うまくいかないことと向き合うことはしんどいですが、これからもそれを続けていきます」


イチローの言葉はいつも、わたしを励ましてくれる。
ほんま、そうや、その通りやと思う。
うまくいかんことの連続の中に、瞬間的に訪れる喜び。
失敗をいっぱい重ねていって、たまにうまくいって、そのくり返し。
続けていこう!うん、続けられる。
しんどいけど、続けていこう!
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

無血は叶わなくとも、それでも良くなるまで、エジプト人が半分死んでしまうかもしれないけど続ける

2013年08月21日 | 日本とわたし
フィフィさんという、エジプト人の両親(母親は日本で政治学博士号を取得、父親も日本で工学博士号を取得)の間に、エジプト・アラブ共和国の首都カイロで、三姉妹の次女として生まれる
女性がいる。
新聞もテレビも、ほぼまともなことを伝えていないので、わたしは彼女(フィフィさん)と、朝日新聞国際報道部記者の三浦英之氏のお二方のツィートを読み、現地の情報を得ている。

今朝、シリアで、神経ガスが一般市民に向けられたというニュースを、アラビア新聞で読んだ。
そのあと、三浦さんのツィートを追っていると、この記事が紹介されてた。
『反体制組織の「地域調整委員会」によると、政権軍は21日未明、ダマスカス近郊のザマルカ、アインタルマ、東グータなどを空爆した際、
化学兵器を装填(そうてん)した爆弾をつかったという。
死者のうち子供が約半数を占め、負傷者は全部で5千人以上に上るという。
事実とすれば、シリアの毒ガス被害では最大規模となる。

 反体制組織はフェイスブックで、21日に、東グータ地区の仮設病院で撮影したとする画像を公開した。
2、3歳と見られる子供がぐったりし、医師たちが水をかけて体を洗いながら、心臓マッサージをしているシーンなどがある。
別の映像や画像では、同じ仮設病院と見られる床に、子供や女性を含む50人ほどの遺体が並べられている』

もうほんまに、これが地獄といわんでなにを言う。
人間は、なんでここまで愚かに、残虐になれるのか。

この世から、兵器というものを無くす。
まずそこから始めるためにも、大人も子どもも、とにかく、自分が生きてる世界、社会の現実を調べる、知る、知ったら伝える。
これをしよう。

今のエジプトかて、無知やからこそだまされて、だまされてるだけやのうて間違うた行動に出て、それで自分で自分の首を締めてる人が無数にいる。
それはもう、エジプトだけに限らず、どこの国もそうやって、知らんことが原因で、悪党らの巧みな誘導に引っかかってる。
知ったからって、どうなるんでもない、結局は知ったことで苦しくなるばっかりで、世の中はまるで知らんふりして全く変わらんやないか。
そう言いたいやろ。
わたしもそう思う。
けど、せやからってまた、知らんまま流されていくだけの自分に戻ったら、この世界は永遠に続いてってしまう。
死んだ後のことなんか知るかいなと、わたしは言えんようになった。
わたしらの先代に、そういう人が多かったがために、わたしらはこんなふうに苦しんでる。
そやからってなにも、そのことを恨むつもりはないけれど、自分がそういう、不甲斐ない、無責任な大人のまんま死にとうない。


↓以下、転載はじめ

【エジプト情勢】
カイロのデモ参加者に独占インタビュー / シーシーが殺されるか逃亡して終わる


2013年8月14日に発生した、エジプト暫定政府の治安部隊による、デモ隊への虐殺行為。
そのデモに参加した、カイロ市在住のエジプト人男性に出会った。
 
・圧力によって偏向される日本の報道
日本で報じられているエジプトのニュースは、いくつものフィルターと圧力によって、事実がねじ曲げられているという。
本当にそうなのか、事実はどうなのか、カイロのホテルで会い、短い時間ながら話を聞いてみた。
 
・2013年8月14日のデモに参加したというのは、本当ですか?
14日にやった、ラバアルアダウィヤ(カイロ市)のデモに参加しました。
散弾銃のようなもので撃たれて、小さい弾丸が当たりました。
いまも、傷が肩と背中にあります。
催涙ガスで、額の皮もむけました。
 
・軍人や警察や治安部隊の違いを教えてください
軍人 
暫定政府エジプト国防大臣兼国軍総司令官シーシー氏が率いる存在。

警察 
暫定政府イブラヒム内務大臣が率いる存在。
デモ隊への攻撃にも参加。
しかし、裏でコントロールしているのはシーシー氏。

治安部隊 
暫定政府が雇っているエジプト人。
デモ隊に攻撃するのがメイン。
警察やバルタゲイヤの一部も混ざっている。

バルタゲイヤ 
警察に雇われている存在。
全員が私服で行動し、デモ隊に、攻撃や嫌がらせをするのがメイン。
前科のある人をかき集めて、犯罪歴をデータ上から消すかわりに、バルタゲイヤとして働かせる。
前科がなくても、お金を渡して雇われる者も多数いる。

外人部隊 
アラブ首長国連邦が、南米コロンビア等の国から雇った外人部隊を、エジプト暫定政府に提供。
おもに、ヘリコプターからの攻撃や、スナイパーとして活動。
 
・日本では、エジプト情勢が正しく報じられてないといわれてます。
エジプトでも正しく伝えられていません。
「デモ隊が武器を持ってるぞ!!」と、テレビで放送しますが、撃たれて映像に映っているのは、武器を持たない人ばかりなんです。
おかしいでしょう? 
なぜ、武器を持たない人ばかり撃たれているんですか。
普通、武器を持っている人が狙われるはずです。
 
・エジプトでは、正しい情報を、マスコミから得られないのですか?
正しく伝えている中立のテレビ局は、アルジャジーラ、アクサ、ヤルムーク、ハラール25だけです。
これらのテレビ局は、カタール、パレスチナ、ヨルダンから放送しているので、エジプトから圧力がありません。

ほかの、エジプトにある7つくらいのチャンネルは、すべてシーシー側。
暫定政府よりです。
流れる映像も、政府に都合よくされています。
 
・デモ隊虐殺の連携攻撃
ラバアルアダウィヤのデモで、治安部隊が、何人も殺しました。
撃たれた人を助けに行くと、そこを、バルタゲイヤと警察が攻撃してきます。
まずは石を投げてきて、次に催涙ガスをまいてから、散弾銃を撃ちます。
そして、最後はスナイパーです。
私のまわりでは、20人くらい、頭を撃たれて死にました。
 
・バルタゲイヤは殺そうとしてくるのですか?
バルタゲイヤと警察は殺さない、暴力だけします。
バルタゲイヤは、お金をもらって働いてるだけで、どっちの味方でもない(思想がない)から、スナイパーが撃つ段階になったらすぐに逃げるんです。
スナイパーに撃たれた人を助けに行くと、またスナイパーに撃たれます。
どうにか助けることができたら、トラックに乗せます。
 
・デモ隊は、声をあげて歩いているだけで撃たれるのですか?
デモは声をあげているだけですよ。
銃なんて持ってないし、手にするとしても石くらい。
もしもの話ですが、もしデモ隊が武器をもっていたら、バルタゲイヤはみんないなくなると思います。
石を投げるだけで、バルタゲイヤはみんな逃げますから。
もし銃を持ってたら、バルタゲイヤも警察もいなくなって、残るのは軍隊だけになると思います。
 
・エジプト国民は、治安部隊の行為を、「虐殺」だと思っていますか?
もちろん、虐殺だと思っています。
何も武器は持ってないし、そういう人たちを殺すのは犯罪です。
国民の思想が違ったとしても、暫定政府の行為は、ほとんどの人たちが、虐殺だと思うようになってきました。
昨日は、刑務所の前で、38人くらい殺されて、これはもう、「犯罪者」だと思うようになってきています。
 
・エジプト国民に、今回の出来事を、肯定的に見ている人がいるという声もありますが。
思想がどうであれ、エジプト人が目の前で殺されたら、エジプト人は悲しいです。
暫定政府や、報道に騙されている国民もいるにはいますが、彼らもだんだん「おかしい」と気がつきはじめていますし、国民の割合的にも、いちばん少ないと思います。
 
・暫定政府を応援している層などはあるんでしょうか?
暫定政府を応援しているグループはいます。
いま、軍隊の背後にいる人たちは、たとえば、経済で自分の生活に影響が出るビジネスマン、それと、エジプトのインテリジェンスたちが作ったグループのタマッロド。
ブルジョワな層が支持しています。

彼らは、約3年前まで、エジプト人として経済的に良い立場だったのに、今回の貧乏な人たちのデモで、経済的にガタ落ちです。
だから、早くデモを排除したいわけです。
 
・撃たれるのをわかっててデモに参加するのは、どうしてですか?
死んでも国のためと思う人、正しい行いをすれば、死んでも天国にいけると思う人、命をかけて子どもたちの将来のため、と思う人もいます。
だから、みんな撃たれることがわかっていても、デモをやります。
 
・最終的に、どういう着地点になると思いますか?
最終的に、誰かがシーシーを殺す、と思います。
ずっとデモが続いていくと、シーシーの立場が悪くなる。
犯罪者のイメージが強くなりますから、世界各国からのイメージが悪くなります。
特に、エジプト軍のイメージは、最悪になります。
いちばん関係がダメになるのがイスラエル。

ここ30年間くらい、エジプト軍はとても良いイメージでした。
でも、シーシーのせいで、エジプト軍のイメージが悪くなってきたら、「もうこの軍隊ダメです」という流れになってしまう。
だから、シーシーは誰かに殺されるか、ほかの国に逃げると思います。
シーシーは、サウジアラビアやいろんなところからお金が入ってくるので、お金持ちですから逃げられます。
 
・シーシーが殺されたり逃げたあとは、どうなると予想しますか?
でも、シーシーが逃げると困るのが、サウジアラビアとかイギリスなど、シーシーと仲が良かった国です。
いま、サウジアラビアとかイギリスは、苦悩していると思います。
デモがこのまま続いたら、シーシーが使えなくなるからです。

シーシーが殺されたり逃げたりしたら、エジプト国民が「勝った!」ということで強くなりますから、シーシーと仲が良かった国とエジプトは、仲が悪くなりますよね。
 
・エジプトのシーシーと仲良しの国々の関係
シーシーが、デモを虐殺で抑えようとする

虐殺をしても、デモが終わる気配がない

シーシーや軍のイメージが悪くなる

何度虐殺を繰り返しても、終わらないデモ

シーシーが、犯罪者扱いになりつつある

仲良しの国「俺たちシーシーと仲良しだとやばくない?」←いまここ
 
・エジプトに不利なことを言うと、記者が入国できなくなりますか?
世界中に記者はたくさんいますから、外国人の記者が何を書いても、問題ないと思います。
でも、エジプト人だけは危ない。
影響力のあるエジプト人が、インターネットとかテレビで、シーシーの悪いことを言ったり書いたりしたら、シーシーの権力下では、エジプトには戻れなくなります。

その国のエジプト大使館が、逐一調べて、エジプトにレポートしています。
日本のエジプト大使館も、みんなシーシー派ですよ。
 
・日本のエジプト大使館前でデモがありましたが、ご存知ですか?
はい。
今日(2013年8月19日)は、日本のエジプト大使館前でデモがありましたね。
RNNニュースで、エジプトでも報じられました。
日本だけじゃなく、スイスとかオーストラリアとか、たくさんの地域でデモがあったようです。
 
・血が流れないで終わらせる方法はないのでしょうか?
みんなそれを願ってる。
でも、このまえのデモでは、言葉を話すチャンスすらもらえず、治安部隊が撃ってきました。
だからといって、デモをやめてしまうのはだめ。
良くなるまで、みんなずっとずっとやっていきます。
エジプト人が、半分死んでしまうかもしれないけど……。
ここ1~2週間で、シーシーに大きな動きが出る、と思います。
 
・暫定政府側に、デモ隊に対する理解者はいないのですか?
軍人にも、こちらの気持ちを理解してくれている人は、たくさんいるんです。
だから、このような状況が続くことに対して、軍人たちも、長く我慢はできないでしょう。
いまは、立場として、暫定政府を守る側にいますし、大金が支給されていますから、暫定政府側にいます。

でも、国に大きなダメージがでてきていますし、家族や親戚に害が出てきたりしていますから、これ以上シーシーに従っていられない、と思うはずです。
そうなると、軍隊が、シーシーに対して動くでしょう。
 
・軍人たちに、たくさんお金が入ってくるんですね。
かなりたくさん入ってきます。
しかも、暫定政府から、いつも報告が入るんです。
サウジアラビアから何ドル入りましたとか、どこから何ドル入りましたとか、いつも報告がくるんです。
そうすると軍人は、「ああ、またお金がたくさん入ってくる」と感じるわけです。
 
・デモに参加した家族や親戚が死んでしまう軍人もいますよね?
います。
これは、本当かどうか未確認ですが、シーシーの親戚もデモで殺された、という情報が入ってきています。
たぶん本当だと思います。
YouTube にも出ていますが、シーシーの親戚が、映像にIDカードを持って出て、「デモで兄弟が殺されました」と言っています。
そして「シーシー、 今度はあなたも殺します」と話していました。

いまの現状は、誰もが、家族や親戚が殺されている状況になっています。
エジプトでは、「やられたらやる」という考えがありますから、やられたからやる流れになって、このまま虐殺が続けば、内戦になると思います。
 
・マスコミの情報操作だけでは、抑えきれなくなりつつあるんですね?
昨日や一昨日のテレビでは、外国人がテロや犯罪をしている、というニュースが流れていました。
パキスタン人逮捕しました、アイルランド人逮捕しました、トルコ人逮捕しました、スーダン人逮捕しました、というニュースが、たくさん流れるようになりました。

暫定政府は、軍隊のイメージが悪くならないように、
「デモをやっているのは外国人ですよ。エジプト人はみんなシーシー派! デモをやってるのは外国人です!」と言いたいのかもしれない。
外国人といっても、すべての国籍ではなく、パキスタンとか、スーダンとか、パレスチナとかですね。
 
・あまり意味のない情報操作のように感じますが……。
騙される人は少ないと思います。
先日、テロリストとして逮捕されたパキスタン人は、すごく高齢のおじいちゃんで、ニュース見てた皆が、「さすがにおかしい」と思いました(笑)。
何もできないヨボヨボのおじいちゃんですよ。
何をテロするんですか(笑)。
 
・これからも、デモに参加するのですか?
絶対に参加します。
でもたぶん大丈夫。
治安部隊とかの攻撃パターンがわかってきましたから。
私の額、見てください。
これ、皮がむけてるでしょう? 
これ、ガスでやられました。
強力な催涙ガスで、あびると目と喉が痛くなって、皮膚がすごく熱く感じて、皮がむけます。

数年前のガスよりも、強力になってて危ない。
2011年のガスは、こんなに強くなかった。
前は、ガスから少し離れると、効力がなくなったんですが、今回のはとても強力です。
温度的に熱いのではなく、化学変化でやけどする。
 
・もう、傷のほうは大丈夫なんですか?
大丈夫です。
友だちには、日焼けして皮がむけた、なんて冗談言ってます(笑)。
でも、コカコーラがあれば大丈夫。
ガスを受けたら、皮膚にコカコーラをかけるんです。
すると、すぐに熱さが引きます。
喉が焼けるように痛くなるんですが、そういうときはコカコーラを飲む。
すぐに治ります。
 
・コカコーラにそんなパワーがあったんですね
催涙ガスは、地面に転がってガスを出すパターンと、空中で破裂してガスが舞うパターンがあります。
あびると熱くなって、口も喉も目も、激しく痛くなります。
だから、デモに参加するときは、コカコーラを用意しておきます。
 
Report: Kuzo.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブルームーンのなつかしい再会

2013年08月21日 | 友達とわたし
この夏は、けったいな夏やった、としか言いようのない夏やった。
いや、まだ終ってへんのやけど……鈴虫とかがリンリンとのど自慢してるの聞いてたら、なんかもう、とっくの昔に終ってしもてるような気になってしまう。

さてこの8月。
第1週目の週末は、海に行った。
第2週目の週末は、海から戻ってきた。
第3週目の週末は、ここに越してきて4年目の夏に、やっとこさ初めて、ACMAの仲良しメンバーを家に招待して、パーティをした。

1年のうちで、いちばんゆっくりペースになる8月も、あっという間に過ぎ去ってしもて、
この月に作曲を仕上げたるぞ♪ほんでもって、頼まれてたフルートとクラリネットとピアノのための3重奏曲も♪と目論んでたのもすっかり後回しになって、
自分の曲すら終ってない……

この夏は、かなりたくさんの記事や本を読んだ。
1957年生まれ、という自分の、健康についても考えた。
現代のような、ネットという情報収集手段が無かった時代の、悪党どものやり放題。
いったいあの頃の空気や水や土は、そして食べ物は、どれぐらい汚れていたのか、
企業による公害や、有害化学物質添加の大流行、そしてあの、とんでもない数の、やりたい放題の、核実験の実施地域と回数が、その答を暗に物語ってる。

気功瞑想の先生ミリアムはいつも、人は誰もが、健康という定額貯金を、あらかじめ持って生まれてくると言う。
ただ、その人の親、あるいは親が暮らしている環境によって、貯金額に差が生じる。
もし、その額が少なめの人は、それを補うべく、普通貯金(自分の暮らしの中で貯めること)に精出さなければならない。
腹8分目、できたら腹6分目の食事をし、その日最後の食事は寝床につく最低2時間前には終え、それから翌日の食事までにできたら12時間あける。
食べ物は口の中でよく咀嚼し、ガツガツ急いで飲み込まない。
食べる直前に、氷の入った冷たい水を飲まない。
遅くとも11時には目を閉じて一日を終える。
よく歩き、くよくよと悩む時間を極力短くする。
瞑想を1日1回、10分でいいからする。

食事については実行できてる自信がある。
けど……運動と寝ることについては……う~ん……。

自分へのお詫びと反省をこめて、今日もケツメイシ茶を作る。


煮立てる前(左)と煮立てた後(右)。あのツヤツヤの小さな粒がふやけて、ねっとりとしたぬめりが出てる。


お茶は紅茶色。


この季節だけしか食べられへん、超小粒のシャンパーニュ。子どもの頃に食べた青蓮寺のぶどうの味にそっくり!



さて、昨日は、ほんまに久しぶりに、外で食事をした。
どこがええかしらん。
おたがい、日当稼ぎの仕事で、夏はかなり厳しい経済状況になるので、気軽にどこでも、というわけにはいかん。
前に9年暮らしてた家の近くに、まだ行ってない、けども評判はかなり良い、フレンチレストランがある。
カジュアルやから、値段もそれほど高くない。
行ってみた。

前の家から歩いて5分の電車の駅の近くにある、ジャズバーの老舗『トランペット』。


ここがまた地味で愛想がなくて……。
住み始めて数年経ってから、たまたま読み直した村上春樹の『やがて哀しき外国語』のエッセイの中に、この店のことが書かれていて、びっくり仰天して、わざわざ見に行ったという思い出がある。


店の横っちょの方は、少々趣があるけど……。


夏になると、イタリア系の移民さんらによるお祭りが、スペシャルズ(神さまからの特別な贈りもの)の子が通う学校の校庭で開催される。


その(心身において障害を持つ子たちのための)学校の校長が替わって、州の芸術関連支援が減額されてしまうまで、コーラス科の伴奏をしに、何年もここに通た。


近くの広場には移動遊園地。


まったくこの国は国旗が好きやな。


あ、電車が来た。


旦那が毎日のように通勤した駅。


マンハッタンでの仕事を終えて。


旦那がワインを買いに行ってる間に。
よく通たパン屋さんが、向かえ合わせに2軒ある。ああ懐かしい……。
ここは、オーストラリア人カップルの、サリーとウィルが経営してた、オーガニックのパン屋さん。今は違うオーナーが、同じ主旨のパンを売ってる。


ここはジーナス。フレンチ。


そのすぐ近所にある、ここが目的のお店。

『ここ、Le Salbuenでは、
ヒマラヤの塩、オーガニックのスパイス、地産オーガニックのミルク、農産物、地産の餌で育てられた家畜の肉などを含めた、最高品質の食材を使っています。
そして料理は、健康に留意したオーガニックのココナッツオイル、オリーブオイル、そしてアボガドオイルで調理されたものです』

まずは、リーセリンで乾杯。


なんかわからんけど、おいしかった。


メイン州のロブスタータコス。


全部ふたりで半分こしていただいた。
どれもこれも、ひじょ~に美味しかった。
量が、アメリカンからすると、ひじょ~に少ないけども、これが普通にならんと、この国の未来は厳しい……などと思たりする。

外に出ると、すっかり夕暮れ。


おぉ~、ブルームーンのくせに赤いぞぉ~お月さん!


さらにどんどん赤なってくるお月さん……どないしたん……。


遊園地の設置に一所懸命の、イタリアンのおっちゃんたち。




なぜか踏切が好き。


酔い覚ましに、元家の2階に住んでる大家さん、リズとジムを訪ねに行った。
残念ながら留守で、相変わらずのサムに、ワンワンと上から吠えられた。
住まわせてもろてた1階の、勝手口からチラッと見える元長男くんの部屋は、すっかり様子が変わってた。当たり前なのやけど……。

仕方ないなあと、前庭の方に戻ったら、お向かえに住んでる女性に話しかけられた。
もう4年も経ったんや~と、お互いに驚きながら、近況の伝えっこをした。
彼女の隣に住んでた、大好きやったおじいさんとおばあさん夫婦は、おじいさんが去年亡くなり、おばあさんは引っ越したらしい。
息子が、雪が降り積もると、雪かきの手伝いをしたりした。

もうこうなったら、懐かしついでに、隣のケントンとアンマリーにも挨拶しとこ。
ジャマイカン夫婦の裏庭は、さらにすごなってて、まるでそこはジャマイカ……ふたりの娘が巣立ったので、庭仕事にも力が入ってる。
話が尽きんけれども、ふたりの仕事の邪魔をしとうないのでと、さよならしかけてたら、リズとジムが帰ってきた。

もちろん声をかけて、2階の部屋に上がり込み、そこでまたまた話し込む。

日本からやってきた息子たち(11才と13才)とわたし、そして旦那を、それはそれは親切に、あたたかく迎えてくれた人たち。
そしてその家、その通り、その町。
一生感謝。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

殺すな!

2013年08月20日 | 日本とわたし
よく読ませてもろてるブログ『反戦な家づくり』の、山岸飛鳥氏が書かれた記事を紹介させてもらう。
昨日わたしは、フェイスブックのページで、小さな女の子の血まみれの遺骸の写真に出会うた。
その子を抱く大人の顔は写っていなかったけれども、わたしがもしその大人であったら……と想像しただけで、体中が震えた。
戦争や紛争が起こっている場所ではいつも、こんなふうに、立場の弱いものが殺される。
頑丈な戦車の中から、スィッチひとつ動かせばどこかに飛んでく飛行機から、人の皮膚を破り、骨を破壊し、ずたずたにして殺す弾や爆弾が発射され、
撃つ者はかすり傷ひとつ負わず、撃たれる者は血まみれになってもがき苦しむ。

中東の事情はこんがらがっていてむずかしい。
はっきりいって、きちんと理解できてるなんて絶対言えへん。
けどもこの狂気を見て、だまってるわけにはいかん。

テレビや新聞は、いったいいつから、ほんまのことを伝えんようになってたんやろ。
巨大な権力を持つ者の好き嫌いや、身勝手な都合で、市民が振り回された挙げ句に傷つけられたり殺されたり。
しかも、その市民を殺すのは市民。
いつだってそういうふうになるよう仕掛けてる。
市民社会を分断して、憎み合わせて、殺し合いするよう、それは見事にもっていく。

今、エジプトでは、毎日ものすごい数の人が亡くなってるけど、テロリストと呼ばれてるデモ隊の人らと、クーデター政権と呼ばれてる暫定政権の、そのどちら側の人らもが殺される毎日。
それを、まるで他人事のように眺めてるだけの、同じエジプト人の裕福な人たち。

もうこんなんごめんや!と、どっちもが止めて、話し合いしたらええねん。
めちゃくちゃ単純で簡単なことやのに、それを複雑に見せて不可能やと思わせてるのは、エジプトがもっとぐちゃぐちゃになった方が都合がええよその国々。

汚いなあ。醜いなあ。

いつまで殺すつもり?自分の国の、武器も持たへん人たちを。
上司からの命令やからって、ようそんなことができるな。
革命、反革命、反反革命、反反反革命……ほんま、もううんざりや。

↓以下、転載はじめ

集団的自衛権とエジプトの市民虐殺

日本で、何が一大事かと言えば、やはり集団的自衛権だ。
早ければ今年中にも、ホンマに戦争準備OKてことになる。
来年の春にオバマを国賓として日本に招待するまでには、米軍司令部の号令一下、自衛隊はただちに出撃して人殺しできる(もちろん自分も死ぬ)体制を作るつもりだ。

もう一つは、TPPである。
様々な日本の財産を米国に貢ぐための仕組みずくり、TPP。
集団的自衛権は、その軍事力バージョンとも言える。

さらに、目の前の生活を直撃する消費税。
たかが3%ではなく、これによって消費や受注が落ち込むことで、負のスパイラルが始まる。
もちろんウチのような弱小設計事務所など、直撃撃墜の危機である。

そして、原発と被曝。
衆議院に続いて参議院でも原発稼働の「国民の承認」をとった自民党は、まったく遠慮会釈なしだ。
原子力寄生委員会は、電力会社の下請けという本性を隠すことすらしない。

そう言っている間にも、放射能は時々刻々、まったく休むことなく人々の細胞に降り注いでいる。
エジプトでは銃弾が、日本では放射能が打ち込まれている。
即死か数年後かの違いはあれど、殺戮行為である点では、何ら違いはない。

■■

日本の中だけでも、こんなにワヤクチャなのに、私はこのところエジプト情勢に釘付けになっている。

まずは、こちらの動画を見ていただきたい。
「撃たれる側」から撮った映像。絶え間ない銃声どころか、カメラの直ぐ横で跳弾の音が響き、次々と周りの人が撃たれ血を流す。



これが、エジプトで起きていること。
日本のマスメディアが書いているような「衝突」でも「排除」でもなく、殺戮であり虐殺だ。
一方的な銃撃である。

この事態に対し、日本では反応が鈍いことに、正直イライラいしている。
「たしかに、とんでもないことだけれども、日本も大変なんだ。エジプトばかりみてられない。」ということなのだろうか。
それはよくわかる。冒頭に書いたとおりだ。

それでもなお、私はエジプトの大弾圧、虐殺から目が離せない。
さっきも書いたとおり、日本のマスメディアでは正確な情報が分からないので、こちらのツイートをフォローしている

フィフィ ‏@FIFI_Egypt (https://twitter.com/FIFI_Egypt)

三浦英之 @miura_hideyuki (https://twitter.com/miura_hideyuki)

フィフィさんは説明不要だろう。
三浦さんというのは朝日の記者で、応援でカイロに入り現地情報をツイートしている。日本で記事になるものとはちがう臨場感のある情報を流している。

なぜこんなに気になって仕方がないのか。
それは、明日は我が身という臨場感がハンパないからだ。

明日は我が身の意味は、単純ではない。

ひとつには、日本には自由が無いということを、エジプトを見てあらためて実感したということだ。
あの軍事政権のエジプトでも、非常事態宣言を出すまでは、すくなくとも形式的には自由にデモをすることはできた。参加者を逮捕するためには、警察のほうが令状をもってくる必要があった。

ところが日本では、デモは警察の許可がなくてはできない。届出といっても警察が勝手に何をどうしろと決めてそれに従わなければ受理しないのだから、許可制と同じことだ。警察に決められた枠の中だけでできるデモ、警察が気にくわないと思えばいつでも止めさせることができるデモ。
法律には違反しなくても、警察の許可なくデモをすれば、警察は令状無しでいくらでも参加者を逮捕できる。こんなものは「自由」とは呼ばない。

エジプトでは、市民の自由を軍が弾圧しているが、日本では自由は初めからない。
いままでは首輪がユルユルだったから自由が無いことに誰も気がつかなかったが、これからはイヤでもそれを思い知ることになる。
エジプトで自国民に向かって銃を乱射する治安部隊の姿は、近未来の日本の姿だ。
もっとも、初めから自由をもたず従順な日本人は、銃撃される前にさっさと服従するかもしれないけれども。


明日は我が身という二つ目の理由は、「殺すな!」というシグナルが頭の中で鳴り響いているからだ。
エジプトの軍事政権に対する「殺すな!」はもちろんだが、日本が戦争に出て行けば、自衛隊が多国民を殺すことになる。
あの治安部隊の姿と、他国で殺戮に手を染める自衛隊の姿が二重写しになるのだ。

何度も書くが、戦争とは人を殺すことで政治的な目的を達成させることだ。
できるだけ残酷に、できるだけたくさん殺して、敵の戦意を喪失させること。それが戦争だ。
常に世界の何処かで戦争をしている米国と組んで集団的自衛権を行使すれば、それは即人殺しを始めると言うことだ。

一度殺してしまえば、それを正当化するためにどんどん殺戮を繰り返していく。
それを「戦果」といい、「勝利」といって国中が沸き上がる。まるでワールドカップで勝利したかのように、人殺しを祝い高揚する人々が街を埋める。
そんな数年後の日本の光景が、あのエジプト映像から見える。

心の自由があるエジプトは、反同胞団の市民ですら虐殺を見て軍事政権の支持をやめることも多いようだが、日本の場合は猫も杓子も悪魔になる。
実績があり、それをちゃんと反省していないだけに、いつ繰り返してもおかしくない。

■■

明日は我が身という第三のの理由は、エジプトの情勢は、より直接的に日本の集団的自衛権につながっているということ。

アラブの春が、民衆運動を基礎としつつも、そこに米国のテコ入れがかなりあったことは多くの人が指摘している。そのことで民衆運動を貶めるモノではないが、あそこまで劇的にうまくいったウラには、やはり米国の力も働いている。

何が目的かと言えば、親イスラエルでありながらムスリムに対してもほどほどに妥協できる中道政権を作りたかったのだろう。
リビアやシリアのようなゴリゴリの反イスラエルはもちろん、ムバラクのような腐敗が酷すぎて米国のコントロールも効かず、いたずらに国民の反発を拡大する愚か者も排除された。

オバマはオバマなりに中東の火種を消したかったのだろう。
ただし、イスラエルをできるだけ有利な条件にするために、邪魔なモノは和平交渉の前に排除・抹殺しておくつもりだった。

エジプトでは、ムバラクを追放した後に米国べったりのエルバラダイを政権に据えて、ムバラクよりはマシな民政行いつつ、イスラエルの後ろ盾にすることを画策したが、なんと選挙でムスリム同胞団が圧勝してしまった。

同胞団は実はかならずしも激しい反イスラエルではないので、オバマのシナリオは破綻したわけではなかった。実際、モルシ大統領はオバマと連携してイスラエルとハマスの調停をやってみせた。
が、どうやらイスラエルはそれではおさまらなかったようだ。徹底的にダダをこねて、モルシ政権の打倒を和平交渉の条件にしたのだろう。

オバマのシナリオは変更を余儀なくされた。

もうひとつオバマが思い通りにならないのがシリアである。
最小限のコストで親イラン・反イスラエルのアサドを倒そうとしたが、中途半端な間接介入では強力なシリア国軍を倒すことができない。完全に泥沼化させてしまった。

米軍が直接出て行かなくては勝利できないのはわかっていても、米国の懐事情がそれを許さない。
国家財政が破綻の危機にあり、すべてのリスクを買い取ってボロ隠しをしてきたFRBが、さすがに限界に来ている。

そこでオバマの頼みの綱は、「同盟」国日本だ。
世界有数の軍事力を誇る自衛隊を、米軍シリア派遣隊として使えれば、戦費を含めてぜんぶ日本持ち。
米国は先遣隊と司令部だけで済む。

そこに、今度のエジプト情勢だ。
現在行われているのは、治安部隊によるほぼ一方的な銃撃・殺戮だ。これにたいする抵抗が、どのような形をとってくるのか、私にはまったく分からない。ただ、双方が妥協の余地なく戦い続けると、いずれは内戦になってしまう可能性も否定できない。

米国はエジプト情勢の黒幕という仕事に追いまくられる。
同胞団の息の根を止めるまで軍事政権には暴走を続けさせ、ある段階でこれを使い捨てるだろう。最初に逃がしておいたエルバラダイを呼び戻し、エルバラダイが虐殺の責任者を処罰したというポーズを作って大統領の椅子に押し込むつもりだ。

このペテン芝居を演じている最中に、シリアに米軍があからさまに侵略していくわけにはいかない。
いよいよもって、自衛隊を使うしかないのだ。

そんなわけで、ちょっと説明が長くなったが、エジプトの大量殺人は、日本人が大量殺人を始めることにつながっている。

■■

二番目の理由で書いたけれども、今私たちは、「殺すな!」というセンサーを最大限に感知させなくてはならない。
色々問題は山積みだけれども、何にもまして「殺すな!」という心の底から沸き上がる気持ちを、誤魔化さずに表現しよう。それが、すべての基礎になる。

殺すな!
コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする