ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

「夏の参院選の32の1人区で野党統一候補を当選させる。これが日本の立憲主義回復の第一歩!」小林節氏

2016年01月15日 | 日本とわたし
小林節氏と岡田克也民主党代表との対談記事(日刊ゲンダイ)を書き起こしました。




参院選で自公に歯止めかけ、衆院選で政権交代に再びチャレンジする

小林節・党首対談(第3弾)
岡田克也民主党代表(上)


「アベ政治を許さない」と訴える国民のためにも、この国に立憲主義を回復するためにも、参院選での野党共闘の実現は欠かせない。
その成否を左右するのは、野党第1党・民主党の決断だ。
ズバリ、そのキーマンに、憲法学者の小林節氏が切り込んだ。
党首対談第3弾ー。


▪️1人区で、野党候補を1人に絞り込むことが重要(岡田氏)

ー通常国会が始まりました。
安倍首相の、自分の考えだけをまくしたてるような答弁には愕然とします。

岡田:
代表質問に立ちましたが、安倍さんは「(民主党には)対案がない」などと、一方的に切り捨てようとしました。
愕然としました。
代表質問というのは単なる質問ではなく、民主党代表としての考え方を述べ、そのうえで議論するものです。
私は(低年金の高齢者向けの)ひとり3万円のバラマキや、ニーズの把握もなく、5年先までの介護・保育の施設設備費を基金に積むなど、不適当な補正予算はやめて、
その分は国債、すなわち未来の子どもたちへの借金をもっと減額すべきだ、という考え方をきちんと示しているわけです。
安倍首相は、まともに議論しようという気がない。
非常に残念です。

小林:
国会中継を見ていて、本当にゾッとしました。
岡田さんがまともに質問しているのに、安倍さんの答弁は、子どもの口喧嘩のレベルで品がない。
質問中にふてくされた顔をしたり。
見ていて耐えられません。
ただ、そうした安倍さんのレベルの低さに、気付いている国民も多いと思います。

岡田:
やはり、きちんと正論を言い続けることが、大事だと思っています。

小林:
私も同感です。
去年のあの議論の噛み合わなかった、いわゆる安保国会の怒りが、国民の間に今もずっと続いています。
(市民連合に)呼ばれて今月5日、新宿で街頭演説にたちましたが、5000人が道を埋めていました。
野党は、安倍政権が「バカの壁」であることを伝える正論を、言い続けるべきだと思います。
ちゃんと観客には通じていますよ。
でも、だからこそ、政権を取らなければなりません。
まずは夏の参院選です。
1人区は、野党が固まれば勝てる。
(民主党が)イニシアチブをお取りになったらいいと、私は常々思っているのですが。

岡田:
1人区で、野党の候補者が1人であるということは、非常に重要です。
最有力な候補者に絞り込むことが大事です。

小林:
ただ、最有力となると、民主党に絞り込むしかなくなるんですよ。

岡田:
それだけではなく、熊本や石川のように、市民が擁立した候補者を各党が推薦する、という選択肢もあります。
民主党だけ、と言っているわけではありません。
与党に勝つためにどうしたらいいのか。
他党にもよく考えてもらいたい、ということですね。

小林:
共産党幹部が、私にこう言っていました。
「1人に絞り込むのがいいのは分かっている。
しかし、『だから共産党が候補者を出さなければいいんだよ』という扱いは、本当に腹立たしい。
むしろ我々が喜んで、全体として協力したくなるように、ひとつやふたつ(の選挙区で)花を持たせてくれないのかな」と。
共産党は、統制の利いた全国組織ですから、全体で元気が出たり、全体で沈んだり、全体で開き直ったりしかねません。
彼らに、全国でやる気を出してもらうために、何かひとつふたつ、条件を差し上げたらいかがかと、私は思います。

岡田:
共産党からそういう具体的な話が来ていないので、コメントは難しいですね…。


▪️安倍王朝確立より隣の共産党の方がいい(小林氏)

小林:
安倍王朝を確立させてしまうよりは、隣の民主党、もしくは隣の共産党の方がいいでしょう。
なんとか(民主と共産の)選挙協力が成り立たないものかなあ、と思うんですがねえ。

岡田:
我々は今まで、自民党を支持してきた人たちも巻き込んで、戦線をつくっていかなければならないのですが、
そういう人たちの中に、特定の政党に対するアレルギーがあることも事実です。
ただ私は、志位さんは非常に尊敬できる政治家だと思っていますし、市田さん(副委員長)とは、長く幹事長同士でお付き合いしてきた。
どうやれば一番勝てる態勢がつくれるかということを、考えていきたいと思います。

小林:
でも、私の親しい民主党議員の選挙区を見る限り、保守系の支持者は、民主党が政権を失った時にもう、離れてしまっています。

岡田:
選挙区によって事情は違うでしょう。
民主党議員が、衆院の小選挙区、参院の1人区で安定的に勝つためには、民主党支持層の9割、浮動票の6割、自民党支持層の3割を掴む必要があると、私はいつも言っているんです。
民主党の支持率は厳しいですから、この9、6、3がないと、なかなか過半数は取れません。
今、安倍政権の支持率は高いですが、参院選までまだ半年以上ある。
1人区が増えましたし、勝つ要素は十分あると思っています。

小林:
日本新党を例にすれば、選挙の1週間前までにまとまればいいんです。
その方が、相手も対策を立てられないし。
まとまる方向に、徐々に向かっていけばいいと思います。

岡田:
私は、今度の参院選は、時代の分岐点になるとみています。
分岐点は2つ。
ひとつは、憲法の定める平和主義を前提にしていくのか、それとも憲法9条を改正して、集団的自衛権という名の下で、海外で自由に武力行使できる国をつくるのか、です。
安倍政権は、参院で3分の2を取れば、間違いなく憲法9条に手を掛ける。
今は誤魔化していますが、あれは常套手段です。
もうひとつは、安倍政権に不安を持つ人が多い中で、参院選で自公に歯止めをかけること。
それができれば、参院選で、政権交代に再びチャレンジできる。
参院選で結果を出して、次の衆院選で政権を争うというのが、私のプランです。

小林:
私は、今を、非常事態と捉えています。
「憲法なんてどうでもいい」という政権が存在してしまっている。
少なくとも「憲法を守る」という前提で議論できない状態になっています。

岡田:
そこは私も先生と同じで、強い危機感があります。
安倍政権の下で、憲法論議をするのは、よほど慎重じゃないとまずい。
憲法そのものに対する理解が、あまりに違う総理大臣ですから。

小林:
もう僕は、改憲論を畳んじゃったんです。
「憲法なんてどうでもいい」という政権下で、改憲論議をするなんてバカらしくて。
そんなクレージーな政権運営は、絶対に止めなければなりません。

岡田:
反知性主義ですね。


▪️ダブル選になっても250人以上擁立できる(岡田)

小林:
共産党の『国民連合政府』構想については、どうお考えですか。

岡田:
志位さんにも申し上げているんですけど、今度は参院選ですから、政権を争う選挙ではない。
連合政権とか、閣内に入る入らないという話じゃない。

小林:
参院でねじれ国会を再現させれば、安倍政権をレームダックに追い込める。
そうして次の衆院選に勝って、政権を奪い返す。
共産党が目指しているのは、こういうシナリオなんじゃないですか?

岡田:
参院選で安倍政権に歯止めをかけるような結果を得て、次の衆院選でもう一度、政権交代にチャレンジするというのが私の考えです。
共産党がおっしゃっている連合政府構想は、衆院選の話ですから。

小林:
なるほど。
それはいいことを聞きました。

岡田:
ただ、今の段階で(共産党の言うような)先の話をしても、国民の皆さんはピンとこないんじゃないでしょうか。
参院選で、野党が一定の歯止めになるような結果が出せるように、あらゆる立場を超えて、最大限努力する。
ひとつひとつ積み上げて、そういう状況を、いかにこれから半年で作り上げていくかということだと思う。
これからの戦い方が非常に大事です。


ー衆参ダブル選挙も警戒されていますね。

岡田:
頭の片隅には、ダブルの可能性を常に置いておかなければなりません。
しかし、それをメインに捉えてしまうと、相手の術中にハマるだけですよ。

小林:
そうですね。
野党を踊らせておいて、肩透かしできますからね。

岡田:
もちろん、衆院選の候補者擁立も進めます。
先日も、民主と維新の選対委員長が合意しましたが、ゴールデンウィークまでに、両党で200人の候補者を決めるつもりです。
そうすれば、いざダブルとなっても、250人以上擁立できる。
公募もしていますし、若い人材が集まってきています。
安倍政権に対する風向きは、かなり変わってきているとみています。
(明日につづく)


↓今すぐには無理ですが、講演の内容を要約して、文字起こししようと思っています。




憲法の危機➖私たちにできること➖
小林節 (慶大名誉教授・弁護士)

①「戦争法」は明白に憲法9条に違反している
② その制定手続きは議会制民主主義の否定であった
③ 安全保障環境の激変とミスリード
④ 専守防衛の有効性と平和大国の存在理由
⑤ 新法が招く危険
⑥ 自然発生した反対運動の広がり
⑦ メディアの責任と現状
⑧「国民連合政府」構想とさまざまな反響
⑨ 主権者国民が主権を初めて行使する可能性



32ある参議院の小選挙区で、野党の統一候補を立てなければ、野党は明らかに負ける
だけど逆に言えば、立てれば、明らかに勝てる

どんなに議論をしても意味が無い、反知性の、あるいは宗教などのしがらみに縛られているような人たちと、話し合うようなことはもうしない。
無駄な労力と時間を使い、明らかに勝てない勝負をやっていた。
今の政権は、4割あまりの票で、選挙制度に助けられて、7割の議席を取って政権をエンジョイしている。
だからこちらは、計算上では、5割弱の票をまとめられるはずだから、確実に8割の議席が取れる。
(小林氏は特に、32の参議院の小選挙区(1人区)で、統一候補を当選させれば、衆参ねじれ国会になる
これがまず勝利への一歩だと、繰り返しおっしゃっていました)

安倍さんが目論んでいる自民と公明と大阪維新と足して、憲法改正発議、衆参両院3分の2アップが揃う、
憲法改正手続きにおける国民投票法が作られた際に、20回以上も国会に参考人として呼ばれた。
参考人が立法に影響を及ぼし、参考人に意見が取り入れられたのは、あの時だけだった。

自民党は始め、103か条、パッ、はい、2週間で投票しなさい、などという非常にいい加減なものを計画していた。
が、参考人の意見が取り入れられ、
前文、天皇、9条関連、人権、立法、行政、地方自治、それぞれ区切れるところで切って、個別に提案する。
提案したものを、マックス2ヶ月、ミニマム1週間、国民投票に晒す。
晒した上で、国の費用で、賛成反対フィフティフィフティ、同じページ数の賛成解説書、反対解説書を、全有権者に配る。
反対の解説書を、私(小林氏)と伊藤真氏とで書く。
ということになった。
(つづく)
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「『緊急事態条項』は極めて危険!これが改憲の本丸。独裁者にとっては一番手に入れたいもの」山本太郎議員

2016年01月13日 | 日本とわたし
IWJさんが、『緊急事態条項』というものがいかに危険なものか、それを指摘した山本太郎議員の言葉をまとめてくださいました。

自民党の古屋圭司憲法改正推進本部長代理は30日、東京都内での会合で改憲に関し、
大災害や他国からの武力攻撃の際、首相の権限を強化する緊急事態条項新設から着手したいとの意向を示した。

本音は九条(改憲)だが、リスクも考えないといけない。
緊急性が高く、国民の支持も得やすいのは緊急事態条項だ。
本音を言わずにスタートしたい
と述べた。

こんな姑息なことを公然と言っているのです。
本音は九条(改憲)→リスクも考えないと→本音を言わずに、国民の支持が得やすい緊急事態条項をスタートさせたい

緊急事態条項なんか、絶対にスタートさせてはなりません!




↓以下、転載はじめ

山本太郎議員が緊急事態条項の危険性を鋭く指摘!
「これが改憲の本丸。独裁者にとっては一番手に入れたいもの」

【Independent Web Journal】2016/01/06
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/281373
 
「自民党は、『お試し改憲』として、まず緊急事態条項を入り口にしよう、というようなことを言っていますが、
はっきり言います、これが本丸ですよ。
これがあれば何でもできてしまう
本当はこれが、独裁者としては一番手に入れたいものです」


山本太郎参議院議員は、2016年1月6日に、都内で行ったトークライブで、
来年夏の参院選以降に、自民党が目指す憲法改正において、
その一丁目一番地で通そうと目論む「緊急事態条項の新設」
について、強く警鐘を鳴らした。



IWJ Webサイトの記事はこちら→ http://iwj.co.jp/wj/open/archives/281373
※IWJのこうした取材活動は、みなさまのご支援により直接支えられています。
ぜひI­WJ会員にご登録いただき、今後の安定的な取材をお支えください!→ https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php


▪️「政治に未来も希望も見えないのは、企業側を代表する政治家が圧倒的に多いから」



「政治の話というと、面倒臭いとか重たいとかいろいろあると思うが、特別なことを話すわけではない。
この国に生きている限りは、この国の政治が決定したことに従わなければいけない。
『私と政治は関係ない』というのは通用しない。
すべての人は、政治が行った決定から逃れられない」

冒頭、こう話し始めた山本氏は、現在の政治が企業側に立って進められていることに、危機感をあらわにした。

「で、その決定を行っている政治は、今誰のものか。
安保のこと、TPP、労働問題、いろんな問題がある。
未来が見えないというか、希望が持てない。
それは今、国会や地方議会の中にいる議員たちが、企業側を代表する人たち(になっていること)が圧倒的に多いからだ。
なんとかしていかなきゃいけない。
もうちょっと行ったらもう戻れないところまで、すでに来てしまっている」

トークライブでは、選挙制度や野党共闘について、また18歳選挙権など、多種多様な参加者からの質問に丁寧に答えながら、
日本が抱える貧困や、労働問題や、弱者切り捨ての税制などに通底する、経済と政治との露骨な結びつきを批判した。


▪️緊急事態条項こそが改憲の「本丸」だ!

そして山本氏は最後に、予定時間をオーバーしながらも、「最後にこれだけはやっておきたい」といって、「緊急事態条項」について話し始めた。

山本氏は、昨年(2015年)9月30日、自民党の古谷圭司・憲法改正推進本部長代理が、
「9条改憲の本音を言わず、国民の支持を得やすい緊急事態条項から着手したい」と発言した新聞記事(※)を見せながら、次のように喝破した。

「お試し改憲として、まずこれを入り口にしようというようなことを言っていますが、はっきり言います。
これが本丸ですよ。
これがあれば何でもできちゃう。
本当はこれが、独裁者としては一番手に入れたいものです」


(※)「9条改憲の本音を言わず着手」 古屋・自民本部長代理(東京新聞2015年10月1日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201510/CK2015100102000124.html

自民党の古屋圭司憲法改正推進本部長代理は30日、東京都内での会合で改憲に関し、
大災害や他国からの武力攻撃の際、首相の権限を強化する緊急事態条項新設から着手したいとの意向を示した。

本音は九条(改憲)だが、リスクも考えないといけない。
緊急性が高く、国民の支持も得やすいのは緊急事態条項だ。
本音を言わずにスタートしたい
と述べた。
 
各党が賛同しやすい項目から改憲を目指す自民党方針をめぐり、野党などから「お試し改憲」だとする批判が出ていることについて、
お試し改憲でいけないのか。問題ない。世界各国は時代の変遷に応じて改憲している」と反論した。
 
安全保障関連法の成立後、安倍晋三首相が記者会見で、経済優先の姿勢を示したことに関し、
改憲を放棄したとの見方は全く間違いだ。戦略的にどうしたらいいか考えている。首相とも話をしている」と説明した。
 
同時に、
安倍内閣のときが最大のチャンスだ。絶対に失敗しない取り組みをしないといけない」と強調した。


▪️現行憲法下で、自民党が主張する「災害時の国会空白」は生じ得ない

そのうえで、
衆院選が災害と重なった場合、国会に議員の空白が生じるため、特例で任期延長を認める必要がある」という、
緊急事態条項の必要性を訴える自民党幹部の発言
についても取り上げ、次のように反論した。

「心配いらない。
憲法54条2項但し書きには、『内閣は、国に緊急の必要がある時は、参議院の緊急集会を求めることができる』とある
たとえその時が参院選だとしても、参議院議員の半分は残っている。
また、『参議院で決まっても、次の国会で、10日以内に衆議院の同意が得られなければ、それは無効になる』とある。
完璧じゃないですか。
何があっても大丈夫ですよ」


▪️民主主義を守るために、緊急事態条項をあえて外した日本の政治家たち
山本氏「緊急事態条項でどんないい憲法も台無しに」


さらに山本氏は、日本が戦後、大日本帝国憲法を改定し、日本国憲法を制定するために開いていた1946年7月15日の第13回帝国憲法改正案委員会で、
当時の憲法担当国務大臣だった金森徳次郎氏が、
民主政治を徹底させて、国民の権利を十分擁護するためには、政府の一存で行う措置は、極力防止しなければならない」と、緊急事態条項の導入に否定的な答弁をしていたことを紹介。
現在の日本国憲法に、緊急事態条項がない理由を、次のように訴えた。

「当然なんですよ、民主主義を守るため。
昔の答弁ではっきり残されている。
こんな『何でもできます』という、魔法のような権利がもしもあったとしたら、どれだけいいことを書いてある憲法でも、全部台無しだ。
(権力に対する)何のブレーキにもなってない
だから、そういうものは必要ない
もう既によく考えられている
法律作れる、カネも握れる、皆さんの人権も制限できる、地方自治体にも自分たちのいうことを聞かせられる
もうこれだけで、アガリなんですよ。
こういうことを改憲でやっていくということ自体が、本当にヤバイ状況にあるから、絶対に止めなきゃいけない



(取材・文:城石裕幸、記事構成:佐々木隼也)

↑以上、転載おわり


大切な追記
実はこの記事は、IWJの会員でないと最後まで読めない記事なんです。
わたしは一般会員として、会費を払っているのですが、ひと月千円、年払いだと1万円(2ヶ月分もお得!)で、それはそれは充実した記事を毎日読むことができます。
記事だけではなく、取材したビデオはもちろん、見応えのある内容がてんこ盛りです。
どうか、どうか、このような社会の中で、必死に真実を求めて取材を続けてくださっているジャーナリストの皆さんを、支えてください。
よろしくお願いします!


https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php


http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html
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謎の白い足あと

2016年01月12日 | ひとりごと
レッスンが始まる前は、玄関までの通り道と階段を掃く。
特に落ち葉の季節は大変で、掃いても掃いても終わりが無い。
カラカラに乾いたデッカイ葉っぱが、カサカサという音を立てて、コンクリートの地面を横切っていく。
葉っぱならまだいいけれど、針のような松の葉は本当に厄介。
量もすごいし、玄関マットに突き刺さったのは、ホウキはもちろん、掃除機を強にして吸い込もうとしても、素知らぬ顔してくっついている。
玄関から中に入るとまず、生徒たちは靴を脱ぐので、その松葉が一本でもあると、運が悪い場合は突き刺さったりする。
これがまた特別に痛い。
二度ほど刺さったこのわたしが保証する。
そんな痛い目にあわせたら大変なので、最後にはしゃがみこんで、手で直接取らなければならない。

それが終わったら今度は部屋の中。
床を掃き、テーブルを拭き、椅子の位置を整え、最後にピアノを、というところで…、

な、なんですかこれはっ?!


昨日もいつもの通りにピカピカに拭いてあったはずなのに…。
足あとはともかく、さぁーっと何かで擦ったようなあとまであるし…。
それに、なんで足あとが白っぽいのか…。まるで石灰でも溶いた水の中に足を突っ込んだような…。


いったい全体あんたたち、夜中に何してんの?

え?もしかしてかあちゃん、ボクちゃんに聞いてる?


知らんふり知らんふり。


マーキング大会だったりして…。
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こんなんばっか…東電「まさか溢れるとは思っていなかった」→手作業で高濃度汚染水を抜く作業を強いる

2016年01月11日 | 日本とわたし
23分18秒ぐらいからを、きーこさんが文字起こししてくださいました。




東京電力福島第一原発事故の発生から、間もなく5年という年月が経とうとしています。
しかし、事故の収束の目処は未だに立っていません。
それどころか、予想もしなかった、というよりも、予想すべきことだが考えが甘かったり至らなかったことから発生する問題が、次から次へと現れてきて、
そのたびに上の者たちは右往左往し、行き当たりばったりともいえる応急処置を、現場の者に押し付けるということを繰り返しています。
その、往々にして危険極まりない状況になる場で、処置に駆り出されるのはいつも、末端で働く作業員の人たちです。
充分な生活環境や報酬を与えられることもないまま、命を脅かすほどの危険な作業に就いている人たち。
わたしたちは今こそ、今だからこそ、事故原発の収束作業をしてくださっている人たち、そして事故によってそれまでの暮らしを奪い取られた人たちの、
よく生きる権利を取り戻すこと、危険な作業に見合う報酬と生活圏の改善を求めることを、政府や電力会社に強く要請しなければならないと思います。
また、そのような状況を細部に渡って取材し報道するべきなのに、それをせずに沈黙している報道機関に、ちゃんと仕事をするよう要求しなければなりません。
それが、非常に重大な原発事故を起こしてもなお、これまで通りの暮らしを今も続けていられるわたしたちの、できることの一つであると思うのです。

本当に、オリンピックどころではないのです。
でもわたしは、日本でオリンピックが開催されること自体に反対しているのではありません。
まずはこの、とんでもなく深刻な事故を起こした原発の収束の目処が立ち、汚染についても管理可能な状況にまでに至ること。
さらには、原発事故で避難を余儀なくされている方々の心身に、希望と安心が蘇るよう、政府や東電がきちんと支援すること。
それがちゃんと済んでからの『祭典』ではないかと思うのです。
だから、今この状態を抱えたまま、オリンピックのような、大変な額の費用がかかる大掛かりな行事をとり行おうとしていることが、おかしいと思っているのです。
しかも予算の6倍ものコストがかかると聞きました。
今朝、ツィッターでいつも読ませてもらっているG.D.Greenbergさんの、こんなツィートを見つけました。

『東京五輪の運営費が、立候補時の試算の約6倍、1.8兆円に上ることが試算されたいう。
私たちの英知は、この「6倍」を3倍、いや2倍以下にする方法を知っている。
それは―――五輪開催権をさっさと返上することだ』

『予算の2倍もかかってしまったら、それは事故。
予算の3倍もかかってしまったら、それは事件。
もし、予算の6倍までかかってしまったら……それは確信犯という』


全くもってその通りだと思います。
話がちょっと逸れてしまいました。
でも、「まさか溢れるとは思っていなかった」という東電の言い訳を聞くと、やはり考えてしまうのです。



↓以下、転載はじめ

東電「まさか溢れるとは思っていなかった」手作業で高濃度汚染水を抜く
【大竹まことゴールデンラジオ】2016年1月7日(文字起こし)

http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-4515.html



太田英明:
これは昨日の東京新聞の記事なんですけれども、
今年は東京電力福島第一原発の事故が起きてから、間もなく5年になろうとしていますが、
放射能を含む汚染水との戦いが落ち着くどころか、現場に予想もしなかった作業が降りかかっている、という記事なんですね。


大竹まこと:
何が起こっているのかな?


太田:
福島大地原発では今も、原子炉を冷やすために、大量の高濃度の汚染水が発生しています。
これを液体で貯蔵するのは、危険性が高いんですね。
そのために特殊な薬剤、薬を混ぜて、放射性物質をその薬にくっつけて、泥のような形の廃液にして、硬い容器に閉じ込める作業をしておりました。

ところが去年の4月、一部の容器の上の方や周辺の床に、溜まった水が見つかりまして、
他の容器を調べたところ、合わせて34基で水が溢れ出しているということが分かったと。

で、これはどういうことかというと、
高濃度の放射性物質を含んだ、その泥のようにしたものが容器の中に沈んで、これが水と反応して水素ガスが生まれます。
そうすると、汚れた泥がどんどんどんどん膨らんできて、上に乗っかっている上澄み水を押し上げて、上のガス抜き穴から溢れ出ていた


「ガスが発生することはわかっていたんですけれども、まさか水があふれるとは思っていなかった」ということなんです。

そんな容器が今、およそ1700基ある。
いずれの容器からも水が溢れ出る恐れがあるので、今現場で何をしているかというと、
完全防護の体制で、毎日の点検の他、容器ごとにガスの発生量を予測して
漏れが起きる恐れの高いものから順番に、手作業でホースを使った水抜きを進めている。

ただ、この水が危なくて、放射性物質の濃度が高くて危ない!

放射性セシウムが1リットル当たりでおよそ1万ベクレル
放射性ストロンチウムがおよそ3000万ベクレルと、近づくだけで被曝する恐れがある高い濃度


さらに、このうちのおよそ1700基のうちの1000基が、箱の中で三段積みにして収納されている
容器を一つ一つクレーンで動かして、チェックして水を手作業で抜いて、別の容器をさらに移動させて、再びしまうという、気の遠くなるような作業を今続けている、ということなんですね。


大竹:
もう、なにしろ…ね、ま、でもある程度まで水素が出るって予測してたんだけど、
これが容器からあふれるまでには、そこまでは考えが及ばなかった
だから、それが想定していないから、この1.5mのなんだっけ?


太田:
直径1.5m、高さ1.8mの容器に、その汚れた泥を閉じ込めている。


大竹:
閉じ込めてるんだね。
これはだから、そういうことを予定していないから、3段重ねになっているわけだよ!


光浦靖子:
うわ~っ


大竹:
三つ縦に重なっているわけだよ。


光浦:
もちろん下が古いよね。


大竹:
もちろんそうだね。


光浦:
だから下から溢れていくよね。


大竹:
だから予測するんだけど、どれが溢れるかまだ分からない訳だよね。


光浦:
全部…。


大竹:
上下取り替えて、しかも高濃度
これを手作業で、防護服を着ながらやっている訳だよね。
ま、本当に気の遠くなるような、えぇぇーっ!っていうような作業を、現場の人はしている訳だよね。


光浦:
これ、


大竹:
収まっているの?これで。


太田:
これは想定していない作業だから、収まってもいないですし、これからもやらなきゃいけないですし、


光浦:
手作業でしかもう、仕様がないんだね。


太田:
そうですね、手作業でやるしかないという。
危険を防ぎながら。
で、こういうことに関わっていると、やっぱり、今までやろうとしていた廃炉作業は、当然後送り。


光浦:
そうだよね。


太田:
先送りになっていくという。



東京新聞記事を書き起こします。(文字の強調は私自身の考えて行いました)

ガス発生 作業負担増

廃液貯蔵容器でも汚染水漏れ

東京電力福島第一原発事故の発生から間もなく5年。
しかし、放射能を含む汚染水との闘いが落ち着くどころか、現場に予想もしなかった作業が降り掛かっている。
高濃度汚染水処理の際に出る廃液の貯蔵容器で、水素ガスの発生により、汚染水があるれることが分かったためだ。
作業員たちは日々、点検や危険な水抜き作業に向き合っている。(小倉貞俊)

福島第一では、今も、原子炉を常に冷やすため、大量の高濃度汚染水が発生する。
液体で貯蔵するのはリスクが高い。
このため、特殊な薬剤を混ぜて、放射能物質を付着させ、泥状の廃液にし、強固な容器(直径1.5メートル、高さ1.8メートル)に閉じ込める。

ところが、昨年4月、一部の容器の上部や周辺の床に、たまった水が見つかり、他の容器をチェックしたところ、計34基で水があふれているのが見つかった。

東電が原因を調べたところ、高濃度の放射性物質を含んだ汚泥が容器内に沈殿し、水と反応して水素ガスが発生
汚泥が膨張して上澄み水を押し上げ、上部のガス抜き穴からあふれたことが判明した。
ガスが発生することは分かっていたが、水があふれる事態は想定外だったという。

この容器は現在、約1700基まで増えている
遮蔽用のコンクリート製の箱に収納しているため、漏洩はただちに外部に影響があるわけではない。
しかし、いずれの容器からも水があふれる恐れがあるため、現場では、完全防護の態勢で毎日の点検のほか、容器ごとにガスの発生量を予測し
漏れが起きる可能性が高いものから順次、手作業で、ホースと使った水抜きを進めている

ただ、この水は放射性物質の濃度が高く、作業には危険が伴う
放射性セシウムが1リットル当たり約1万ベクレル放射性ストロンチウムが約3000万ベクレルと、近づくだけで被ばくする恐れのある濃度だ。

さらにやっかいなのは、このうちの約千基が箱内で、3段積みにして収納されている点だ。
容器を一つ一つクレーンで動かし、チェックして水を抜き、別の容器を移動させて再び収納する、と気の遠くなるような作業を続けることが必要になっている。

東電の担当者は、
「どれをどこに動かすかなどパズル状態。被ばくを最小限に抑えながら、慎重にやっていきたい」と説明している。
本来の目標である廃炉に向けたマンパワーを、余計な作業に割かざるを得ない状況だ。


<福島第一原発の汚染水処理> 
事故で原子炉内に溶け落ちた核燃料を冷やすためには、大量の水が必要。
冷却後、発生した高濃度汚染水は、放射性セシウムの大半とストロンチウムの一部を除去し、さらに別の装置で塩分などを取り除く。
淡水になった分は再び炉の冷却に使い、塩分を含む水は再度除染し、タンクに保管する。
この処理過程で出た汚泥状の廃液を、貯蔵容器にため敷地内に保管している。

高濃度の水抜き 1000基クレーンで点検


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アマリリスのおしゃべり

2016年01月10日 | 家族とわたし
アマリリス。
花言葉は『誇り』『おしゃべり』『輝くばかりの美しさ』
属名のヒッペアストルムには「馬のように大きくて、星のような花」という意味があるそうです。
花が横向きにつくため、となりの花とおしゃべりをしているように見えるのが花言葉「おしゃべり」の由来なんだそうです。

クリスマスのプレゼントにと、生徒のおかあさんからいただいたアマリリスが、盛大に花を咲かせ始めました。


アマリリスのつぼみはそれほど大きくないのに、不思議なことに、大きな花が順番に開きます。
わたしが今まで育てたアマリリスはみな3つの花が咲きましたが、このアマリリスはなんと、全部で5つの花が咲くようです。



昨日、突然次男くんが帰ってきて、残りの荷物をまた、車に詰め込んで行きました。
まなっちゃんが居ない新居で、彼女がこちらに戻ってくる火曜日まで、彼は一人で過ごしています。
住み心地はなかなか快適で、特に朝起きた時やシャワーの後に、寒っと身を縮めることがないのがありがたいと…。
うちの3階には三つの部屋があるのですが、その中のたった一部屋だけにしか、暖房のラジエーターが付いていません。
だからずっとずっと、暖房が入っている(元々次男くんが暮らしていた)部屋で暮らすよう何度も言ってたのに、
別に寒くないから、大丈夫だからと言って、ファンヒーターをつけて過ごしていました。
やっぱり寒かったんやん…ぶつぶつ…。
でももう、夜中にトイレに行きたくなっても、わざわざ1階まで降りて来なくてもよくなった(2階のトイレは夫の寝室の隣で、夜中は使用禁止なのです)ね。
兎にも角にも、やっと叶ったふたりだけの暮らしをうーんと楽しみながら、すべて自分の責任で、ということの大変さも味わっておくれ。


夫に抱っこしてもらってご機嫌&ピンボケな海ちゃん。



昨晩遅くから、激しい雨が降りました。
雨は午前中ずっと続き、気温が15℃ぐらいまで上がり、晴れ間が出てきたなと思ったら、突然大粒の雨が降ってきて、雷のおまけまでつきました。
今の気温は5℃。夜中にはマイナス1℃まで下がります。
今年の冬はこんなふうに、一日のうちに気温が15℃以上も上がったり下がったりする日が多く、地球がすっかり傷つけられていることを思わずにはいられません。
ひとりからできることはとても限られているけれど、そのひとりがまたひとりと増えて、地球をもっと大切にしようという気運が世界に広がる年になりますように。
コメント (2)
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改憲を目論み戦前復活を目指す、極右政治集団『日本会議・神社本庁』初詣客を狙った改憲の署名集めを実施!

2016年01月07日 | 日本とわたし
今日の日刊IWJに、
■今、神社で何が起こっているのか。
神社本庁=日本会議=安倍政権が進める「神社で改憲」運動の愚!
ぜひみなさまも、近所の神社を確かめてみてください!


という、佐々木隼也さんが書かれた記事が載っていました。

そんなアホな…と、?マークがいっぱい頭の中に生じたまんま読み進めていくうちに、暗澹たる気持ちに…。

↓以下、引用はじめ

初詣客で賑わう全国の神社で今、ある「異変」が起きています。
ある神社では、境内に堂々と、ジャーナリスト・櫻井よしこ氏の改憲推進ポスターが貼られ、その傍らには、改憲推進署名が置かれているのです。

そんなアホな…。

三が日に、ネット上での目撃情報を目にするにつけ、悪い冗談ではないか、もしくはごくごく一部の血迷った神社だけの暴走ではないか、などと考えていました。
右だ左だリベラルだ、という思想信条など超越して、万人の信仰・自然を司る「神聖」な場所であるはずの神社で、いち政権を利するような政治運動が展開されているなんて…まさか。

ということで、神社本庁が仕事始めとなる1月5日に、港区の飯倉片町にあるIWJ事務所から半径3km圏内の神社を、試しに回ってみました。

すると、明治の軍人・乃木希典を祀った乃木神社と、虎ノ門にある金刀比羅宮で、改憲署名を発見しました。
どちらも、外部の団体が設置したものではなく、神社が自ら大々的に置いているものでした。

さらに驚くべきは、神社本庁に取材してみたところ、
この神社での改憲署名は、櫻井氏が、日本会議や神社本庁と設立した、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の改憲運動に「協力したものだ」と、はっきり、堂々と、言い放ったことです。

同会は、2015年11月10日、「今こそ憲法改正を!武道館一万人大会」を開催
安倍総理もビデオメッセージを寄せ、
今後とも、ご尽力をいただきたいと存じます。憲法改正に向けて、ともに着実に歩を進めて参りましょう」などと、露骨に支援を呼びかけています。
つまり、同会の目的は、安倍政権の改憲を支援することなのです。

神社本庁が、極右組織と一体となり、あからさまな安倍政権支援の政治運動を行うなど、許されるのでしょうか?


↑以上、引用おわり


なんてことに…と慌てて検索してみると、きーこさんがご自身の体験を交えて記事を書いてくださっていました。
ここに写真と文章の一部を転載させていただきます。

↓以下、転載はじめ

<神社の政治的活動は許されるのか!> 
初詣が悪夢に変わった日~神社の真の姿~


「九条を守ろう。憲法を守ろう」というと、政治的だからと問題にされる。
「憲法改正を推進します」と言って、神社の境内の中で署名のお願いをすることは、政治的問題ではないのか?
お正月の参拝に、数多くの人々が訪れる神社が、そのような政治的活動をしてもいいものなのか?

このような行為は許されることなのかどうか、わたしはすべての人に問いたい。



お正月の初詣に行って来られたきーこさん。
お祓いの申し込みをして、待機場所に行く途中に見たものは…。



憲法の内容を見直しましょう
賛同署名のお願い




美しい日本を子供たちへ

そしてどんな内容の署名なのか、チラシに書いてあることを読んでみたきーこさん。

美しい日本を子供たちへ
国民の手で作ろう、美しい日本の憲法

あなたのご協力で、憲法改正を実現する1000万賛同者の輪を!

世界に躍進する日本を創造するため、今や憲法改正は現実の課題です。

悠久の歴史に育まれた美しい伝統や文化、そして世界の平和と繁栄に貢献する日本の使命、それらを盛り込んだ憲法が、今こそ求められています。

憲法改正には国会発議とともに、国民投票で過半数(30000万票以上)の賛成が必要となります。
そのため、私どもは今「美しい日本の憲法を作る1000万人の賛同者」を全国に呼びかけています。

美しい日本を大切な子供たちに伝えていくため、どうか皆さんご協力ください。



きーこさんが参拝された神社は、東京都杉並区の大宮八幡宮。
東京のへそで縁結び・子育てで有名な神社で、最近では「20㎝ぐらいのおじさんの妖精が出る」ということで、パワースポットとしても有名になっているのだそうです。

櫻井よしこ氏については、ここにも何度か書いてきました。
彼女が広告塔となって盛んに訴えていることのほとんどに、わたしは賛成することができません。
きーこさんも書いておられるようなので、紹介させていただきます。
櫻井よしこの意見広告「もんじゅ」稼働は政府が決めろ~名前を連ねる人そして外れる人々
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-4482.html

横尾忠則氏が抗議した。櫻井よしこ氏の「原発推進意見広告」
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-1074.html

原発大賛成。
もんじゅは動かせ。
安保法制大賛成。
憲法を改正して国防軍を持とう!
等々…あの石原慎太郎と仲良しの女史なのだ。



そして…きーこさんはこの記事を書いた後、神社に行って驚いた人がたくさんいたことを知りました。

東京都港区 乃木神社入り口


東京都港区赤坂 氷川神社<櫻井よしこ氏の改憲ポスター>・神社の門に

櫻井よしこ氏の改憲ポスターが神社の門に。

淡路島 伊弉諾神宮



神社の入口に山谷えり子の看板。拝殿前に「憲法改正」の旗が幾つも。

京都 上賀茂神社


札幌 北海道神宮の本殿の前



この、全国各地の神社で起きている改憲署名運動について、IWJの佐々木隼也さん、リテラの梶田陽介さんが、記事を書いてくださいました。

↓以下、転載はじめ

【IWJブログ】
境内に櫻井よしこ氏の改憲ポスターが!
全国各地の神社で起きている「異変」
日本会議・神社本庁・安倍政権が一体となって「政教分離」を定めた憲法に違反する、改憲署名を推進!

【IWJ Independent Web Journal】2016年1月6日
http://iwj.co.jp/wj/member/archives/43292
 
▪️特設テントを設置して大々的に署名募集を行う乃木神社
 一方で、署名を設置しない社、設置した事実を否定する社も…


東京都港区の乃木神社では、入口の売店すぐ横に特設テントが張られ、大々的に改憲署名を募っていた。






▲乃木神社の特設テント

改憲署名の設置の仕方は、神社によって様々で、同じ港区でも、虎ノ門にある金刀比羅宮では、櫻井氏のポスターの下に、「署名は社務所にて受付」と書かれているのみだった。


▲金刀比羅宮に貼られた改憲ポスター(右)

また、「港七福神宝船のお社」として有名な麻布十番稲荷神社や、「江戸氷川七社の一つ」麻布氷川神社、西久保八幡神社などは、櫻井氏のポスターも、改憲署名も設置していなかった。

11月下旬に、ネット上で、「賽銭箱の上に署名が設置されている」との目撃情報があった愛宕神社については、
敷地のどこを探しても、ポスターや署名は確認できなかった。
宮司に、署名は撤去されたのかを聞くと、「うちの社ではやっていない」と否定した。
しかし、後に電話で問い合わせると、別の担当者は、「署名はやっていたが、正月に入る前に撤去した」と回答。
設置した経緯や設置期間を、お答えするつもりはありません」と、強い口調で電話を切られた。

神社によって設置している社としていない社があり、また設置期間や設置方法もばらばらで、愛宕神社のように、設置していた事実を否定する不可解な反応もあった。
ぜひ、本稿をご覧の方も、近所の神社で設置の有無を確認し、直接問い合わせてみていただきたい。

いずれにせよ、外部の団体ではなく、各神社が主体的に設置し、署名運動を展開していることが分かる。


▪️日本会議と「一心同体」となって改憲運動を進めていることを堂々明言した神社本庁

署名用紙には、「東京都神社庁」の文字が記載されていた
神社庁とは、全国の神社の多くを包括する、神社本庁の地方機関である。
東京都神社庁のHPを見ると、「憲法改正を推進します」というバナーが貼られ、「憲法改正運動を推進する宣言」が掲載されている

東京都神社庁HP「憲法改正運動を推進する宣言」



憲法改正運動を推進する宣言
※東京都神社関係者大会(平成27年11月14日於明治神宮会館)で採択した宣言です。
 
日本国憲法は、昭和21年、敗戦後、占額下で制定されたものである。
我が国民は一致協力の下に、戦後の復興と経済の発展を成し遂げ、現在国際社会において大きな信頼を得る国へと発展させた。
 
しかし、憲法が制定されて以来69年を経た今日、国を取り巻く国際環境は激変している。
現在の憲法が将来に亘って自国の繁栄と安全を確保し、以て国際社会の発展に寄与する内容のものであるのかを見つめ直すことが必要と思われるに至った。
 
このような中にあって、国民の声により「美しい日本の憲法をつくる国民の会」が、昨年10月に神社本庁参画のもと設立された。
東京都神社庁においても「美しい日本の憲法をつくる東京都民の会」を主体として、憲法改正論の喚起と、憲法改正を実現する1000万人賛同者拡大運動を展開することとなった。
 
この秋(とき)にあたり、神社界では積年の課題である、現憲法の制定時に失われた日本国としての普遍的な意志と、建国以来守り受け継いで来た伝統精神を憲法に取り戻し、
「誇りある日本をめざして」との信念のもと、憲法改正の運動に取り組むこととなった。
東京都神社総代会としても、国の根幹である憲法に、正しい国民精神が涵養される麗しい日本の国柄が、活かされることを強く希望するものである。
 
よって本日、東京都神社関係者大会にあたり、東京都神社総代会は東京都神社庁と共に、憲法改正の本運動推進に取り組むことを総意として採択し、茲に宣言するものである。

平成27年10月14日
東京都神社総代会
東京都神社庁は誇りある日本を目指して、憲法改正を推進します。
東京都神社庁

 

なぜ神社が、しかも、安倍政権が憲法改正に着手しようとしている2016年の今、あからさまにそれを支援するような政治運動を展開しているのか。
IWJは、神社本庁に取材を行った。

神社での改憲署名設置は、神社本庁が主導しているのか、という質問に、担当者は「そのような狭い活動ではない」と前置きし、次のように続けた。

「『美しい日本の憲法をつくる国民の会』さんが、1000万人の(改憲推進の)拡大運動を進めており、神社本庁をはじめ、東京都神社庁も、会の活動に協力をしている。
全国の神社での署名運動は、その一貫で行っている。
この署名用紙も、国民の会が作っているものです」


「美しい日本の憲法をつくる国民の会」とは、櫻井よしこ氏や日本会議(※)会長の田久保忠衛・杏林大学名誉教授、日本会議名誉会長の三好達・元最高裁判所長官が共同代表を務め、
事務局長を日本会議事務局長の椛島有三氏が務めるなど、実質的には日本会議主導の団体だ。

ーーーーーーー ーーーーーーー ーーーーーーー 
(※)日本会議とは、日本最大の右翼組織と知られ、国会議員の4割(約280人/717人)、さらに現閣僚の半数以上が所属している。
「愛国者教育」「改憲」「有事法制整備」など、今の安倍政権が進めている政策のほとんどを提言
海外メディアからも、安倍政権の極右政策、歴史修正主義の「黒幕」として注目を集めている。

・2015/11/12 「ついに野心むき出しに! 『偽装愛国集団』日本会議と安倍政権がいよいよ憲法破壊に向けて宣戦布告! 『自民党改憲阻止』こそ野党連合の大義名分ではないのか!?

・【IWJブログ】「法的安定性は関係ない」発言の礒崎総理補佐官、言い訳にならない言い訳の裏に日本会議の思惑?

・2015/07/16 安保法制「予定通り」の衆院突破 小林節氏が岩上安身のインタビューで「共産党を入れた野党連立」を提言!自民党を牛耳る日本会議は「おかしな人たち」
ーーーーーーー ーーーーーーー ーーーーーーー 


そして、同会の代表発起人には、神社本庁総長である田中恆清(たなかつねきよ)氏が名を連ね、
神社本庁を母体とする政治団体「神道政治連盟」の幹事長である打田文博氏が、事務総長を務めている。

そして同会は、2015年11月10日、「今こそ憲法改正を!武道館一万人大会」を開催
超党派の「改憲派」国会議員が出席し、安倍総理もビデオメッセージを寄せ、
「『21世紀にふさわしい憲法を自らの手で作り上げる』その精神を日本全体に広めていくために、今後とも、ご尽力をいただきたいと存じます。
憲法改正に向けてともに着実に歩を進めて参りましょう」などと、露骨に支援を呼びかけている。

2015/11/10 今こそ憲法改正を!武道館一万人大会(動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/274494
 
つまり、日本会議と神社本庁が「一心同体」(※)となって、安倍政権の憲法改正を堂々と支援しているのだ。
「狭い考え」ではない、という言葉は、「広く、深く、改憲運動に神社本庁は関わっている」という意味だったのだろうか。

ーーーーーーー ーーーーーーー ーーーーーーー
(※)日本会議の「役員名簿」を見ると、先述の田中恆清・神社本庁総長が「副会長」を務め、
他にも神社本庁や神道政治連盟の幹部、宮司が数多く「顧問」や「代表委員」に名を連ねており、
かねてから日本会議と神社本庁は「一心同体であった」と言える。

・日本会議「役員名簿」
http://www.nipponkaigi.org/about/yakuin
ーーーーーーー ーーーーーーー ーーーーーーー


▪️神社本庁による日本国憲法へのあからさまな挑戦、信仰心の悪用は「宗教の面汚し」

神社本庁が、極右組織と一体となり、あからさまな安倍政権支援の政治運動を行うなど、許されるのだろうか
憲法第20条・89条の「政教分離」に抵触するのではないか

そもそも、日本国憲法におけるこの条項は、戦前、国民(当時は臣民)を天皇制国家に従属させ、
戦争に駆り立ててゆく洗脳装置として機能する、国家神道を復活させないための条項
だったはずである。
そうした忌まわしい過去をもつ神社界が、公然と改憲の運動に加担している
これは、現行憲法に対する挑戦以外の何ものでもないだろう。

安倍政権の憲法改正に強く警鐘を鳴らしている、弁護士の猪野亨(いのとおる)氏は、IWJの電話取材に応じ、
神社本庁が目指しているのは、天皇を中心とした統治体制への『王政復古』だ」と、厳しく指摘した。

政教分離が日本で規定された一番の歴史的背景は、
大日本帝国が、神道を『国家神道』として国教化し、それが軍国主義と結びついて日本を破滅させた、という反省
です。
今回の署名設置は、そもそも政教分離が何のためにできたのかという、憲法の根本趣旨からすると大問題。
世俗的な団体であるという信頼を悪用し、騙すようなかたちで本性を現したという意味でも、宗教の面汚しとも言われかねない事態
です」


▪️神社本庁の方針に疑問を抱く神職も? 極右的な神社本庁の広報紙、その驚きの中身とは

書籍『前夜』の共著者であり、憲法問題に詳しい澤藤統一郎弁護士も、IWJの取材に応え、
今回の署名設置は、本来の信仰とは何の関わりのないことをするという意味で、自殺行為だと思います」と批判。
そのうえで、神社本庁の広報紙「神社新報」11月23日号に掲載された、驚くべき「論説」を紹介した。

ここから会員限定(なのですが、ちょっと内緒でもう少し)
みなさんもぜひぜひ会員になられることをお勧めします!素晴らしい記事がてんこ盛り!手続きはこちらから→https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

一万人大会を終へ 一千万署名と参院選に集中を」と題するこの記事では冒頭、
先述の「美しい日本の憲法をつくる国民の会」主催の一万人大会について触れたうえで、
今後なほ一千万の賛同署名の達成と、国会議員署名及び地方議会決議の獲得を目指して邁進していかねばならない」(※)などと書かれている。

神社新報記事
(※)神社新報の記事はすべて歴史的仮名遣いで書かれている

さらには、
自由民主党は立党六十年を迎へた
(略)立党以来、変はらぬ党是としてきた『現行憲法の自主的改正』を再確認し、
安倍晋三総裁のもとで、必ず、憲法改正を実現することの決意表明を、ぜひともおこなってもらひたい
」などと主張。
そのうえで、
来年夏の参議院議員選挙が、改憲の大きな勝負時となってくるであらう
(略)参議院で改憲派が三分の二の議席を確保できれば、いよいよ国民投票に持ちこめる」と意気込みをみせる。

そして、注目すべきは論説の最後だ。
そこにはこう書かれている。

神社界の中には未だ、なぜ神職が憲法改正の署名活動までやらなければならないのか、といった疑問を抱く人もゐると聞く。
しかし、もしも神職が宮守りだけを務め、国の大本を正す活動に従事しなかったら、この国は一体どうなるのか。
心して考へてみなければなるまい。
我々自身の熱意と活動努力によって、憲法改正はぜひとも実現しなければならないのである




全国各地の神社が初詣客を狙って改憲の署名集め!
日本会議・神社本庁が指令、戦前復活の目的を隠す卑劣な手口

2016.01.05 リテラ
http://lite-ra.com/2016/01/post-1863.html
 
お正月といえば初詣。
今年も神社へお参りして、一年の安寧や健康を祈った人も多いだろう。
おみくじを引いたり、絵馬に願い事を書き込んだりした人もいるはずだ。
最近は神社好きの女子、神社ガールなども登場して、若者人気も高まっている。
だが、そんな善男善女で賑わう場所で、今、不穏な動きが表面化している。
 
それは、“憲法改正に賛同する署名活動”だ。
これが、なんと、神社の境内で行われているのである。
しかも、怪しげな市民団体が勝手にやっているという話ではない。
驚くことに、その主体は神社そのもので、参拝客をターゲットに、署名を集める“政治運動”を展開していたのだ。
 
まず、筆者が出かけたのは、東京港区の乃木神社。
明治天皇崩御に際し、殉死した乃木希典将軍を祀ったこの神社は、参拝客でごったがえしていたが、
入り口に足を踏み入れると、たちまち、「誇りある日本をめざして」「憲法は私たちのもの」などと書かれた、奇妙なのぼり旗が目に飛び込む。
さらに、その付近に設置されたテントでは、額縁に入った櫻井よしこ氏のポスターが鎮座! 
「国民の手でつくろう美しい日本の憲法」
「ただいま、1000万人賛同者を募集しています。ご協力下さい」なる文言とともに微笑む櫻井氏に、新年からめまいを覚えたが、
そこには、A4の署名用紙と箱が置かれていた。


神社に設置された改憲署名ブースの例(東京都港区乃木神社の入り口)

職員に聞いてみると、この署名活動は、何も乃木神社のみで行われているわけではないという。
実際、乃木神社の近くにある赤坂氷川神社にも行ってみたのだが、
やはり、門には櫻井氏のポスターが貼られ、本殿前の賽銭箱のすぐそばには、例の署名用紙と箱が置いてあった。
多くの参拝客はスルー状態であったが、それにしても、初詣のなごやかな雰囲気からすると、完全に“異物”である。


櫻井よしこ氏の改憲ポスター(東京都港区赤坂氷川神社の門)

結局、その後、区をまたいで、都内神社を計10社ハシゴしてみたところ、実に4社の境内で、この“署名ブース”の存在が確認できた。
 
ネット上でも、全国各地の神社で、署名活動の目撃情報があがっている。
かなり広範囲の運動であることは間違いなさそうだ。
 
さらに、聞き込みを進めていくにつれ、この署名活動は、組織ぐるみ、全国規模で行っていることが明らかになった。

署名は神社庁が決めて、神社界全体で、全国的にやっていることです。
すべての神社が神社庁に所属しているわけではないので、署名をしていないところもあるでしょうが。
いつまで続けるのか? 
お正月は参拝される方が多いので、ひとまずの間は、というところですかね」(都内神社職員)
 
署名用紙をよく見てみると、クレジットには、「東京都神社庁」とある
これは「神社本庁」の地方機関だ。
神社本庁とは全国約8万社の神社を統括し、〈祭祀の振興と神社の興隆、日本の伝統と文化を守り伝えること〉を目的とする組織(神社本庁HPより)。
 
実際、また、別のある区の神社職員はこう語ってくれた。
神社庁のほうで決まったことで、区の神社の会合で話し合ってやることになりまして。
秋には1万人の集会がありましたしね

 
この職員がいう、昨秋の「1万人の集会」というのは、
11月10日に日本武道館で開かれ、本サイトでもその模様をレポートした「今こそ憲法改正を!1万人大会」という“改憲大集会”のことを指すと推察される。
 
同大会の会場には、大勢の国会議員が詰めかけ、安倍首相も改憲への意気込みをビデオメッセージで寄せていた
大会の主催は、表向きには「美しい日本の憲法をつくる国民の会」なる団体だが、
共同代表として櫻井よしこ氏とともに、田久保忠衛・日本会議会長、三好達・日本会議名誉会長の名が連なるように、中心は日本会議だ。

そして、同会が目指しているのは、1000万人の改憲賛同署名である。
HPには、こうある。
〈憲法改正には国会発議とともに、国民投票で過半数(約3,000万票以上)の賛成が必要となります。
そのため、私たちは今、「美しい日本の憲法をつくる1,000万人賛同者(ネットワーク)」を全国に呼びかけています。
美しい日本を大切な子供たちに伝えていくため、どうか皆さんご協力ください。〉

 
ようするに、初詣でみかけた境内の署名活動は、日本会議と神社本庁による憲法改正運動のための「1000万人賛同者ネットワーク」の一環だったのだ。
 
事実、神社で見かけた“櫻井ポスター”には、はっきりと「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の名称が記載されていた。
そして、同会の代表発起人のひとりには、神社本庁総長である田中恆清氏の名前が記されていた。
 
読者のなかには「どうして神社が?」と疑問に思う人もいるだろう。
だが、神社本庁は、「神道政治連盟」という政治団体を傘下に置き、多数の政治家を支援しているのだ。
その影響力は凄まじく、実際、「週刊朝日」(朝日新聞出版)15年10月23日号によれば、
現安倍内閣の25人中22人が、「神道政治連盟国会議員懇談会」に所属
とりわけ、その会長を務める安倍首相は、神社本庁と切っても切れない存在なのだ。
 
しかも、「神道政治連盟」のHPをのぞくと、こんな主張や活動内容がでてくる。
自主憲法の制定、靖国神社での国家儀礼の確立、道徳・宗教教育の推進、東京裁判と侵略戦争の否定、A級戦犯の擁護、夫婦別姓反対、ジェンダーフリー反対、皇室と日本の文化伝統の尊重……。
 
これだけでも、ゴリゴリの右派団体であることがよくわかるが、神社本庁の機関紙「神社新報」などからその改憲の主張を見ると、彼らの危険性がさらに見えてくる
 
そのひとつが「祭政一致」だ。
これは、天皇が親政を行い、政府はそれを輔弼するにとどめるという、大日本帝国憲法で明文化されていたもの
さらに、神社本庁は、新たな憲法では、軍の「統帥権」をも天皇に帰属させるべきだという主張もしている
詳しくは本サイトの過去記事をご覧いただきたいが、
天皇の「統帥権」は、戦前日本の軍部がそれを大義名分にすることで、政党政治を抑えて暴走するきっかけを生み出した
そして、日本の戦争犯罪の数々が“皇軍”の名のもとに正当化されていったことはいうまでもない。

ところが、「神社新報」2008年10月27日付「憲法の基礎となる神道精神を考える」という記事のなかで、
神道政治連盟の田尾憲男・首席政策委員は、憲法改正の目的として
統治権の総攬者としての天皇の地位恢復」「表の政治機能と裏のお祭りが一体となって国が治まる」などと、その復活を主張しているのだ。
 
さらに、この祭政一致とセットで神社本庁が狙っているのが、「国家神道」の復活だ。
国家神道というのは、日本の近代化にともなって推し進められた、神道国教化政策のこと。
この国家神道から、国民には、天皇への絶対的な忠誠が強要され、日本だけが他の国にはない神聖な国のあり方をもっているという「国体」という観念が生まれた
そして国体は、八紘一宇という思想に発展し、侵略戦争を正当化していった
 
しかし、敗戦後の1945年12月、GHQは神道指令を発布。
神道は、民間の一宗教法人とされた。
その後公布された日本国憲法では、第20条の1項と3項で、厳しく政教分離が定められた
 
1. 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。
いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
 
3. 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。

 
神道指令とこの日本国憲法により、国家神道は廃止されたわけだが、神社本庁はその復活を目論み、自らの支援する神道政治連盟所属の自民党議員に働きかけてきた
 
実際、自民党が、2012年に発表した憲法改正草案では、
天皇の地位を「象徴」から「元首」に改める第1条以外にも、政教分離を定めた第20条の1項と3項が、このように変更されている。
 
1. 信教の自由は、保障する。
国は、いかなる宗教団体に対しても、特権を与えてはならない。
 
3. 国及び地方自治体その他の公共団体は、特定の宗教の為の教育その他の宗教的活動をしてはならない。
ただし、社会的儀礼又は習俗的行為の範囲を超えないものについては、この限りでない。

 
現行憲法は、宗教団体が「政治上の権力を行使」することを禁じているが、自民党案20条1項では、その部分を削除している
つまり、宗教団体が「政治上の権力を行使」することが、可能になるのだ。
また、3項の「社会的儀礼又は習俗的行為の範囲を超えないものについては、この限りでない」というのも、
神道にのみ、政治活動への一体化を容認するものだ。
 
もうお分かりだろう。
安倍政権による改憲は、まさに、祭政一致と国家神道の復活を宿願とする、神社本庁の意向を反映したものなのだ。
そして、神社本庁は今回、この危険極まりない改憲を、何も知らない初詣客に、賛同するよう呼びかけている

しかも、卑劣なことに、くだんの署名用紙には、上述した祭政一致、国家神道復活の目的などは、一切書かれていない
それどころか、現在の憲法がどのように変わる可能性があるのか自体、まったく記述がないのである。
「賛同署名のお願い」と題されたそのA4の用紙に書かれているのはこれだけだ。

〈憲法の良い所は守り、相応しくなくなった所は改め、憲法の前文に日本らしさを表現し、美しい国土を守り、家族が心豊かに生活できる社会をつくりましょう。誇りある日本と子供たちの未来のために…〉
 
日本らしさ、美しい国土、家族が心豊かに……そんな抽象的な美辞麗句を並べ立て、なんとなくポジティヴな印象だけ与えて署名を募っているのだ。
神社本庁が目論む本質はネグられたまま、署名の“数”だけを増やし、その数を既成事実として、改憲の機運を拡大させていくつもりなのだろう。
 
はたしてこんなことが許されるのか。
改めて言うまでもなく、神社というのは、そのへんの新興宗教団体とはわけがちがう。
初詣、七五三、夏祭り、秋祭りなどは、大衆の生活に根付き、それこそ「社会的儀礼又は習俗的行為」となっている。
そこに、無音で、改憲という最も大きな政治イシューを持ち込み、説明もないまま賛同の署名をさせようとする
このやり方は、ほとんど詐欺ではないか
 
そもそも、神社本庁という宗教法人が、政権と一体化するかたちで、改憲というあきらかな政治運動をしていること自体、憲法20条に反している可能性もある
本サイトは、改憲を目論むこの極右政治集団の動きを、今後も徹底追及していくつもりだ。
(梶田陽介)

↑以上、転載おわり
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いよいよ瀬戸際に立つわたしたちにできること

2016年01月06日 | 日本とわたし
毎日送られてくる日刊IWJガイド。
読んでは考え、唸り、自分にできることは何か?と焦ったりしています。
その量と内容はとても豊かで、もしも日本市民の大多数がこの記事を読むようになったら、知るべきことを知る人が増えるだろうにと、祈るような思いでいます。

ということで、昨日送られてきたガイドから、平山記者が書いてくださった記事を抜粋して転載させていただきます。
元旦にふと目にして、とても気になっていた件について書かれていたからです。
それは、
大森昭彦という名の自民党の大田区議が、一般人(建築板金業者)を装い、朝日テレビの『朝生』に出演し、「民主党政権時代よりよくなった」と発言していた、というものです。

その様子をまとめてくださった『netgeek』の記事から、4枚の写真をお借りします。
http://netgeek.biz/archives/63078
これが、発言をする大森氏の様子です。テロップにははっきりと、建築板金業と書かれています。


記事より引用:
『大森さんは冒頭で
「ゼネコンは別として、町工場レベルでは、アベノミクスで利益が増えたという実態はない」と4分ほど話す。
そして、その後、田原総一朗氏に、「じゃあ民主党も自民党も変わりはない?」と尋ねられると、笑いながら少し下を向き、
「あの、民主党政権のときよりはよくなったかなと、そういう印象はあります。
なぜかというと、物流としてモノが流れるようになって取引が生まれたので」と話した。
この言葉にかぶせるように、「やや良くなったと」という声が飛ぶ』

引用おわり

このような、やや控えめではあるけれども、民主党政権よりも良くなったという印象を促す発言をした男性が、実は現役の大田区議員だったことが発覚しました。



確かにプロフィールには、過去において板金業を企業したことが記載されています。
参考:大田区民連会

大森板金工業所入社 昭和49年(有)大森建板工業設立 昭和59年現在にいたる、職人稼業。
昭和59年4月以降職業訓練指導員として後継者育成に携わる。
平成9年板金工として、建設大臣から表彰を受る。


が、現在の彼はれっきとした『自由民主党大田区民連合の議員』なのです。


大田区議会議員選挙(平成27年4月26日 執行)で、40位で当選した現役です。



ということで、元旦早々、もはやここまでメディアは侵されてしまっているのかと、暗澹たる思いになったわけです。
そして昨日、この件についての続報を読み、少し気持ちを取り戻しているところです。


↓以下、転載はじめ

■「トリクルダウンはありえない」!?
「朝生」で見せた竹中平蔵氏の驚くべき二枚舌~『市場と権力』著者・佐々木実氏インタビューを再配信!


おはようございます。
IWJで、主としてテキスト関連の編集を担当している、平山と申します。

この日刊IWJガイドでも、数回にわたってお伝えしてきた、テレビ朝日「朝まで生テレビ!」のヤラセ疑惑問題ですが、
テレビ朝日は1月4日、「視聴者には説明不足となり、申し訳なく思っている」と謝罪しました。

インターネット上では、「建設板金業」の肩書で出演した自民党の大森昭彦・大田区議と、番組プロデューサーに20年来の個人的な面識があり、
プロデューサーの裁量で大森氏を出演させた
、などといった指摘がなされています。

テレビ朝日広報部は、
自民党の区議会議員という情報を、プロデュ―サーや出演者を含め番組内で共有できず、結果的に議員であることを説明できなかった」と経緯を説明。

司会の田原総一朗氏は、
観覧席の発言者は局側が選び、私は区議だと知らなかった。知っていたら出演を止めていた。テレ朝には再発を防ぐようお願いした」といいます。

田原氏は、自身のTwitterで、当日番組に出演し、「番組自体がヤラセだったのではないか?」と自身のブログで意見を表明した漫画家の小林よしのり氏に対し、
小林よしのりさんのブログを読みました。僕を信用してほしい。絶対に小林さんを裏切らない」とツイートしています。

これに対し岩上さんは、
は? ジャーナリストがエビデンスを示さず、こんなことを言うか?小林氏1人を裏切らない、という問題か?」と、田原氏に対して手厳しいツイートをかぶせています。

確かに、岩上さんの言うとおり、ジャーナリストたる田原氏には、
「僕を信用してくれ」などと小林氏一人に懇願することよりも、本当はどうであったのか、事の経緯を自分の責任において明確に示すべきではないでしょうか。

まずは、この区議とテレ朝との関係を、独自に調べて発表すべきではないかと思います。
それでこそ、ジャーナリストとしての信用が取り戻せるはずで、「僕は彼が区議とは知らなかった」という弁明で事がすむというなら、
金銭スキャンダルが浮上するたび、「あれは秘書がやったこと。自分は預かり知らない」と言って逃げる政治家を、どうして追及することができるのでしょうか。

田原氏には真実を追及し、真相を自らの手で明らかにしていただきたいし、
他方、テレ朝は、どうして自民党の区議であることを知った上で観覧をさせ、番組内でコメントを求めたのか、その演出意図を明確にすべきです。


さて、この日の「朝まで生テレビ!」では、このヤラセ疑惑の他に、もう一つ、問題となるシーンがありました。
パネリストとして出演していた、大手人材派遣会社パソナの会長であり、慶應義塾大学教授、安倍総理の経済政策のブレーンの一人でもある竹中平蔵氏が
「トリクルダウンはあり得ない」などと発言したのです。

「トリクルダウン」とは、大企業や富裕層が富めば全体の経済活動が活発化し、その富が貧困層にも浸透するという経済理論です。
竹中氏は、このトリクルダウン理論の旗振り役を務め、それに従い、安倍政権は法人税減税などといった大企業優遇政策を進めてきました

しかし、ここにきて「トリクルダウンはあり得ない」と発言するとは、二枚舌にもほどがあります
竹中氏に振り回され、アベノミクスや消費税増税といった、安倍政権の愚策に付き合わされてきた国民にとっては、本当にいい迷惑です。

以上、転載おわり


安倍政権の常套手段、メディアの縛り付けと誘導が、日に日に目立ち始めてきました。
ホームページ上に堂々と『わが国が、憲法の制約を理由に集団的自衛権を行使しないならば、日米の防衛協力は画に描いた餅にすぎなくなり、アジア・太平洋の軍事的危機はますます高まっていくでしょう」という見解を載せる『日本会議』。
この右派組織にすっかり乗っ取られている官邸が目指すもの、それは憲法を崩し、『緊急事態条項』を創設し、『国家緊急権』(事実上の戒厳令)を施行する権限を手にすることです。
それを確実にするために、この夏の選挙に勝つことが必要なのです。

『日本会議のお仲間内閣』といっても過言ではない安倍内閣に、これ以上力と権限を与えてはなりません。
日本会議の恐ろしさは、国政を乗っ取っているのみならず、全国の都道府県議員・市区町村議員を合わせると1000名にものぼる会員を有しているということ。
正会員ではないメンバーの数は、その数倍にのぼります。

立憲フォーラムが二冊の冊子にまとめてくださったものから引用させていただくと、
『日本会議』が目指すものをキーワード的にいうと、『皇室中心』『改憲』『靖国参拝』『愛国心』『自衛隊海外派遣』といったもので、昔ながらの街宣右翼となんら変わらないといっても過言ではないが、
いかに主張の内容がそうであっても、閣僚の8割以上を支える一大勢力であり、
確実に彼らは、この「昔ながらの街宣右翼と変わらない」「なんら新規性のない古臭い主張」を、確実に政策化し、実現化している
」のです。

そのことに危機感を持つ。
どうして危機なのか、そのことについて調べてみる。
夏はあっという間にやってきます。
この選挙には、これまでのように、だんだんと低くなっている投票率を、爆発的に高めなくてはなりません。
まずはわたしたちの目が行き渡る範囲の小さなところから。
町や村、そして市の議会から。
目潰しされた上に、毎日何がしかの金をもぎ取られ、すっかり疲弊しきっている国民など、どうにでもなる。
そんなふうに舐めきっている為政者たちに、文太さんが最期に言い放った言葉「弾はまだ一発残っとるがよ」を突きつけなければなりません。

そして今日、北朝鮮が公式報道で、「水爆実験に成功した。アメリカの核の脅威に対抗する。我々は核保有国の仲間入りを果たした」と強調したそうですね。
これまた『日刊IWJ』の記事から知りました。
葦澤美也子さんという方がまとめてくださった記事から、少しだけ抜粋させていただきます。

「ちょうどニュースの直後に行われた国会では、各党代表が、まずは北朝鮮のこの実験を、断固として非難する姿勢を示していました。
もちろん安倍総理も、断固とした態度を示すことを強調しました。

私が気になったのは、冒頭の民主党岡田代表の質問と、それに対する安倍総理の答弁です。
北朝鮮に対してどのような対策をとるか、安倍総理は、
「ただ反対と声を上げるだけなら簡単。具体的な政策を!」と、野党に対して逆ギレ気味の反撃をしたあと、昨年可決した『平和安全法制』に言及しました。

ここのくだりで、安倍総理は、「我が国を取り巻く安全保障の状況が厳しさを増している」と強調しています。
もちろんこれは、かねてから言われていることでもあり、原稿にもともとあった部分でしょう。
しかし、やはり今日、この日に聞くと、「北朝鮮の核の脅威」と密接なつながりを持って聞こえてきました。

北朝鮮の暴挙は、安倍政権にとって、格好の「改憲」の口実として使われるのではないか、私はとても心配です。

人間は恐怖感にとりつかれると、浮足立ってしまい、落ち着いた正常な思考や判断ができなくなります。
深呼吸して落ち着きましょう! 
北朝鮮が水爆実験をした。
だから、憲法を改正して緊急事態条項を創設する。
もっともらしく聞こえますが、では、私たち国民の人権、報道・言論の自由を最小限度にまで、あるいは日本の国会を空洞化したら、北朝鮮は核開発をやめるのですか? 
核ミサイルを撃ってくる確率が減るのですか?
 
そうではないはずです。
日本が戦時体制の身構えをすれば、本当に核戦争となる確率が高まります

ついには、核に対しては核で報復を、いや、先制攻撃されてからでは遅いので、こちらから先制攻撃を加えようという、
先制攻撃を辞さずと定めた米国の、ブッシュ・ドクトリンのような考えが、支配的になっていくかもしれません。
世の中の多くの人がパニックに陥って、そんな考えにとりつかれたら、もう手のほどこしようがありません。


狭い島国の、そのまた狭い平地に、1億2000万人もの人口が密集していて、核弾頭を搭載したミサイルが降り注げば、ひとたまりもありません。
さらに日本には、海岸線に、54基もの原発が立ち並んでいます。
核ミサイルの着弾、原発の崩壊、考えればその結果は、誰でもわかります。

日本列島にもう誰も住むことができなくなってしまう、という事実です。
北朝鮮を報復攻撃して、金王朝を崩壊させたって、日本列島の汚染が防げるわけでも、浄化され、原状回復できるわけでもありません。
現代の戦争は、これまでの戦争とは違う。
絶対に核戦争を起こしてはならないはずです」


↑以上、転載おわり


本当に、絶対に、核戦争などというものを起こしてはなりません。
戦争を許した、許さざるを得なかった、戦前の日本に戻ってはなりません。
そのことを強く念頭に置きながら、2016年最初の記事を書きました。
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2015年から2016年へ

2016年01月04日 | ひとりごと
2016年が始まりました。もう5日も経ってしまいましたが、明けましておめでとうございます。


ずっと暖かい日が続いていたので、感違いして咲いてしまった桜の木があったりしましたが、今日は気温マイナス8℃、立派な冬日になりました。

昨年最後の記事を書いたのが19日。
書くためのメモが溜まり続けるのを横目に、パソコンの前に落ち着いて座ることが物理的に無理になり、思い切って中断することにしました。
20日からは、西海岸からやって来てしばらくの間うちに滞在する夫の弟家族(弟48歳、その息子21歳、その娘19歳)のための寝室&ご飯作りに大奮闘。
そしてクリスマス・イブとクリスマスを祝いに、ペンシルバニアに暮らす夫の姉の家までドライブと、やっとのことで終わったコンサートの翌日から今日までずっと、バタバタの連続でした。

グルテンフリーの義母と夫、それから新入りのわたしのための、グルテンフリーパンプキンパイを作る夫。擦り下ろしているのはナツメグです。


クリスマス気分満点の姉の家。






イヴ・ディナーのメインディッシュはハム。




いったい何を真剣に話していたのでしょう…。


食事の後はボードゲーム。


そしてクリスマスの朝が来て、朝食を食べながらのプレゼントタイム。
今年もまた、無駄に買い物をしないように、プレゼントをあげる人を1人だけと決め(チビッ子のエメラだけはみんなからもらえます)、上限70ドルで選んだ贈り物を渡しました。






プレゼント交換の後、料理をする人以外は、クリスマス恒例の映画鑑賞に出かけました。
今年の映画は『スター・ウォーズ』。
自慢ではありませんが、わたしはこの映画を観たことがありません。ブラバンでは数え切れないほど演奏したのですが…。
出かけた映画館の椅子が、リクライニング式でごっつくて、それを思いっきり倒して観てたまなっちゃんは、最初の10分ぐらいのところから夢の中?!思いっきり熟睡していました。


クリスマス・ディナーのセッティング。


ターキーの焼き加減をチェックする夫の姉アードリィ。


温度計では焼けてるのだけど、ベテランの母の目にはそうは思えない、ということで、大いに思案中。


パイ三昧。


毎年恒例、シャンペン担当の父。


買ってきてくれるのはもちろんのこと、みんなに注いで回ってくれる父…ありがたやありがたや。


今年もみんな揃って乾杯できたことを感謝!


やっと焼きあがりました。


今年の切り役は次男くん。


役を逃れ、高みの見物のふたり。


まずは大きな部位を切り離し、


電動ナイフのコードが破損していたのか、ビリビリと感電してしまった次男くん。根性で手作業続行です。


クリスマスメニューの数々。






ディナーの後、カードゲームで追い剥ぎゴッコをする従兄弟な若者たち。




そーゆーことは全く興味の無い若者ひとり。



クリスマスを無事祝い、夫の弟家族を見送り、年末から年始にかけて新居に引っ越すことになった次男くんカップルの手伝いでもしようかと思ってたら、

突如、天井の穴を塞いでやろうと、3人の職人さんたちが来てくれることになって大わらわ。










なんか、ひじょーに怪しいことをしているような雰囲気。全然怪しくないのだけれども…。


こちらはデッカい方の穴。


まなっちゃんが作ってくれた、豆腐ハンバーグとガーリックトースト。



その翌日の30日、引っ越す当人の次男とまなっちゃんが、突如重い風邪にかかってしまいました。
それからはほとんど1日中台所に立ち、年越し蕎麦やおせち料理の準備をするかたわら、風邪に効くだろうと思われる料理を作っては食べさせ、また作っては食べさせして様子を見ていたのですが、なかなかすっきりとはなりません。
夫は夫で、ふたりそれぞれの風邪の症状を診ながら、分厚い漢方の本と経験から選んだ漢方薬を飲ませては様子を見るということを繰り返していました。
結局、31日と1日に荷物をまとめ、店で買い求めた家具なども含めて2日に運ぶという予定は変更せざるを得なくなってしまいました。
そんな悲惨なふたりに、追い打ちをかけるような知らせが入りました。
まなっちゃんの大好きなおじいちゃんの容態が悪くなり、危ないかもしれないと…。
もう引っ越しどころの話ではありません。
なんとしても1日でも半日でも早く治して、おじいちゃんの待つ日本に飛び立たせてあげたい。
夫もわたしも必死でした。

年が変わる1時間ほど前に、長男が家に帰ってきました。
夫婦ともにグルテンフリーとなった我が家の年越し蕎麦は、お醤油はたまり醤油、蕎麦は小麦が混ぜられていないもので作るので、もしかしたら文句が出るかなあ…とちょっと心配でしたが、
生姜とニンニク醤油とみりんに漬け込んだ鶏肉を炒め、刻みネギと一緒に盛った蕎麦は、なかなかの好評価をいただきました。
翌日の元旦は、風邪ひき2名も一緒にお祝いをし、友だち3人の助けを借りて運べるだけ運んでしまおうと、予定日だった2日に、次男くんが気力で頑張りひとまず終了。
3日は再びダウンして、こんな調子だと引っ越しはやはり来週の方がいいかもね、などと夫と話していたら、
「やっぱり行ってきます」と言って、ふたりは突然、残りの荷物を詰めるだけ詰めて出発しました。
翌日の4日に、かかりつけの病院に行って、点滴を打ってもらったまなっちゃんから、5日の今日、急遽日本に行くことになりました、行ってきます、という連絡が入りました。
間に合うことを祈っています。


もうこんなふたりを見るのは、たまーにしか無いのかも…。


洗面所周りに置いてあった彼らの物が消えて、やけにすっきりしています。
ゴチャゴチャと鬱陶しいなあ…などと思ったりしていたのに、こんなにすっきりしてしまうと寂しくてなりません。
階段を下りてくる足音を聞くとつい、これは誰のだろうと考えてしまって、ああもう夫しかいないのだから夫に決まってるではないかと苦笑い。

わたしはこれまで、夫婦だけの暮らしというものをしたことがありません。
1度目の結婚では、嫁いだ家には大おばあさんと義父と義母、そして小姑がいました。
そして、2度目の結婚は子連れだったので、夫と息子たちが一緒でした。
そんなこんなで、夫婦水入らずという暮らしをしたことが無いので、うまくやっていけるのだろうか…などと、ふと考えたりします。

まずは、ふたり分のお料理の分量というのに慣れないといけません。
そして、もう少し笑顔を増やして夫に優しくしたい、などと思ったりしています。
だって、ふたりっきりなんだもんね。




おまけ

ちょっぴり告白すると、ブログはもちろんのこと、フェイスブックやツィッターという、いつもならまず一番に見たり読んだりしていたものを開くのが億劫になってしまっていました。
いえ、億劫というより、恐かったという方が近いかもしれません。
なんでこんなふうに思うのだろうと、思い始めた頃は首を傾げる程度でしたが、だんだんと日が過ぎるにつれて、このままできなくなってしまったらどうしようと、とても心配になりました。
でも一方で、パソコンに向かっていた分の時間にできたことがたくさんあって、そのことの大切さ、意義の深さをしみじみと感じ、これまでの5年間近くもの毎日の過ごし方について、考えていたりもしました。
そして、わたしの中で一番大きく変わったことというと、無理をしなくなったということ。
「やっぱり今日はやめておこう」
前はそんなふうに思うのは怠けているような気がして、眠くても疲れていても、居眠りをしながらでも記事を書いていたのですが…。
まず第一に自分を大切にする、という信念を貫く夫と暮らして24年、やっとそのことの意味がわかってきたような気がします。

なんて…ここを楽しみにしてくださっているみなさんには、散々心配をかけたり、お待たせしたりしているのに、勝手な言い訳をうだうだと並べてしまってごめんなさい。
でも、毎日考えています。
日本のこと、アメリカのこと、そして世界のこと。
考えているだけでは何も変わらない。だから行動しなければ。
だからといって、休み無しでがむしゃらにやり続けていたら、きっといつかダウンしてしまう。
でも気になるものは気になる。
それを伝えなくてはと思う。
でも、なぜだか頭が動かない。
気持ちが淀んでいるのが見えてしまう。

こんな日が続いています。
無理矢理こじ開けるのか、それとも自然に開くのを待つのか。
重い心は少しずつ軽くなってきたような気がしますが、まだ決めることができません。
ごめんなさい。
でももしかしたら、明日にでも、こじ開けてしまっているかもしれません。
絶対にやめないので、どうか気長に待ってください。
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